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◆◆◆ -- 2006年5月のお話 -- ◆◆◆
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-- 060530-- |
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■■契約のタイカ■■ |
XXXHOLiC第八話について、つらつらと。 |
ふと、塀の向うの庭をみたら、沢山の物品が並べられていて。 |
その様子をただ雑然としたガラクタの山として捉えることが無ければ、それはいずれ興味の対象として |
目に映る。 |
なんだろう、なにが沢山あるのだろう、そうしてその多くのもの達が織りなす存在の広大さそのものに |
心が揺り動かされ始め、そしてその存在のひとつひとつを成すものたちへと興味が移る。 |
あれは、なんだろう。 |
そう思ったのは、どの瞬間だったのだろう。 |
どういった関係を以て、あのものたちの中からそれを選び出したのだろう。 |
それ以外のものにも同じく興味を持ちながら、なぜそれに視線を投じる事に力を込めるのだろう。 |
いつのまにか、それだけを求めていた。 |
それを求めて、その庭の中に来たとその庭の主人に答えた。 |
その品が、是非欲しい。 |
それそのものだけを見れば、確かに欲しい。 |
けれど、目の前にある広大な物品達の中からなぜそれに目を付けたのか、そしてそれを求めるを口実に |
してこの庭に来なければならなかったのか、わからない。 |
わかる必要も無い。 |
だって、欲しかったんだもの。 |
理由はまるで必要無く、ただこれが欲しいという想いを越える威力あるものは、この場には無かった。 |
ある必要も、必要性も無い。 |
だが、庭の主人は言う。 |
あなたには勧めないと。相性が良くないと。 |
それは一体、否定されたのだろうか。 |
否定されたとしたらなにを否定されたのか。 |
私がなのか、私の想いがなのか。 |
主人は言った。 |
此処に来るのは必然だったと。 |
それはつまり、そのものに相応しくない来訪者としての存在は認められたということなのか。 |
主人は、決してそれを開けてはならないと。 |
開けようと、開けまいと、それは勝手。 |
開けること自体が悪い訳では無く、問題なのはそれが誰が開けるかということだけ。 |
私には自信があった。 |
私には強運がある。 |
どこの誰とも知らない人に、それを否定される筋合いは無い。 |
このものとの相性が悪いかどうかなんて、開けてみなくてはわからない。 |
だから、開けることからすべては始まる。 |
だから、開けた。 |
正確にいえば、開いた。 |
誰が開けたのか、それは一切不明。 |
願いを叶えてくれる猿の手。 |
願いを叶えるたびに指が折れる。 |
だから叶えられる願いは五つ。 |
言い伝えでは、願いをすべて叶えたあとに願った者は不幸になるという。 |
恐ろしいと思った。 |
そしてだから大丈夫だと思った。 |
その恐さを知っているということが、細心の注意を私にもたらしてくれるこの実感があれば、これと付き合う |
ことだって、使いこなすことだってできるはず。 |
危険だからといってむやみに避けるのは愚の骨頂、開けもしないで相性がいいかわるいかを論じるなんて |
愚かなんだと思った。 |
そして願いをひとつづつ叶えていった。 |
面白かった。 |
不思議だった。 |
自分がその言い伝えの中の不幸な願い人であるという陶酔感に苛まれた。 |
ぞくぞくした。 |
でもそれ以上に、その言い伝えが真にただのお話であるということを、この体がここにこうして実存している |
ことで強く強く感じていた。 |
私はやっぱり私、愚かな言い伝えの中の願い人でも、その話を真に受けてただ震えているだけの愚者で |
も無い、知的で理性的な挑戦者。 |
私は、大丈夫。 |
自分の中に続いていく言葉を綴るたびに、その不可侵にして絶対の自信がこの体の重みと共に伝わっ |
てくる。 |
あの庭の主人は、あなたにはこれを勧めないと言った。 |
それはこれを使いこなせないから、という意味だと思った。 |
だったらうまく使いこなしてやろうじゃないのと、思った。 |
考えて、考えて、慎重に、慎重に。 |
でも、違った。 |
あの言葉は、あの主人の言ったことは、そういうことでは無かった。 |
勧めなかったのは、開ければ必ず私は願いを叶えようとすると思ったからだった。 |
罠だった。 |
猿の手という呪物は、それを使用するという事そのものが既に呪いをもたらすものだった。 |
うまくつかいこなすもなく、つかった時点で立派につかいそこねていた。 |
だからあの主人が言ったのは、私なら開ければまず間違いなく使うと見抜いたから。 |
不覚。 |
そして不覚という想いを実感するには、既に遅すぎていた。 |
願いを叶える。 |
その対価とはなにかと考えた。 |
わからなかった。 |
ただ少なくとも、願いを叶えた瞬間になにかが奪われた感覚は無かった。 |
逆に、全ての願いが叶ったあとにまとめてそのツケが訪れるともあまり想わなかった。 |
実際、そんなことは訪れなかった。 |
対価など、とられなかった。 |
願いは、ただただ純粋に叶えられていった。 |
そう。 |
なにも理不尽なことは無く、また奇妙な理に則った出来事も起こりえず、ただ単純に私に願いを叶える |
特殊な能力が備わっただけだった。 |
そして。 |
それこそが、呪いだった。 |
私は、その特殊能力を備えた自分に呪い殺されてしまった。 |
私は最終的に、消えた。 |
この世の中全部消えちゃえと願って、その通りに私の目の前から世界は消えた。 |
私の願いはすべて最初から最後まで遂行されたし、そしてなんのツケも結局くることは無かった。 |
私が消えたのも、私の願いだったのだから。 |
他の人がみたら、私の消失こそがそのすべての対価だったというかもしれない。 |
でもそれは、こういうことでもある。 |
私の願いそのものが、対価であったと。 |
私がなにかを願うという行為の対価として、それらの私の願いは叶えられたのだ。 |
対価を払ったのは私では無く、猿の手のほうだった。 |
私は私の望むままに消え去った。 |
でもきっと、私はなにかを願うたびにそのなにかを願うという行為によって変じていく自分に歪められ、 |
そしてその歪められた想いを願いに換えていってしまったのだろう。 |
それは果たして、ほんとうに私が願ったことだったのだろうか。 |
ひとつひとつの願いは、きっとほんとうに私の願いだったのだろうけれども、すべてを見渡したときに顕れた |
この状態は救いがたいほどの惨状を呈していた。 |
こんな事、望んでた訳じゃない。 |
でも私は、ひとつひとつ丹念に願いを叶えていっただけなのよ。 |
なにひとつ間違ってなかったのに。 |
きっと、初めからなにもわからなかった。 |
なにが間違っているのかいないのかもわからなかった。 |
だから、ふと気付けば、ごく自然に間違っているものか間違っていないものの膝元へと送られていた。 |
それらの場所に辿り着いたという感触は持ち得ずに、ただひたすらそれらの場所に居るということだけしか |
わからない。 |
きっと今居る此処は間違っている、此処は間違っていないと薄ぼんやりと言葉にして噛みしめることしか |
できない。 |
それでも、前に進んだ。 |
そういうことをすべてはっきりと自覚していながら、あまりにもはっきりと前に進んでいた。 |
その前進を、私は全く止められない。 |
止めたいと想うことすらできない。 |
想いは既に、前進する高揚感の中に。 |
なんで私、歩いていられるの? |
前へ、前へ、前へ。 |
豊かなる前進が広がっている。 |
その広大さを実感することには自信があった。 |
なんだか知らないけれど、何事も良く進む巡り合わせに恵まれている自覚があった。 |
だから、心強かった。 |
無力で無知で不安定な自分でも、なんだか知らないけれどちゃんと生きていけるんだと。 |
それは、生かされていただけだった。 |
私は私の担ぎ手である私の体を信頼して、ただ安心してずっと眠っていただけ。 |
私は、この体を乗りこなす自信はあった。 |
