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◆◆◆ -- 2007年1月のお話 -- ◆◆◆
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■■守るべき地獄の中で■■ |
『あなた・・・・・・・ごめんなさい・・・・・・・・・』 |
〜地獄少女 二籠 ・第十五話・百合子の母の言葉より〜 |
きつい殺意が胸を刺す。 |
軟らかく胸を撫で下ろす仕草を思い描き、ひっそりとただ立っていた。 |
握りしめた拳を振り下ろす先を既に踏み潰して立って居る。 |
どろどろに溶けた風が体にまとわりつくのを感じる前に、いつも必ず目を閉じてしまう。 |
私は、なにがしたいんだろ。 |
その問いを重ねることでわかるのは、そう問い続けることも、その問いの答えも、私が求めているものでは |
無いということだけだった。 |
ほんとうに、私はなにかしたいの? |
私はなにかを求めているの? |
その問いを言葉にして吐き出したとき、ようやく、わからない、とひとつ呟いていた。 |
じゃあ私、今、なにしてるの? |
私はそれを知りたいのかどうかすらも、もうわからなくなっていた。 |
◆ |
選挙。 |
そう、政治よ。 |
もうなにがなんだかわからないけど、とにかく悪いのはこの国の政治なのよ。 |
そう結論することを先に持ってくることの愚かしさを越えるために、必死にそれを理由に持ってこようとして |
いた。 |
私が訳わかんなくなってるのは、この国の政治とはなんの関係も無い。 |
でも、だから今この国がどうなっているのかをわかることで、そうしてなにかがわかっている自分を此処に居 |
させることができる。 |
政治について勉強して、政治について意見を持てるようになって、政治に参加して。 |
そうして一連の思考と動作が始まるところが私にあることを感じることができる。 |
その中で、今の政治の在り方が間違っていることを理解し、そしてならばそれを直していこう、正していこ |
うとすることは、なにもおかしい事では無いと言えるのよ。 |
私は別に自分が思い通り生きられないことを、政治を批判することで解消しようとしてる訳じゃないの。 |
私の目的は、実際にこの国の政治を変えて、そして私達が住みよい国を作ることにあるの。 |
お父さんは・・・ただ政治を批判することでなにもかも忘れようとしてるだけだから、批判さえできればなん |
でもよかった。 |
だけど私は違う。 |
私は、ただ文句ばかり言ってるだけでなにもしないでいることなんてできなかったから、だから積極的に |
自分で変えていこうと、この国を良くして行こうと、そう思っているのよ。 |
私が幸せな生活をするために必要なことを純粋に考えて、そうしたらそれがこの国の政治を良くするという |
ことに繋がっただけ。 |
弱者を虐げ、お年寄りを見捨てる奴ばかりがのさばり生き残る社会なんて作っちゃいけないし、また私も |
そんな社会で生きたくないし、だから私は困っている弱い人達を見捨てることはできないから、彼らのため |
にも政治を変えたいと思ったのよ。 |
それが、私のしたいことだから。 |
誰もが笑顔で暮らせる社会を作りたいのよ。 |
それが、その中での生活が、私の幸せだからよ。 |
自分を幸せにしない、ただの理想論としての社会正義なんて興味無い。 |
私が求めていたのは、実際に生きている目の前の弱い人達と、そして私を含む人達がちゃんと幸せを |
感じることができる国を作ること。 |
ただ、それだけ。 |
うちの生活は、かなり苦しかった。 |
私はそれを肌で感じていたから、その状態の中でどんなにそれを繰り返したところで、絶対にそれは |
良くならないということがわかっていた。 |
働いても働いても、貧しさから抜け出せないどころか、どんどんと追い詰められていくだなんてね。 |
弱い人はどんなに頑張って強くなろうとしたって、自分よりも強い者に勝てなければずっと弱者のままで |
いるしか無く、いくらその強者への挑戦を続けていたところで、勝てなければそれで終わりなのよ。 |
そしてもし勝てたとしたら、今度はその弱者に負けた強者が、また新たな弱者になっていく。 |
結局それって、弱肉強食ってことよね。 |
弱者は絶対に強者に喰われるものという方程式そのものは、無くなりはしないのよ。 |
強く、そして若い者はその強さと若さがあるゆえに傲慢になり、そして勝者であるゆえにそうすることが |
当然の権利であり、文句があるならお前も強くなればいいとそう嘯き、結果社会全体が必死に他者を |
け落とし凌ぎを削る地獄のような社会が展開していくことになる。 |
親はだから子供がそういった社会で生き残れるような教育を求め、そうしてその社会は根底からその |
弱肉強食のシステムを有するものになっていってしまうのよ。 |
目の前にある敵。 |
それに囚われることで大局を見失い、そうして本質的な自滅へと足を踏み入れてしまう。 |
なぜ、他の人よりも強くなることでしか、幸せになれないと言うの? |
どうして、目の前の貧困が、自分に勝った者達がもたらすので無く、その勝者と敗者というシステムそのも |
のによってもたらされてるということがわからないの? |
金持ちを怨んだって仕方無いでしょ。 |
自分の貧しさを憎んだってなんにも変わらないでしょ。 |
大事なのは、だからそのシステムを創り出す政治そのものを変えること。 |
私たちの生活が良くならないのは、この国の政治が悪いから。 |
そうでしょ? |
だから私、地獄通信にあいつの名前を書き込んだの。 |
私が支持してる人はね。 |
少なくともあいつが差し向けた対立候補よりはまともな奴だったの。 |
だからこれもまた、少なくともこちらを当選させれば、今よりは良くなるはずなのよ。 |
ううん。 |
私、あいつ、大っ嫌い。 |
だってやってること全部、弱肉強食を肯定し増進させることばかりなんだから。 |
だからって殺すこと無いだろうと思う? |
確かにね。 |
でも大事なのは、この国の政治を変えることなのよ。 |
今まで多くの人達がこいつのために苦しめられてきて、そしてこれからもそれは続くのよ? |
今のところ、どうみたってうちの候補より対立候補の方が優勢だし、このままいけばあいつの政権をまた |
存続させることになってしまう。 |
それが民主主義なんだから仕方無い? |
なら聞くけど、その民主主義を全うすることと、多くの人の生活をまともにすることとどっちが大事? |
私たちは理論の上で生きてる訳じゃ無い。 |
民主主義の鉄則を破ってよしとなるならば、誰ももう民主主義なんて守らないかもしれないけれど、 |
でもそれで多くの人達の生活がまともになれるのなら、私はそれでいいと思うわ。 |
誰も幸せにしない主義なんて、必要無い。 |
ううん、そんなことはどうでもいいのよ。 |
話変わるけど。 |
うちは、お父さんが無職で、お母さんが働いてて、そして私は学校に行ってるけど最近じゃほとんど行って |
ない状態。 |
私とお父さんが選挙事務所に出入りして、そしてお母さんは一生懸命に働き続けてる。 |
働いても働いても、今のままじゃその先に待っているのは破滅しか無いのがわかっているのに、それなのに |
お母さんは馬鹿みたいにずっと働き続けている。 |
そしてお父さんは、そんな馬鹿馬鹿しさに愛想をつかして、政治に口出しすることでなんとか自分の居場 |
所を手に入れてる。 |
ほんっとに、馬っ鹿みたい! |
ふたりともやってることは全然違うけど、この状況をなんとかして生きていこうって事をすっかり諦めてるって |
ところが全く同じなのよ。 |
ふたりともいがみ合ってるけど、私にすれば同じよ。 |
どっちとも、ただ自滅するために生きてるんだから! |
お母さんは私がちゃんと学校行って、お父さんが仕事すればきっと生活も良くなるって信じ込んでる。 |
馬鹿みたい。 |
今までずっとそうだったから、ここまで駄目になったんでしょ。 |
それだけじゃ駄目って気付いて、そしてそれを良くしていこうって努力していかなかったから、こうなっちゃった |
というのを、お母さんは全然わかってないし、わかろうともしてない。 |
お父さんはその辺りのことわかってて、なのに、というかわかったからこそ、それから逃げた。 |
努力したく無いから。あの人はそういう人よ。 |
私だけが、こうして現実的に生活を良くするために行動してる。 |
だから私は。 |
お父さんとお母さんが、憎い。 |
そしてお父さんは私とお母さんを、お母さんは私とお父さんを、憎んでる。 |
誰もまだ手を出していない、長い長い冷たい戦争の中の平和が、ただ黒く家の中で座っていた。 |
◆ |
昔は家族仲良く、ただ幸せに暮らしていた。 |
どんなに辛くても、家族と共にあれば生きられる気がしていた。 |
そこから始まり、そしてその始まりの中に生きていけると思っていた。 |
でも、それは。 |
崖の手前の平坦な楽園だった。 |
その楽園の中を歩き続けることができても、その先には必ず崖があったのよ。 |
その崖に、今、到達した。 |
ひとりはその崖と楽園から逃げ出そうとあがき、ひとりは楽園の夢を見たまま崖から飛び降り、そしてひ |
とりは必死になってその崖を渡る術を考えてじりじりと崖に近付いている恐怖に囚われていた。 |
お母さんが過労で倒れたの。 |
私たち三人とも、てんでんバラバラだったから。 |
三人とも無駄な疲労と苦痛を重ね、そしてそのまま自滅の道を歩んでるだけ。 |
嗤うしか、無いわよね。 |
++ |
私ね、お母さん。 |
もうとっくに、わかんなくなってたのよ。 |
でも、自分が訳わかんなくなってるって事、すっごくわかってたから、なんとかしてなにかをわかっていたかっ |
たし、なにかをわかろうとしている自分で居たかったの。 |
私、お父さんとお母さんは馬鹿だって、ずっと思ってた。 |
でも、それと同時に、お父さんとお母さんは私も馬鹿だってことわかってるということ、気付いてたの。 |
お父さんは私の馬鹿さに呆れて逃げ出し、お母さんはその馬鹿娘を見捨てることができずに必死にそれ |
でも生計を立て続け私を守ってくれていた。 |
お母さんはきっと、お父さんの事、怨んでなんかいなかったと思う。 |
お父さんも、本当は。 |
私ね、馬鹿なのよ。 |
私ひとりが政治に関わったってなにも変わらないってことわかってるのに、そうやって変えようとすることが大 |
事だって思うこと、それ自体に飛び込んで抜け出せなくなっちゃってたの。 |
わかってたよ、うん・・・ |
そうすることが出来れば、完璧に今の苦しい生活から逃げられるってこと・・・・ |
だからそれを隠して育てるために、それが逃げでは無いことを証明するために、必死になって政治に携わ |
