〜2002年12月の過去ログ〜
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12月31日 今年のオワリ |
今日は、大晦日とかやってみようと思います。 |
そ。大晦日とはプレイするものなのですよ。 |
というか、なにもしないのが大晦日をプレイするって感じなのは、公然の秘密なのですが。 |
とはいえ、おコタてミカンは定番なのです。 |
でも、おコタが壊れてしまった不幸な方は、ほんとになにもすることがないのです。 |
ああっ(涙) |
どうも、紅い瞳です。 |
本年度最後の更新を涙に暮れつつ行おうと思います。 |
さーて。 |
当サイトも初の年越しです。 |
色々あったような気もしますが、限りなくなにもなかったような気もして、 |
実はどう言い表していいかわからない一年間でした。 |
はっ、人生なんて、そんなもんですよ ← コタツ壊れたのを相当引きずってる奴 |
結局サイト管理者としての「紅い瞳」の身の上に起こることといったら、サイト上での出来事でしかなく、 |
訪問者数からして劇的になにかが起こる機会の少ないこの場で過ごしているかぎり、 |
結果的にな〜んにもないに等しいんですよ。 |
いえね、そりゃ〜灰羽とか灰羽とか灰羽とか、んでもって灰羽とかありましたよ確かに。 |
でも結局それだけでしたじゃん、へっ ←いい加減にいじけるのヤメレ |
はいはい、わーかーりーまーしーたーよ。 |
ちゃんとやりますよ。 |
年越しです。大晦日です。 |
今年一年を無事終えることが出来て、まずはなによりでした、と社交辞令。 |
8月に、この最初から壊れているような廃墟感たっぷりのサイトを立ち上げてから、はや4ヶ月。 |
決して数は多くはないですけれど、それでもこのようなところに足繁く通ってくださる方々が |
いらっしゃり、私としましては感謝と共に、少々の驚きの念を禁じ得ません。 |
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と、なんだかいつかの日記でも書いてあったような文章はおいといて、 |
まぁ、色々とこの一年間を振り返ってみましょう。 |
・・・・・・ |
そういえば、ひたすら日記書いてBBS・チャットでボケてただけですねぇ・・・ |
他に最終兵器彼女の感想とか(未完! 汗)、灰羽連盟の感想とかもやりましたけど、 |
結局はそれしか・・・。 |
たしか、詩のコンテンツも作る、とか言ってたりしていたような気がするんですが、 |
まだ全然ですし。 |
それに当サイト初の企画、「ハネノネ」鑑賞会もいいカンジに失敗しましたし・・・・。 |
って、大晦日だから言い訳ですかーー! >某古文教師風に |
ええ、そんな感じです。 |
ええ、もう、ほんと、いつものことながらなに言ってるかわからなくなってきましたが、そうなんです。 |
いえ、だから当サイトの半分は言い訳で出来てるんです!(違) |
え? 満更嘘でもないですよ? |
だって、ウチのこのサイトは日記を中心とする自己表現ですから。 |
私の本質は、言い訳することにあるのですから。 |
あ、いえ、誤解なきようにいってますが、あくまでたとえですよ、たとえ。 |
なんというか、色々な考え方、価値観、世界観、そして様々な感情、行動様式に |
自分のその身を委ねて、その場その場において自分の発言方針等を変える(一定化しない)、 |
という方針で私はこのサイトを運営しているんですよ。 |
だから、こんないい加減な日記ばかり書いているわけですが(汗)。 |
勿論、その方針はこれからも続けていこうと思ってます。 |
しかし、少しづつでも、もう少しまとまりのある、テーマに沿ったような文章も書いてみようかな、 |
なんてことも思ってたりします。 |
来年あたりに、ですとかね。 |
ま、相当気力のあるときじゃないと無理ですけどね〜。 |
って、私はほんとになにが言いたいのでしょうか?(滝汗) |
よーするに、なんにも出来なかった一年間だったと、そういうわけなのかな? |
うう、そんな殺生な・・・ ←自分で言っといて |
なんか言いたいことがいえないですねぇ。 |
とりあえず、2002年、お疲れさまでした、って感じでOK? ←はい、OKです。 |
それじゃまた来年、というかまた明日(笑) |
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12月28日 ハネノネ鑑賞会終了につき |
昨夜、当サイト初の企画というかイベントである、「ハネノネ」鑑賞会が行われました。 |
本日の日記は、鑑賞会の模様を紅い瞳ビジョンで、素晴らしくもみすぼらしくお送りしていこうと |
思います。 |
そう、さりげなくって大事だよ。うん、ほんと。 |
さて、鑑賞会でしたが確か「鑑賞会をやるぞー」とか私がトチ狂ってサイト上で叫び回っていたのが、 |
ちょうど一週間くらい前のことでした。 |
そして、灰羽連盟のサウンドトラックである「ハネノネ」が発売日になったというのに、 |
いっこうにCDを手に入れられなくて、すわ管理人CD無しで司会進行か!? という窮地に陥るかとも |
思われたりして、実は結構ハラハラドキドキだったこの準備期間。 |
そうして一日千秋の思いで待ち焦がれていた鑑賞会当日。 |
それほど多くは無かったですけれど、それでも何人かの参加者は居て、 |
私は天にも昇る心地がしてました。 |
みんな、来てくれてありがとう。 |
心からそう言いたい。そう言ってしまいたい。 |
きっと、今回の鑑賞会は当サイトの歴史に残る事として、私の胸に刻まれることでしょう。 |
ほんとうに、今回の鑑賞会は、その、なんというか、 |
大失敗でした☆ |
ええもう言い訳のしようがないくらいに歴史的大敗でした。 |
だってさ、ハネノネ鑑賞会だというのに、ハネノネのCD持っていたの私だけですよ? |
さらに、参加者の中で灰羽連盟を知っている人が私を含めて2人だけって追加技まで派生したのですよ。 |
あー、私の背後でひたすら虚しくハネノネの音だけが響いてましたさ。 |
・・・・・・ |
鑑賞会じゃないです、既に(汗) |
そんな感じで、淡々と時が過ぎ、濃厚でまろやかで、かつまぎれもなくただのチャット会と化した、 |
今回の鑑賞会。 |
管理人としては、相当に痛かったです。 |
むぅ。これもまた試練か・・(汗)。 |
んで。 |
今回のこの失敗を活かして、というか二の舞になる可能性大なことをまたいつかやろうと思ってます。 |
ん〜例えば、灰羽連盟のDVD第二巻発売記念と称して、灰羽チャットやるとか。 |
とにかく、イベントといえばこれくらいしか思いつかないので。 |
ま、要は大勢でわいわいやるのが好きなだけでして。 |
というか、最近チャットの利用者が減っているような気がしてるだけでして(涙) |
そこんところ、よろしくお願いします、と頼んでみたりして。 |
本日はこれまで。ネタのあてがまったくありませんので(死) |
追記: |
昨日の鑑賞会にご参加してくださった方々、誠にありがとう御座いました。 |
「鑑賞会」としての今回の企画は失敗でしたが、しかし純粋にチャット会としての機能は充分に |
楽しめましたので、その点、改めてお礼申し上げます。 |
今後とも、当「魔術師の工房」をご愛顧の程、宜しくお願い致します。 |
というか、またチャットみなさんでやりませう(笑)。 |
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12月25日 美的感覚浪漫級 |
灰羽連盟も終わり、感想的日記も終わり、そして最終更新日からほどよく時間が経過したので、 |
そろそろと普通の日記でも思う様書き殴って差し上げましょうか? などと浮かれた脳内で思考 |
しつつ、しかし日記に使うネタなど無きに等しい現状においては、あっさりと日記作成を断念すべき |
であることに疑いの余地はなかったりしますが、しかしなにをトチ狂い奉ったものか、無いネタをこねくり |
回しているウチに、なにかがきっと出来るハズさ! という熱い心意気の元に本日の日記を書こうという |
決心を致した次第で御座います。 |
色々と、前置きが長くなりましたが紅い瞳です。今日もひとつ優しく見守ってあげてネ☆(死) |
さて。 |
色々と楽しいことになっちゃっていますが(紅い瞳の脳内が)、黙々と日記を書き進めていこうと |
思います。 |
なんの脈絡も前触れも無しにお尋ね致しますが、 |
みなさんにおかれましては、以下のもののいずれに浪漫(ロマン)を感じられますでしょうか? |
1・UFOとか宇宙人とかそういう 2・ネッシーとかイエティとかヒバゴン(まにあっく)などのいわゆるUMA 3・幽霊とか |
私の場合は、このうちからでしたら2番の |
なんていうか、いるとかいないとか、そういう可能性的なことは度外視して、 |
一番「いたらいいなぁ」って思うのは、やっぱり同じ地球に住んでいながら、 |
これまでずっと人に知られていなかった存在の者達なんですよ。 |
まぁ、ここらへんの事は感覚でしかわからないんですけどね。 |
ただ、私にとっては、宇宙人とかはなんか実際に居るし(ぇ)、なんかもう浪漫を感じると言うには |
少し距離が無さ過ぎると思うんですよ。 |
だって、これだけ広い宇宙なら、確率としてはかなりいる確率は大きいと思うんです。 |
というか、いても全然驚かないですよ。ああ、知ってるよ、みたいな感じで。 |
それに、やっぱりこれは宇宙のことですからね。イマイチ親近感が無いというか、やっぱり距離的にも |
イメージ的にも離れている事は私の中では否めないんです。 |
それに、霊とか幽霊とかですか。 |
これはもう、その、そういうの信じている方には申し訳ないですが、私はまったく信じてませんね。 |
はっきりいって、ああそうって感じです。いや、幽霊大好きな方には悪いですが。ほんとに。 |
墓場とか幽霊スポットだとか自殺の名所だとか夜のトイレだとか、 |
たぶん「暗闇のせいの不安」以外の怖さを感じたことは、今までに一度もないですね。 |
まぁ、そりゃ当り前なわけで、まったくそういった霊的な存在を信じていない私にすれば、 |
なにもないに等しいんですから。 |
だから、その、霊能者、ですか? ああいう方達がテレビでやっているのを見ると、不謹慎(?)ですが |
思わず笑っちゃったりします。 |
ま、こういうのはほんとに人によって千差万別なので、宇宙人にだろうとネッシーにだろうと幽霊にだろうと |
、浪漫を感じる人・感じない人がいても当然でしょう。 |
ただ、やっぱりそういうものに浪漫を感じるってことで、私達はちょっぴり、ほんとにちょっぴりの贅沢さを |
味わえるんじゃないかな、と思います。 |
で。 |
なんでこんなことをいったかと、いいますと、 |
なんていうんでしょうかね? 最近、こういった浪漫を感じさせるべきものどもに対して、 |
水をぶっかけるような事が結構起きているような気がするからなんですよ。 |
あ。 |
紅い瞳にしては、珍しく文句タラタラなので、それなりの心構えで以下の文章読んでみてください。 |
んで、続き。 |
ぶっちゃけ言いますと、今日のテレビ番でもあったやつです。 |
ええまぁ、どの番組かはいいませんが(言ってるようなもんじゃん)、しかしああいうのはどうかな? って |
最近思いますね。 |
なんというか、あれって、ヤラセじゃないですか。基本的に。 |
全部を観たわけじゃないんで、ほんとはこんなこと言わない方がいいんでしょうけど、 |
でも、ヘビに巻き付かれたり、河に落ちたり、原住民警戒したり(当然あらかじめ打ち合わせはあったはず) |
。あきらかに不自然ですよ。それに、UMA(未確認生物)捜索と全然関係ないですし。 |
そして、これが一番ヘンだと思ったんですが、 |
なんでもない普通の洞穴や動物見つけて「謎の(或いは未知の)」洞穴・生物とか大袈裟に言ったりする |
事。 |
あんなもの、専門家が見りゃ、謎でもなんでもないものじゃないですか。全然浪漫なんか感じられません。 |