乗っている自信だけはあった。 |
乗るだけ。乗っかっているだけ。 |
操縦することは、永劫出来ない。 |
体からの浸食によりて無惨に歪んでいきながら、それでも懸命に体にしがみついていく。 |
落ちられない。落ちたら、死ぬ。 |
迸る体の熱度に苛まれ、目の前に溢れ出す言葉に翻弄され、そこで世界の中に取り残された私を |
感じる。 |
『どうにかしてよっ。 |
あんたのせいでしょ! |
今すぐに私の前から全部消してよっっ!』 |
体の上から眺めていた、今まで私が為してきたことの業苦を感じる。 |
実感無き様々の所業を見つめることだけの実感を負わされる。 |
見ることしかさせてくれなかったのに! |
見てることしかしなかったのに! |
なんでなんで私だけがこんな目にっ! |
ゆらりと伸びた自分の両の手が私の首を絞める。 |
絞めるものと絞められるものと、絞めさせたもの。 |
その繋がりと拒絶の願いの中に私の存在を感じて、事切れた。 |
『なにからも離れた特別なものなどないの。』 |
私は願うことをやめられない。 |
『でも・・・・・・・・・・・願いは、叶ったのね。』 |
◆ 『』内文章、アニメ「XXXHOLiC」より引用 ◆ |
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-- 060526-- |
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■■割と晴レてる日常■■ |
おまえカサへただな。 (挨拶) |
こんばんわ。紅い瞳です。 |
雨ですねぇ。今日はすっかり晴れましたけれども。 |
でも昨日までは割と雨だったので、雨ということになりますでしょうか。 |
雨です。 |
最近は歩きが多いので、雨の日とてのんびりとカサをさして歩くのみなのですけれど、 |
先日はうっかり自転車中に雨が降り出しちゃって、風まで吹き始めちゃって、仕方が無いので折り畳み傘 |
をぽいっと広げたら、これがもう罠以外のなにものでもなくて。 |
カサをこうさして、ひとかぜ吹けばあらあらあら、ふたかぜ吹けばあらあらあら、あっちにかたむきこっちに |
かたむき、おまけに右手にカサで左手にハンドルだもんだから、左手でブレーキかけようと手に力を入れよ |
うものなら(妙にブレーキ固いので)、あれよあれよというまに左に傾き、もうすっかり濡れ鼠。 |
運動不足という以前になにかが狂っているような気がしてならないのですけれども、とにもかくにも自転車 |
中にさすカサというのがこんなにも高度な代物であるとは思いもよりませんでした。 |
ほんとうに、カサがへたです。 |
実は歩いているときにさすカサもへたです。 |
割と準備が良いので、道往く人々が急な雨の降り出しの中走り回っているのを横目にして、折り畳み傘 |
などをひとりさして悦に入っていたりするくせに、目的地に到達してふと体を見てみると、むしろ普通に走っ |
て早く着いていた方が濡れていないんじゃないのか? というどうしようも無い惨状を呈してしまったりと、 |
ほんとうにカサがへたです。駄目です。 |
ならばカッパか。レインコートか。 |
いや、それは却下です。 |
カッコがどうとかいう以前に。 |
持ってません。 |
あんなのどこで売ってるん? 見たこと無いよ。 |
勿論見つけても買いませんけど。 |
カッコ悪いから。 |
ごめん。 |
あ、でも思い出した。 |
確か小さい頃、ほんとチワワくらい小さかった頃、嘘ですが、そのまぁ程良く大昔の頃は着てた記憶が |
あるよ。 |
で、確かひとしきり雨の中を横断してきて、そして家の玄関の中で脱いだときにそれについてた雨粒を |
盛大に体にぶちまけちゃった記憶があるよ。 |
意味ねぇじゃん。意味ないじゃーん。 |
でもなんか今思うと、いいね。 |
なんか清々しいよね。 |
すべての努力が水の泡になる瞬間て綺麗だよね。 |
今日の日記は実は二人目です。 (保存する前に画面が凍った) |
◆ |
いやいや、うんうん。ひたすら垂れ流しで。 |
この頃、というか結構前からいちいち文章として体裁を整えてから書くということがどういうことが素でわか |
らなくなってて、ほんと適当に言葉だけを羅列していく作法が身に付いててどうしてくれようかという、 |
もうね、なんだと。 |
ちゃうねん。わかってることはわかってるねんで。 |
でもね、なんか書く気が起きないの。普通にどうでもいいのそんなの。 |
書ければいいっつーか、書け書けっていうか、そう、それ、めんどい。 |
だって文章って形整えるのめんどうだしー。 |
良く今までちゃんと書いてたよな、一体どうやって書いたんだ、なんだこれ・・・・・・なんだこれ? |
ちゃうねん。 |
嘘はいけません嘘は。今までだってロクなもの書いてないでしょうあなた。 |
そもそも推敲すらする気の無い輩がなにを言うか。その舌ひっこぬいてくれる! |
いや、いいよ、それでも。 |
五万歩くらい譲って、今まではちゃんと書いてたとしましょうよ。 |
それでもね、最近はもうめためたですよ。 |
やる気無。 |
書くことが無いんじゃなくて、やる気が無いの。 |
やる気が無いなら書けばいいじゃないの、なんて小憎らしい奴が脳内でなんか囁いたので口を封じて |
おきましたけれど、実際やる気が無いのが最大の問題。 |
あれな、アニメな、見てな、笑ってな、泣いてな、それで仕舞いなんよ。 |
それ以上なにをしろっていうんですか。 |
感想書くですって? は! やってられんわ!(問題発言) |
既に私というもの自体が感想じゃ! 生ける感想体さ!(そんなものはありません) |
いやいや、なにを言っているんですか。馬鹿ですか。馬鹿ですよ。 |
まぁその、あれだ、わからん。わからないのですよ。 |
妙にね、なんかを意識してるようでね、なんかが、ほんと魚の小骨みたく奥歯に挟まったままなんですよ。 |
なにを意識してるのか・・・・・うーん・・・・・・・なんだろ?(考えてわかる頭を持ってません) |
たぶん・・・・・そう・・・・・・・・・・なんだろ?(だからいくら考えても無駄です) |
ホリック。 |
悪いけど、自分で書いたこれの感想を読み返してまだ一度も面白いと思ったこと無い。 |
ていうかね、なにを書きたいのかはちゃんとわかるんだけど、でもそれがすべて説明の域にしか到達し得て |
いないというか、ただたんに目の前にあるホリックを捕まえて色を塗っただけというか、それじゃあ全然 |
駄目なんです。3点。 |
重要なのは、捕捉したホリックというものから、では改めてそこからなにが言えるか語れるか考えられるか |
ということなんです。 |
私が書いてるのは感想なんですよ感想。感じて想ったことを書け言うとるのに。 |
説明だけしてどーする、解釈だけしてどーする。 |
それはお料理の材料切って並べただけじゃないですか。 |
駄目駄目駄目。そんなのはいかん。 |
でね。 |
前回のはだから結構強引に一人称で書いてみたんだけどね、ほんと強引なだけでね、いっくら強く |
引っ張ってもただなにかを強く引っ張ってるってことだけしか書けなくてね、むしろあれを読んでわかる事は |
、書き手のやる気の無さだけというか、まぁそれはそれでいいんだけどね、まぁそういうこと。 |
もしかしてホリックを選んだのが間違いだったのかなぁ、という方向に持っていくこともできるのだけれど、 |
しかしそれは全く意味が無いことだしね。 |
なにかを感じ想う主体は私なのだから、感想が書けない作品というのが存在する場合、その原因はす |
べて私にあるのだから。 |
書けないっていうか、最終的に書く気が無いってだけで。 |
あのね、この間漫画版風の谷のナウシカを完読したのね。まだ3回目だけど。 |
まぁ中身については滅茶苦茶発見があってね、今の私に大きな影響をさらに与えてくれたんだけどね、 |
それ以上に、これには宮崎駿という人の自分自身に対する「感想」の存在をもの凄く強く感じられてね、 |
たぶん私は深く感銘を受けたのだと思う。 |
すげー。自分を考えるってこういうことかー、って。 |
自分という目の前にあるものを言葉(絵)にしてこね合わせて創り上げて、そうして出来上がったものを |
しっかり自分でもりもり食べて、血肉となったその言葉(絵)としての自分を感じながら、さらに目の前に |