ることを目的として、それに真摯に無欲に没頭したんだってこと・・・ |
自分の欲深さを隠すために、本当に潔癖になろうとして・・・・ |
逃げるという事への執着を捨てれば、本当に逃げることができるって、私、なんだか知らないけどわかっ |
てたんだ。 |
というか。 |
私は、私がお父さんとお母さんを守らなくちゃいけないってことから、全力で逃げてた。 |
うん。 |
逃げるって言葉を使ってる時点で、私、罪の意識を感じてた。 |
私はお父さんとお母さんを非難したり馬鹿にしたりすることで、お父さんとお母さんから逃げてただけ。 |
本当に、心の底から政治を変えることこそが私達家族を幸せにすると信じていたのなら、私はお父さんと |
お母さんを説得して、そして本当に家族一丸となって政治改革に打ち込んだはず。 |
なのに私は、ひとりだけ抜け出して、政治の世界に飛び込み、そしてそこに逃げ込んだ。 |
お父さんと、お母さんを置き去りにして。 |
私は、なんのためにこの国の政治を変えようとしたの? |
この社会を良くするために、そして私の家族を幸せにするためでしょ! |
お父さんとお母さんを放り出して、私はいったいなにしてると言うのよね。 |
ただ逃げただけって言う以外に、私は言葉を知らないわ。 |
懸命に、懸命に、わからないという言葉を綴り続けて逃げ続けて。 |
ほんと、馬鹿よね。 |
馬鹿とわかっていてもそれをやめられない、なんて本気で言ってるんだもんね。 |
私がなにをしたいのかがわからないなんてこと、あるわけ無いじゃない。 |
私は逃げたい訳でも、逃げるしか無いと言い続けたい訳でも無い。 |
そんなの、当たり前でしょ。 |
お父さんがただ俗物ぶって逃げ回ってることを、辛辣に冷酷に蔑んでる私ほど馬鹿なものは無い。 |
そのお父さんを私達家族とまた生きたいと思わせるのは、私の仕事でしょ。 |
お母さんが過労で倒れたのは、全部私のせいでしょ!! |
お母さんだって、わかってたんだよね。 |
どんなに待ったって、それだけじゃ絶対お父さんは戻ってこないってこと。 |
そうやって勝手に我慢して、仏の顔も何度までか知らないけど、そうやって全部お父さんの自己責任に |
して勝手に突き放す権利を手に入れようとしてただけってこと。 |
お母さんがどんなに我慢したって、それがお父さんの罪を罰する権利と交換できるわけ無いでしょ。 |
そんなのただのお母さんの逃避じゃん。 |
お母さんだってわかってたんだよね。 |
最後の最後まで、自分と夫は元は他人なんだから、という切り札隠し持っていたんだよね。 |
そしてそれを使うことができなかったのは、お父さんに暴力を振るわれたからなんだよね。 |
離婚できないのは、お父さんのせい。 |
だから。 |
お父さんを殺そうと、思ったんでしょ? お母さん。 |
そこまでして、お母さんはお父さんと一緒に居たかったんだよね。 |
私はお父さんと他人じゃ無い。 |
私はお父さんの娘だもん、どんなに頑張ったって、それは無くなることは無いもん。 |
だから私は、ただ真っ直ぐにそのままお父さんを守ろうって思うだけで良かったんだ。 |
でもお母さんは、常に離婚という誘惑と戦わなくちゃいけなかったんだよね。 |
お母さんは、家族みんなで幸せに暮らしたいという想いを守るための戦いもしなくちゃいけなかったんだ。 |
お父さんの事をどんなに非難しても、批判しても、それは全部お父さんを求めてることと等しいのよ。 |
だから、どうしようもなくなった。 |
離婚できない理由をお父さんの暴力にして、そしてそんなの嘘ってわかってるのに、そのままお父さんを |
怨むことしかできなくなって・・・・・ |
お母さん・・・・・・ |
お母さんほど・・・・・お父さんを怨みたくなかった人は居ないんだよね・・・・・・ |
お父さんを愛してたから・・・・・・ |
ううん・・・・・・・ |
お父さんを・・・今でも愛してるから・・・・・・・・ |
愛してるからこそ、地獄に送ったんだよね? お母さん。 |
怨んでないから、怨む訳なんてないから、怨むしか無かった。 |
怨まなくちゃ、愛してる人を地獄に落とすことなんてできないんだから。 |
お母さんは全力で逃げた。 |
お父さんへの怨みに全力で逃げ込んだ。 |
私と、同じ。 |
そして。 |
私より、切実。 |
だって私、お父さんのこと、怨めなかったんだもの。 |
お母さんに、先越されちゃったね・・・・ |
だから私も・・・・・・・・ |
お父さんの名前を、地獄通信に書き込んだの。 |
私がしたかったのは。 |
私が求めていたのは。 |
お父さんを、怨むことだったの。 |
そしてお母さんに奪われたお父さんの後姿を眺めながら、私は大事な父親を失っていった。 |
お父さんを殺したお母さんとふたり、ひとつ屋根の下に居残った。 |
そして。 |
お父さんを愛するお母さんとふたり、ひとつ屋根の下で生きようと、思った。 |
狭く、小さな、部屋。 |
そしてその窓からは、広大な世界の光が差し込んでいた。 |
あまりに、心許ない。 |
でも。 |
『ふたりで暮らすには、充分よ。』 |
次の選挙、一緒に行けたらいいね、お母さん。 |
◆ 『』内文章、アニメ「地獄少女」より引用 ◆ |
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-- 070126-- |
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■■とても眠い気がする■■ |
はい、ごきげんよう。 |
今日はほんとは地獄少女の感想を書く日なのでしたけれど、録画するのを思いっきり忘れてしまい、 |
現在日曜放送予定の再放送を待っている状態ということで、申し訳ありませんけれど、感想の更新を |
月曜に延期させて頂きます。 |
やーほんと、すっかり忘れてしまいましたよ、あはは。 |
・・・いやほんと、ごめん。 |
ということで、今日は特に書くこともありませんので、これでお終いということで。 |
んー、一応なにか書こうかって考えたんですけど、書かなくていい理由を考える力の方が強くて、その、 |
えっと、全然駄目でした。あー。 |
そんな感じで、今夜はこれにて。 |
ばいばい。 |
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-- 070123-- |
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■■今しかないっ!■■ |
わくわくきらきら。 (挨拶) |
改めまして、ごきげんよう。 |
今年は暖冬ということですっかり抜かっておりましたところの初雪観測。 |
吹雪とは申しませんが、突っ立っていればあっという間に真っ白になってしまうほどの豪快なふりっぷりで、 |
これは久しぶりに積もるのかなぁと、まるで子犬のようにくるくる頭の中だけ回して喜んでおりましたところ、 |
あっという間の豪雨になりまして、ただ冷たいだけの無情な雨に降られてずぶ濡れという有様になって |
しまいました。 |
一昨々日のお話で御座います。 |
さて、過ぎた話は無しということに致します。 |
まずはお知らせから始めてみることに致しましょう。 |
夢之語リ部、つまり当工房のBBSについてのお話です。 |
既にいつからだったのかすらも忘れてしまったような不毛ぶりですけれど、ここしばらくの間BBSのページに |
アクセスすることが難しい状況となっています。 |
完全にアクセスできない訳では無く、ごくまれにアクセスできることもあるようなのですけれど、それがどう |
いった理由でできるのか、その一切の法則を掴み切れてはいない、というより面倒なのでわかろうとして |
ないだけですが、という状態です。 |
当工房を長らくご利用頂いている方々には、既に何度か経験なさっている事態であることですので、 |
敢えて説明には及ばないという安楽生活を謳歌させて頂いておりました怠惰なる管理人で御座います |
けれど、今回はさらにいつもより期間が長く、かつBBSを新しくしてからすぐの出来事ということで、なんぞ |
トラブルでもあったのではないか、という余計かつありがたい心配を皆様に抱かせてしまうことになると、 |
珍しく積極的に判断し、このようにご報告申し上げる次第となったので御座います。 |
書きにくいので普通に書きます。 |
えっと、基本的に私は管理人とは名ばかりな管理人に見えるといえば見えるような人ですので、皆様に |
個人的な迷惑(誹謗の書き込みとか個人情報の晒しとか)がかからない限りは、極力動かないで済む |
方向性を模索するどうしようもない感じなのです。 |
だからBBSに繋がらない場合は、繋がるまで待ってね♪、という対応というかあらあらうふふとひとり微笑 |
んで終わり、みたいな感じになると思います。 |
それがうちのやり方なので。 |
でもそれじゃあまりにもあまりになので、一応何回か前の不通のときに設置した弐式を代わりに利用して |
頂きたいなって思ってんですよね。 |
でもよく考えたら、ていうかこれが本題なんだけど、お待たせしました、えっとなんだっけ、そうそう本題ね、 |
うん、よく考えたらあんだけ寂れてる弐式にわざわざ書き込んでも、なんか書き込んだ自分が寂しいみ |
たいな、そういう感じにさせちゃうのあるよなーとか、今頃気付いた。うん、あれな、厳しいな。 |
だから、復旧し次第弐式の書き込みは本家の方にコピーして移動しようかなって思ってます。 |
つまり基本的には弐式があるから本家についての対策はなにもありませんということです。 |
そんな感じで、今回もひとつ宜しくお願いします。 |
一応私はBBSが繋がらないって状況を知らずにほったらかしにしてる訳じゃないんですよ、というお知らせ |
でした。 |
私は繋がらないのを知ってて放置してます。 |
最低。 |
◆ |
さて、いい感じに文字数を稼いだことにほっと溜息をついたりしている時点でモチベーションは限りなく |
ゼロに近い状態なわけで、ていうかね聞いてくださいよ、この間もそうでしたけど、最近は実は結構日記 |
書きのモチベーション高いんですよ、そう直前まではね、うん、そしてパソコン立ち上げてる間に急速に |
なんかどうでも良くなってきちゃって、立ち上がったら立ち上がったで巡回サイト巡りを開始しちゃったりして |
、さらにそっからリンク辿ってどっか行っちゃったりとかで、その、もう大変。 |
帰ってくるの、非常に厳しいことになってるわけで。 |
なんていうの? 最近そういう自分のコントロールが限りなくいい加減になってきているような気がします。 |
やばいな。 |
ていうか久しぶりだなー、やる気無いことの言い訳日記書くのも。 |