こういうのは、なにも今日の番組だけでなく、 |
最近特にこういったネッシー系のUMA捜索番組に多いんです。 |
ほんとに、こういう、未知でも不思議でもなんでもないものを、あえて製作者サイドが飾り立てる |
事によって不思議っぽくする演出っていうのには、、もう凄く辟易します。 |
というか、全然未知じゃないぢゃん、それ! |
というツッコミ連発出来るってことは、ある意味凄いとは思いますが。 |
それと、それと同じような話として、やっぱりこれも語るべきかと思うので言ってみます。 |
いわゆる霊能番組です。 |
というか、ぶっちゃけ最近の霊能者は、見え見え過ぎです。 |
ええ、私は霊とか幽霊とか信じてはいないクチですが、しかし、あまりにも最近の霊能者と名乗って |
居られる方々のやり口のヘタクソ(失礼!)さ加減には、さすがにゲンナリしてまして。 |
誰とは言いませんし具体的なことも言いませんが、しかしもう少し演技力と説得力を磨いて頂かないと、 |
ダメですよ。 |
あ、私は別に「霊能者」という「役割」の存在を否定してはいないんですよ。 |
だから、彼らがその霊能者としての役割をしっかりと果たしているのなら、私は別にゲンナリしませんし、 |
そこそこの興味は抱けます。例えば、恐山のイタコ、とか、ですね。 |
ここらへんのお話は、私が説明すると長くなる上に意味が通じない可能性大ですので、 |
京極夏彦の「魍魎の匣」を読んでください(他力本願)。 |
で、なにが言いたかったのかといいますと、 |
最近の霊が見えるとかどうとか言っている方は嘘臭すぎる、ってことです(言い過ぎ)。 |
あれで、ほんとに浪漫を感じられる人がいらっしゃるのかどうか、私は疑問です。 |
もちろんいらっしゃるでしょうが(矛盾の汗)。 |
という感じで、こういったなんというか低品質さが目立つ番組が増えているような気がします。 |
100%低品質、と満場一致のお墨付きが貰えるであろう当サイトの管理人が言うのもなんですが、 |
やはりこういった浪漫を抱かせる事柄には、そこそこの品質と熱意をもって製作にあたって頂きたいもの |
です。 |
繰り返し言いますが、 |
品質どころか熱意すらあるのかどうか疑わしい私が言うのもなんですが。 |
なんだかとっても、自分がなにがやりたかったのかわからなくなってきました。 |
言い訳したいだけなんでしょうか、私(汗)。 |
言い訳、ってなんの? ですって? |
そりゃーあなた。 |
クリスマスが、気づいたらなんの変哲もなく終わってしまっていた事 |
に決まってるでしょうが(涙) |
平日なのが全部悪いんだ・・・・・・ ←夜空を見上げながら |
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12月21日 灰色のあなた 2 |
一昨日に引き続きまして、灰羽連盟の感想を書いていこうと思います。 |
これが最後の感想ということになりますので(たぶん)、できるだけ盛大に書けたらいいなと思いながら、 |
現在キーボードをカタカタと打ち込んでいる次第です。 |
とりあえず、最初に言っておきましょう。前置きとして。 |
やっぱり灰羽は傑作でした、と。 |
静かに、それでもはっきりと、私はそう言っておきたいと思います。 |
それでは、あらすじの方に移行しようと思います。 |
◆灰羽連盟 レキの世界 祈り 終章 (第13話 最終話)◆ |
過ぎ越しの夜の盛大な晩餐も終わり、みなそれぞれおもいおもいに寝静まってしまった後、 |
レキはひとり部屋を後にする。 |
さようなら、の言葉と共に。 |
レキが部屋を出た気配を感じたラッカは起きだし、レキの後を追ってレキの部屋へと行き着く。 |
部屋は真っ暗でそして冷たい空気に包まれていたが、レキはいなかった。 |
部屋の奥にもうひとつの部屋がある。 |
恐る恐るラッカはドアのノブを回し、中に入りライターの明かりを灯すと、 |
その眼前には、絶望の世界が広がっていた。 |
部屋全てに描かれ広がっている、暗黒の闇に彩られた荒野の絵。 |
薄い月明かりの差す窓辺に、レキはいた。 |
今にも消え入りそうな光輪をその頭上に悲しげにたゆたえたまま、レキはそこにいた。 |
なぜここに? レキは問う。 |
これは、なに? とラッカが問う。 |
これは、私の繭の夢。すべてを思い出した、レキの悲しくてそしてなにも感じたくなかっただけの夢の世界。 |
ラッカがレキに手渡した、レキのほんとうの名を記した札についていた紙切れには話師の言葉があった。 |
悲しみを分かち合うものすらいない、悲しい少女の物語。 |
引き裂かれたもの”轢”という文字こそが少女のほんとうの名であると。 |
レキは、ほんとうの事を思い出していた。 |
自分は鉄のレールが走るこの場所で、轢かれたのだ。 |
そうか。そうだったんだ。私はここで・・・自分を棄てたんだ・・・。 |
私はね、ラッカ。ずっと、良い灰羽であり続ければいつかこの罪悪感から逃れられると思ってた。 |
レキは陶酔に陥っていた。くるくると、散りゆく世界の流れのように踊り崩れていた。 |
この街は牢獄。この壁は死だ。そしてこの部屋は・・・繭だ・・。 |
私は結局ここから出られなかったのだ、と、辺りに無限に広がる絶望を纏いながら、レキは呻く。 |
レキの自嘲的告白は続く。 |
”信じること”に巨万の重圧力がかかるようになり、誰かを信じることをやめてしまったと。 |
押し潰されないように、私は石ころ(礫)になったのだと。 |
そして、自分を優しさの虚飾によって包むことにより己の存在意義を全うしてきたのだと。 |
でも、そのうちには激しい嫉みの心が絶望と共にそこにあり、そしてその心はラッカへも向っていたと。 |
そんなはずじゃ、レキはそんなんじゃない、と必死に拒むラッカ。いつもレキは私を助けてくれた、と。 |
叫ぶレキ。どうしてだと思う? と。 |
私はずっと救いを求めていただけ。誰かの役に立っているときだけ罪悪感を忘れていられた。 |
いつか神様が私を助けてくれるんじゃないかと。 |
そして耳を命がけで塞いでいるラッカにレキはこう言い放つ。 |
わたしにとって、ラッカはラッカじゃなくても良かったんだ。 |
レキは冷たくよどんだ瞳をもって、ラッカに退室を命じる。 |
驚きと悲しみに抱かれたまま、ラッカはレキの世界を後にする。 |
(CM) |
あの音が、ここまで来たら私は消えるんだね・・・。 |
幻想の汽笛のこだまする凍えた世界の中で、幼き自分と対話するレキ。 |
私には救われる資格なんかないんだ。 |
それなら、私には助けてって言う資格すらないの? |
幼きレキの幻影は灰色の渇いた泥の如く崩れていく。 |
レキが人を信じ助けを請える事ができるまでは、死への崩壊は誰にも止められない。 |
しかしレキは呻く。 |
裏切られる恐怖に打ちひしがれ、ひたすら救いを待っていたのに、誰も助けてくれなかったじゃない。 |
幼きレキは、崩れながらも言う。だって、一度も助けてって言わなかったじゃない。 |
怯えるレキ。だって、だってもし本当に心から助けてと言って、それでも誰も助けてくれなかったら・・・。 |
ひとりぼっちであることに絶えられないんだ。 |
しかしそれでも、崩壊の汽笛は刻一刻とレキに近づいているのだった。 |
なにも知らなければ、レキの事好きでいられたのに・・・。 |
レキのこと信じたい、だけどもう信じたくない・・・。 |
レキとの隔絶をうっすらと意識し始めたラッカはふと、レキが描いたクラモリの絵の横に置いてある |
レキの日記を見つける。 |
ラッカ生誕の日の文章。 |
ラッカはふいに、繭の中に居たときの事を思い出す。 |
そう・・レキが・・・レキが繭の中にいたラッカにささやきかけていたことを。 |
レキが、ずっと自分の事を護っていてくれたことを。 |
ラッカは自らがレキを救う鳥になるのだと、改めて強く誓う。 |
もう、ラッカの瞳に迷いの文字は無くなっていた。 |
レキの部屋を開け放つと、そこにはすべてを破滅へと誘う暴風と汽笛が吹き荒れていた。 |
レキに呼びかけるラッカ。 |
しかしラッカの前に現れた幼い悲しみのレキは、レキがここで消えるつもりでいることをラッカに告げる。 |
ラッカの声は、死へのレールに身を委ねるレキには届かない。 |
消滅の恐怖に怯え震えるレキの眼前に、すべてを消し去る汽車の巨体が押し寄せる。 |
レキは動かない。動けない。ラッカの声も聞こえない。 |
だが・・・しかし・・・・レキは一瞬の鼓動の後に一言叫んだ。 |
生まれて初めての、助けを乞う小さな悲鳴を。 |
その瞬間、ラッカを押さえていた幼きレキの幻影が消え、 |
ラッカの手に握られていたレキのほんとうの名が記された札が光り輝き、そして二つに割れた。 |
さらにその次の瞬間、絶望の幻影空間の代わりに、まごうことなきほんとうの世界が現れる。 |
レキの前に迫り来る汽車。怯えるレキ。 |
しかし、もうラッカを妨げるものはなにもない。 |
ラッカはレキの名を叫びながら、レキに飛びついた。 |
すべては終わった。レキを消し去る汽車も、幼きレキももう居ない。 |
私は赦されたんだろうか。 |
その問いの答えは、ラッカの手にしっかりと握られていた。 |
引き裂かれたる者”轢”の文字が、石くれ”礫”の文字へと代わった美しきその札が。 |
そして、白くも黒くもない綺麗な灰色となったレキの羽が、それを保証していたのであった。 |
部屋を出、オールドホームを一歩出、清々しい冬の夜空の下で、ラッカとレキは最後の別れをする。 |
いつかまた逢えるよね。 |
うん、そう信じてる。 |
そしてレキは、灰羽のしきたり通りにふっとラッカの目の前から消えていったのだった。 |
気配を察し、外に出てきた他の面々と共に、西の森の空に神々しく輝く灰羽の旅達の証を見上げながら |
ラッカはレキを見送った。 |
その日の夕方、みんなと西の森にいくラッカ。 |
みんな、笑顔でこの別れを受け入れられたよう。 |
別れに際し、レキはレキの書いた絵をたくさん置いていってくれていた。 |
オールドホームとこの街への愛に溢れた明るい絵も多く残されていた。 |
改めて、ラッカはレキの本質を理解した想いであった。 |
春が来た。 |
オールドホームの中をライトをかざして歩くラッカの前に、灰羽の繭の芽が二つ現れる。 |
レキのように、頼りになる先輩としての灰羽になるという抱負を胸に、 |
ラッカはオールドホームの灰羽達に、新たな仲間の訪れを知らせに走る。 |
かつて確かに存在した、レキという名の少女の記憶と共に。 |
◆ |
すみません。 |
書いていて、泣きました。 |
いえ、観ていたときにも泣きましたが。 |
ええもう、やっぱり「感動した」と言う言葉が、作品に対する一番の讃辞だと私は思うので、 |
敢えて泣かせて頂きました。 |
あらすじ書いていて、本当はもっと短く書く予定だったのですが、しかしやはりのめり込んでしまったと |
言うのでしょうか、なんとなくあらすじだけではなくてほとんどの部分を書かなければダメなような気分に |
とらわれてしまい、こんなに長くなってしまったのですが、やはりそうやって書くことにのめり込ませたものは |
その私が受けた感動の大きさにあると言えるのではないでしょうか。或いはその受けた感動に対する |
敬意の気持ち、とも。 |
冒頭にも書きましたとおり、「灰羽連盟」という作品は私の中では、最高傑作のひとつに数えられるのでは |
ないか? という程にまで評価が急上昇しております。 |
というか、冒頭では傑作としか書いていないのが、ここに来て最高傑作の一つとか言い出した時点で、 |
その急上昇ぶりがわかろうと言うものでしょう(笑) |
とはいっても、傑作であるからといって、決して穴がない完璧完全体(?)な出来であったとは、 |
実はお世辞にも言えないんですよねこれがまた。 |
そろそろぼちぼちと各所で灰羽の感想は上がって来ていますが、結構ただのツッコミ対象にしか |
されていない感想などもよく見かけます。 |
というか、ほんとにある意味そうなんですが(死) |
この最終回だけに限ってみても、そもそもあのラストのレキさんの様っぷりはほんとにお約束パターンですし |