その自分を描き出していって。 |
メッセージとか哲学思想の吐露とか、まぁそれはそうなのだけれど、それ以上に、というかあそこにはそれら |
を行っている宮崎駿自身の存在がまざまざと描き込まれていてね、だからすげーって思ったの。 |
ああいうことを言ったりやったりするのが宮崎駿で、またそれらを創り出したのも宮崎駿で、登場人物と |
作者が共に同一の存在の元に一体化してて、なんていうのかな、溜息がでたね。 |
別に私はそういうのが創りたいっていうわけじゃなく。 |
逆に、ああ、「自分」っていうのはそういうものかぁ、って思ったんだよ。 |
つまり、書くもよし、描くもよし、創るもよし、生きるもよし、と。 |
全部全然別々のことのように思えるけれど、そういうのはみんな同じ、というかなにをやってもそれは |
すべて自分ということでしか言い表せないだよね。 |
自分って、なんだろうね。 |
その答えも、その問いも、そしてそれに答えることも、そう問うことも、自分なんだろうね。 |
なんかね、そんな感じがしたよ。割と素朴に。 |
あー、なんか、押入のがらくた全部引っ張り出して散らかした気分。 |
やべー、これどうしよ。(放置は禁止) |
◆◆ |
すごらじがそろそろ終わってしまうらしいですね。 |
すごらじとは、まぁカレイドスターというアニメの主役の声優ふたりがやってるウェブラジオです無料です。 |
音泉とかいうなかなか見上げたサイトで聴けます。適当に探してください。 |
ていうか終わります。 |
ていうか終わらないと思います。 |
ていうか2をやれ2を。アリアのラジオだってやってるんだから! |
あれが終わってしまったら、一体私はなにを聴けばいいというのでしょうか。 |
生きる希望を爪の垢ほど失ってしまうじゃないですか。 |
あんなに気持ちの良いラジオは初めてです。ていうかウェブラジオはあれが初体験です。 |
未練たらたらです。引き際は潔くだなんて逃げです逃げ。 |
発つ鳥は跡を濁しまくってください。引き際を見誤っください。 |
せっかく放送100回も越えたのに。老兵は死にもしなければ去りもしないのです。 |
あーあーあー。私は本気、超本気だったのに。信じてたのに愛してたのに。 |
素直におめでとうなんて言わないし、お疲れ様でしたなんて言ってやらないの。 |
今までありがとうなんて言う口を私は持ってないです。 |
だから本当に嫌だから、最終回だって絶対聴いてあげないんだから。 |
あんたなんて嫌いよ、だいっきらい! もう知らない! |
紅い瞳はすごらじを心から愛しているツンデレです。 |
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-- 060522-- |
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■■紫陽花のアメ■■ |
こっちに来ちゃ、いけないんだって。 |
ぐるぐるぐる。 |
お腹の音に合わせて歩き回っていると世界も一緒にその音を出しながら泣いていた。 |
ぐるぐるぐる。 |
目が回らないのは、やっぱり世界も一緒に回っているから。 |
ぐるぐるぐる。 |
それなのに、気持ち悪い。 |
嫌な匂いがして、その漂っていく先を見つめていたら目がチカチカして、だから目を閉じて、もう一度 |
開いたら、今度はその匂いが違う方に流れていって。 |
気が付いたら匂いの流れは幾筋も出来ていて、その中の一本は私の体を通り抜けていた。 |
ほんとうに気持ち悪くなって、一生懸命に逃げ回って、ふと見るとその汚い匂いは私の体の真ん中を |
やっぱり突き抜けていて。 |
この匂いがもし垂直に私の体の中をせり上がって、口から空に向かって飛び出してしまったら、 |
もうほんとうに私は駄目かもしれない。 |
嫌、嫌、嫌。 |
泣いてしまう。 |
ぼーっと立ったまま、泣いてしまう。 |
『雨、止まな〜い。』 |
真っ白になにも無い、それでも薄暗く立ち込める凄惨な臭気の中。 |
立っている体の中に奔る力のすべてが恐ろしくて、必死にしゃがみ込んでいた。 |
足に込める力が体を支えていく恐怖。 |
その垂直に伸びた体がそのまま上昇していく焦燥感。 |
いっちゃ駄目。いっちゃ駄目。 |
きれいな空が優しく消えていく。 |
穏やかな闇が満ちていく。 |
伸ばした手を握りしめてくれる闇の悪寒だけが懐かしい。 |
引き留めて、此処に居させてくれるの? |
でも私、いかなくちゃいけないの。 |
それなのに、あなたはいってはいけないっていう。 |
どうして? あなたがきてはいけないっていったじゃないの。 |
違う。 |
きてはいけないといったのはあなたじゃない。 |
いきたい、いきたい。 |
行きたい、生きたい。 |
あの空の上に。 |
でももう、私はあそこにいっちゃいけないんだ。 |
私はこんなに汚れてしまったのだもの。 |
そうよ、あそこにいってはいけないと言ったのは私なの。 |
汚いから、醜いから、こんな自分をあの綺麗な空の中に入れたくないのは私。 |
私のあの空を汚したくないから。 |
あの空まで落ちぶれてしまったらわたし・・・もうほんとうに・・・・・ |
だから私は、ひとりでいかなくちゃいけないの。 |
私のこの汚い体を置き去りにして、私はひとりでいかなくちゃいけないの。 |
この闇の中に見ている穢れに満ちた匂いをすべて吸い込んで、その匂いの堕ちる地獄へと。 |
至る空を失った私の体に相応しい地の底へと。 |
前へ、前へ、闇の中をただ前進して。 |
行きたい空の下をただ歩いて。 |
ぐるぐるぐる。 |
同じ場所を永遠に。 |
ぐるぐるぐる。 |
決して元には戻れぬ決死行。 |
だから。 |
『でも、ひとりじゃ行きたくない。』 |
◆ |
空から堕ちてくる最中にもげた白い翼の残骸を拾い集めている。 |
ひとつ、ひとつ、丹念に拾い上げた羽は私の瞳に映った瞬間に醜く黒ずんでいく。 |
この羽をいくら私の背に縫い込んでも、たとえそれで空へと飛び上がれたとしても、その羽の黒さに怯えた |
私のこの手はそれをすべてもいでしまう。 |
そうしたらもう、二度と、戻れない。 |
二度堕ちたら、もう。 |
だから。 |
あの空へ飛び立てない。 |
この羽の黒さを呪うことしか、できない。 |
呪えば呪うほどこの羽は黒く染まり、だからこそ私はさらに呪いに力を込めていく。 |
黒くなれ黒くなれ、そうすれば、私ももう、諦められる。 |
永遠に、永遠に、永久なるままに、朽ちて。 |
振り回す翼の切っ先で背を紅く濡らすたびに、この体はじゅくじゅくと音を立てて嫌な匂いを垂れ流す。 |
ひとり、なんだ。 |
誰も、見てくれない。 |
誰も見ていないのに、それなのに自分を傷つけるなんて、馬鹿。 |
私がどんなに地獄に向かって突撃したって、誰も褒めてくれはしない。 |
誰も悲しんでくれたりはしない。 |
ひとりは、いや。 |
やだ、やだ、やだ! |
闇を切り裂き降り落ちてくる光の雫。 |
激しく私を追い立て、私を激しく引き留める光の束。 |
はやくいけ。こっちにくるな。はやくこい。そっちにいっちゃだめ。 |
世界の隅々にまで行き渡った私の体の中の闇が、その声を響かせる。 |
私はどうしたらいいの。どこに行ったらいいの。 |
目の前に続く奈落への道筋を歩く敬虔さ。 |
穢れたこの体を罰する道行きの歓び。 |
そして。 |
それを怖れ、またそれをこそ罰するがために私のこの体に食い込む光の指跡。 |
私なんて、地獄にいけばいい! |
でも私が悪いんじゃないもん! |
『自分で来たんじゃないもん! 居たくて居たんじゃないもん!!』 |
◆◆ |
『でも、あっちはなんだか寂しい。一杯居るのに寂しいの!』 |
泣いて、泣いて、泣いてしまうの。 |
悲しくて、辛くて、全部。 |
私はほんとうは空に生きたいの。 |
でも空の上のみんなはおまえは汚いから来ちゃ駄目っていうし、私もみんなと同じでこんな汚い私なんて |
空にいっちゃいけないと思う。 |
だから私は空にいっちゃいけないし、いきたくないの。 |
空の下の闇はそれでも優しくて、私を力一杯抱きしめてくれるけど、そうされるたびに私の体はどんどん |
と汚れてしまって、だから私は意地でも闇を突き飛ばしてやらなくちゃいけなくて。 |
可哀想な闇が涙を浮かべても、その涙が流す匂いはたっぷりと私の目の前に地獄をみせてくれるだけ。 |