え、そうですよ、今日の主旨はそれですよ、なにを今更、だいたいね、冒頭に雪が雨に変わってびしょ濡 |
れとかどうしようも無いことから書き始めてね、それを今更なお知らせ文に繋げた時点で、ああこりゃ駄目 |
だな、こいつ駄目だなって思わなきゃですよ。 |
あー、書くよ、なんか今日だらだら書くよ、なんかもう、書くよ。 |
つかさ、もうなんていうの、アンニュイとか言ったらカッコいいか悪いかの瀬戸際みたいな良い感じだけど、 |
実際はただ訳わかんないそのまんま怠惰なだけなのでもうすっかり駄目で、ぶっちゃけ自分でなに書いて |
るのかとか素でわかんないときの方が多い。 |
ていうか書いてて楽しくくないっていうか、そういう主体的にがーっとくる感じが欠如してるっつーか。 |
大体去年の4月くらい、そうホリックの感想書き始めた頃くらいかな、そういうのがどんとしてあってさ、その |
前からのは感想書いててつまんねー言ってても、書いてりゃ普通に楽しくなってきたりしてさ、なんだこいつ |
みたいな感じでヘラヘラ気持ち良く笑ってられてたけど、ホリックの感想ってばもうほんと容赦なく楽しくな |
かったんだよね。 |
あー、だからって別にホリックの感想が良くなかったかっていうとそうじゃなくて、逆に感想としてはホリックは |
全く新しいものを与えてくれたと思ってるんだけどね。感想終了後にも言ったけどさ。 |
だからそういう体験としてのホリックはすごく楽しかったんだけど、なにかを書いてる、なにかを作っていると |
いう感覚における、そういった主体的な「楽しさ」っていうのはなかったんだよ。 |
例えばマリみてとかローゼンとかは、もう書いてることが凄く楽しくて、そしてもう次から次にこれはどういう |
ことなんだろう、どういう風に言葉にして表せばいいんだろうって、それでもそういう技巧を越えた、ただ自分 |
の中にある楽しさを内包した感情の表現として文章を「創る」ことができてたんだよね。 |
今思えば、そうやって文章として形にすること自体にこそ、本質的なものがあったんだろうなって。 |
すてプリやLOVELESSなんかのときも四苦八苦しながらも、それでも自分の中から溢れてくるものをなん |
とか形にしよう、そうして表せたものを文字にする前に、それを使ってさらに新しいものを考えそれを自分の |
中のものに触れさせて、そして全く新しいことを表現しようって、そうしてきてたんだよね。 |
つか、今はそういう感じが、無い。 |
なんていうか、もう自分が完結しちゃってるというか、その固まっちゃってる自分、そうして確として定義され |
てるだけの体を使ってただなにか書いてる、みたいなそういう感じばかりで。 |
ぶっちゃけブララグの感想なんか、まー言い方悪いけど、ただ言葉繋げて書いてるだけって感じだったし。 |
或いは、提出した言葉の上で、延々とその言葉の組み替えを行ってるだけみたいな。 |
地獄少女2の感想も、今度は自分の中にある、ただそのまんまな感情をまるっと取り出して、ただそれに |
どうでもいい飾り付けしてるみたいな。 |
ううーん、違うんだよ、違うんだよ、なんか。 |
全然、楽しくないんだよ。 |
言葉と魂がコラボってないんだよ。 |
ていうか楽しくないんだよ。 |
今まではなにも考えなくてもなにか考えずにはいられなくて、アニメなんてほんと一見すればあっという間に |
書きたいことが思い浮かんで、ほんとそういうのは執筆時間に良く現れてて、調子がいいときなんて2時 |
間とかからずにすぱぱぱーんと書けちゃってたのに、最近じゃ大したものじゃないのに3時間も4時間もかか |
ってるんだよね。 |
なんていうか、自分が書きたいことがありすぎて、それをどう言葉にしてどう考えを深め魂を込められるか |
に四苦八苦してるっていうか、ただもうなにも書くことが無いから必死こいて搾り出して、それで出てきた |
カスみたいなものを懸命に取り繕って繋ぎ合わせてるってことに時間かかってるような気がする。 |
だからね。 |
前みたいな自分を取り戻したい一心で、前の文章読み返して、分析して、そしてそれを手本にして |
改めて感想書いていこーかなって、思うようになってきて。 |
今の自分は駄目駄目で、だから元の自分に戻り、そこから再出発、だってね。 |
でもね。 |
それと同時に、それもなんか違うよな、って思って。 |
それってもしかして、ただ「今」の自分と向き合うのが嫌なだけなんじゃないのって。 |
だってさ、前の私を見習うって言ったってさ、その前の私ってのは絶対にそれより前の自分を見習ったり |
して無いんだよ? |
前は前で、そのときの「今」のまんま、全力で無我夢中になってたんだよね。 |
だったら前の自分の書いていたものをそのまんま真似してたって、絶対にそれと同じものは書けないはず。 |
なら、逆に前の自分のようになりたいと思うなら「今」の自分に向き合えばいいってことになるし、でも、 |
さらにその「今」の自分がそうして前の自分の文章を真似るのを望んでいるのなら、それこそが「今」の |
自分じゃないかっていう理屈にもなる。 |
だから、大事なのは。 |
前の自分の文章を真似ることを、こうした理屈を唱えた今の私自身が本当に望んでいるのかどうかって、 |
ただそれだけなんだよね。 |
無論、答えはノー。 |
馬っ鹿みたい、んなもん当たり前じゃん。あほーあほー。 |
新しいものを感じ考え創りたいに決まってんじゃん! |
確かに今の私は駄目駄目だけど、それこそが「今」の私で、だから今度はそれを駄目とかいう前にその |
私にはっきりしっかりなって、そしてそっからそれこそ駄目駄目な文章を全力で書いてけばいいんじゃん。 |
それはね、きっと今の私を駄目駄目と非難して、それを正す形で新しく再生することと同じくらい大事な |
ことなんだよ。 |
ていうか、その両者が共にあって、そのどちらともが在ることに迷い尽くすそのアホっぽい葛藤の中にこそ、 |
ただ私のパワフリャーな動機みたいなもんができるんだと思う。 |
どっちかでは無く、そして両方でも無く、そのどちらかを選ぼうと迷いながらそれでもどちらも選べなくて |
結果として両方になってる事、それ自体が大事。 |
だから正すとこは正すし、また正さなければいけないことをさらに見つけてもいくし、そしてそれは同時に |
別の視点によって保護されそのままのものとして存在を許されていくものでもあることを了解していくだけ。 |
そしてその了解の元にひたすら正していく事のアホらしさに欠伸が出てきたときに、やっぱりぽいっといいもの |
が素直に書けてくるんだと思う。 |
私らしい、文章が、感想が、日記が、ね。 |
結局、なにが言いたかったんだろ。 |
◆ |
なげーよ。 |
うん、普通にそう思った。 |
ていうかまだ書くことあるのになげーよ。 |
ていうかまだ書くのかよ。 |
ごめん、まだ書く。 |
んっとね。 |
この頃気付いたけどさ、アニメの感想って、結局そのアニメの評価をするためのものと、ただそのアニメの |
中で考えたこと感じたことのために書くものってのがあるんだね。 |
なんていうか、どーも普通になんも考えないと、どうしても私はアニメの評価のために感想を書いちゃって |
るっていうか、下心みえみえっつーか、或いはそのアニメを他の人にも見て欲しいがために書いてるって |
いうか。 |
うーん、それはそれでいいんだけど、それよりももっと私が求めてるものはあるんだけど。 |
アニメ見て、ふっと考える、或いは好きな言い方じゃないけど、考えさせられることとか、そういうことについ |
て感想を書きたい。 |
ほんのちょっと考えた、そういうことの積み重ねが、感想の中心にあるものでありたいなって、結局その |
普通に流されてる自分を前にして気付く。 |
だって、アニメって元々私にとってはそういうものだったし、そしてそれは本質的には今も変わらない。 |
アニメそのものの面白さに目覚めてまだそんなに経ってないけど、その前提としてまずそのアニメから自分 |
が読みとったもの、いやそれだとちょっと違うか、もっと一般的に普遍的に考えたこととか、そう哲学とかそん |
なんでもいいけど、そういうのがあってからじゃないと、そもそも私にとってそのアニメ自体の娯楽としての |
愉しさ面白さは意味が無いんだよね。 |
結局そういうのがしっかりして問答無用としてあったとき、私としては良い感想が書けるしね。 |
そしてそういう感想をさらに深めるために、その娯楽としてのアニメがもたらしてくれるその「愉しさ」もまた |
私には必要なんだってこと、私は今までで学んできたことですし。 |
なんかふと、ほんとうにふと、今期のアニメを見てて、そう感じたんだよ。 |
うん。 |
頑張ろう。 |
◆ |
なg(以下略) |
むしろ今までのは前フリ。 |
こっからが本番。 |
行くよ。 |
ついてきて。 |
帰らないで。 |
ごめん。 |
ひだまりスケッチ: |
・・・・・・・・・あれ? 面白い。 |
ちなみに第二話のお話だったりするのであるのだよワトソンくん。日本語変。 |
むぅ、前回おもいっきり微妙っぽいニュアンスを多分に含んだ微笑で誤魔化しきった感想書いといてアレ |
ですけど、ええと、これはもう面白いってことでいいんじゃないですか? |
ていうか無理でしょ、微妙で終わらすには。ていうかときみつさん、私の負けです。(ぉ) |
ぶっちゃけ色々ぶっちゃけたい気持ちで悶々としてきたので、どーしよーもない。 |
第一話の掴み所の無さの角がすっかり取れて、その代わりにボキボキと音を立ててなんか生えてきた。 |
お話としての面白さというか小粋さが出てきたり、キャラの立ち位置とか仕草とかもしっかりメリハリ効いて |
たり、ヒロと沙英のやんわりぬるやかな色っぽい関係とかそれが全体の構成を全く壊してなかったりとか、 |
つまりそういう要素が決して暴走することなく、かつそれでいて綺麗にその個性を爆発させてて。 |
なんていうか、実験室のフラスコの中での大爆発みたいな、完全に計算されてるんだけど、でもそれは |
小さくても確かに神秘の世界で、ええと、なに言ってんだ、ええと。 |
いや一気に言っちゃうと、すっげー楽しかった、の一言で終わっちゃうので、こうやって色々考えてだな、ええ |
と、比喩はやめよう比喩だけは、うん。 |
ええと、でも形容するの難しいんですよねぇ、ていうか皆さんの仰るとおり、ほんとこのまったり雰囲気を |
愉しんで万歳って感じで、私もばっちしそこに飛び込めただけなので。 |
んー、なんて言ったら・・・いやまったり雰囲気とか、そういう感想だけじゃオリジナリティに欠けるなぁ・・・・ |
ええと・・だからそこでさっきのフラスコ内爆発が生きてくるのですよ。うん、そうだよ、きっと。 |
吉野家先生とか初見のときから好きだったけど、うん、タイプは違うけど某ゆかり先生の匂いがぷんぷん |