、ラッカはラッカでレキの話を上の空でしか聞いてないとしか思えない壊れっぷりでしたし、 |
そもそもお前ら軟弱すぎ! 人生そんなに甘くねぇんだよ!! |
って声がどこからともなく聞こえてきてもおかしくないほどの弱音吐きまくり劇でしたし(おいおい)。 |
ええ、ほんとにそうなのです。 |
元々灰羽なんて作品は、ありきたりで先が見えて見えてしょうがないお約束定石パターンの上に |
成り立っているような作品なのです。 |
それに、灰羽というのは結局はレキさんの物語だったわけですが、あのレキのひよわっぷりには、 |
はっきりいってゲンナリ来た方も多いことでしょう。 |
とある筋の方々でしたら、レキの胸ぐら掴んで甘ったれんぢゃねぇ!とか一喝しそうな勢いだった |
のも確かです。 |
では、なぜその一見ヘタレなこの「灰羽連盟」という作品に私は高評価を与えるのでしょうか。 |
まずこれも始めに言っておきましょう。 |
上記のようなツッコミ要素は、私が作品を鑑賞する上では、まったく問題にしておりません。 |
という事です。 |
別にお約束パターンであろうがなんであろうが、そのことが作品においてどういう意味づけがなされ |
そしてどれだけ確とした前後のつながりを持っているのか。それに尽きると思うのです。 |
また、レキの軟弱さですが、こういうのはやはり自分がどれだけ感情移入できるかどうか、ということでしょう |
。 |
つまり、わからない時はわからない、というしかないんですけど(汗) |
でも、私にはあのレキの絶望の意味も大きさも深さも、そしてある種の客観的な美しさもわかります。 |
レキのあの姿は、あの世界において意味のあること。この言葉が私を動かしているのです。 |
さて。前置きが滅茶苦茶長くなってしまいましたね(滝汗)。 |
大急ぎで本題に入りたいと思います。 |
最終回です。最終話です。 |
とにかくレキです。レキ。 |
もうなんというか、最終回にすべてが凝縮しそして見事にすべてが帰結していると言っても過言ではない |
実にうまい出来でした。 |
無論、レキの部屋の中に広がる壮大な空間の絵も圧巻でしたし、その中でスポットライトに照らされた |
かのように小舞台と化したレキさんの周囲とか、もう美しすぎでした。 |
そして、なんといってもレキでしょう。レキの絶望と悲しみと儚さと。 |
その儚げな踊りの仕草と、どうしようもない虚無感に囚われながらもラッカに対峙する独りの抽象的な |
(ほんと抽象的)人間の振るまいに、私は正直しびれました。 |
もちろん、レキの言っている事そのものは陳腐な内容でした。 |
でも、もし私達がレキの立場にあったとしても、きっと同じようなことしか言えないでしょう。 |
より詩的であり、より独創的であり、よりお約束的でないセリフであるかどうかでは、 |
その人の心の内に潜む闇の深さははかれないということです。 |
陳腐であるからこそ、より強調されたリアリズムがそこにある。 |
そういう風に言えると思います。 |
そして、あの場面の演出。あれはまさに芸術モノでした。 |
髪を振り乱して倒れ込むレキ。それを広角的に捉える映像。というかそのあたり(笑) |
あの辺りのシーン(直前の見開かれたラッカの瞳とかも)には、ほんとにぞっとしました。ほんとに綺麗でした。 |
で。 |
ひとしきり腐ってみせた(笑)レキが次にしたことは、ラッカ追放(爆)。 |
レキさんエゴ丸出し攻撃で、なにかと目障りなラッカを外にほっぽり出す、というのがまぁ一般的な見方 |
(無論レキはわざとやったんですが)なのでしょうが、ひとつ疑問点がありましたね。 |
あれ、そんなにショック受けることですか? ラッカさん。 |
普通に聞いても、レキはそんなにラッカがレキを信じられなくなるような事を言っているようには聞こえなかっ |
たんですけど?(汗) |
うーん、それは私とラッカの人間性の違いでしょうかねぇ? |
と、冗談はおいといて(冗談かい)。 |
確かに、あそこはちょっとラッカがショックを受けるにはインパクトが薄かったような気がしましたね。 |
あれじゃ、思いっきりレキが「助けて!」と叫んでいるのが見え見えじゃないですか。 |
で、それをなんというか「自分をレキが嫉んでいた」という単語だけに執着して(その後しっかりとそういう |
自分を軽蔑していた、とレキが言っているのにも関わらず 笑)、嘘だ嘘だと連呼していたラッカは |
ちょっと不自然でしたね。 |
ま、くだらないツッコミだと思ってください(笑)。 |
次にいきましょう。 |
というか、ここからがむしろメインです。 |
レキの内面におけるもうひとつの自己との対決です。 |
ああいうのはエヴァ以来常套となった演出技法ですが、しかし見事にそこに灰羽らしさを上乗せしたもの |
となっていました。 |
で。 |
あの場合における二人のレキはどう違うのか。 |
簡単に言いますと、幼いレキが助けを求めたいと思っている純粋な欲望としての心、 |
大人レキ(?)はしかし、その純粋な自分の欲望を満たそうと思ったら、それ相応のリスクを負わなければ |
ならないことを重々承知しているが故に苦悶している、いわゆる自我の心、と言えます。 |
そのレキが恐れている負わなければならないリスク、というのは、誰かを信じて裏切られる事なのです。 |
そう。人を信じるって事です。 |
そして、「人に救って貰う」には、絶対的に人を信じなければならないのです。 |
自分の身を委ねる(信じると云うこと)ことによって、人は救われるのです。 |
であるから、人を信じることの出来ないレキは、今まで救われる事がなかったのです。 |
では、なぜレキは人を信じることが出来ないのか。 |
私は、この事に今回もっとも注目しました。なんというか、核になる事だと思うのですよね、灰羽の。 |
なぜレキは信じることが出来ないのか。 |
信じて裏切られるのが嫌だから。 |
うーん、それは本質的な事じゃないですね。 |
誰かが救ってくれると信じて待っていたのが裏切られるのが嫌なのです。 |
でも、もうひとりのレキが問います。 |
じゃあ、なんで助けてって言わないの? |
そう。レキは助けてって言うことを恐れているのです。 |
そして、助けてと誰かに祈るような気持ちで言っても、誰もそれに答えてくれなかったとしたら。 |
誰も自分を助けてくれはしないとわかって、 |
そして祈るべき神はいないのだ、という事実を知ってしまったら。 |
そのとき、レキは、絶対無限の孤独な世界へとその身 を堕としてしまうのです。 |
これは、ほんとに恐怖です。 |
この世界に生まれ落ちたときから、孤独と共にあった少女にとって、さらなる孤独というのは、 |
激痛以外のなにものでもないのです。 |
そして、その自分の痛みの根元が「孤独」にあると今一度もうひとりの自分に見せつけられるも、 |
しかしその既に慢性と化した激痛にすっかりと麻痺してしまったレキは、自分の消滅(死とも)を無造作に |
、そして無感動に選んでしまうのです。 |
で、そのなんというか、レキを消滅させるための象徴として「汽車」が出てくるわけです。 |
レキの話によれば、レキはこの世界に来る前に汽車に轢かれて死んだのです。 |
しかもどうやら自殺らしいですね。 |
これも、上記の耐え難い孤独という名の激痛と関連した死であったのかもしれませんね。 |
ここに来る前の罪を負って生まれてくるのが罪憑きだとするならば、たぶんそうなのかもしれません。 |
そして、そういった生前の過ちをまた再び繰り返すかのように、そしてまた誰一人自分を救ってくれる |
事もなく、儚いその人生に終止符を打つ。 |
決して報われることのなかった自分を諦めるために、レキは死の汽車を呼び寄せる。 |
そういう事なんですよね。 |
で、無論、こういった観念のフィールドはあくまでレキ本人の内面世界での出来事であり、 |
従ってレキの内面=レキの部屋っていう図式が成り立ちます。 |
となりますと、ラッカが再びレキの部屋の扉を開け放ち中に入ってきても、そこはすべてがレキによって |
制御された空間(もちろん自殺手段としての汽車も)であるために、ラッカの意志ではレキを救えないの |
ですよね。 |
もう既に、汽車に轢かれてレキは死ななければいけないと設定された世界のうちでは、ラッカはまるで |
無力なのです。だから、ラッカの声はレキにまったく届かなかったのです。 |
しかし、あの瞬間、あのレキが「汽車」というすべてのものを消し去ってしまうものと対峙したときに、 |
レキは叫んだわけです。 |
助けて、と。 |
そう、そうやってレキが自らが助かる事を新たな設定事項として付け加えたために、ここで初めて |
ラッカが救世主的存在としてこのフィールドに現れることが出来たのです。 |
演出的には、汽車の方が実体化した、というこれとは正反対の表現になっていましたが同じ事でしょう。 |
ややこしい言い方になってしまいましたが、わかりやすくいえば、 |
レキが自主的に「助けて」といったことによって、レキはラッカに救われることが出来た、 |
と言うことです。ほとんど結論だけですね(笑) |
ただ、個人的にこの辺りの演出にはもの足り無さを感じました。 |
あの、レキが助けて、と叫んだ場面ですか。 |
まず、あそこはもうちょっと時間的にながく引っ張っても良かったんじゃないかと。 |
あそこが最大のヤマ場な訳ですし。もうちょっと、ね。 |
あと、むしろこっちのほうが重大なのですが、やはりあそこでレキが助けて、っていった、或いは言えた |
理由の根拠が語られていなかったのは残念でしたね。 |
あれでは、ただたんにレキは死の恐怖に直面してつい本能的に助けを求める声をあげてしまった、 |
って感じにしか見えませんでしたでしょう。まぁ、リアルといえばリアルなのでしょうが(笑)、 |
しかし単純だったような気も致しました。 |
むしろあそこで、再びレキ同士(?)のやりとりとか、ある種のフラッシュバックとか、そういうなんらかの |
プロセスを経た上での結論としての叫びとかの方が、面白みがあったかと思いました。 |
まぁ、これもどうでもいいんですけどね(笑)。 |
そうして、ようやく7年の長きに渡って続いたレキの苦しみの世界は幕を閉じた訳なのです。 |
ラッカに感謝の涙を流すレキ。安堵するラッカ。 |
そしてそのあと、クサい話師の語りが始まるわけですが、これはほんとにどうでもいいので割愛します(死) |
で、ラッカとレキの別れ。 |
というか、この世界とレキの別れといったほうが正確でしょう。 |
このシーンのために、今までの話がその重みのすべてをもって流れ込んでくるかのような錯覚にとらわれ、 |
なんかもう私はすっかり夢見心地でした。 |
これはもう、第一話からしっかりと見続けていなければ、わからない感覚なのではないでしょうか。 |
今までの、長くも短くもない灰羽達の物語があったればこその、レキの巣立ちの日だったのではないで |
しょうか。少なくとも、私はそう思いましたし、そして、やっぱりこのラストへの持って行き方は最高であったと |
思います。 |
一連の後日談が語り終わり、そして最後にラッカの放つレキという記憶の言葉で、 |
この灰羽連盟、という作品は完全に帰結します。 |
けれど、この瞬間から私の頭の中にはもう灰羽連盟第一話の冒頭のレキの姿が映っていました。 |
この物語は、永遠に輪廻する物語です。 |
それは、この灰羽達の住む世界が無くならないのと同じ事です。 |
この第13話の話までで、居なくなってしまったのはクウとレキだけです。 |
よく考えてみてください。 |
灰羽は、他にまだラッカを初めとして、ネム・カナ・ヒカリ・ミドリ・ヒョウコ、そして幼年組の子達と |
たくさんいるのです。 |
そしてさらに、ラッカが見つけた双子繭の灰羽達のようにこの他にもまだまだ数限りない灰羽達が |
生まれ、そしてこのオールドホームで生活するのです。 |
灰羽という物語は、終わった瞬間に始まるのです。 |
そして、灰羽、というなんだかちょっぴり不思議で、そしてわずかばかり思索的な存在者の物語。 |