空にのぼれない天使は悪魔になるとは限らないの。 |
地獄の中に居続ける飛べない天使になってしまうこともあるの。 |
誰も天使だなんて認めない、薄汚れた翼をもがれた醜いニンゲンにしか過ぎなくても、やっぱり私のウエ |
には空があるの。 |
上がれなくても、いけなくても、私の頭の上では綺麗な綺麗な空がいつも丸く輝いているの。 |
私はそれでも天使でいたい。 |
だから悪魔になんてなれないの。 |
どんなに心優しい悪魔が手を差し伸べてくれても、それにすがってしまったら、私は天使じゃなくなっちゃう |
の。 |
私は、私を愛してくれる闇よりも、私を憎んでくれる光の方がいい。 |
私は、私を生かしてくれる地獄よりも、私を殺してくれる空の方がいい。 |
ごめんねなんて、言わないよ。 |
どんなに空が私を蹴飛ばしても、私を地獄におとしても、私は諦めない。 |
私はそれでも、空を見る。 |
ぐるぐる回りながら、空を見る。 |
でも、それでも、私は闇の中。 |
私がその意識に苛まれるたびに、意地悪な空はこう叫ぶ。 |
そっちに行っては駄目、と。そこに居ては駄目と。 |
『明るいところへ、二度と戻れなくなる。』と。 |
どうしたら、いいの? |
『上へ、いこう。』 |
前じゃなく、上へ。 |
◆◆◆ |
『私・・・汚れてるし・・・まえと違うし・・・・・みんなに気持ち悪いって言われる・・・・』 |
こんな穢れた私なんか、誰にも魅せたくないの! |
だから私はこのまま真っ黒になってこの道を歩いていけばいいの! |
いいの! それで私はいいの! |
だって、だって私は・・・・私は天使でいたいんだもの! |
私がただ空を見上げて闇の中に居続けるしか無いのなら、それを全うするしかないの! |
だから私はこの道を歩いていくの。 |
真っ直ぐ、真っ直ぐ、空を見上げながらただ前へ進むの。 |
空と平行に真っ直ぐと、前へ。 |
私は・・・歩くことしかできない翼のもげた黒い天使だもの。 |
でも、天使だから、天使になりたいから、歩くことを諦めたりなんて、しないの。 |
私は、悪魔じゃない。 |
私は、羽を生やした悪魔なんかじゃなく、羽のもげた天使でいたいの! |
誰にも、私にも、私を悪魔だなんて言わせたくないの!!! |
それなのに・・・・それなのに・・・・もう・・・・・今の・・・私は・・・・・・ |
もう・・・・・すっかり・・・・悪魔に・・・・・・・・ほんとうに・・もう・・・・悪魔になって・・・・・・ |
おまえは・・・・・こっちにくるな・・・・・・・わたしは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ここにいたい |
『俺は絶対、言わない。』 |
だから、上へいこう。 |
きみがいくら目の前の道を歩いたって、その先にはなにも無いよ。 |
前を目指して歩くことにしか意味が無くなってしまうよ。 |
天使は、歩いてなんていたら駄目なんだ。 |
きみがもし本当に天使でいたいのなら、わずかでもその体を垂直立たせて、少しでも上へと浮き上がらせ |
るんだ。 |
羽が生えていないんだから、飛ぶことなんてできないかもしれない。 |
きみが見上げた綺麗な空は、きっともの凄く高いところにあるがゆえに、綺麗なんだろうね。 |
でも、ご覧。 |
きみの空は、その絶対にきみが辿り着けない高さにあるだけじゃないよ。 |
きみが見上げたそこに映るすべてのもの、それはすべて空なんだ。 |
きみよりほんのわずか高いところにあるだけのものも、すべてきみの空なんだ。 |
空は、みんなだけのものじゃない。 |
空は、きみのものでもある。 |
だから、もう歩くのはおやめ。 |
たとえきみの体が歩くことしかできないのだとしても、歩こうとするのはもうおやめ。 |
悪魔になっていくと思うきみの心の中にだけ悪魔は居る。 |
そしてその悪魔を目指して自分の中を歩けば歩くほどに、その悪魔は本物になってしまうよ。 |
きみは・・・・・もう、わかっているよ。 |
なぜならきみは・・・・・俺の声が・・・・聞えているのだから。 |
自分の涙を本当に止めてくれるのがなんであるのかを、きみだけは知っている。 |
ううん、違うな。 |
涙を止めるだけのことなら、きっときみ以外のものも知っているんだ。 |
きみはただなにも考えずにこの道を前に進んでいけば、涙を止めることができるのを知っているよね。 |
そしてそれは、誰でも知ってるし、悪魔もそして空のうえのみんなもまたそれをきみに勧めている。 |
でも、それじゃあ先が無い。 |
それじゃあきみは、ただ泣くのを我慢するだけだ。 |
涙を止めたところで、なにもいいことなんて無い。 |
そこにあるのはただ、泣くのを我慢している自分の美しさに酔うことだけだ。 |
うん、きみは、知っているね。 |
少なくとも、きみだけは知っているね。 |
そんな美しさなんて、欲しくないと。 |
そして。 |
きみだけは知っている。 |
きみは、泣きたいのだ、と。 |
泣いて、泣いて、泣き尽くして、その涙が自分の体を歓びが包んでくれるのを望んでいると。 |
歓びの涙、そうだね、きみは目一杯幸せの涙を流したいんだよね。 |
絶対に空の上にいってやる、そして絶対に空のうえで泣いてやるって。 |
そしてその涙は、空を目指して上へ上へと飛び上がろうとしなければ流せないこともきみは知っている。 |
だから、いこう。 |
俺と、一緒に。 |
『行くよ。』 |
◆◆◆◆ |
紫陽花の中に溢れる紅い涙。 |
紫の花弁の漏らす雫が絶え間なく闇におちていく。 |
いっては駄目。いっては駄目。 |
紫陽花のまばゆい笑顔は常にそう語り続けている。 |
淫らな空を浮かべる死者の妄執を断ち切るために、紅い雫を吸い上げる。 |
生から死へ、此岸から彼岸へ。 |
だから、いっては駄目、という。 |
いくか、いかぬか、それを決めるのは貴方次第。 |
そして私は私のあるままに、いっては駄目と、いう。 |
生者にも死者にも、いくなという。 |
だから決めなさい、いくもいかぬも、貴方が。 |
堕ちるも、戻るも、貴方が、ただ。 |
すべてが必然のうちに閉じようとも、決めるのは須く貴方。 |
その貴方の決定の結果がどう反映されるかは、世界次第。 |
だから貴方が崇めようとも蔑ろにしようとも、私はただ在るようにして在り続ける。 |
崇めれば恩をして返し、蔑ろにすれば仇を為す。 |
けれどそれで貴方が救われる訳でも、地獄に堕ちる訳でも無い。 |
私の与えたものに対峙するのは、いつも貴方自身。 |
私を、つれていっては、駄目。 |
しとしとしと。 |
今日も雨が降る。 |
空から激しく雫が落ちてくる。 |
紫陽花を濡らすアメがまたその地の底へと浸み落ちていく。 |
紫陽花を照らすアメに向けその地の底より何者かが昇ってくる。 |
天と紫陽花を繋ぐ雨。 |
ふたつのアメと共に揺れ動く私の下から、今、どうしようもなく力が沸き上がってくる。 |
『気持ち悪くなんて、無いよ。』 |
++ XXXHOLiC第七話 了 |
◆ 『』内文章、アニメ「XXXHOLiC」より引用 ◆ |
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-- 060517-- |
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■■ バラバラマジック ■■ |
それでもカウンタは回っている。(挨拶) |
すっかり梅雨です。 |
蒸し暑いくせに雨が冷たくて色々嫌な季節です。 |
というか梅雨ってあなた、早すぎです。 |
まだ5月ですよ、なに飛ばしてるですか、大人しくしてなさいよ。 |
梅雨は嫌いです。 |
一番嫌いなのは花粉飛び散る春で、梅雨は二番目に嫌いです。 |
それと夏は暑いから嫌いで、冬は寒いから嫌いで、秋は特になにも無いので嫌いです。 |
まぁみんな同じようなものなので、あまり気にはしていません。死にはしません。 |
ということで、今日もつらつらと無意味なことを書き連ねさせて頂きます。 |
サッカー日本代表のメンバーが決まったりとか色々ありましたけれども、私は元気です。 |
6月はサッカーのことで頭を一杯にすることが決まっておりますので、まだまだこれからが勝負です。 |
ウイイレの9を買ったのもすべてきたるワールドカップに備えての事だったのです。計画的です。 |