してたからさ、で、あの先生はの爆発は割とすんなり笑い収める(?)事ができる感じで、こう、ぱっぱっと |
小さく爆発してて、きれーだなーって思って、でもそれでうんと終われるところがありながら、それでいて |
あのお話の中にあると、なぜかいつまでも終わらないみたいな。 |
なんていうか、いつまでも落ちない線香花火みたいな。 |
綺麗なのはわかったからはやく落ちろよ、とかツッコミ入れたりできたりとか。 |
なのにその、それが段々と気持ち良くなってきて、まるでそれが当たり前のような、そうしてつきっぱなしの |
線香花火が隣に居ることの中に自分の生活があることを実感していく過程というか、私的にはいつの |
まにかあの先生が水の中をすいすいと泳ぐ金魚のように見えて、なんか素敵。あーなに言ってんだ。 |
そうやってね、どんどんと色んな要素達がお話の水槽に放流されて、そしてどんどんそこでの生活を始め |
ていく華々しさを感じていくんだよ。 |
宮子が狐に誘われる(ような)シーンでも、ああいったちょっと突飛な要素も、それはそれでなんだか不思 |
議な情感を以て、本来あの場に提出されていた形にはそぐわないはずのものが綺麗に収められていくの |
を感じられました。 |
もっと簡単な言い方をすると、全部がすごいレベルで繋がってるというか、伏線も一瞬で回収されてるし、 |
そしてまたすぐに放流するし、そしてEDがすんなり流れて、ああ、ほんと気持ちいい。 |
あー・・なんか嘘っぽいな、これだと。 |
なんか形式主義に惚れたみたいな書き方だな、こりゃ。 |
違うんだよ、そうじゃなくて、ただな、ええとな、ええと。 |
わかんないけど。 |
ええと。 |
たぶんこの作品を見ながら、今年も大掃除するのは確かだと思った。 |
お黙り荘。 |
あと声優さんうまい。なにげにしびれる。 |
カレイドスター スペシャルセレクション: |
第3回。原作第5話。つまり抜けたのは第4話。 |
あー。 |
ときみつさんが思わず泣きそうになるくらいにハマってくれたので、なんかもういいです。(ぉぃ) |
というより、まだ第3回は見てないっていうかやっぱり一度見たから後回しになりがちみたいな、そんなね、 |
ええと、すみません、次回辺りから感想ちゃんと書きたいです。(希望) |
京四郎と永遠の空: |
ぅぉ、また加速した。 |
作品全体の評価とかもう早々に捨ててすっきりしちゃったから、なんだかもの凄く素直に観ることができて、 |
割と敏感に感想発生中。 |
やー、やっと空が見えてきたね空が。 |
というか空というキャラってものをそっくりなにかに置換しちゃうと、結構サクサクと言葉を進められる気がす |
る。 |
空みたいな完全受け身型だと、如何せんその非自立さにカチンと来たりもしちゃうけど、でも逆にその受け |
身な今の自分にそっくり立ち向かってしっくりとそれをモノにしてくあっつい能動さを強く感じるね。 |
空は京四郎の慇懃無礼な優しさに突き放されるせつなを気にしながらも、それでいて泥棒猫もかくやな |
京四郎の腕の中での抱かれっぷりとか、なんていうかやらしさとか外道さとかぽいっと消えちゃうほどの、 |
その空の欲望に忠実な様が気持ちいいっていうか。 |
自分を外から見たときの自分とか、そういうものをまるで絵空事の中に閉じこめてしまったかのように、ただ |
うわごとのように刻み続けていた夢の中の王子様への想いをしっくりと具現化していって、それに充足する |
ことができちゃうなんて、よく考えたらすっごいことだよなぁって思う。 |
そしてその自分の中の欲望と、その欲望を抑えて凛としてひとりで立つことの比較が、まったくなされない |
んですからね。 |
空的なものは非難することができると同時に、それは最高の賛辞へと変わる。 |
空は自分のしたいことを完璧に遂行していくということに於いて、だからなによりも自立的だと思う。 |
自分の欲望を達成できない理由を他者との関係性に求めて自立を叫ぶことよりも。 |
そしてそれがきっと、この作品が空に担わせる「愛」の形になっていくんじゃないかな。 |
せつなとかかおん達は、完全に他者との関係性の中から始まっていくだろうから、逆のこの空的な愛とそ |
れとの関係がどうなっていくのかが焦点になるのかな。 |
|
まなびストレート!: |
最高の上ってなんですか?(挨拶) |
むしろもう形容するのはやめようかと思ってる。 |
それよりもさっさと先に進みたいと思ってる。 |
じゃ、行くよ。 |
取り敢えず、難しい話は無しにしましょう。 byまなび |
うん、そんな感じ。 |
かたっくるしい話ってのは、結局固いってだけで、どんだけ形を取り繕ったって、そこから入ろうとしても、な |
かなか本質的なところに行き着くことはできないっていうか。 |
まずは友達になりましょう、話はそこからです。 |
大体小難しく懇親とか身のある話とか、そういう形式としての礼儀は確かに知らない者同士をある程度 |
安心させてその場に共存させることができるけれど、でもその礼儀の儀という形式を通してでしか繋がる |
ことができなく、それは結局入り口だけの交流になっちゃうんですよね。 |
まずは楽しくやりましょう、話はそれからです。 |
愛洸学園の会長さんは、しっかり者でそういう形式に則った入り方が上手な人なのかもしれないけど、 |
その分それがどういう価値を自分にもたらすのかを良く知ってるから、だからまなびみたいながつんと楽し |
い魂で楽しくやろう!っていう、その本質からの同化から始まることこそが重要だって思ってるんだよね。 |
私だって、どうみたって懇親会の席上でわくわくきらきらとか言ってるまなびより、身のある話をとか真面目 |
ぶっていってる他の会長さん達の方が馬鹿っぽく見えたし。 |
本質がどこにあるのか、そしてそれを掴もうとしなければ、いつまでもそうやって消化不良の言葉だけが |
飛び交う議論のための議論しかできない。 |
ていうか、本質は言葉じゃなく、言葉を出してる人間。人間の魂。だよね。 |
重要なのは議論が成り立つことでは無く、その議論に参加した人達の心が通い合うこと。 |
心が通い合えば、それこそ言葉なんて無くたって済むんですから。 |
楽しくやろう楽しくやりたいってことをいい感じに共有できるのならば、その時点でもうそれぞれがそれぞれ |
のできることを限界まで発揮して愉しむこと、そのために他の人達との話し合いが必要でそのための努力 |
が必然的に要るってことがわかってくるんですよね。 |
そのための懇親会、そしてそのためにこそみんなが集まる意義がある。 |
単純にみんな仲いい方が楽しいからかな。byまなび |
懇親会はまなびの空回りで終わってしまい、まなびも豪快にすっ転んでしまいますけど、でもきっちりその |
転倒の勢いのままにしゅぱっと前転して立ち上がって、まっすぐGo! |
すごく、いい。 |
ずっとずっと考えて、時々がーっと叫んで、また考えて、うーって唸って、頭捻って、ええと、ええと。 |
一回も、この子止まらなかったよ。 |
懇親会がからぶりになって、どうせなら文化祭についての話をしようという身のある流れになってしまい、 |
すっかり空回りなまなびちゃんはあっという間にその文化祭というキーワードにひっかかるんです。 |
よし、文化祭だ! |
今度は文化祭を楽しくやろうと完全方向転換して、そして愛洸学園の凄そうな学園祭の歴史に感動 |
して、会長さんの立派さにも感動して、そしてその勢いで自分に自信が無くなった・・・途端に、 |
その反動としての勢いのままに、てかそのエネルギーをそのまんまばっちし利用して、愛洸学園みたいな |
立派さを目指すことの違和感に気付いて、そうまなびは会長さんが自分達の立派さ以外のすごいもの |
をまなびに求めていたことの気付きにそれを上乗せして、元気爆発! |
ノートに愛洸学園の立派さ風に、らしくなく「学園祭アイディアノート」と綺麗に書いて、そしてカチカチに |
固めて立派にやってみようとした瞬間にその違和感の虜になり、そしてあっというまにそこに付け足しを |
目一杯開始して、きらきらわくわくとかみんなの顔描いたりとか飾り付けしたりとかもう楽しくて大満足で、 |
そうして目一杯きらきらになったノートを見上げて、そうだよ、と大発見。 |
明日じゃ遅すぎるのっ! 今すぐやろうよっ!byまなび |
たとえ愛洸みたいな立派な形から入ったって、その入り口に立ってるのは自分なんだし、だったらそこから |
だってきっと楽しくやれるんじゃないのかな! |
文化祭、やろうよ! |
身のある話から始めたっていいよ! ううん、もうそこから始めようよっ! |
まなびはこう言ったんですよ。 |
愛洸みたいな立派な学園祭もできるけど、私達らしいすごい学園祭もできるんだって。 |
そう、愛洸風の学園祭を目指すそのエネルギーを認めて、そしてそれを自分らしい自分達だけの学園祭 |
をつくるためにすっかり流用するんです。 |
愛洸の立派さを認め、だからこそどんな文化祭でもできる真っ白な自分が居ることを感じるんです。 |
愛洸の否定としてでは無く、愛洸を越える自分達の学園祭を創る。 |
まなびの演説を、そのわくわくきらきらな言葉を聞いて、それで他の子達は動こうって思えた。 |
愛洸の会長さんがまなびに求めたのは、これなのです。 |
楽しく、やりたい。 |
会長さんもまた、まなびの真似では無く、会長さんらしい楽しみ方を以て文化祭を行っていくのですね。 |
なにが楽しくてなにが楽しくないのか、それを必ず知ってるのは自分で、だったら会長さんもまたまなび |
の真似っこから始めて、そこから楽しいものに出会えることもできるはず。 |
無論私も、まなびと会長さんの楽しみ方を観て、私らしく始めることができるって感じます。 |
否定するものなんてなんにも無い。 |
「私らしさ」にこだわる必要も無い。 |
だって。 |
楽しめれば、それが私ってことなんだから。 |
私は此処に居る。 |
まっすぐGo! (フォロー無し) |
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-- 070119-- |
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|||||||||||||||
■■地獄と戦う少年■■ |
『人を憎んだり怨んだりしちゃいけないって、お父さんいつも拓真に言ってるだろう?』 |
〜地獄少女 二籠 ・第十四話・拓真の父の言葉より〜 |
-- 『私たちのせいなの? ・・・それとも日本が変わってしまったの・・?』 -- |
雲が流れるようにして止まっていた。 |
気持ちいいって思うほど優しい気持ちになれるのに、ただ空は僕を見下ろしていた。 |
僕は君と仲良くしたいのに・・・ |