おそらく、観るたびに違った想いを観る者に与え続けられる素晴らしい物語だったのではないでしょうか。 |
であるからして、いずれ灰羽論としてまた灰羽について語る日が来るかも知れません。 |
少なくとも、今回のこの感想だけでは、灰羽のすべてを語り尽くせたわけではありませんし、 |
また、灰羽という一個の芸術作品はそれだけの深みがあるものだったのではないかと、 |
私は深く深く思いました。 |
それでは、改めて灰羽連盟という作品について、この言葉を私から贈りたいと思います。 |
ありがとう。 |
そしてこれからもよろしくね、 と。 |
もちろん、 |
レキさんもね、とかやっぱり付け加えてみたりして ←そうこなくっちゃ 死 |
◆ |
長らくわたくし、紅い瞳の灰羽連盟に捧ぐ感想文をお読み続けてくださった方々、 |
及び私が無茶苦茶な文を書き殴るたびに、心優しくもしっかりとツッコミの効いた感想を送ってくださった |
関係者各位に、改めまして感謝の意を表したいと思います。 |
ありがとう御座いました。 |
そしてこれからもよろしくお願い致します。 |
・・・・・・ |
なんか足りません。 |
なんかこう、灰羽連盟によって私にもたらされた感動の大きさとか。 |
重さとか、貴重さとか。美しさとか。素晴らしさとか。悲しさとか。絶望とか。 |
喜びとか。馬鹿さ加減だとか。幸福感だとか。知的好奇心をどれだけ満たしてくれただとか。 |
オーケイ。わかった。 |
たぶん、これならいかなる人種・文化・文明・習俗・風習下にある人にもわかるでしょう。 |
それを以て、このうちなる不満に対する答えとして差し上げましょう。 |
では。 |
灰羽連盟、万歳。 |
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|
|
12月19日 灰色のあなた |
灰羽連盟が終わりました。 |
もうこれから毎週なにを楽しみにして生きていけばよいのか、わからないくらいの激しい喪失感で |
目が覚めた本日。 |
・・・・・・ |
何時に起きたかは恥ずかしくてとても言えません(おい) |
さて、気を取り直して。 |
灰羽連盟です。私に多くのものを与え感じさせてくれたこのアニメが終わりました。 |
私は、このアニメが私に与えてくれたものの、ほんの一割も感想に書くことが出来ていないほどの |
筆下手な奴ですが、それでもこうして最終回まで欠かさず見て、そして感想を書き続けて来れたことに |
一抹の誇りを抱いています。 |
自分で自分を褒めて褒めてなでなでしてあげたいと思います(なでなで)。 |
というわけで、私のやらかした事の残骸の後始末、という意味合いも含めて |
本日の感想を私の想いのうちから書き起こしていってみたいと思います。 |
例によって、今日と明日の二部構成でお送りしたいと思います。 |
◆灰羽連盟 鈴の実 過ぎ越しの祭り 融和 (第12話)◆ |
鈴の実の市が街にたった。 |
過ぎ越しの祭りにまわりの人に送る、自分の想いを表す色ごとに違う意味を持つ鈴の実を買いに、 |
オールドホームの面々は街に向う。 |
そこでレキとラッカは、廃工場のヒョウコとミドリに出会う。 |
レキは、過去の己の過ちを二人に詫び、そして過ぎ越しの祭りの日に渡すはずの鈴の実を |
ヒョウコに渡すレキ。 |
レキには、もう時間がないのだ。 |
ヒョウコとミドリから昔のレキの話を聞くラッカ。 |
レキはヒョウコを連れ、壁をよじ登ろうとしたこと。 |
そしてヒョウコは壁から落ちて大怪我をしたのに、レキは無傷だったことにミドリは腹を立てていた事。 |
ラッカは二人に、レキが祝福を得られるようになるために協力を要請する。 |
ヒョウコは快く、ミドリは嫌々ながらラッカの頼みを聞き入れたのであった。 |
独り部屋で、己の黒ずんだ羽に薬を塗るレキ。 |
もうすぐ、自分はみんなに忘れられて消えてしまうという事実。 |
レキは己の誤りがどこにあったのか、未だにわからずに煩悶する。 |
ラッカは話師と対面する。 |
灰羽には、ほんとうの名前があるということをラッカは知る。 |
話師はラッカにラッカのほんとうの名を示して見せた。 |
そして、その名の由来も。どうしてその名がついたのかも。 |
ラッカはレキのほんとうの名はなんなのかを問うが、レキが求めない限り名を明かすことはできない。 |
レキは壁に登るという重罪を犯したヒョウコの罪を自らかぶり、罰せられた。 |
ゆえに、レキは話師に心を開かず罪の輪に閉じこもってしまった。 |
なぜ自分は赦されたのに、レキは赦されなかったのか、とラッカは重ねて問う。 |
では、なぜ自分は赦されたのか。 |
誰も自分で自分を赦すことは出来ない。でも、もし隣に赦しを与えてくれる誰かがいたら・・・。 |
ラッカはすべてを理解した。話師はレキのほんとうの名を記した札をラッカに託す。 |
過ぎ越しの祭りの日が来た。 |
みなそれぞれ、自分の想いを託した鈴の実を世話になった人々に渡して回る。 |
オールドホームの寮母に。子供の生まれたスミカに。ヒカリの務めるパン屋の主人夫婦に。 |
古着屋の店員に。バーのマスターに。時計塔の親方に。 |
ラッカとミドリ。二人してオールドホームに残るレキの元にいく。 |
過ぎ越しの夜の最後の鐘が鳴るまでに、レキに廃工場の空を見せなければいけないというミドリ。 |
大急ぎでレキの元に行き、窓を開けさせ外を見させる。 |
鐘の音が始まると共に、廃工場の暗い空に盛大な花火があがった。 |
これが、ミドリとヒョウコのレキへの最後の贈り物であった。 |
やがて鐘の音が鳴りやむと、過ぎ越しの祭りの最後のイベントが始まる。 |
この一年間この街の想いを受け止めてきた壁の奏でる、精霊なる調べ。 |
その霊幻なる音階は街の至る所を駆け巡り、すべてを音の海へと誘っていく。 |
ふと空を見上げたラッカの瞳には、満天を飾る星の大海が広がっていたのであった。 |
かなりあらすじが長くなってしまいましたが、ここから感想です。 |
この第12話では、灰羽連盟という作品における「ラッカ」という存在に対する最終的な説明が |
はっきりとなされた回でした。 |
ラッカ。そうラッカです。 |
自らの殻に閉じこもっていたという”罪”を得、そのため自らが落ちてきたこの世界で |
根を張り芽吹き、そして周囲の者達とのつながりを得ることにより、 |
ほんとうの名という”免罪符”を得た。 |
それがラッカという灰羽であるのだと、私は勝手に解釈しました(笑) |
で、ラッカというのは、作中で何回も言われたり示唆されたりしているようにちょっぴり特殊な灰羽で |
あるのですよね。 |
ラッカは”鳥”という協力者、つまり自分の罪を赦してくれる他者の存在と力により、 |
はじめて罪を克服することが出来る存在なのです。 |
そしてさらに、自分が「第二の鳥」になることにより他の灰羽を救う役割を担った灰羽であるのです。 |
この場合、レキの側にいてやることこそがラッカのするべきことなんだと、ラッカは自分で答えを導き出す |
のですよね。 |
うーん、いいですね、こういうの。ありきたりな事であるのでしょうが、しかし今までの話をすべて使って |
その一点に収束していった事には素晴らしいものを感じます。 |
全然不自然じゃないってことですね。 |
それに、そのラッカの答えの実践の対象となる、レキの描写にも凄まじいまでのリアリティがありました。 |
その、段々と自分が消えていく事の実感、そしてそれに伴う事態の進行(過ぎ越しの祭りなど)の中で |
寒々と独りだけの世界に浸るという感覚。 |
ここらへんのコントラストというんでしょうか。作品の中で過ぎ越しの祭りというバカ騒ぎで集団的な世界の |
裏にも、しっかりと独りだけの世界が消えそうになりながらも、というかその今にも消えそうなという事が |
より一層そのレキの存在感を際だたせていて、骨太で重層的な感じを受けました。 |
それに、ヒョウコとミドリのまさに飄々とした演出(?)も良かったですね。 |
「さよなら・・・そしてありがとう・・・か・・・・。」と言って泣き崩れレキにすがりついたミドリ。 |
喧嘩してた人間の劇的な仲直りってことはむしろどうでもよくて(ぇ)、それよりもやはりその舞台裏での |
別れの実感というかなんというか、そういうところがなんだかとても綺麗だな、と思いました。 |
なに言ってるかわかりませんね(汗)。 |
美しいと言えば、ラストの壁のメロディーですか。 |
あのシーンもびゅーてぃふるでした。 |
孤独な別れの調べ(レキとミドリの抱擁シーン 爆)から、大団円的にレキ以外のみんなが集まって |
その一年を締めくくるイベントを楽しむ、ってところにしっかりともっていくところらへんなど、 |
何度も言ってますが良いと思うのです。 |
無論、あのシーンでレキが居ないのは必須事項です。 |
あそこにレキがいなかったからこそ、あの壁の詩は美しかったのです。 |
・・・・・ |
ほんとですか? ←聞くなっつの |
いずれにせよ(いずれって)、レキがみんなの前からやがて消えていくという事に対する演出は見事でした。 |
レキ自身の如何にもそれっぽいけど自然な所作(ラッカに愛用のライターあげたり、鈴の実を前もって |
ヒョウコにあげたり)も違和感なくストーリーに調和していましたし、意外に汚く(?)ならなかったヒョウコの |
扱いなども良かったですね。 |
うーん、すべてが終わってしまったレキへの贖罪として向っている彼の想いってのには、少しばかり |
わかるところがありました。たぶん、あの花火は彼の中で(少なくとも)正解だったでしょう。 |
さて。 |
長々と書いてきましたが、ぶっちゃけていうとストーリー的にこの第12話はあくまで最終回への階段の |
第一歩でしかないのです。 |
少なくとも、今回の話を見ただけでは最終回がどうなっていくのかは予想がつかないでしょう。 |
レキがレキを諦めていく過程、っていうのが第12話だと思いますが、 |
結局レキがほんとうに自分を諦めるのかどうかは、最終回でしかわかりませんし、 |
また論理的に言って自分を諦める、と言うことは外的な要因でなければ有り得ないという事です。 |
最終回じゃその象徴としてアレ(爆)が出てきたワケですが。 |
ま、この辺りのことは明日みっちりさせていただく、ということで今日はこれで筆を収めさせて |
頂こうと思います。 |
ふっ、久しぶりに綺麗に終わった・・(笑) |
そしてさらに、 |
やっぱり私のレキさんがメインでしたね! |
と、さりげなくなにかが終わってる発言をしてから、本日の更新を終えたいと思います。 |
最終回前に私が終わってどーするよ(涙) |
|
|
12月18日 微妙な暖かさ |
ここ2・3日、なんだか時季はずれのポカポカ陽気が続いていて、 |
すっかり体が春仕様になりつつある感の絶えない紅い瞳で御座います。 |
どーもです。気分的に年越しちゃってます。 |
さーて。 |
そんなわけでまぁ、ほんとに色々とズレまくった日常を送っているワケでございますが、 |
そこはそれ、人間全てに24時間という平等な時間は与えられている訳で、嫌でも時は過ぎていくのです。 |
というか、気づいたらもう今年も終わりなんですね、そろそろ。 |
はぁ〜、今年もなんもやってないですなぁ〜、という感じですよ、ほんとに。 |
相も変わらずネットと本と漫画とアニメとゲームとその他という状態ですって。 |
その他ってなんでしょうね。 |
と、ここでそんなに今年一年を振り返ったような事を書いてしまうと、 |
大晦日に愚痴るためのネタが無くなってしまうと思われますので、このあたりにしておきます。 |
ですので、ここ数週間分くらいの紅い瞳の生態というか方向性というか、そういうのをバカっぽく書いて |
見ようと思います。 |
どこに向っているのかは、読んでも解らないとは思いますが。 |
はじめに、エイジオブミソロジー(略してAOM)ありき、です。 |
ええ、もうほんとにこのゲームを買うかどうかで頭がいっぱいどころか少しはみ出してしまっております。 |
いえ、実際このゲームは凄いです。素晴らしいです。ビューティフルなのです。 |