でもお調子に乗って地道に楽しみ過ぎてしまって、肝心のワールドカップ当日を迎えるまえに飽きてしま |
いそうな気がし始めてきてしまったので、あわてて使用を中止し医師に相談しました。 |
勿論嘘ですが。 |
けれど前半部分は本当のことで、本当に飽きてしまったら事ですので、早々に友達の戦国無双2とトレ |
ードレンタルしました。そんな言葉があるかどうかは存じませんが。 |
とりあえず濃姫の虎乱付き無双レベル3発動中L1連打は最強ということはよくわかりました。 |
今、そういえば蟲師の続編がBSで昨日から始まったんだよなぁ、という余計な事を思い出しました。 |
もうなんかほんと余計です。おとなしくだまってろこのぼけあたまが。 |
ええと、なんでしたか。 |
なんでもなかったような気がしますが。 |
どうにもやる気の感じられないことばかり書いていますけれど、別に他意はありません。 |
ただやる気なさげな後ろ向き全盛なことばかり書いているとなんだかすっきりするような気がするだけ |
だったり、ただやる気がないことを証明したいだけだとか、まぁほんと他意ばっかりですね。 |
やる気無。 |
〜うろ覚え(手元に無いので)ウイイレ9マイスターティングメンバー表::〜 |
GK/イサクション |
DF/マルケス・フェリペ・ルポーニ |
MF/ファエ・小笠原・エンゾグヴィア・シュバインスタイガー・ピルロ |
FW/フェルナンドトーレス・チェバントン |
スーパーサブ/ヤビヤポ |
このメンバーでぼちぼちやってます。 |
勝ったり負けたり割と勝てたりするようになりました。 |
けどチェルシーが他のチームに全然負けてくれないので、まるで1位にはなれません。 |
チェルシーとの直接対決は全勝してるのに! 勝ったのはウチラだヨ! |
あんまり名前とか知らないんですけどね、やはり使う選手には愛着が湧きます。 |
FWはシュート系能力、MFはパス系能力、DFはどれも同じ、GKは適当、というチームづくりを目指して |
頑張っていきたいと思います。 |
ほんとうに、なにを書きたいのか分からない今日この頃の私です。 |
そうだ、忘れてた。 |
ガリレオです。ガリレイです。 |
カウンタが回っています。 |
たとえサイト更新をせずとも、ほそぼそと自転していてくださいます。 |
ありがたいことです。 |
今までのペースよりは格段に落ちてはおりますけれども、確かに回転していることは間違い無いので、 |
それだけで私は嬉しいです。 |
まぁ9割方は私が自分で回してるのかもしれませんけれど、それならそれで自転らしくていいじゃないで |
すか。 |
あとここ最近はBBSの方に続けて荒しというか宣伝書き込みというか、まぁそういうの今までほとんど無か |
ったので、割とショックを受けてるフリをしてウブな感触を楽しんでいるのですが、やはりこういうのは速やか |
に削除するに越したことはありませんよね。 |
なんていうか、ほんとサイト更新とかBBSチャット参加に消極的になってる管理人の荒廃振りをさりげに |
表わしてくれちゃってるというか、逆にそういうのをいつまでも残してるのは名実ともにサイトの廃れぶりを |
露呈してしまうもののようで、そこで私は一計を案じ、ならしっかりばっちりそういう書き込み削除して色々 |
無かったことにしてしまえばいいじゃないという、まさに逆転ホームランな、ほんと、それでいいのか。 |
ちゃうねん。 |
私はただ純粋に管理人の任務を遂行してるだけです。 |
今、自分でなにを否定したのかよくわかりませんが。 |
支離滅裂って面白いなぁ。 (しっかりしましょう) |
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-- 060512-- |
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■■ 依存するリユウ ■■ |
ネットに嵌っている。 |
嵌ること自体は悪い訳では無いけれど、嵌ることでそれしかできなくなるのは問題。 |
家事も育児もおろそかになって、それでいいわけがないと思う。 |
だから、ネットを、パソコンをやめたいと思った。 |
でも、やめられなかった。 |
どんなに我慢しても、最終的にはパソコンの前に座っている。 |
やめることができない。 |
止めることができない。 |
覚悟が、足りないから。 |
やめようという意志が足りないから、だから。 |
もしかしたら、子供や夫への愛が足りないのかもしれない。 |
彼らのことを放り出していて平気でいられるのだから。 |
いいえ、平気では無い。 |
そう、平気では無い。 |
だって、やめようと、ずっとずっと思い続けているのだから。 |
こんなにも子供と夫のことを考えているのだから。 |
誰のためにやめるのかと言われたら、絶対に彼らのためにやめると言える自信はある。 |
でも、それはそう言うことの自信があるだけで、その自信はパソコンをやめる自信と同じもでは無い。 |
どんなに子供と夫の事を考えても愛しても、パソコンをやめることができない。 |
こんなに考えてるのに、こんなに愛してるのに、こんなにやめたいと思っているのに。 |
それならなぜ、やめようと思ったのだろう。 |
パソコンをやめようというのは、それだけでは成り立ち得ないもの。 |
やめる理由があるからやめるわけで、ただ理由無しにやめるということは無い。 |
だから、その理由が家事や育児がおろそかになってしまうからというところにあると思った。 |
でも、どうやら違ったみたい。 |
だって、家事や育児のことでいくら私の頭を支配しても、それは全く揺るがなかったのだから。 |
ということは、ちゃんと子供や夫のことは愛しているのだということ。 |
だからたぶんそれはきっと、こういうことなのだろう。 |
子供や夫のことを愛しているからやめられないのだと。 |
理由など考えるからわからなくなる。 |
理由なんか知らないままに、ただがむしゃらに我慢すれば良かった。 |
でも、でも、でも。 |
理由はきっとあると言われれば、やはりどうしてもそこに理由をみつけたくなってしまう。 |
だって、ただがむしゃらに我慢することなど、絶対にできないのだから。 |
なんのためにパソコンやネットをやめるのか。 |
理由は、たぶんなにかをするためにやめたいから。 |
子供や夫のことを愛したいから、パソコンをやめたいと思っている。 |
今現在愛しているかどうかは関係無く、これからずっと愛していきたいと考えるからやめたいと考える。 |
やめなくちゃ。 |
やめなくちゃやめなくちゃやめなくちゃ。 |
◆◆ |
狂おしいまでの焦燥。 |
身悶えするほどの罪悪感。 |
やめてやめて私を責めないで。 |
私を見捨てないで。 |
画面の中にみた他人の姿に囚われて、画面の外に居る他人に捕まって。 |
逃げ場の無い楽園の中での安住だけが私を生き永らえさせてくれる。 |
私がネットをやめれば子供と夫は喜んでくれる。 |
こんな私でも必要としてくれる。 |
ただ当たり前のことをしていなかったのをちゃんとするようにするだけで褒めてくれる。 |
だから当たり前のことをしなくなった。 |
怠惰であればあるほどに、それを修正していく歓びは尽きない。 |
汚して汚して汚し尽して、その中に限りない美を私は常にみつけていく。 |
これを綺麗にすれば、私は美しくなれる。 |
ただただ、当たり前の姿に戻っただけだというのに。 |
誰も責めてくれなければ、私は生きてはいけないの。 |
誰かが叱ってくれれば、私は真っ直ぐ立ち上がれるの。 |
そのために、私はずっと惰眠を貪り続けていく。 |
うっすらと閉じた瞼の隙間から見える陽光は、地獄の光より淫らで暖かだった。 |
嗚呼・・・・ |
やめられない・・・・・・やめたくない・・・・・・・・・・やめてはいけない・・・・ |
いつのまにか閉ざされ出口を封じられたその部屋の中に私は居た。 |
目の前には、一台のパソコンだけが横たわっていた。 |
そう・・・そうよ・・・・・電源を入れなくちゃ・・・ |
ネットに繋げて、挨拶して、やることやって、そしてまたレスして、そうしたらまた誰かのレスがあって・・・ |
『やめるっていうのはね、全部なのよ。』 |
◆◆◆ |
理由? |