それなのに、いつも日が暮れる頃には、本当にそうなのかわからなくなってきちゃうんだ・・・・ |
毎日、一日一日が過ぎていくたびに、カレンダーの数字に印を付け、月が変わるたびにその無印の |
新しい数字の羅列を眺めてる。 |
今日も、終わっちゃった・・・ |
学校の時間は流れる雲よりもずっと早くに消えていく。 |
下校時刻を意識すること無く、僕はいつの間にか家の玄関に座って靴紐を解いていた。 |
そして2階の僕の部屋に鞄を置いて、そして階下に降りてまた玄関に座り靴紐を結ぶんだ。 |
玄関のドアを開けたら、そこにはもうひとつの今日が広がっている。 |
誰も居ない、静かで寒い僕の家の前の道。 |
冷たいアスファルトを靴底で舐めて、僕はその道の味を知る。 |
その道を踏み締めたはずの多くの人たちの匂いの欠片も無い、無味無臭の町。 |
ただ無機質な音を響かせて、その町の中にみんなは生きていた。 |
うん、だから僕・・・・みんなはちゃんと居るってわかってるんだ・・・・ |
ここに住んでるのは僕達だけじゃないんだ・・・ |
ざわ ざわ ざわ |
切り揃えられた固くて冷たい木々が、まるで剣戟を交えるように叫んでいる。 |
僕の目に映る生き物は激しく殺し合い、僕の目に映らない人達は静かに隠れて生きている。 |
お父さん、お母さん。 |
僕はいつもそう叫んで逃げ出してしまう。 |
お父さんとお母さんの胸に飛び込んでしまう。 |
だけど。 |
そのとき僕の耳は、確かにその見えるものの出す無音と、そして見えないものが響かせる鼓動を聞いて |
いた。 |
どうして、聞こえないの。 |
どうして、聞こえるの。 |
お父さんとお母さんの胸からそっと離れてしゃがみ込み、その脱力の勢いのままに再び僕は立ち上がる。 |
僕が、僕がしっかりしなくちゃ。 |
僕は僕に、しっかりと囁く。 |
僕が、お父さんとお母さんを守るんだ。 |
◆ |
+ |
ううん。 |
僕はわかってたんだ。 |
うちへの嫌がらせの犯人が誰かってことを突き止めることに意味なんかないってことを。 |
だって犯人をみつけて、警察に捕まえて貰って、それでどうなるっていうの? |
僕はもう、ほんとは犯人が誰なのか大体わかってる。 |
でも、もし僕がそれを警察に言って捕まえて貰ったとして、それでいったいなにが解決するっていうんだろう。 |
うん。 |
そいつがやってた嫌がらせは終わるのは確か。 |
だから僕達はほっと胸を撫で下ろして、そしてその犯人が投げ込んだゴミの後始末を嬉々としてやって、 |
これで全部終わるって思えるんだ。 |
でも。 |
たぶん、次の日から、またゴミは投げ込まれると思うんだ。 |
そして次の日も、それ以前となにも変わること無く、この町は冷たいままなんだ。 |
お父さんは、でもそれでもこれでひとつ解決したんだ、こうやってひとつひとつ解決していけばいいんじゃ |
ないかっていう。 |
お母さんは少し嬉しそうな顔をして、ええそうね、頑張りましょうっていう。 |
家の前の道の上を滑る冷たい風が、勢いよく庭を通りすぎて家の中に入ってくる。 |
違うよ・・・お父さん・・・・お母さん・・・・・ |
そんなの、なんの解決にもなってないよ・・・・・ |
僕はひとり、ゴミに囲まれた庭の中で考える。 |
お父さんとお母さんだってわかってるんだ。 |
だけど、そうやって無理な希望を目の前に浮かべることしかできないんだ・・・・ |
ほんとは、もっと根本的な、近所の人達との付き合いを見直したりしなくちゃいけないのに・・・ |
なのに・・・・ |
+ |
風に揺られているからなのか、それとも体を震わせているからなのかわからない、そのゆっくりと浮き沈み |
する湖に広がる波は、ただ岸辺に座り込む僕の足下に向かってやってくる。 |
お父さんとお母さんを中心にして、この町はある。 |
ゴミの日を間違えてゴミを捨ててしまったのは一回だけなのに、その日から延々とうちの庭にゴミが投げ |
込まれている。 |
それの渦中にあるお父さんとお母さんは、そのことに対してしか自分達の事がわからなくなってるんだ。 |
お父さんとお母さんは、たぶん怒ってるんだ。 |
感情的になってる。 |
でも。 |
それでも、絶対にお父さんとお母さんは怒ったりしないんだ。 |
ただ悲しそうな顔をして、どうしてこんなひどい事をするんだろう、とただ犯人を責めることしかしないんだ。 |
悪いのは犯人。 |
そして、その悪いことを直させなくちゃいけない。 |
だから、犯人に対して怒ったり、憎んだりはしないんだ。 |
ゴミを庭に捨てさせなければ、その罪を償わせることができれば、悪いことを正せば、全部解決する。 |
お父さんとお母さんは、ずっとそうしてきたんだ。 |
だから僕もね。 |
うん、僕もね、きくり。 |
『僕はなにもしていない。 |
僕ん家を虐めてる人のことは憎いけど、殺して欲しいなんて言ってない。 |
僕は見てるだけ。この画面を見てるだけでいいんだ。 |
こうしてると安心するから。 |
だから僕の前に顕れたりしないで。 |
お願いだよ、地獄少女。』 |
僕は僕の中の怨みを眺めるだけでいいんだ。 |
僕は犯人が憎いけど、犯人を憎んだりしない。 |
犯人を殺したくて堪らないけど、殺したりしないんだ。 |
そうすれば、我慢できる。 |
この地獄を耐えることができる。 |
そしてそれ以上に。 |
僕が悪人にならずに済む。 |
僕はずっと正しくいられるんだ。 |
僕の中の一番大切なこと、お父さんとお母さんが教えてくれた、絶対に人を怨んじゃいけないってこと、 |
僕はずっとずっと信じてるし、愛してるんだ。 |
僕は悪いことはしない。 |
どんなに憎くても、絶対に憎んだりしない。 |
どんなに苦しくても、殺したりなんかしない。 |
そのために、だから僕が頑張らなくちゃいけないんだ。 |
僕がしっかりして、誰も憎まずに怨まずに正しく立派に生きてるお父さんとお母さんを守らなくちゃいけな |
いんだ。 |
だから僕が、僕が一番怨んだり憎んだりしちゃいけないんだ。 |
うん、きくり、そうだよ。 |
だから君が地獄少女じゃないって知ったとき、ほっとした。 |
僕の中にだけ映る憎しみの炎を見られてしまったから。 |
僕はね、きくり。 |
人はどんなに頑張っても憎しみや怨みを無くすことはできないって思うんだ。 |
だから無理にそれを無くそうとして自滅するよりも、その存在を認めて、だからそれを自分の中に閉じこめて |
、そしてそれを眺めて楽しむことで済ませればいいって思うんだ。 |
だから僕は毎晩自分の中の憎しみと向き合って、そして頭の中で散々犯人を殺して、そしてそれで満足 |
することができてたんだ。 |
それで満足できる理由がどんなことであろうと、関係ないんだよ。 |
殺す勇気が無いだけとか、それでもいいんだよ。 |
大事なのは、殺さないってことだけなんだから。 |
だから僕は怨んじゃいけない憎んじゃいけないそれは悪いことだからと、自分に言い続けることができるん |
だ。 |
僕はなにも悪いことしてないのに、それでも理不尽に虐められることの辛さに負けてもの凄い勢いで自 |
分の中から怨みが飛び出しそうになるのを、歯を食いしばって堪えられるのは、それはお父さんとお母さ |
んが僕にくれた、この大事な大事な想いがあるからなんだよ。 |
僕は絶対に、誰も怨んだりしない、憎んだりしない、殺したりだなんて絶対にしない。 |
たとえ、お母さんが殺されたとしても。 |
◆◆ |
あのとききくりは嗤ってた。 |
僕が悪魔の子だっていうビラっていうのを見て、そしてお母さんに抱き締めて貰ったとき、きくりは退屈そう |
に欠伸しながら嗤ってた。 |
殺しちゃえばいいのに、正しいとか悪いとか関係ないじゃん、それなのに自分たちだけ泣き寝入りの我慢 |
ばっかの馬鹿みたい、ってそういう感じで嗤っているのを、僕は薄目を開けて眺めてた。 |
なんだかすごく、どきどきした。 |
お母さんの暖かい鼓動が僕を包んでいてくれる中で、確かにそのきくりの嘲笑が聞こえてきたんだ。 |
守らなくちゃ、お母さんを守らなくちゃって、そのとき強く強く思った。 |
お母さんに抱き締められている、この怨みに染まりかけている僕の魔の手から。 |
だから僕は、泣いた。 |
悲しくて、悔しい、それはただなにも悪いことしていない者が虐められることの理不尽さ、それ自体に涙 |
を流したものだったんだよ。 |
僕が虐められたことが悲しくて悔しくて泣いたんじゃないよ。 |
なにも悪いことしていない者が虐められることが許されること自体が悲しくて悔しかったんだよ。 |
そんなの間違ってるって、あってはいけないことだって、僕は僕の正義心によって泣いたんだ。 |
お母さんの、胸の中で、僕はそうして泣いたんだ。 |
きくり、そんなに僕、おかしいかな。 |
僕は、そんなに素直に憎しみの涙を流さなくちゃいけなかったのかな。 |
僕の涙はだから止まらなかった。 |
きくりに、負けるわけにはいかなかったから。 |
きくりは僕が地獄通信にアクセスしたのを知ってる。 |
自分の中の憎悪を見つめるだけじゃ足りなくて、目の前にあるその真っ赤な画面を眺めてしまっていた |
ことを。 |
だから負けない。 |
お母さんとお父さんは、僕が守る。 |
なにも悪いことはしていない、そしてこれからも絶対悪いことはしない僕達家族を。 |
お父さんとお母さんが、たとえその自分達を守れなくなったとしても。 |
僕はこの家を、守るんだ! |
そしてお母さんは、死んだ。 |
誰かに殺されちゃったんだ。 |
たぶん庭にゴミをまき散らしてる犯人と同じ奴だと思う。 |
というより、犯人はあいつだ。 |
近所に住んでる、お父さんの親友とかいうあいつだ。 |
理由なんか知るもんか。 |
でもあいつがやったのは間違いないんだ。 |
一緒に居た女の人がそう言ってたんだから。 |
そうお父さんに、言った。 |
そしたら。 |
お父さんは、人を怨むな、憎むな、って言った。 |
犯人探しは警察に任せろって、僕に言った。 |
わかってる。わかってるよ、お父さん。 |
怨みや憎しみはなにも解決しないんだ。 |
その感情は、僕の中で眺めるだけのものなんだ。 |
犯人を見つけてそいつを怨みで殺したって、解決するのは僕の中の感情だけなんだ。 |
だから僕は、その自分の中の感情をしっかりと残して、そして一番正しいことをしなくちゃいけないんだって。 |
わかってるよ、お父さん。忘れてないよ、忘れるもんか。 |
お母さんが殺されたからって、それは変わらないって。 |
僕が憎いのはお母さんを守れなかった未熟な僕で、決してお母さんを殺した奴をその前に殺さなかった |
僕じゃ無いんだ。 |
だから僕は、今以上に、もっとずっとずっとしっかりしなくちゃいけないんだ。 |
死んだお母さんのために、も。 |
うん、うん・・・・・そうだよ・・・きくり・・・ |