だったらさっさと買えYO! って感じですが、懐事情がかんばしくないのです。 |
金欠です。 |
最近、出費が多くてですね。 |
あ、ブギーポップのマンガ第2巻買いましたよ〜。 |
ん〜緒方氏はイラストはうまいんですけど、マンガはちょっと、でしたね。 |
もうちょいコマ割りなんとかしてくださらんと・・・。 |
ブギーは小説の最新刊「ブギーポップ・スタッカート」が来年春までには発売するらしいので、 |
非常に楽しみです。 |
と、話が逸れました(いつものことですが)。その他にも、エヴァのコミックス最新刊にして最終巻が明日 |
発売なので買いは決定ですし、無論灰羽のサウンドトラック「ハネノネ」購入はもはや義務の域に |
到達してます。 |
あと、諸々の雑品雑貨をぽこぽことまぁ買っているうちに、 |
いつのまにか諭吉さんが何人か行方をくらましていたり既に行き先が決まっていたり。 |
もう、てへっ☆って感じで笑うしかない経済状態な訳なのです。 |
雑品雑貨っていうレベルじゃないんじゃ・・・(汗) |
それに私のPCはこのゲームを稼働させるには貧弱過ぎるので、 |
少なくともビデオカード(3D)買い換えとメモリ増設くらいはしなければならない、という地獄ぶり。 |
本当に金欠地獄です。 |
あ〜、書いていてなんだかなにかが間違っているような気がしてきましたが、 |
とりあえずまだ書きます。 |
来年の新アニメについて。 |
そうそう。灰羽は今日で終わりですからね。 |
紅い瞳としましては、その後継者たる良質アニメを探すことが目下の最優先事項なのです。 |
んなわけがありません。 |
最優先事項かどうかはともかく、とりあえずやはり良いアニメはあって悪いことはなく、色々と検索かけて |
みました。 |
そしたらですね。 |
無いんですよ、素で。 |
それはもう絶望的にないんですよ、良さそうなアニメが。 |
なんたることですか。昨今アニメの放送枠が異常に増えてきているというのに、 |
私の |
泣いてないですが。 |
う〜ん、まぁそれでもなんとか妥協(?)して期待持たせちゃっていいの? とか |
言えそうなのはこれ、「キノの旅」くらいでしょうか。 |
・・・・でもこれ、放送開始が4月ですし、しかもこれWOWOWなんですよねぇ・・・。 |
うちの環境じゃ観れません。余裕で。 |
なんだかサイトの中身を見てみると、相当作り込まれている感がひしひしと伝わってきて、 |
いいな、なんて思いましたが観れないんじゃ。 |
皆様に、灰羽の後継者候補を探してきてくださることを切に願う次第で御座います。 |
あとは、なにを書きましょうか。 |
あ、本ですね、本。 |
本は今のところ村上龍と司馬遼太郎の作品を交互に読んでいます。 |
最近、だんだんと「村上龍」という思想現象(?)についてのおぼろげな輪郭像が見えてきました。 |
いずれ、感想でも書いてみたいものです。 |
キーワードは、「個と集団」です(謎)。 |
それと今日、司馬遼太郎の本がたまたま無かったので、その補強戦力として、 |
小川洋子「密やかなる結晶」というのを借りました。 |
今読んでいるところですが、未知数です。どうだろこれは? |
他にもこれと同時並行で、上遠野浩平「わたしは虚夢を月に聴く」と、 |
同じく上遠野浩平「あなたは虚人と星に舞う」を読んでいます。 |
2冊とも読むのは3回目ですが、ここに来てようやくこのふたつの凄さがわかってきたような気が致します。 |
ある意味、ブギー以上です。 |
・・・ |
今日はこのへんにしておきますか。 |
・・・・ |
いや、だって今夜は灰羽最終回とかありますし。 |
ばっちりリアルで観るつもりですし。 |
さぁ、みなさんで最後の夜(灰羽の)を楽しみましょう。 |
あはは〜(壊) |
|
|
12月14日 罪なる灰にまみれた少女 2 |
二日連続で更新中の紅い瞳です。 |
そして灰羽感想日記であります。 |
12月に入ってから、まだ灰羽の感想以外の日記を一回しか書いていない、 |
という灰羽っぷりですが、皆様温かい目で見守ってくださいますようお願い致します。 |
それでは、本日もさっそく書き始めていきましょう。 |
◆灰羽連盟 別離 心の闇 かけがえのないもの (第11話)◆ |
廃工場から預かってずっとオールドホームで面倒を見ていた幼年組の子を廃工場に戻すため、 |
ラッカは廃工場に出かけた。 |
子供を廃工場に預け帰途につこうとしていたラッカに、廃工場の灰羽であり |
かつてのレキの友達だったミドリが声をかける。 |
そこでラッカはミドリより、レキの見えざる一面を知らされる。 |
レキが他人を傷つけていた、ということを。 |
半信半疑ながら、しかしそれでも自分にいつも優しくしてくれるレキのほうこそが、 |
実は一番苦しんでいたのではないか、という思いにラッカは至る。 |
壁の内部での仕事中、ラッカは奇蹟を体験する。 |
壁の中にこだまする笑い声、そしてまるでなにものかが水面を歩くようにして波紋が広がっていく |
水道の神秘。 |
仕事が終わり、ラッカはレキのことについて話師と話をする。 |
話師はいう。 |
レキは、自分に巣立ちの日が来ないことを気に病み、 |
しかしそれでいて、いつまでもここにとどまっていたいという気持ちがあるのだ、と。 |
そして、レキがどうなるかはこの冬が終わったときのレキの気持ち次第である、と。 |
ラッカは今度は自分がレキを救うのだ、と決意する。 |
ネムが風邪をひいた。 |
ネムが仕事を休む旨を伝えるため、ラッカは街の図書館へと向う。 |
図書館の中で、ラッカは古びてボロボロの本が展示されているのを見つける。 |
たまたまそこに居合わせたスミカに、それが西の森の遺跡から発掘された本の化石であると教えられる。 |
図書館からの帰りに、ラッカはレキと出会い共にオールドホームへの帰途へとつく。 |
いつもレキの一番近くにいる自分が、レキの事をなにもわかっていないということにラッカは気づく。 |
空々しいレキとの会話のうちに、ラッカは虚無を見つけてしまっていた・・・。 |
オールドホームにつき、独りネムの容態を看、そしてレキはこうネムに囁いた。 |
ネムが壁を越える日が来たら、クラモリにごめんといっておいてくれ。 |
自分はそっちにはいけそうもないから、と。 |
薄暗い部屋で立ちつくすレキは、最後にやはり独りでこう呟いた。 |
もう、終わりにしよう・・・・。 |
灰羽連盟第11話。いかがでしたでしょうか。 |
流れとしては、前回の続きとしてのレキの正体暴露(というのはヘンですけど)、 |
そして新たに、ラッカがこの完全なる罪の輪に囚われてしまっているレキを自分が今度は救ってあげる、 |
という決意をする、というものでした。 |
個人的には、ラストのレキの独白が印象的でした。 |
レキはあそこでなにを思ってああ言ったのかは定かではありません。 |
罪憑きとして生きることを決意したのか、それとも自分の存在自体を消すための死への決意だったのか。 |
イメージ的には後者のような気が致しますが、どうでしょうか。 |
全体的にいって、今回の話は特に見るべき物のないお話だったので(というより、前回の捕捉みたいな |
感じでした)、それほど語るべき事はないですね。 |
ただ、あのラッカが壁の中で体験したことと、それとあの本の化石のエピソードは気になりました。 |
あれもひとつの伏線になるのでしょうか。 |
とりあえず、今回の話は前回の話と繋げてもう一度前話共々観てみる事を、紅い瞳は推薦致します。 |
と、行数が圧倒的に余りましたので、以下よりバカ話、逝きます(おい) |
とりあえず、着ぐるみキャラと化したラッカさんがどうとかはおいておきまして、 |
少しずつ壊れてきたレキさんの、暖かさの裏に秘めた冷たさのコラボレーション(?)にハラハラドキドキ |
してしまったということがまず始めにあって、今回のお話は始まるんですね。 |
灰羽のガキんちょを送り出すとき、子供を廃工場まで送り届けるという役割を自分が果たせずに、 |
そのかわりを自分が”助けて”あげたラッカが担うことになり、そしてそのラッカの背を見つめるレキさんの |
無表情な貌(長)、紅い瞳的に今回のベストショットです。 |
というか、ミドリのキャラが読めませんでした。 |
あーえーと、まぁいいか(マテ)。 |
で、とにかく今回のお話は背景的な絵は綺麗でしたが、キャラの顔は一部イモでした。 |
どーにも絵に良し悪しのムラがありすぎますねぇ。 |
って、やっぱりレキさんは話師みたいなしわくちゃにー! ←話師の話より |
まだそうと決まったわけではないでしょうが(レキさんの運命にしろ話師の仮面の下にしろ)、 |
レキさんが話師を避けるのもわかるような気が致します(マテ)。 |
と、出ました本の化石。本の化石て。スミカさんさすがです。 |
というかですね、ラッカさん、笑え〜笑え〜って怖すぎですよ ←色んな意味で |
なにもそこまで必死にボケなくても良いと思いますよ?(微笑) |
にしても、レキとネムのコンビがいいですネ。こういう古き深き友情関係ってのは紅い瞳は好きです。 |
というか、ネムさんの目覚めのタイミングは狙いすぎです。 |
前回のクラモリに比べれば微罪ですが。 |
冗談抜きにして、ラストのレキの描写。 |
これだから、灰羽はやめられません。 ←真顔 |
いよいよ来週は最終回です。 |
紅い瞳は討ち死覚悟でレキさんの行く末を見届ける次第であります。 |
がんばれ〜私 |
|
|
12月13日 罪なる灰にまみれた少女 |
・・・・・ |
灰羽がちょっぴり変わって、少し体内からなんかしら気体が抜けていくのがわかりまして、 |
あ、どうも紅い瞳です。 |
やっぱり灰羽って面白いですね。 |
改めてびびりました(ぇ) |
みなさまにおかれましては、もう既にお気づきのことと思われますが、 |
毎回灰羽の感想を書くときの日記のタイトルには、必ず「灰」の文字を入れているようにしています。 |
また、タイトル自体、その時の内容に見合うものをちゃんと考えてつけています。 |
まぁ、見合う、といっても最初に見たときのインスピレーションとか、語呂とか(笑)、 |
あとはその回のテーマというか主題になっているようなことを、言葉に代えて書いてたりと色々です。 |
というわけで、もうおわかりでしょうが、今回のお話はとある少女のお話です。 |
無論、レキのことです。レキ、という存在の全景がようやくわかりました。 |
でわ、前置きが長くなりましたがあらすじにいってみましょう。 |
◆灰羽連盟 クラモリ 廃工場の灰羽達 ラッカの仕事 (第10話)◆ |
雪降る夜。 |
月明かりとうっすらと雪を乗せた隙間風吹き込む冷たい部屋で、 |
一人の少女が孤独に繭から誕生した。 |
一夜明け、ネムとクラモリがその冷たく湿った部屋に見たものは、 |
血塗れで床に倒れている、黒い羽を生やした灰羽の少女だった。 |
羽の黒さ故に、クラモリ以外とうち解けることなく灰羽としての日々を送る少女。 |
灰羽連盟にレキと名付けられた少女は、自らの黒い羽を切り刻む。 |
そんなレキを、クラモリは優しく包みレキの黒い羽を気遣ってくれ、弱い体をおしてまで |
レキのために薬を採りに西の森までいってくれたりもした。 |
そのために倒れたクラモリをレキとネムは介抱しながら、二人は次第に仲良くなっていく。 |
慈母の如きクラモリと健気な幼き友人ネムに導かれ、心安らぐ日々が続いていく・・はずであった。 |
クラモリが、あのときいなくなってさえいなければ・・・・・。 |
熱で苦しむラッカを介抱するが、一向に良くならないのに業を煮やし、レキは灰羽連盟の元に走る。 |
話師にラッカをそのまま帰した事をなじるレキであったが、しかし話師はこう語る。 |
壁に触れた物は罰を受ける。それは絶対であるのだと。 |
話師はレキに、ラッカは罪憑きではなくなったと改めて伝える。 |
そして、お前もそろそろ灰羽ではなくなる日が近づいている、と言う。 |
問答は続く。 |
クウの事、ネムの事、そしてラッカの事。 |
それぞれが、それぞれの整合性をもって、そしていずれは皆も旅立っていくと云うこと。 |