それはそれだけであるものでは無いわ。 |
なにかの理由になっているという、そのなにかとセットであるものなのよ。 |
あなたが子供と夫のことをどう思ってるとか、逆に彼らからどう見られていようと関係ないわ。 |
あなたが彼らとの間にどういう関係性を築いているのかというのを、あなたがどう認識しているのかという |
のが、ただそれだけが重要なことよ。 |
あなたはね、理由を紡ぐのを目的としてる訳じゃないわ。 |
あなたはちゃんと目的を持って理由を創り上げているの。 |
そうね、あなたは目的が先にあって、それを達成する手段を正当化するために見合う理由を作った。 |
そしてその目的とやらはきっとフタを開けたら中身の無いもので、あなたは初めからそれをわかっている。 |
あなたはわかっているから、だからその空の箱に繋がっている理由を弄んでいるのよね。 |
子供や夫のためにならないからパソコンをやめる。 |
自分も彼らのためにならないことをしたくは無い。 |
だからパソコンをやめる。 |
やめるためにパソコンを開き、そしてネット上の仲間達に別れを告げる。 |
別れを告げたことに対して仲間達から反応があり、自分もまた反応をしてかえす。 |
反応して、反応されて、反応して、反応されて。 |
あなたは、この連鎖が心地よい。 |
いいえ、違うわね。 |
あなたはこの連鎖を斬ってはいけないと思っているのね。 |
そして。 |
それを斬ってはいけないという自らの正義心こそが心地よいのね。 |
だからあなたはパソコンをやめられない。 |
そして、あなたはパソコンをやめてはいけないと思っているし、やめたくはないと思っている。 |
その正義心を示すためには、その対象たりうる悪を存在させなくてはいけない。 |
許してはいけない悪を、あなたは作った。 |
悪を倒す正義の味方として、他人に必要とされたかった。 |
だから、悪をつくった。 |
旦那がやめろと言ったから、やめる。 |
普段はあまりそういうことを言わない夫がそういってくれたのだから、やめない訳にはいかない。 |
そう、あなたは悪を成敗する機会を手に入れたのね。 |
でも、ことはそう単純では無い。 |
あなたは、こう思ってしまった。 |
パソコンの中にも他人が居る、と。 |
あなたはパソコンの中の他人達にも必要とされたかった。 |
だからあなたは、今度はその人達のためにならないことはできなくなった。 |
今、ネットをやめてしまったら、駄目、と。 |
そして、あなたにとって、極限ともいえる快感が其処に顕れた。 |
ふたつのものに求められる、苦しさにまみれた快感。 |
どちらのためを思っても、どちらかを必ず傷つけてしまう。 |
けれど、あなたは既にそのことに対する実感が無くなっている。 |
あなたの中ではそれは既に相反するものでは無く、統合して倍の歓びを与えてくれるものになっていた。 |
外の他人にも求められ、中の他人にも求められて、嬉しくてどうしたらいいのかわからなくなった。 |
あなたは譫言のように、それが矛盾していることを唱えていた。 |
パソコンをやめないと子供と夫のためにならない、だからやめなくちゃいけないけれど、でも今急にやめた |
らネットの中の人達に迷惑をかけてしまう、と。 |
そしてその唱えた呪文のままに、リユウのままに、あなたはパソコンを続けている。 |
そう、これはパソコンをやめるために続けているの、だからパソコンはやめてはいけないの、と。 |
今はやめられない、ちゃんと後始末して、そうしたらきっと・・・・・そのときは・・・・・・ |
「そのとき」は絶対に訪れないことを、なぜあなたは知っているのかしら? |
◆◆◆ |
XXXHOLiC第六話、見ました。 |
なにかをするには必ず理由があるはずであるのだから、それを考えてからをなにかをなさい。 |
そして必ず、それを考えること自体を目的としている自分の姿に気付く覚悟を持ちなさい。 |
他人に対する誠意。 |
それすなわち自分が自分として此処に在るという覚悟の表われ。 |
ネットに嵌ったっていいじゃない。 |
それが自分の本当に求めるものだと思うのなら、それで全然構わない。 |
それが他人のためにならなくとも、「他人のためにならない存在」として自分を在らせる覚悟があるのなら、 |
それはもう立派な他人への誠意と等しきもの。 |
けれど。 |
その覚悟を持たずに、しかしそれでも他人のためにただなりたいと考えているだけなのならば、それは必然 |
的にその「他人のためにただなりたい」という理由への自身の依存の姿を其処に顕してしまう。 |
それはもはや、ただの「他人のためにただなりたい」という大義名分。 |
そして、大義名分という名のリユウが付けば、あとはどうしようと自由にできてしまう。 |
それがこそが本当の望みとして自分の内にあるのかもしれないという疑問を持ちなさい。 |
持って、考えて、それを見つめ、そして、終わらせなさい。 |
すべてを、全部を。 |
『なにかをやめるのも、やるのも、成し遂げるという意味では同じなの。』 |
他人への誠意はすわなち自分への誠意。 |
真摯にあらねばならないと思うのなら、その真摯にあらねばならないと思った自分に対しても真摯にあらね |
ばならない。 |
誰かのためになりたいと思うのなら、その誰かのためになりたいと思った自分について良く考えなさい。 |
それは本当に目的なの? |
それはもしかしたらただの理由で、口実にしか過ぎないのじゃないの? |
自らの中にある奉仕の想い自体を否定せずとも、それは疑えること。 |
自らの中にある奉仕の想いの存在の是非よりも、その運用の仕方の是非を問う。 |
誰かのためになりたいと想って行動しているのは自分。 |
だから、その自分の正しさを問い続ける真摯な想いだけが、真に他人への真摯な自分の姿を其処に |
顕わしてくれる。 |
自分への誠意はすなわち他人への誠意。 |
だから、悪しきものは、斬る。 |
それ以上はけして、しない。 |
斬るという意志を名付け、そしてすべて終わらせる。 |
『ふ・・・・またつまらぬものを斬ってしまったわ・・。』 |
斬るための悪をつくる悪を斬るということをしなければ、それは絶対に終わらない。 |
侑子が手助けした主婦は、きっと代償として払った子供用の椅子を買い求める口実を以て街に出、 |
そしてまた斬るための悪としてのパソコンを買いに行くのでしょう。 |
という感じでした。 |
なんか説教臭い書き方になっちゃったけど、ホリックの重要なとこ抜き出すとどうしてもそうなっちゃうんだ |
よね。 |
でも説教臭いってだけで別に説教する気はないですけれど。 |
まぁ、うん、そんな感じです。 |
あと、シュールな侑子さんのカッコ良さに耽溺してしまいました。(今更) |
おわり。 |
◆ 『』内文章、アニメ「XXXHOLiC」より引用 ◆ |
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■■ 返り咲き ■■ |
まだまだ五月病。 (挨拶) |
やー、なんか最近すっかり更新サボっておりますが、ともう一体何回言ったことかわかりませんけれど、 |
とにかく日記を書こうという意識がこれっぽっちも出てこなくて、たんに日記更新とかいう項目が一応 |
私の中の予定表にはあったよね、という意識はあるんだけれど、割と素直にその予定欄をマジックで塗り |
消してしまっているような、そういう感じです。 |
いわゆる、無かったことにするというやつです。 |
いえ、でも本来はこのサイトはそういう発想の元に作られたものなのです。はずなのです。 |
私が思いついたときになんかさらっと書き付けることができる場所があったらいいなみたく、割とフランクで |
軽々しいにもほどがあるぬるいスタンスだったのです。 |
だからむしろこういうのは、望むところなのです。私的に。 |
それがなんですか、いつのまにか口で言うほどには更新サボらなくて、一見紅い瞳という奴は真面目な奴 |
なのではないか、もしかして紅い瞳ってサボるサボるとかいいつつもちゃんとしてる奴じゃないの、いやいや |
さらにはほんとは真面目なんだけれど恥ずかしいらサボるってつい言っちゃうだけなのかとか、ツンデレなの |
かとか、もうね、黙れお前。 |
違うんですよ、みなさん。 |
私はただサボりたいだけなんですよ。 |
ただ気楽に更新したいだけなんですよ。 |