僕は・・・嘘がつけないんだ・・・・ |
僕は、ほんとうにそう思ってるんだ。 |
僕みたいなのを、馬鹿だって嗤うきくりの方が普通だって思うよ。 |
きっとみんな、そうやって自分の感情のままに生きて、そして悪いことも必要だって言う理屈を大事にして、 |
強く逞しく賢く生きてるんだろうな。 |
この冷たくて静かな町に木霊する無音の鼓動が、とてもとても、だから僕には大きく聞こえてる。 |
そして大きすぎて、僕にはいつも聞こえないんだ。 |
だって僕は・・・ |
ほんとに・・・・・憎んじゃいけない・・・怨んじゃいけないって思うんだもん! |
僕が怨みのままに行動したら、ほんとに僕は悪魔の子になっちゃう。 |
そうしたら、残されたお父さんはどうなるの? |
僕はあいつを憎みたくて怨みたくて殺したくて堪らないけど、でもそれはすべて僕の感情でしか無いんだ。 |
うん・・・・・ |
僕は・・・・ほんとは・・・・お父さんが居なくても・・・・・きっと・・憎んだり怨んだりしちゃいけないって言うと |
思う。 |
誰かの迷惑になるからとか、他人のこと考えなければいけないからとか、そういう理由からだけじゃない。 |
僕は、本当に心の底から、まるで神様を信じてるみたいに、絶対に正しい人間でいなくちゃいけないって |
思ってるんだ。 |
そう、ほんとうに、どんなときも・・・・・・誰も・・・・見ていなくても・・・・見てくれる人が死んじゃっても・・・ |
僕・・・・馬鹿なのかな・・・・・・ |
悲しい気も・・・・する・・・・・ |
そして・・・・・・ |
そういう自分なのが・・・・・・・悔しい気もする・・・・・・ |
でも |
やっぱりいけないよ、あいつを殺すなんて。 |
◆◆◆ |
お父さんはあいつに直接会って、こともあろうにお前が犯人か、と聞いたみたい。 |
案の定しっかり笑われて、そしてお父さんはそうだよなとほっと胸を撫で下ろしていた。 |
うん、そうなんだよね・・・きくり・・・ |
お父さんは・・・・・前からだけど・・・・・そうやって・・・ただなにもかも・・・安心したいだけなんだよね・・・・ |
目の前に悪魔が居ても、そいつが自分は天使だと言えば、それでそいつと戦わなくていい理由を得られ |
たと言って喜ぶだけなんだ。 |
一瞬僕の中の憎悪が勝ち誇ったように笑ったけど、でも僕はそうだからこそ、そのお父さんを守らなくちゃ |
いけないと、さらにそれよりも強く思ったんだ。 |
お父さんがそうだから、そういうお父さんを嗤ったりしたら、僕はきっともうお父さんを守ることも、そして正し |
いことをし続ける僕に戻ることもできなくなってしまうんだから。 |
だから僕はただお父さんを守り、そしてその目の前の悪魔と対峙しなくちゃいけないんだ。 |
僕は絶対に、その悪魔を殺したりなんてしない。 |
お父さんを守らなくちゃ、いけないんだから。 |
お母さんを守れなかったんだから。 |
だから。 |
『違う! 僕じゃない!!』 |
地獄少女が、来てしまった。 |
僕が地獄通信に書き込んだあいつの名前を眺め、そして送信ボタンを押す自分を眺めてしまったから。 |
僕は・・・・ |
僕の中でだけ怨みと憎しみを繰り広げただけじゃなく、その憎しみと怨みによって僕の中であいつを殺して |
しまったんだ。 |
殺したい、と思うだけじゃ済まなくなってしまったんだよ。 |
地獄少女が、顕れた。 |
待ってましたと言わんばかりの、きくりを連れて。 |
ううん。 |
たぶんほんとは、きくりも読んだのは僕なんだろうな。 |
そして・・・・・ |
きくりが来てくれたお陰で・・・・ |
僕は・・・・・・・ |
僕は、地獄少女にした依頼を、取り消すことができたんだ。 |
きくりは皮肉にも、悪いことするんだ、と僕に言った。 |
あいつを殺すんだ、って。 |
僕は心の底からかっとなって、だってあいつはお母さんを、と僕は言ってしまった。 |
そして。 |
地獄少女が、みていた。 |
僕の中で繰り広げられた、その一瞬の紅い世界を僕はじっと眺めていた。 |
ありがとう、きくり。 |
僕に、そう言わせてくれて。 |
僕を、地獄少女に会わせてくれて。 |
うん。 |
うん。 |
地獄少女の紅い瞳が、僕を、うん、はっきりと絶対的に僕を見つめてたんだ。 |
うん。 |
うん。 |
うん。 |
『ありがと。』 |
『お父さんの言うとおり、警察に任せる。』 |
僕は、僕だ。 |
悪魔には、絶対に、ならない。 |
◆◆◆◆ |
お父さんが、あいつに殺された。 |
お父さんは殺される前にあいつが犯人だと気付き、そしてあいつに詰め寄った。 |
でもそれは、憎悪からじゃなかった。 |
ただ許せなかっただけなんだよ、自分の親友が、そういう「悪いこと」をしたことが。 |
どうしてこんなことを、ってお父さんは言ったんだ。 |
お父さんは、あいつに説教したんだよ。 |
自分の感情をあいつの代わりに殺して、あいつがお母さんを殺した理由を聞き、その理由の不純さを |
責め、そして正しい人間に導こうとしたんだ。 |
きくりの嗤い声が聞こえたよ。 |
お父さん、そうやって最後まであいつを怨まずに、結局返り討ちにあっちゃったんだ。 |
そしてその現場に駆けつけた僕をも殺そうとしたあいつは、突然僕の前から消えた。 |
僕がやったんじゃない。 |
僕はそのときお父さんの仇を討とうととも、憎しみのままに行動しようともしなかったのだから。 |
僕はそのときただ、僕も殺されようとしている恐怖に怯えていただけ。 |
ほんとうにどうすればいいのか、わかんなかったんだよ、僕。 |
僕は心の底から、本当にただの死体の第一発見者にしかなれなかったんだ。 |
その次に、第二の被害者という運命がすぐに迫っている、というのに。 |
ううん、お母さんを入れたら第三の被害者。 |
僕は・・・・ |
そうやって震えて、そしてきっとしばらく落ち着いてから、しっかりと警察に通報しようとしていたんだよ。 |
そして、警察がきた。 |
僕が通報する前に。 |
僕が死体の第一発見者としてでは無く、あいつを犯人だと告発した者としてその前にした通報によって |
来た。 |
そして。 |
僕は、逮捕された。 |
僕はなにもしてない。 |
僕は悪いことはしてない。 |
ただ素直で従順な死体発見者なだけなのに。 |
僕は殺してない。 |
殺そうとしたけど、殺さないって決めたんだ。 |
僕は。 |
僕は、お父さんを殺してなんていない!! |
僕はお父さんを守れなかった。 |
僕はお父さんを守るためにあいつを殺せなかった。 |
僕はお父さんが殺される前にあいつを殺せなかった。 |
僕は憎しみと怨みであいつを殺さなかった。 |
僕は殺さなかったんだ。 |
僕はなにもしてない。 |
僕はお父さんを守ることも、あいつを殺すこともしていない。 |
だから僕が、お父さんを、殺したの? きくり。 |
冷たい太陽が落ちて、それと同じくらいに冷たい夜が辺りを包んでいた。 |
どんなに僕が頑張っても、どんなに僕がお父さんとお母さんを愛していても、この町は僕をひたすら悪魔の |
子へとしていった。 |
パトカーの後部座席に沈んだ僕の体だけが、ただほんのりと暖かった。 |
きくり・・・・・・きくり・・・・・ |
僕・・・・どうすればよかったのかなんて・・・聞かないよ・・・ |
僕は・・・・・一度だって・・・僕がしたいことを忘れたことなんてないよ・・・・・ |
お父さんと・・・お母さんの・・・・ために・・・・・・・ |
お父さんと・・・お母さんのくれた・・・・・・大事な想いの・・・ために・・・・・ |
僕は絶対に、お父さんとお母さんを殺してない。 |
僕はもう、それしか言うことができなくなっていた。 |
きくり・・・・・・・ |
お願いだから・・・・・・・・・・・・・・・・・嗤わないで・・・くれよ・・・・・・・・・・・ |
◆ 『』内文章、アニメ「地獄少女」より引用 ◆ |
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-- 070117-- |
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■■ 言葉の愛 ■■ |
まっすぐGo! (挨拶) |
改めまして、ごきげんよう、紅い瞳です。 |
なんだか中途半端に寒かったり時々ぬるかったりする今日この頃ですが、皆様如何お過ごしですか。 |
私はなにも変わりません。 |
はい。 |
実はついさっきまで日記更新の意欲度がMAXに近いほどになぜか燃え盛っていて、なんだか知らない |
けれどこれは便乗させて貰ってもバチは当たらないなとか思い、勢いで書いてやろうと思ってその前に |
お茶を一杯という感じでまったりしたら、そのままの勢いでまったりに染まってしまい、今に至るという |
訳なのです。 |
やる気返せー。 (全部自分が悪いというか馬鹿過ぎ) |
そんな感じで既に投げやりな感じがひしひしと感じられてくるような文章を是非書きたいです!と面接官 |
の質問に満面の笑顔で答えてしまえるようなはっちゃけぷりで御座いますので、まぁその、ぼちぼちだらだら |
と今夜もお付き合い頂ければ幸いで御座います。 |
書いてるうちにやる気も出てくることでしょう。 |
さて、まずはなにをお話しましょうか。 |
というか、個人的整理事項。 |
ベッカム→アメリカ フィーゴ→サウジ ロナウド→イタリアが本命? |
なんだか移籍話は決着が完全についてから報道して欲しいと思う今日この頃です。 |
ていうかフィーゴはあんだけクラブ間で言ってることが食い違ってたのに、当たり前のように収まってますが。 |
まさにやられた気分です。 |
えーと、なんかどうでもいいですね。ごめんなさい。 |
でもどうでもいいついでにもうひとつ。ていうか残り全部ぶち込むよ。 |
まぁそのなんだ、アニメの話です。そうですアニメです。 |
なんだか最近無性にアニメのことが書きたくて堪らないんです。 |
おかげで夜も眠れないという嘘をつきたいほどです。ほんとです。 |
今は地獄少女2の感想しか書いてないですからね、力が余っちゃってるんでしょうね。 |
どんな力なのかって話ですけれどね。どんだけ暇なんだって話ですけれどね。 |
はい。 |
そんな案配ですので、素直にアニメのお話をさせて頂きます。 |
えーと、まずはあれだ。 |
今期で視聴継続決定したのを表にしてみる。決定版。 |
〜 |
月曜: 無し |
火曜: (デスノ)・(レドガ)・(地獄少女2)・(コードギアス) |
水曜: (NANA)・(錬金) |
木曜: ひだまりスケッチ・カレイドスター・のだめカンタービレ |
金曜: 無し |
土曜: 京四郎と永遠の空 |
日曜: まなびストレート! |
〜 |
こんな感じに仕上がりました。 |
ちなみに()付いてるのは前期以前からやってる奴ね。 |