そして話師は言う。 |
お前は彼女らに嫉妬しているのだ、と。 |
レキは、話師に最大限の否定の言葉を与えるが話師には届かなかった。 |
翌朝灰羽連盟から、壁に触れたラッカを罰するため来られたしという通達がある。 |
レキは全面的に連盟に反逆するが、しかし熱のひいたラッカは話師に借りた杖の返却のためにも |
連盟にいくという。 |
レキの頭には、黒かった頃のラッカの羽と、今は綺麗な灰色となった羽の映像がこだましていた。 |
連盟に着いたラッカは、話師に導かれ壁の内部へと入っていく。 |
そこでラッカは話師に光輪の元となる札の貼り付けられた柱の掃除を命じられる。 |
それが、ラッカの灰羽としての仕事だった。 |
廃工場の灰羽達に貰った菓子を分けながら、オールドホームの面々は久しぶりの団欒を楽しむ。 |
就寝前。 |
それぞれが部屋に戻るとき、ネムと二人になったレキは呟いた。 |
私は・・・独りでも・・・大丈夫だから・・・と。 |
ん〜、びゅーてぃふぉ〜! ビバ! 灰羽!(笑) |
そんな感じといったところでしょうか。 |
きましたきました。遂にキました。 |
いえ、レキさんがというわけじゃなくて。 |
こういった回顧録みたいなものを平然とバシっと決められちゃ、 |
紅い瞳としては泣かないわけにはいきません!(泣くんかい) |
とにもかくにもレキさんです ←やっぱそーじゃん |
たったひとりで、誰にも祝福されもせず、冷酷な世界に生まれ落ちたレキ。 |
誕生のみばかりか、羽が生える時の激痛のときすら、誰にも看取られることなく |
ただひとりいるだけだった、恐ろしく悲しい灰羽の少女。 |
これがレキの原点です。 |
よくかんがえてみてください、この事だけを。 |
文字にしてしまっても、充分に情景が思い描けますでしょう。 |
これだけで、或いはこの瞬間だけで、私はひとつの重大な物語ができるんじゃないか、 |
とさえ思えてしまいます。 |
この瞬間、そしてこの陰惨な誕生を背にしてレキのレキとしての人生が始まるのです。 |
んで、ここでクラモリなのですがしかし彼女は完全脇役でした(おい)。 |
ああいった完全慈母的な存在ってのが、レキに与えた影響は絶大なものがあるでしょう。 |
しかし、それ以上に、その絶対者たるクラモリが自分の目の前から突如去ってしまった事が |
後のレキに重大な影響を及ぼしてしまうのです。 |
話師とレキの会話でも語られていた、レキの”罪”の姿の原型はここにあるようです。 |
どういうことかといいますと、自分が「孤独になる」ということを極度に恐れ、 |
そしてそのことにほとんど無感動になっていながらも、無意識のうちに自分の元から去っていく者に |
対して嫉妬、ないし怒りを覚えてしまう、と言うことだと思います。 |
そして、そういった自分のそこに流れている物を示唆してくる話師の事を嫌悪するに至るのです。 |
それがレキなのです。 |
そして、そのことがレキの背負っている”罪”なのでしょう。 |
ちょっと話は逸れますが、話師の話により、今回正式(?)にラッカが罪憑きでなくなったことが |
判明致しました。 |
ふむ。 |
「鳥という助力者の力により、罪の輪から抜け出す道も見つけだせよう。」 |
了解。やはりそういうことでしたか。 |
んでもって、次の話師のお言葉。 |
「鳥が赦しを与え、故に罪憑きではなくなった。」 |
おお、これはなかなか興味深いですね。 |
つまりこれは、罪は見つけて償うものではなく、赦し癒して貰うためのもの |
ということではないでしょうか。 |
罪は罪自体が免罪符の役目を担っている、という感じでしょう。 |
私はこういう考え方好きなのですが、やはりそうなんだと思います。 |
このこと、或いは思想は前回の話にもあったような、 |
”罪(赦しとしての免罪符)を知るものに罪(償いとしての罰則)はない”ということに通じ、 |
そして、それぞれがそれぞれの罪を克服していく過程をうまく説明したものだとおもいます。 |
と、ここで話を戻します。 |
このようにしてみると、やはりレキの罪というのはなかなかに深いようです。 |
話師に与えられたラッカと同じ問いに答えを与えられない、もしくは答えを見つける方法を得られて |
いないレキには、罪を知ることすらできていないのです。 |
であるからして、レキは未だに罪憑きなのですね。 |
無論、自らの生い立ちとクラモリの消失が、こういった一連の”罪祓い”(変な表現 汗)の儀式に |
暗い影を落としているのでしょう。 |
話のラストで、言ったレキの言葉。もう既に話師によって自らの奥底に流れている暗い情念を |
指摘されていながら、しかしまだ答えが見出せないでいる激痛の状態。 |
はぁ〜重いの〜遠いの〜(汗) |
この先どうやってレキが罪憑きを克服していくのか、これがポイントであるのは間違いないでしょう。 |
というか、ほんとよくこんなにうまく13話でまとめましたね。すごいです(笑) |
あの、ひとつ疑問があるんですが。 |
話師のじいさまが、 |
「巣立つ事ができないまま、時が来た灰羽がどうなるかお前も知っているはずだ」 |
とかのたまっておられましたが、 |
それって、 |
レキさんも話師みたいになっちゃうってことですか? |
それはさすがにマズイんじゃぁ・・・(汗) |
ストーリー的にも、ビジュアル的にも。 |
世の中馬鹿ばっかりだ・・・・ >レキさん |
*第11話の感想は明日やります。 |
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12月10日 雪中雑記 |
どーも、紅い瞳です。 |
本日は久しぶりに灰羽連盟の感想以外の日記を書くことと相成りました。 |
いっや〜感想とか書くより、ずらずらとだらだらとどうしようもないこと書こうと思ってる時のほうが |
気分的に楽ですね。 |
いや、だってほんと、灰羽の感想書くの結構気合い入ってますし。 |
と書くと、じゃあ今日の日記は気合い入ってないの? って訊かれると思いますが、 |
|
さて、というわけなのですが、昨日我が家の周辺でも流行り通りに雪が降りまして。 |
紅い瞳の生活環境周辺は、すっかり真っ白に塗り替えられておりました。 |
まさに白銀の世界。 |
この時期に雪が降るなんて、本当に珍しい事なので、私は結構はしゃいでおりました。 |
だって、朝起きて窓の外を見たら、なんの脈絡もなく世界が白いんですよ? |
でもですね、外気温がもうひとがんばりで氷点下に到達ってレベルの寒さにはビビりました。 |
寒いですよ。12月でこんなに寒いなんてほんとに反則ものですよ。 |
いっそのこと審判に抗議しようかとも思いましたが、私はフェアプレーヤーなので |
そんなことはせずに、さりげなくストーブの前を占拠してたりしました。 |
紅い瞳は守りに入ると強いです。 |
そんなこんなで、奇跡体験まっしぐらな白さと寒さでもって迎えた昨日の朝ですが、 |
世界がどうであろうと、日常生活をおくらねばいけないことには変わりなく、重装備をして |
家から脱出致しました。 |
そして一路駅へとコマを進めます。 |
・・・・・あの・・ |
「只今、〜線は運休しております」って看板でてますが。 |
オーケイ。わかった。 |
たかだかこの程度の雪で電車止めるんじゃねぇよ! という北国魂に燃える熱き人々の叫びに対して、 |
んでも、ここは温暖地方だけん雪に慣れてねぇのは当然じゃねが! っていう魂の叫びを駅員の方々が |
あげるのも充分わかります。 |
そうです。その地域にはその地域ごとの気候に合わせた対応をとって、予想を上回る事態に遭遇した |
場合は、ただおたおたと狼狽えるしかないのです。 |
いくら日本国の北国に雪が多いからって、南極大陸のブリザードが襲ってきたらひとたまりもない |
のと同じ事です。 ←少し違うと思います |
でもですね、 |
運休って言ってるのに、普通に時刻通り電車が来るのはどうかと思いますが。 |
諦めて引き返そうと思っていたので、危うく乗り遅れるところでした。 |
世の中は、本当になにがあるかわかりません。 |
で、そうしてなぜか予定通り運行している電車に乗りながら、どんどんと窓の外が白くなっていく様を |
みて(私が住んでるのは海沿いで、通ってるところは山の方なので自然とそうみえるのです)いました。 |
途中何分も停車したり徐行したり閉じていた傘が開いたりとか、色々とトラブルに見舞われながらも |
なんとか予定時間内に目的地に着けそうな勢いでした。 |
が、乗り換え予定の電車が止まってました。 |
泣きたくなるのを必死に堪えつつも、諦めが肝心やね、みたいなノリで完全遅刻という身に降りかかった |
運命を |
紅い瞳は、こういうのは得意です。 |
相変わらず気温は低くて寒いですけれど、私の心はほっかほかでした。 |
人間、諦めがつくと強いもんです。 |
止まっている、といっても1時間ほどで運転再開になりましたのでそれに乗り、 |
そして、そのほっかほっかの気分で目的地に乗り込み、笑顔で「おはようです!」とかぬかしてやろうかと |
画策しているうちに、こんなものを見つけてしまいました。 |
「〜線不通により、本日〜(←目的地)はお休みです」 ←妙に達筆な張り紙 |
うわー、世界が真っ白だよー(壊) |
P.S |
別ルートから私より先に目的地に着いていたであろう友人達から、本日休みである、 |
というような連絡は一切私の元に入ってきておりませんでした。 |
・・・・・・・ |
私って、結構人望薄いんでしょうか? |
今年はいつもよりいい加減な年賀状を出そうと思います。 |
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12月8日 悲しみの中の灰燼 2 |
長らくお待たせ致しました。本日灰羽の感想の続きをやります。 |
個人的に時間がありませんので、ちゃっちゃと始めたいと思います。 |
ええ、ボケなしで。 |
◆灰羽連盟 井戸 再生 謎掛け (第9話)◆ |
井戸の中に落ちていたラッカを救ったのは、トーガだった。 |
ラッカは救ってくれた礼を述べ、さらに壁の外とうちを行き来するトーガに、 |
クウの安否を尋ねるが、トーガは無言のままラッカの前から去っていった。 |
森の中を彷徨ううちに、ラッカは壁に行き着いてしまう。 |
そして、壁の外からクウの声が聞こえたような気がして、壁に触れ耳をすまそうとする。 |
壁に触れてはいけない、という声と共に、灰羽連盟の話師の灰羽が現れる。 |
話師に導かれ、森を抜ける道中、心中を告白するラッカに話師は色々と話をする。 |
森を出、話師と別れるとすぐにラッカを必死に探し回っていたレキと出会う。 |
ラッカを抱きしめるレキ。 |
しかし、レキはラッカの異変にすぐに気づく。 |
ラッカの手足が異常に冷たく、そしてラッカの触覚は完全に麻痺していたのだ。 |
壁に触ったせいなのである。 |
オールドホームに戻り、ラッカはベッドに伏せる。 |
残りの灰羽達はそれぞれ協力して、この状況に対応していく。 |
ネムとヒカリに後をまかせ、一休みするレキはひとり黄昏れるのであった。 |
では、感想の方に行きましょう。 |
今回の話は大きく分けて二つに別れます。 |
簡単にいうと、ラッカ・話師のパート、ラッカ・レキのパート、という感じにです。 |
で、この二つのパートを比較してみると大雑把に言って、 |
ラッカに対して、話師は父性的、レキは母性的な役割をもって話に関与してきている、 |
と言うことが窺えます。 |
迷える子であるラッカを教え諭し、そして自分の足で地を歩んでいけるように導く老賢人のような話師、 |
そして傷付いた子であるラッカを包み保護し、そして徹底的に癒してあげようとする地母神(グレート |
マザー)のようなレキ。 |
こういった大きな作品の流れが、二つのパートを通して鮮明に描かれていて、非常にまとまりの良さが |
感じられる話でありました。 |
次に、話師とラッカの会話の意味について話してみようと思います。 |
今回、前回ラッカが体験したいわゆる神秘体験(井戸の中で見た夢やカラス)に対する |