誰のためでも無く、ただ淡々と日記を書き殴りたいだけなんですよ。 |
やる気が無いときは書かなくて、やる気があるときは書きまくる。いいじゃないですかそれで。 |
それがなんですか、ツンデレて。いや、ツンデレはいいとして。 |
いつのまにかね、私もその気になってね、割と真面目に更新してたりしましたよね。 |
ログを見直しますとね、こう、結構マメに書いてるの。 |
そりゃー時々平然と更新が途絶えてるときとかもあったけど、それも愛嬌程度で済んじゃってるの。 |
だからな、そいつは違うんだベニーボーイ。 |
もっとこう、なんていうかさ、サボろうよ。 |
豪快に穴を空けようよ。 |
1ヶ月くらい日記の文字列が変わらなくたって、平然としていようよ。 |
どうせまた紅い瞳の奴はゲームしてるか寝てるか、さもなきゃサボるの楽しんでるかのどっちがだ、みたく |
堕落万歳な調子でいきましょうよ。 |
って、誰に言ってるのかわからないよね、これじゃ。 |
私に言ってるんです、うん、私に。 |
私はね、素で小心者ですのでね、更新してないとおちおちゲームもできない訳ですよ。 |
ゲームしてますとね、そう、今はウイイレ9やってるんですけど、これがその、よく負ける。 |
もうね、あっさり負けるの。トーナメントの決勝まで辛勝に辛勝を重ねてようやく辿り着いてね、 |
あ、勿論リロードしまくってそこまで来たんですけどね、で、決勝で大敗。0-6て。 |
何もかも信じられなくなって、リロードしないでそのままセーブしちゃいました。 |
うん、なにもかも私が更新しないせいなの。なんならサイトなんかあるからいけないの。 |
むしろそのときの私の中の魔術師の工房は死にました。私が殺りました。 |
そう。 |
いや、うん、その、なんだ、ええと、だったら更新しろよボケとか、うん、そうだね、そうだよね、 |
うん、わかってるわかってるよ、そんなこと、うん。 |
ていうか、更新のせいにするなって私自身ツッコミ入れたよ、正直。 |
でもさ、それじゃ、サボれないじゃん。 |
あ、うん、わかったよね、私の言いたいこと。 |
紅い瞳はアホの子です。サボるためにサイトやってるアホっ子です。そろそろアホ毛装備も考えています。 |
もうなんか、ゲームです。ゲームがしたいです、安○先生。 |
だからね、うん。 |
嬉しいんだけどね、うん、ほんとマジでガチで素で嬉しいんだけどね。 |
うん、ほんとだよ。結構感動してるんだよ。 |
だからさ、うん。 |
更新してないのに、最近普通に拍手されてるのが、なんだか切ないんです。 |
ていうか、なんか怖い。 (←最低) |
◆ |
ウイイレ9についてここぞとばかりに書き散らします。 |
たぶんやったこと無い人には1パーセントも理解できなく、やったことある人でも割とわからない文章を。 |
でもそれでも理解しようと読んでくれた人にはちょっとだけサプライズがあるかもしれません。 |
たとえば無駄な時間を使ったことに気づけるとか。ごめんなさい。 |
さて。 |
ようやく最近操作にもなれてきたのですが、やはり勝率は低くて結構ストレス溜まります。 |
ディヴィジョン1に2位でギリギリ昇格して、なんの間違いかいきなり開幕4連勝してしまい、小躍りしていた |
ところ、あっさりその後5連敗ほどしてしまい、あらあらうふふな状態になりました。やってられません。 |
ていうかね、なんであいつらあの至近距離でシュートはずすかね。 |
最初の頃はパス通らないゲームだなぁって思ってたんですけど、慣れるにつれ逆にパス自体はちゃんと通 |
るということがわかってきて、私はパス主体プレイヤーですので、シュートまでは持っていけるようになったの |
ですが、それはもうシュートはばかすか外してくれやがるんですよ。 |
ペナルティーエリア内でコースもばっちりあいてて、そこを狙い澄ました打ったら、枠の外へ。豪快に。 |
ギャグかと思ったくらいにすんなりとクリアーしてくれちゃってまぁ、ほんとこいつどうしてくれようかと思ったくらい |
でした。GKと一対一になってもハズスし。 |
で、このゲームはかなりPKを取るんで、シュートレンジに入ってもあえてキープしてファールを貰うという、 |
もうゲーマーというより人としてどうかと思うような点の取り方ばかりだったんです。 |
でもこれ、解決策があって。 |
シュート精度とシュートテクニックが高い選手だと、入るんですよ。 |
それも異様なくらいに。 |
決めて当然なシュートはもとより、自分でもこれは無理かもと思ったシュートがあっさり入っちゃう。 |
もうね、どっと疲れたよ。 |
ほんともう、FWはスピードとかドリブルとか高さとかいらない。シュート系能力だけ高ければ良しなのかい。 |
スペインのフェルナンドトーレスと契約したらまぁすごいのなんの。 |
点が入るわ入るわ、なんかちょっと悲しくなってくるくらい点が取れちゃうんですよね。 |
今のとこ、その前に契約したウルグアイのチェバントンと組んでチームの8割方の得点決めてます。 |
割と得点ランキングトップを独走中。 |
でも守備がガタガタなのでチーム成績は残念な方向に爆走中。もうどうにでもして。 |
とまぁこんなアホな感じでひっそり脱力してるので、サイト更新はお休みしてた訳です。 |
ほんともう、殴っていいよ、こいつ。 (ウイイレ10のソフトのケースのカドで) |
◆ |
アニメのお話を少し。 |
新作系アニメはまぁほどほどに楽しんでおります。 |
一応頭ひとつ飛び抜けて楽しんでるのがブラックラグーンですか。これは深みにはまりますね。 |
あとはやっぱりハルヒですね。これはまぁ要するにすべてがギャグに繋がっていくという捉え方でOKでしょう。 |
SFちっくなお話も真面目な顔して語られるほど、キョンと同じく冷静にツッコミ入れて楽しんでます。 |
ていうかその次に控える壮大な(きっと爆笑できる)なにかを待ってる時間がただただ楽しいです。 |
改めてハルヒにはキョンの存在が重要であると認識致しました。 |
アリアはまぁアリアのままぐんぐんと成長してて、ホリックは、まぁ。 |
ええと、それよりですね。 |
録画してただけで見てなかったサムライ7の再放送を見たんですけどね。 |
これは本放送のときはスルーしてた奴なんですけど、この間見たらなんとまぁ、って感じで。 |
これはすごいじゃないの、というところですね。あの常在戦場って感覚はそれに触れる各々の立場からの |
視点と受け取り方と共に色々感じられて面白いです。 |
まぁそのあれです、私的にはこれも語りにくいアニメですね。言いようがない。 |
ということで、おそまきながらサムライ7体験中で御座います。 |
はい、次。 (PS2を起動) |
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-- 060508-- |
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■■ しりとりヤスミ ■■ |
XXXHOLiC第五話の感想は、特に書くことが見あたらなかったので割愛することに致します、 |
という文章を考えるためだけに更新が遅れていたことを此処にお詫び申し上げます。 |
いやでも、なんか書こうっと考えて考えて、考えた挙げ句諦めたっていうね、その、優柔不断。 |
ごめん、第六話の感想はちゃんと感想書きます。書けるといいよね。書けるかな? (第六話次第) |
ということで、本日はこれにて潔く終わります。 |
引き際は美しく。 |
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-- 060504-- |
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■■ 戸締まり遊び ■■ |
良い感じで天候が安定しだした今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか。 |
最近サイトの更新がさっぱりな紅い瞳です、こんばんは。 |
そうですね、なんといったらいいのか、ここのところ更新意欲はゼロに近いというより、むしろマイナスな感じ |
にすっぽりと収まりつつありますゆえ、なにかこうしてちんたら普通に書き出しているのがかえって異様な |