って火曜多いな。 |
はい。 |
じゃ、本題。 |
ええいめんどうだ、書くよ。 |
京四郎と永遠の空: |
ぅぉ、ちょっと面白くなってきた。第二話。 |
前に設定消化に励まないで愛とかそういうのに全力投球してくれると見甲斐があるかもと言ったような |
気がするけれど、第一話に比べてその片鱗がちらりと見えたので、やっぱりもうちょっと頑張れる気がした。 |
うーわーアバウトだなぁ。 |
どちらかというと「設定」寄りで、こういうものだというキャラをばんとまず置いて、その存在の抽象としての |
キャラを追っていく形で人物を動かしていっているから、かえって今は設定消化的な進行にも違和を感じ |
ないって感じ。 |
空はそれでもかなり厳しいけれど、せつなのあの判で押したような京四郎への盲従ぶりなんて、京四郎 |
がそうしたいのならそうするという、そのせつなの言葉自身がそのせつなという存在を顕していっていて、 |
それはつまりその一見陳腐な言説も、それ自体の元にあるせつなの魂そのものを照らし出してくれ、そし |
て逆にその照らし出された魂を以て、私らは改めてせつなの境地からその言葉を言えるようになっていく |
のかもしれないなぁって。だから結構ノれる。 |
無論かおんとひみことそれを取り巻くものとの「関係」自体からも、そのせつなの言葉と同じような導きを |
得られるよね。 |
ていうかあのどろどろの三角関係、という「設定」を越えて感じる、そのかおんとひみこのそれぞれの体感 |
があることがすごいなぁって。 |
ていうかかおんすげー。 |
|
カレイドスタースペシャルセレクション: |
うっわ、感想で触れるの忘れてたよこれ。いや書かなくてももう充分って感じだから、よし。 |
で、第2回まで見ましたよ。うん。 |
・・・・・あっれぇ? なんでそらってばこんなにカレイドステージに馴染んでんの? |
ていうかいつの間にかフールの存在を受け入れてるし、なんかペースはやいなぁ・・・・・ |
と、マジで思ったアホが過ぎてそのまま自然死してしまうようなアホな私。 |
なんでやねん。 |
お ま え 本 放 送 時 見 て た じ ゃ ん か ! (正確にはケーブルの再放送) |
はい。素で第2回が本放送時の第3話で、つまり本放送時の第2話はセレクションされていなかった |
ことにマジで気付きませんでした。普通に違和感感じてました!! |
アホ過ぎです。どんな記憶力してんねん。 |
ミア達と普通に友達になってるそらを見て、あ1話抜けてるって気付よ馬鹿って話ですよ。 |
ああもう、とんだカレイド馬鹿ですよ。 |
あ、ちょっと以下プチネタバレしますので、ちょい反転お願いします。 |
ちなみに選ばれなかった第2話はそらがレイラさんの大技ゴールデンフェニックスが出来なかったら退団、 |
というさっそく試練な話で、必死に頑張り続けるそらを見て周囲がそれを受け入れてくみたいな。 |
割と結構重要な話だと思ってたんですけど、飛ばしてきましたねスタッフさん。 |
別にストーリーの構成上においての問題は無いけど、冒険したなぁ。 |
私もだから素直に、ああやっぱり全話放送してくれた方が良かったなぁ、と思いましたけれど、でも逆に |
この話を抜かしてきたスタッフさん達が、次はどういうセレクションをするのかに興味が湧いてきました。 |
制作側が、なにを重要な話を位置づけてるのか、とか。 |
なんか私的に、カレイドのスタッフには興味あるんだよね。すごらじとかあったしね。 |
ていうかあのセレクションを誰がやってるのか知らないですけどね。 |
ていうかほんとに抜けてたのあの話でいいんだよね?? 心配です。(非常に) |
僕等がいた: |
最終回。 |
これは、うん、最高だ。 |
これはもう、最高だ。 (言葉が続きません) |
まず、野暮な話から。 |
あの終わり方以外に最高な終わり方は私は無かったと思います。 |
そもそもあの物語の本質的根本にあった事がなにかを捉えれば、ただ物語の永続を快楽的に求め、か |
つ形式としての終止符を打つことの虚しさを自ずと理解するに至るはずです。 |
今ここに私が僕が居る、その言葉を吐きその吐いた言葉をただ体現している自分が今ここに居る、その |
切実で絶大な感覚の顕現として、あの去っていく矢野の姿がなによりも七美を求め、そして矢野を追う |
七美がその矢野を追うという事そのものと完全に一致している様子が描かれていたのです。 |
矢野は七美を七美は矢野を。そのふたりの存在がそれぞれの存在して在るということ、そしてそのバラバラ |
の存在が既にその存在同士を求め合うことで成っていることを、なによりも鮮烈に描き切った。 |
僕等がいた。 |
その気付きを、それ自体を感じることの無意味さをただ深く深く噛み締めて居る僕等が在る。 |
僕等がいること、それ自体がもう、僕等がお互いを求め合うことを必然的に含んでいるんだ。 |
だからあのラストは、始まりでは無く、完全なる、終わりの喪失。 |
或いは、終わりを不要とし、ただ在るがままにお互いを求める、その当たり前なふたりが居続けるという事 |
が決定した瞬間の描写。 |
だから、矢野と七美に敵はもはや無い。 |
竹内や山本がどう迫ろうと、無意味。 |
七美が竹内に、もう待たないでと言った、そう言えたことがそのすべてを決定づけていると思う。 |
七美は矢野のために生きたいと、そして矢野は七美だけしか求めていないと、それはあまりにも当たり前に |
過ぎる、それこそそれだけが唯一の帰結として、そのふたりという終わらない存在を成したのだから。 |
それが、僕等がいた、ということ。 |
これで、充分。 |
ゆえに、続編があっても、別の帰結が与えられても、私は構わない。 |
あのふたりが、ただ、そこから生きていくだけなのだから。 |
前置き、終わり。 |
次、本題。 |
僕等がいた万歳。 |
以上。 |
冗談です。1割くらいは冗談です。 |
やーだってそうでしょう、矢野ってすごいなぁってもう見るたびに思ってたけどさ、なんであそこまで真摯に |
なれるっていうか、誠実という文字を思いっきりなぞって顕れてきてるもんねぇ彼は、うんうん、勿論七美 |
もそうだけどさ。 |
やー一昔前だったら竹内くんとかの方が好きだったけど、今は完全に矢野っち派だなぁ私は。 |
なんかこう、自分の中にあるものをさ、それはもうおもいっきり自分によって歪められててさ、でもだからと |
言ってそれを馬鹿みたいに正直にそのまま言って聞かせた相手に責任転嫁するとかしなくてさ、きっちり |
自分の中の自分と勝負して、そんでボロボロになって勝ちとった、その自分の中にあるなにか訳わかんな |
いものを必死に言葉にしようとしてさ、もうほんとぽろっと命の籠もった言葉を吐くようにして七美に渡して |
さ。 |
矢野はひねくれものっていうか、滅茶苦茶真面目なんだと思う。無論、正直者って奴じゃ無い。 |
私なんかかなーり卑怯もんだから、竹内くんの丁寧で綺麗な姑息さとかよくわかるけどw、やっぱりそこで |
どうしても矢野の真っ直ぐに突き抜けてく誠実さが眩しくて愛しくて堪らなくなる。 |
矢野は決してフェアな男じゃないけど、でもそれ以上にものすごい勢いで本気なんだよねぇ。 |
その本気さを前にしての、相手の事への思い遣りだとか平等とか空気読めとか、そんなのあまりにも薄っ |
ぺらな言葉にしか感じられないよ。 |
七美は、最初っから、それを感じてたんだろうね。 |
矢野を批判することはいくらでも出来て、矢野を責め立てることが無限に出来て、だから矢野を悪者に |
して正しいことを求め、そしてその先にあるものが七美の求めているものでは無いことはあまりにも明白で、 |
だから七美はどんな言葉を弄しても、矢野の事が好きであるという自分の中のなにかを前にしては、それ |
は等しく価値を失うことを知っていたんだよねぇ。 |
だから七美は、何度も何度も、矢野を赦すことができるんだよね。 |
だから七美も、一生懸命に自分の魂に等しい言葉を吐き出すんだよね。 |
言葉のための言葉じゃなく、自分のために、自分の想いのための、言葉を必死にさ。 |
場を支配するだけの理屈をこねてそこから見下ろしてる竹内くんは、きっと永遠におねーさまのありがたい |
箴言の中身とひとつになることは無いんだろーけどw、彼もまたそうした矢野や七美と接して色々な気付き |
があったろうし、そしてやっぱりあのラストのふたりのシーンを見て、まさにがーんとぶん殴られた心地がした |
んじゃないかなぁ。 |
うっわ、なんだこれ。俺馬鹿じゃん、みたいにさ。 |
やっぱりこの作品はさ、そういう竹内くんみたいな人が観てこそ、その真価を発揮するのかもね。 |
だって矢野や七美と同じ感じな人にとっちゃ、こんなの当たり前過ぎることなんだもんねw |
でも。 |
だから、その当たり前なことを。 |
改めて、では無く、ただひたすらそれに没頭できる自分を、感じて欲しいな。 |
当たり前なら、それは永遠ですよ、やっぱり。 |
わけわかんねー。 |
ただ、こう思う。 |
自分のことを必死に考えるのは。 |
それは目の前の愛しい人をなによりも強く求めているからなんだと思う。 |
自分だけしか見てないように見えても、自分しか愛してないように見えても。 |
それはきっと、その愛している自分というものが、なによりも激しく他の誰かを愛し求めている「自分」で |
あるからなんだと思う。 |
だから本当はそれは、そういう「自分」自身を愛しているのでは無く、その自分が求めているという他の |
誰か愛しい人を愛するという行為自身がそれと全くイコールなだけなのだと思う。 |
矢野はなによりも七美のことを愛している自分の事を愛しているのでは無く。 |
矢野はなによりも七美のことを愛している自分が愛している七美の事を愛している自分で居るのです。 |
言い換えれば、矢野はただなによりも七美を愛している。 |
それだけ、なのです。 |
ね、当たり前でしょw |
がくえんゆーとぴあ まなびストレート!: |
最高ですね。これはいいアニメですね。最高だね。 |
もう合格ですよ。そして私が弟子入りですよ。私を合格させてくださいよですよ。なに言ってるですよ。 |
そう例えるならば。 |
っていきなりそうきたか。 |
うん、続けて。 |
そう、例えるならば。 |
カレイドの苗木野そらはがーっと勢いのあるダッシュキャラだけど結構頻繁にストップして立ち止まって停止 |
して、色々考えたり悩んだりして、そして必ずそこから改めてスタートを爽快に切り出せる元気っ娘だけど、 |
まなストの天宮学美は同じくダッシュキャラだけど、止まりそうで実は止まって無く、ただ同じ所を凄い勢い |
でぐるぐる回ってそのまままっすぐGo!みたいな感じで、それは止まって無いんだから再スタートを切ったと |