ラッカの見解、というような物が語られていたわけです。 |
で、それはどういったものかというと、これも簡潔に言うと、自分は前の世界で罪を犯し、 |
でもそれにも関わらず罪人=罪憑きである自分に対して、この世界の人たちはみんな |
自分にあまりにも優しくしてくれる、ということ、そして自分はその昔に犯した罪の内容(自分を必要と |
してくれた人のこと)を忘れてしまっていることに、 にどうしようもない罪悪感を抱いている、 |
と言うことでしょう。(全然簡潔じゃないですね 笑) |
と、ここでひとつ新たな事実判明。ラッカってばやっぱり罪憑きなのですね。話師も認めてますし。 |
レキみたいに生まれつきの罪憑きだけではないんですね〜。ほ〜(なに) |
それで、話を戻しますが、そういうふうにしてラッカは悩んでいるわけなんですが、それに対して |
話師は色々諭すわけなんですね。 |
この話師って灰羽は、ラッカがうじうじしてると「そんなこと気にする必要はない」とかいったかと思えば、 |
「それはとても大切なことだ」とかなんだか支離滅裂言ってる御方ですが(笑)、最終的には |
とりあえずラッカの謎に答えを出しているんですよね。 |
話師はラッカに罪の輪という問いかけをします。こういう感じに。 |
罪人の定義:罪を知る人には罪はない |
話:→。汝は罪人なりや? |
ラ:→:繭の夢が事実なら、私は「罪人」。 |
話:→では汝は「罪」を知るものか? |
ラ:→だとしたら(罪人の定義より)私の罪は消える(罪人ではない)。 |
話:→改めて問う。罪を知るものに罪はない。では汝は罪人なりや? |
ラ:→(結論として)でも罪がないと思ったら、罪人になってしまう。(でも罪があると思えば罪人ではない) |
つまり、どういうことかといいますと、定義通りなんですね(笑)。 |
自分が罪人であるか、そして自分に罪があるのか。そういうことを連綿と問い続ける行為自体 |
そのものが罪なのである(つまり良くない事=罪憑き)、ということを言いたいのでしょう。 |
或いは、そうやって自らを罪人であるか、と問い続けている限り、少なくとも”罪憑き”として悩んでいる |
自分は確かにそこに居る、という事が改めて証明される(自己存在の証明)という風にも受け取れます。 |
いずれにせよ、ラッカの持つ悩みはほぼ完全に”理屈的に”解消されたことになります。 |
んで、ここからレキさん=偉大なる母君劇が始まるわけです(笑)。 |
といっても、レキはいつも通りレキをやっていただけですが(笑)。 |
最後まで面倒を見ないいい加減な父君的存在の話師のおっちゃんにいちゃもんをつけ(笑)、 |
そして壁に触ってしまってヤバイラッカを全速力かつ全力でオールドホームに連れ帰り看病し、 |
そして、徹底的に優しく接し話を聞いてあげることでラッカを心から安らかにしてあげる。 |
さすがレキママです(爆) |
このあたりの流れ、というかもう既に型が完成してしまった感のあるラッカに対するレキの態度ですが、 |
こういうレキの接し方によって、ラッカは”感覚的に”癒されていくわけです。 |
という感じで、なんだかとっても綺麗にまとまりつつあった今回の灰羽ですが、しかし |
それで終わらないのがちょっぴり凄いデスなぁと思えました。 |
なんつーか、あれ? ラッカってなにものですか? |
なぜか急に罪憑きではなくなってるんですよね。 |
それが灰羽にとって悪い物(おそらく罪とかも)をすべて吸収するという壁による作用、という事なのか、 |
それとも話師によって己の罪の意識の実体を把握し解消したせいであるのか、 |
それともそれらの相互作用によるものか。よくわかりません。 |
んで、まぁ、そうやってラッカも自分と同じではなくなったという事を知ってしまったレキは、 |
そのことを喜ばなければいけないことだと思いつつも、でも明確な孤独感に囚われてしまうんですね。 |
ん〜、なんというか毎回このあたりの演出というかセリフ回しというか、色々と感じ入らせられます。 |
ところで、あのラストでレキが語りかけていた木像はなんですか?(汗) |
あまつさえ、レキさん、くわえていたタバコを木像に吸わせてますよ? |
大丈夫ですか、レキさん?(汗) |
でも、 |
でも、なんかわかります。 |
一番ヤバイのはやっぱ私かぁ・・・(ため息) |
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12月5日 悲しみの中の灰燼 |
はい、魔術師の工房管理人にして灰羽視聴者の紅い瞳です。 |
みなさん、元気デスカー? ←お前はダメそうやな |
あうあう、お客さ〜ん、最近わたしゃ灰羽の感想しか書いていないような気がするんですが、 |
どゆことでしょうねぇ? |
いったい世の中どうなっとるんや〜 ←焦点の合ってない目で |
2話連続放映の弊害がこんなところにまで(ぇ) |
なにもかも忘れて、今はただ灰羽するのみ・・・・(マテ) |
◆灰羽連盟 「鳥 (第8話)」◆ |
冬が深まっていく。 |
あたりが冷気に包まれるにつれ、ラッカの心は少しずつ混迷の途についていく。 |
消えていく自我意識。薄れていく己の存在意義。 |
周囲の暖かく優しい眼差しにも一向に反応することなく、閉ざされていくラッカの心。 |
灰羽を護る壁に変わり、灰羽を守護する羽袋を纏って、ラッカはひたすら呟いている。 |
灰羽とは、なんであるのかと。 |
突然現れ、突然去っていく。なにも思い出せないまま、なにもできないままいつか消えていく |
自分になにも見出すことが出来ずにいる。 |
レキはいう。その答えは、いつかきっと見つかると。 |
レキの答えに、ラッカはなんら反応しない。 |
幼年組の子達の冬服を調達するために、レキとラッカは街へと出かける。 |
途上、レキはラッカの保護者に、第二のクラモリになると宣言する。 |
ラッカの心に一筋の安らぎが訪れる。 |
街にて。 |
ラッカは崩壊する。ほんの些細な接触に、己の羽の黒いシミを通して自分の居場所がなくなってしまった |
事を感じてしまったラッカは逃げ出してしまう。 |
逃げ出した先に待っていたのは、黒い黒いカラスだった。 |
黒いカラスに導かれ、クウの消えた西の森に入るラッカ。 |
森の中で古い井戸を見つけたラッカは、思わず中に降り立とうするが、しかし途中で転落してしまう。 |
薄暗い井戸の中で、ラッカは自分がこの世界に生まれてきた時の夢を今一度見る。 |
空から転落しどこまでもどこまでも落ち、そして目に入ってきたのは・・・大きな井戸だった。 |
目が覚めたラッカの前には、一羽のカラスの遺骸がひっそりとたたずんでいた。 |
良く覚えていないけれど、ずっと昔自分と一緒に居てくれた誰か・・・。 |
ラッカはカラスを埋めながら、一人想う。 |
自分が居た昔の世界で、自分は一人ではなかったのだ、と。 |
自分は自分で居られたのだ、と。 |
、です。 ←? |
いや、今回の灰羽はちょっぴり難しかったですなぁ。 |
ほんと、なんというかシリアスというか暗いというか、そういうノリ的な部分はともかく、 |
ラッカの苦しみというものの全景が見渡せなくて、理解するのに時間がかかってしまいました。 |
ですが、全体の流れ、及び随所に見られた細かく巧みな演出はとても良質で、観ていて |
難解さだけでなく、心地良さも観る側に与えてくれていたと思います。 |
ただ、作画は今回ちょっと、ってなレベルでしたねぇ・・。 |
というか、街に行くときのラッカの顔が・・・別人デスカ?(汗) |
で、今回のお話はどういうの? ってなわけなんですが、 |
|
クウの事があって(というかそれはきっかけでしかないみたいですが)、それ以来ずっと鬱いでいた |
ラッカの苦しみが遂に限界を超えて、街から飛び出してしまうまでの過程が描かれているのですよ。 |
基本にはラッカの灰羽ってなんだ? という問いの形態を以て表される自分の存在に対する |
疑問、しかしこれはちゃんと理論的・哲学的に考えているわけではなくて、 |
「なんで私はこうなんだろう、ほんとうは嫌なのに」といったふうな感情的な自己否定(答えを求めて |
ないから)というのがあるようです。 |
そして、そうやってすっかり落ち込んでしまってる自分に対する世界(周囲)の視線に対して、 |
非常にナーバス(自分の黒い羽を見たり見られたり触られたりしてなったヒステリー状態)に |
なっているんですよね。 |
物語前半では、そういうことが描かれていました。 |
後半では、ラッカのこの自分の存在に対する疑問への解答(というか安定剤 マテ)が「カラス」という |
媒介をもって語られています。 |
なにもかもわからなくなって、ついカラスについて西の森まで来てしまったラッカは、とある古井戸を |
見つけます。 |
そしてラッカは井戸の中へ。 |
でまぁ、そこでラッカは夢を見る訳なんですが、う〜ん、あれがなにを意味していたのかはよくわかりません |
でした。 |
ラッカの前世(?)において、ラッカは孤独で自分がそこに居る意味もわからないような人間で、 |
そしてそう思った瞬間に空から落下している自分に気づいた。 |
途中まで、落ちゆくラッカを掴んでなんとか上昇させようとしていたカラスがいたが、 |
しかしラッカは自らの意志によって落ちていくことを選び、カラスはそのまま飛び去ってしまった。 |
そうして落ちていくラッカの目の前にあったのは、大きな井戸だった。 |
って感じでしたが、つまり、このカラスが、そういう不幸だった自分を必要としてくれていたある人が姿を |
変えたものということらしいです。 |
で、ラッカはそういう「自分の夢の意味」に気づいたんですね。 |
自分が誰なのかも、自分の名前がなんだったのかも、 |
そしてそのひとりぼっちで消えてしまいたいと思っていた自分を必要としてくれていた誰かの事も、 |
覚えてはいない。 |
でも、確かにそうやって自分の存在を認めてくれていた人はいた、ということだけはわかったのです。 |
それはつまり、他ならぬ自分がそこにいても良い理由、と言うことをこのときラッカが得たということです。 |
このこと自体が、ラッカの苦しみ全体を癒すとは思えませんが、しかし少なくともラッカが自分がどこにいて |
そして自分がなんなのか、という根本的なところでの苦しみは癒されたと思います。 |
誰かに必要とされている、そしてまた自分もまた誰かを必要としている。 |
そういう答えが、今回の話においてラッカに得られたのだと思います。 |
・・・・・ |
なんか、すごく当り前の事を書いただけのような気がします(汗)。 |
うぬぅ、ここはひとつ、 |
だから、はにかむレキさんっていいよね? |
って、訊くのもいいんじゃないかと思うわけでして(壊) |
*第9話の感想の執筆・UPは、明日を予定しております。 |
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12月3日 灰羽の夢 2 |
毎度お騒がせな紅い瞳です。今日もいっちょよろしくお願い致します。 |
今日はちゃんといきます。前回の反省(ということにしておいてください)をいかして、 |
今回は今までの通りの形式で無難に無気力に灰羽の感想を書こうと思います。 |
保守的傾向万歳。 |
がんばりましょう、色々と・・・・ ←虚ろな目で |
◆灰羽連盟 傷痕 病 冬の訪れ (第7話) |
ラッカにとって初めての冬の到来。 |
クウがみんなの前から姿を消してから、もう1ヶ月が経つ。 |
動き出した日常の中で、ラッカは未だにクウの喪失にショックを受け続けている。 |
それはダメな事なんだ、とわかっていながらも、他の面々のように前向きになることが |
出来ないでいるラッカ。 |
もっとクウと一緒にいて、もっとたくさんクウの事が知りたかった・・・。 |
ラッカは未だ、悲しみに暮れている・・・。 |
そんなラッカの体に異常の兆しが現れる。彼女の羽に不気味に現れる黒いシミ。 |
オールドホームの灰羽達は、健気に前向きにクウの喪失を受け入れて活動していたが、 |