ような、まぁそんなところです。 |
はい。 |
今は完全に発信するより受信する方向に傾いてる感じなんです。 |
書くより読むことに対して欲求が膨らみまくって、どっかになんかすごいの落ちてないかなぁという風にして |
日々アンテナを鋭く磨いていたりするのです。 |
なんか既に呂律が回らなくなってきてるような書きっぷりですが、気にしないでください、病気みたいなも |
のですから。もう駄目ですから。 |
ええと、なんの話でしたか。 |
そうそう、今はね、本っていうかゲームやってるんですよねゲーム。・・・・。 |
ほら、ウイイレの10も発売したことですし、私もウイイレ買おうかなぁみたいなね。 |
うん、買ったのは9だけどね。いい感じに安くなってたからあっさり迷うことなく買っちゃったのよね。 |
時代に追いつくよりお金の方が大事なんですよ。 |
で、面白いかどうかという以前にこれがまた難しいのなんの。 |
もう試合結構やったけど、8割8分がた負けてます。弱すぎです。 |
でもそこがまた紅い瞳の偉いところなんですけどね、挫けない。 |
そう、何度負けてもへこたれずに食い下がって、点取られたりシュートハズしたりするたびにコントローラー |
投げ飛ばしたりとかしてね、もう全然駄目。八つ当たり禁止です。 |
難易度は中くらいに設定したのになんか普通に負け続けて、この間なんかこっちブラジルでコムが日本で |
やったら0-1で負けたんですよね。普通に守りに入られて負けました。日本なんて沈めばいいと思った。 |
あとマスターリーグでは他の追随を許さないぶっちぎりの最下位を爆走中です。世界はみんな敵です。 |
でもそれでもまだプレイし続けてるんだから、我ながら少々偉いと思いました。 |
なんかもうゲームやってストレス溜めてどうするんだっていう境地にまで達してるのに、これはなかなか見 |
上げたものですよ。 |
でもきっとプレイするのやめた暁には、ソフトがバラバラになって宙に舞うと思う。 |
ええと、本ですか、本。 |
現在の紅い瞳的にはこんな比率というか比重というか。 |
ゲーム>>>>>>本>アニメ>>>>>>サイト |
本ね、うん、本ね。色々読んでますよ。 |
京極夏彦再読計画は順調に進んでます。 |
巷説百物語シリーズがこの間読み終わったから、今度は京極堂シリーズの絡新婦の理を読もうと思っ |
てます。 |
京極堂シリーズは蘊蓄とか推理とかその辺りは読み飛ばしてきた経歴がありますので、其の辺りちゃんと |
しっかり読んでじっくり理解してこうと思ってます。 |
確か絡新婦の理は1回読んだ中で一番面白かった記憶が微かに残ってます。 |
あと岩井志麻子とか坂口安吾とかぽつぽつ読んでて、で、今度諸田玲子っていう人の作品読み始めて |
、なんだか怖いくらいに読書家になりすましている日々を送っておりますで御座います。なにこの日本語。 |
◆ |
あずまきよひこ「よつばと! 5巻」を買って、読んで、笑いました。 |
いやでも、ほら、紅い瞳ももう大きくなりましたから、そんなね、目一杯はしゃぐような事はしませんよ。 |
大体、買ってきたコミックスのブックカバーを丁寧に外して、ドキドキしながら最初のページを開いて、 |
そして目をキラキラさせながら笑い転げるだなんて、そんなことはね、してました。 |
ごめん、ほんともう、よつばは最高です。 |
なんかもう、ただ淡々と普通に笑いました。 |
あれが当たり前なんです。もはやデフォです。 ステータスです。よつばです。 |
何ヶ月かに1回よつばと!で笑う。これはなんとまぁ贅沢なことか! きにいりました! |
つかさ、今回はやんだだよね、やんだ。ダンボーは次点かな。 |
いやそんなことはどうでもいいです。 |
なんだかよつばがいつもより多く本能のままに行動していた気がするし、風香はどんどんバカになっていく |
し、ジャンボはまた身長が伸びたし、あさぎ姉ちゃんはややよつばに押され気味だけどそろそろなにか |
やってくれそうだし、みうらはダンボーの中の人としての自覚が割りとあるけれどやってらんねーしだし、 |
えなはなかなかツッコミを効かせることができるようになってきたし、かあちゃんは社長だし、よつばはカサが |
ヘタだし、とーちゃんはとーちゃんだし。 |
それ以上なにがあるというのか、いやない。 |
おしまい。 |
よーしまた1巻から読み始めるぞぉー。 (よつばと!は非常に再読性の強いコミックスです) |
冬目景「ハツカネズミの時間 2巻」を読んで、割と感動した。 |
ここまで飛躍的に作品に深みが出てくるとは思ってなかったのは迂闊でした。 |
いやー、こうきたか。ここまできたか。そして越えてしまったか。 |
閉鎖空間の「内」と「外」の出入りに関しての登場人物達の心情と思考が明確に踊り出して、それが |
わさわさと音を立てて繋がっていく様は、まさに総毛立つほどに感動でした。 |
基本軸は、閉じていながらもそこに安定した状態を得られるのならそれを望むのか、それともそれを望 |
まずにその外に出るのか、ということに対してさらに連動させていくそれぞれの他人に対する自身の欲望 |
や、またそれに対する肯定としての意志と否定としての罪悪感(そして否定を含有した肯定としての罪悪 |
感)が綴られていて、これはまさにいよいよハツカネズミの時間が動き出したかのようでした。 |
ってあーくそ、うまく言えないな、ていうか個別の場面場面ひとつひとつを取り上げて感想をネチネチ組み |
上げてかないとなにも言えないなー。 |
つか、ぶっちゃけ第二の羊のうたって感覚にいきそうなんだよね、この作品。 |
だから、今ちょうど羊のうた再読してるとこなんで、結構ドキドキしちゃってる。 |
羊のではできなかったことをハツカネズミは始めてるし、また羊でやったことがハツカネズミでは触れることが |
できてなかったりだとか、たぶん両者が見つめてるものは同じなのだけれど、そのアプローチの仕方も大体 |
同じなんだけれど、でもその記録の付け方が結構違ってるというか。 |
あー、でもなんかそういうとヤだね、羊のうたの影を追ってるみたいな言い方になるし。 |
まぁいいやその辺りは、言葉にしないでも。いずれ私の中でひとつになるさ。なるかな。なるよ、きっと。 |
・・・・。 |
ほんと書く気がおきないなー。 |
◆ |
羊のうた再読計画達成率: 4/7 |
超久しぶりに冬目景「羊のうた」を最初から読み直し、ていうか読み始めてます。 |
細かいところはもう随分と忘れてる、というかたぶん最初読んだときは特に気にも留めなかったような場面 |
がもう今回は気になって気になって仕方なくって、まるで本当に新しいまっさらの作品を読んでいるかの |
ような新鮮な感覚に包まれています。 |
なにこれ、なにこれ、なんだこれ。 |
発見につぐ発見、そしてひたすらハイテンポで既に私の中にある羊のうたの感想と繋がっていくこの今の |
感覚は、もう最高です。超最高です。最高を越えたね実際。至福。超福。(そんな言葉はありません) |
千砂の言葉と仕草と表情をすべて重ねてその意味を感得していく、その恐ろしいまでの醍醐味が |
止まりませんし、一砂の理屈とそれに振り回される自身の受容の変遷自体を理解することで得られる |
新しい感想は美味しすぎます。 |
うんうん、やっぱりよくよく細部まできっちり観察すればするほどに、感想の精度は上がっていきますよ。 |
あのページの中にあるすべてのもの、そうほんとうにすべてをひとつにして理解し感じていくことができるの |
は、やはり羊のうたの最大の魅力ですね。 |
そして。 |
もはや今までに何度言ったか知れませんが、そういったすべてのものが千砂と一砂というふたりの人間に |
集約され、そしてその意味するものをそれぞれが体現していることのその中身、それはもう何度考えて |
捉えても、なおそれで羊のうたはこういうものだと言い切ることを私に許してはくれません。 |
だって、考えれば考えるほどに、あの千砂や一砂の表情や言葉を見るたびに、どんどんと感想が溢れて |
くるのですから。 |
具体的なことは、羊のうたを素朴に語る会の席上にて。 |
・・・・・。 |
いや、なんかもう千砂萌えと叫び回って力尽きて落ちてしまうだけになるかもですけれど。 |
それはそれで。 |
やっぱ、羊のうたってすごいや。 (言い足りなかったので、改めて) |