ラッカの苦しんでいる様子を見て、どうにかしてあげないといけないと思いつつ |
ラッカに優しく接していく。 |
そのうちに、冬の寒さに備えて、羽を覆う羽袋の製作が始まる。 |
ラッカにも羽袋の製作を勧めるが、そのときの様子でラッカの羽の異常がレキの知るところとなる。 |
怯え泣きじゃくるラッカに治療を施しながら、レキは自分の話をする。 |
祝福されない黒い羽の灰羽”罪憑き”として生まれ、幼い頃から周囲から避けられていたレキ。 |
そんなネムに唯一優しく接してくれていたクラモリという灰羽が居てくれ、 |
レキはレキで居られた。 |
しかし、ある日クラモリはクウのように突然消えてしまった。 |
クラモリに棄てられたと感じたレキは自棄になり、そして罪にまみれた道を進み、 |
そして、罰せられた。そういう昔の自分があったのだとレキは云った。 |
レキには、生まれてきたときの夢をよく思い出せない代わりに、 |
毎晩悪夢を見るという業がある。 |
とても寒い夜で、赤い月が浮かんでいて、レキはひとりぼっちで石ころだらけの道を歩き、 |
そして、必ず良くないことに出くわす。ずっとその・・・繰り返し・・。 |
レキにはわからない。 |
どうして祝福されない灰羽がいるのか。そしてどうして自分は罪憑きとして生まれてきたのか。 |
ラッカは深く沈思する。 |
はい。 |
ずばりいいましょう。 |
今回の灰羽には、心底感動致しました。感激も致しました。 |
そして、心より震えました。 |
音楽も、絵も、セリフも、間の取り方も、すべてにおいて調和がとれ、 |
そしてそれぞれが絶妙な幻想的空間を演出し、さらにはくっきりとした輪郭を持った |
リアリティーに溢れた人間関係が描かれており、あらためて灰羽の良さを感じることが出来ました。 |
特に映像的に印象的であったのは、後半のレキの長い話におけるくだり。 |
あの、なんともなくドス黒いレキの夢の話、それを淡々と語るレキの声、 |
そしてまさにBGMとしての役割を100%果たしてなお余りある絶妙なあの暗くて冷たい曲。 |
あの場面を取り出して、なんども巻き戻して観てみたりしてそしてその度に震えが来ました。 |
あれぞ灰羽の真髄です! ←演説調に |
灰羽連盟は雰囲気が素晴らしい、という第一印象として持った紅い瞳としましては、 |
当然の事と思われました。 |
無論、ストーリーというか、各キャラの様子やセリフの内容も十二分な内容でした。 |
灰羽の世界観を説明するのに、今回はほぼ決定的な内容が後半のレキによって語られ、 |
さらにラストでラッカが「灰羽ってなんだろう?」と問うことによって、いっきにすべてが最終回へと |
収束していく、といった様相が呈されたワケです。 |
そしてやっぱり、レキの後半の内容が大変に興味深いですね。 |
「この街は灰羽のためにあるんだ。壁は灰羽を護るためにあり、いい灰羽はこの街で幸せに |
暮らし、時期が来たら壁を越える。でも時々、街の祝福を得られない灰羽が生まれる。 |
その灰羽は繭の夢を正しく思い出すことも出来ず、巣立ちの日も訪れない。 |
祝福のない灰羽にとって、壁は逃げ場を奪う檻になる。 |
そういう灰羽を・・・罪憑き、という。」 |
罪憑き、という新しい概念が出てきました。 |
この罪憑き、の定義と前後のレキの話を総合すると、 |
なんの因果かはわからないけれど、突然変異的に黒い羽の灰羽が生まれることがある。 |
その灰羽の特徴としてあるのは、 |
1:繭の中での夢を正しく思い出せない。 |
2:巣立ちの日が訪れることはない。 |
という2点のみが挙げられます。 |
ですから、レキの言うように「いい」灰羽の羽が灰色であり、「悪い(レキの言う病気)」灰羽の羽は |
黒い、というのは後から付随してきた意味的なものでしかないのです。 |
そして、羽は「悪い」ことを「生まれた後に」して罰として「黒く」なることはなく、 |
必ず「生まれた時」から羽は黒いんですよね。 |
つまり、キリスト教的な原罪のようなもの、と言えますでしょうか。 |
といっても、灰羽(人間)すべてが生まれながらにして持っている罪、ではなく、 |
「羽が黒い」灰羽だけが生まれながらにしてもっている罪、という意味ですが。 |
だから、ラッカの羽の黒(罪)と、レキの羽の黒は根本的に意味が違うのです。 |
悪い事をしたから、羽が黒くなるのではなく、悪い存在だから羽が黒いのだ・・・。 |
そういうことをここでは言っているのでしょう。であるから、レキはラッカの羽の黒いのは |
病気(罪)ではなくて、そしてすぐに治るよと言っているのです。 |
*ちなみにレキの羽が現在黒くないのは、ラッカに塗っていたあの薬の効用と思われる。 |
まぁ、わかりやすくいいますと、レキさんは不幸の星の下に生まれた悲劇の少女っていうことですね。 |
ただ、悲劇っていったって、生まれたときに羽が黒い=罪っていうのは、 |
結局は当り前のことですが迷信なわけで、本来ならただのレキとその周囲の灰羽たちの思いこみ |
でしかないわけですよ。 |
だって、レキが一時グレ(?)たりしたのは、羽が黒かったからじゃない(というかそれが原因でいじめられ |
たり疎外感を感じたせいではありますが)のですからねぇ。 |
そう、羽が黒いだけだったりしたならば、レキのいう「罪」はなんの効力もなかったはずなんです。 |
でも、一つそれに重要な要素が加わることによって、それは大きく意味を変えてしまいます。 |
つまり、羽が黒い=巣立ちの日が訪れないという証。 |
さらにいえばこれは、巣立つという周囲からの存在消失=死、というものが永遠に訪れない、 |
という要素が加わわる事により、明確に他の灰羽との差(差別)が生じてしまうと言うことなのです |
これは非常に残酷なことだと思います。 |
この場合、「罪」に対して行われる罰は、永遠に生き続けなければならない、というものになっていくから |
です。 |
このあまりの不合理で不条理な自分の運命をして、レキに言わしめた言葉が、 |
前回のラストでのレキのセリフだったわけです。 |
そして、今回の話でレキはずっとずっと、なぜ罪憑きという存在が生まれてくるのか(哲学的問い)、 |
なぜ自分が罪憑きとして生まれてきたのか(答えのでない感情的問い)ということを考えてきた、 |
とラッカに語ります。 |
さて、いかがでしょうか? |
レキの苦しみの深さというものは、かなりのものがありますでしょう。 |
私達には実感が持てないものでもあります。 |
ただ、今回の灰羽の中でレキが淡々と語ってみせた罪憑き、そして灰羽のイメージは |
ある程度掴めたかと思います。 |
灰羽とはなんであるか? |
改めて私達にそのような問いを起させるに足るものではなかったでしょうか? |
ほんとうに、灰羽連盟という作品は不思議な作品です。 |
・・・・・・・ |
イマイチ、ノリのわからない感想になってしまいました。 |
ついでに主旨がわからん(死) |
どなたかうまく説明してください(マテ) |
とにかく、 |
やっぱりレキさんかっこいい!! |
ってことは言えるんじゃないでしょうか? |
もう、いいかぁ・・・・ ←果てしなく遠いところを見つめながら |
|
|
12月1日 灰羽の夢 |
どうも。紅い瞳です。 |
今日は順延になっていた灰羽の感想をやりたいと思います。お待たせしてました。 |
さて、今回の灰羽はとても良かったです。 |
語彙が貧弱っていわれようとも、良いとしかいいようがないので良い! |
珍しく外枠からちまちまと攻める解説的感想を書けないような |
ハイテンションなノリで書けそうです。 |
いきおいで、あらすじは簡略、書き方もいつもと変えて、いきます。 |
であらすじはといいますと、まずぶっちゃけ結論から言いますと、クウが消えます。 |
今回のお話「夏の終わり 雨 喪失」は、そんなちょっぴりシリアスな出来事で構成されてます。 |
というか、もうクウさん消える気満々で、そこここでラッカさんにさりげなくなにげなくアピール。 |
自分の部屋を探しているラッカに付きまといながら、意味深な事をぽこぽことカマしてくれます。 |
カナの時計塔完成のエピソードも、いかにもな雰囲気の雨模様の中で、ようやく周囲が |
クウがいなくなったことに気づいていく過程など、よく出来てました。 |
基本的に全部クウ消失に向っていましたからね。 |
あ、あらすじ書けません(ぇ) |
すみません。書いている最中になんだかあらすじ書く気なくなりましたごめんなさい(おいおい)。 |
今日はなんだかほんとにボケボケ(!?)しているので、本能のままに書きます。 |
日記・・・完成させられるか不安です(マテ) |
注:今日の日記は灰羽観た人にしかわからないモノになってしまいそうです。ほんとごめんなさい(謝) |
クウの消失。 |
灰羽が一人消えていく。 |
クウは元気で賑やかで、そしてほんのり優しい笑顔の持ち主。 |
そんなクウが消えていく。 |
森の中を葬列のようにしてしずしずと荘厳にクウの消えた場所まで行くオールドホームの面々。 |
今さっきまでいた者の笑顔が消えた者達の中に、前進的な想いはない。 |
素晴らしい外の世界に旅だったのではなく、死と言う名の喪失を残った者に与えるのみ。 |
あまりにも唐突で、あまりにも無機質で、そしてなによりも間接的で |
ラッカも、カナも、ネムも、ヒカリも、そしてレキも、誰もクウの去り際を見ることもなく、 |
気づいたときには、クウはもう居ない。居なくなったということに気づく前に居ない事実を知らされる。 |
それはやはり別れではなく喪失と言った方が、より適切なのであるのかもしれない。 |
そこに描かれているのは、ただひたすらとクウがこの世界から消えていく過程のみ。 |
リアルであるか抽象的であるか、それは私にはよくわかりませんでした。 |
でも、こういった「なにかをなくしていくまで」の感覚ってわかる気がします。 |
なんだかとっても形式的で、儀式的で、自分のルールとは違う言い伝えという |
自分たちの手の届かないところですべてが決まって、そしてなにかが失われていく・・・。 |
これに対する感情は憤り? 悲しみ? それともなにも感じない? |
色々な想いが錯綜し、そして目の前で起こっていることに自分たちが慌ただしく対応している様子を |
決して第三者的視点で見ることもなく感じることもなく、ただすべてを流れに身を任せ、 |
がむしゃらに動いた結果の先に見えたのは、すっかり光を失った光輪の残骸だけだった、ということが。 |
そう、今まですべてが自分の信じられる範囲内の驚きに包まれて、絶対に自分を裏切ることのない |
出来事だけに身を委ねてきた者にとって、それはひとつの世界の終わりを与えてしまう。 |
そしてまた、新しい世界の誕生も。 |
それは今までのように甘ったるくも優しい世界だけではなく、厳しく冷たく、 |
そしてなによりもすべてが自分に一遍に迫ってくる世界になっていく。 |
そういう意味で、クウがラッカの目の前から消えたのは、ある意味で、この「灰羽連盟」と言う作品が |
この回を通して終わりに向っているということを示唆していると思いました。 |
つーことは、全13話っていうのも納得がいくような気がします。 |
このままの流れでいくのなら、充分に終われる気がしました。 |
・・・・・・・・・・ |
ていうか、強引に終わらせるなっての。 |
・・・・・・・・・・ |
ああああ、私はなにが書きたかったんだぁ〜〜〜!! ←頭を掻きむしりながら |
ぜんぜん思ってることが書けません! |
スランプ確定っ!(ぇ) |
ごめんなさい。こんなはずではなかったのですが、どうにもこれ以上書く気がおきませんし |
どう書いていったらいいのかわかりません。 |
というか、最初っから全部書き直せばいいんですけど、なんかダメです(死) |
ダメ! ダメ! ダメなんよぉ〜〜〜!(叫) |
大丈夫か私(汗) |
P.S 2話連続の後半部分については明日書きます。明日はもっとマシに書きま・・・善処します |
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