は言えない感じの完全無欠のノンストップっ子なのですよ。 |
あー、これに近い子知ってるな。 |
よつばだ。よつばと!の小岩井よつばだ。よつばだ。 |
よつばの場合は同じとこでぐるぐる回ったりしないけど。まっすぐ全部突き抜けて藪の中から顔出して |
「ゴール!」とか言う感じだしね。 |
話が逸れました。例えとか、いい。 |
もうね、ベタな言い方で申し訳無いけど、語彙無いけど、ほんと心身共に動きまくりなアニメなんだよ。 |
第一話のときも書いたけど、もう軽快で豪快でどこまでもぶっ飛んでいきながらもやっぱりまだここにいる |
みたいなめちゃくちゃ深いリズムがありまくりでさ、もう作画的な動きのあるアニメとしての認知はほっといて |
もいいから、もう画面の中で躍動する人達の動きが面白くって、あっちでなにかしてたかと思えばこっちで |
いつのまにかなにかしてたりとか、そういうのがもう抽象的にというか、その全体の精神みたいな感じでぱっ |
ぱっぱっと流れてて、ほんとすっごく気持ちいいんだよこれが。 |
動いて動いて、その動くことの中にすべてはあるのだよワトソンくん、と健気にカッコつけたりしてみるその |
横をすり抜けて、あの子達は元気いっぱいそしてどこまでもどこまでも見えないとこまでも飛んでっちゃう |
んだよねぇ。すごい。 |
まなびがどかんと無理を越えて動きまくって、光香が適度に真面目っぷりの顔を被ったボケを晒して、 |
お、お、お、おーと彼女達の楽しい生活を楽しんでる桃葉とか、あとふたりとか、もう全力。 |
そしてその躍動し過ぎという言葉の果てに、かっちりと育っている言葉っていうのがあって。 |
みんなで楽しい楽しい学園をつくりましょう! |
ががーん、ってきたよ、正直。 |
うっわ、なんて説得力ありやがるんだこりゃ、ってね。 |
ていうか説得力っていうか、うわー心に響くていうかうわなんかざわざわしてきたうわうわうわー、って感じ。 |
そりゃー楽しい学園作っちゃうよ、うん。 |
そう、みんなのを、みんなで、ね。 |
ひとりひとりが楽しいものを自分でつくる、その集合としてのみんながあれば、きっときっと本当に楽しくて、 |
そしてなによりもリアルで具体的な楽しい学園ができるんだろーなー。 |
だって、学校って人で出来てるんだもんね。人は石垣、人は城、みたいな。違うか。 |
トップダウンの校風やら指針みたいなのにぶらさがってたって、結局それに従うか逆らうかしかできないもん |
ね。 |
ていうかまぁ、そういう論理的な問題で語ることに意味は無くて、そういう言葉の出所にある、あのまなび |
のあっつい魂が吐き出したその言葉を吸って、自分がどんだけ盛り上がれるかってことだけなのだよ。 |
というか、それを踏まえて、その境地から改めて教育論議とかしなくちゃ、それこそほんとの机上の空論 |
だよなーって思う。 |
どういう子を育てたいか、ではなく、その子たちがどうしたいのか、それを実現するためにはどうすればいい |
のかということが重要で、そういったもののすべての動機は学園の構成因子の人たる子供達にこそある |
っていうか。 |
まぁそれはいいや。主旨じゃないし。 |
というか、それだけじゃなくて、そうした主体的な在り方だけじゃなく、ぼーっとただ在るがままに他のものに |
ぶらさがったりすることもできたりするような、そういう包括的な、そうまなびの言う「溜まり場」ね、どんな子 |
でも来てください、とにかく楽しくなりましょう、楽しくなるのが目的です、手段は問いませんていうかやり |
たいようにやりましょう、私にできることなら私がやるし、あなたに出来ることがあるならあなたがやってみて |
ください、あ、勿論出来るのにやらなくてもいいですよ、だって私もサボりたいですしね〜、って感じでのん |
びり楽しくやりましょう、はい、みんな来て来て、ちょっと見て、はい、私、頑張ります、みんなのために、 |
自分のために、まっすぐGo! |
うん。 |
学校って、そういうもんだと思う。 |
自分で作ったものだろうと、誰かに与えられたものだろうと、それを楽しもうと目一杯バカになって楽しめ |
る自分を育てるとこなんじゃないのかなぁ。 |
ていうか、そうやって楽しみまくること自体が教育っていうか。 |
私なんかもそんな感じだったしなぁ、結局。 |
だから学校に感謝することはあったけど、学校のせいにすることはなにも無かったし。 |
勿論在籍してたときは文句も一杯というか山ほどあったけどw、でもそうして懸命に文句たれてそれを実 |
行に映したり言うだけだったりすること自体もまた充分楽しかったし、また同時にそれやその対象たるトップ |
ダウンのものに縛られることの無い、その外へと開かれそれと繋がっている感覚があったもんね。 |
学校の中で主体的に生きながらも、学校を対象化してちゃんと捉えられるんだよね、子供って意外と。 |
逆にいえば、そういった自由が最低限学校には必要ってことなのかもね。 |
どんだけ先生が洗脳的に子供を指導したって、子供は学校以外の世界も知っていれば、絶対にそれに |
囚われることは無いんだから。 |
学校でそう習ったから、学校で習わなかったらからという言説はすべて、本来はただの言い訳にしかなら |
ないものだし、そして言い訳でなければいけないものだと、私は思います。 |
ていうか、学校の先生の言った事を鵜呑みにしてる子なんて、ほんとは居ないでしょ。 |
学校以外の世界と、ちゃんと繋がることができているのならば。 |
まなびストレートの世界は少子化が進み、子供達は学業よりもアルバイトを優先し自分の道を模索し |
て、すっかり学園生活というものに華が無くなっている世界。 |
では、学園とはなにか。 |
なぜ、それでも『学園で』楽しまなければいけないのか。 |
その答えを、この作品は正々堂々と、反らし過ぎてひっくり返ってしまうくらいに胸を張りながら、その全力 |
の行動と言葉で以て、私達の前にざばーっと広げてくれているのです。 |
たぶん。 |
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■■寝ている地獄■■ |
『あの人、諦めてる。 まだ早いのに。』 |
〜地獄少女 二籠 ・第十三話・きくりの言葉より〜 |
空を焦がす黒い煙が、あまりにも魅力的過ぎた。 |
雲ひとつ無い青空の中に、赤みを孕んだ命の固まりが広がっていくなんて。 |
その煙の足下にあるものを見ることが、俺にはどうしてもできなかった。 |
見ようと思えば思うほどに、そこから立ち昇る妻達の黒い残影の虜となっていった。 |
そう言うしか、無かった。 |
いかなる言葉にも似ていない、その幻のような時間。 |
その煙が晴れてのち、その空の下に残ったのは、家族を失った俺だけだった。 |
おい、待てよ。 |
俺を置いていくなよ。 |
なぁ・・・お前達・・・・・ |
何事も無かったかのように、その青く澄み切っていく空は、俺を残してすべてを元に戻していった。 |
本当に、何事も、無かった。 |
何事も。 |
◆ |
妻や息子と一緒に逝きたかった、などと思ってはいない。 |
俺と娘だけが生きていることを、悔やんだことなど無い。 |
だが、妻達は、俺だけを置いて行ってしまった。 |
行くな。 |
俺の置いていくなという言葉は、すべてそういう意味だ。 |
妻や息子と、変わらない生活をただ送っていたかっただけなんだ。 |
だが、俺に残されたのは、俺だけの生活だった。 |
娘は生き残ったが、しかしあの事故から5年、ずっと目を覚まさぬままに病院のベッドの中でひっそりと |
生きている。 |
今俺の家に、新しく再建したあの店に住んでそこで生きているのは俺だけだ。 |
どうしてだ・・・ |
閉じこめられた家の中で、いくら生きても金を稼いでも、それでなんになるというのだ・・・ |
俺はなんのために・・・今・・こうして生きて働いてるんだ・・・・・・ |
妻と息子が消え、娘がこの家から消え、それらが俺の生活の中から消えただけで、俺の生のすべてに |
意味が無くなってしまった。 |
妻達こそが、俺の生の魂だったのだ。 |
いや、違うな。 |
魂とは、目的では無い。 |
魂のために生きている訳では無いのだから。 |
だから、目的は魂では無いんだ。 |
だから、俺はこうしてまだ生きている。 |
ゆえに、妻達は俺の生の魂では無く、俺の生の目的だったんだ。 |
ひたすら、妻達と共に生き続ける、その目的を達成し続ける生を俺は営み続けていただけ。 |
だから、妻達が死んだからといって、俺が死んでしまう訳では無い。 |
ああ。 |
俺は何度も自分の死を考えた。死のうとした。 |
だがな、あまりにもあっけらかんとして、俺は死ぬことができなかったんだ。 |
終わりだ、もう生きていても意味が無い、もういい、どうでもいいと、そう呟きながら死のうとしたが、全く |
駄目だったのだ。 |
俺はそのときこう思った。 |
そうか、死ぬことの意義すらも意欲さえも、俺は失ってしまったのか、と。 |
そもそもなんのために死ぬっていうんだ、と。 |
そして、そのとき俺は気付いた。 |
そうか・・・・・俺は・・・死なないのだ、と。 |
妻達は俺の生の魂では無く、俺の生の目的だったのだ、と。 |
目的を失ったから死んでしまうということは、全然無かったのだ。 |
自ら選ぶ死とは、限りなく、能動的な行為だと、そのとき初めて知った。 |
どんなに死を待っても死ぬことは無い。 |
ならば、殺すしかない。 |
自分を殺す理由を作るのは、それは至極簡単なことだった。 |
一番簡単なのは、脇目も振らずに妻達の後を追って死ぬということだった。 |
だが俺は妻達が死んだとき、そのときは死のうと思ってなどいなかった。 |
ただ取り残された俺の存在を、妻達を失ってしまった俺のことをしか感じていなかった。 |
そして、そのことの恐ろしさが俺を襲うことから逃れようとして、そのまま死へと逃げることもできなかった。 |
気付いたら、生きていた。 |
そこに、まだ生きている、という意識はなかった。 |
今まで通り、ただ生きている、という意識しか、なかった。 |
だから、殺す。 |
簡単な理屈だ。 |
そういった目の前に居る自分をすべて壊す、ただそれだけだ。 |
ひとり無様に生き残ってしまった自分を憎み、そしてその怨みのままに自分を殺せばいい。 |
そうすれば、そこに自分の意識など持ち込まなくて済む。 |
壊せ、殺せ。消してしまえ。 |
そのために憎悪が必要ならば、いくらでもそれを開放すればいい。 |
怨め怨め、お前がお前を怨む理由などいくつでもあるだろう。 |
妻達を護れなかったこと、妻達を死なせてしまったこと、妻達を失ってしまったこと。 |
簡単だ、実に簡単だ。 |
そして。 |
その作られた殺意しかそこに無い、俺の厳然たる生だけが、此処に在った。 |
ああ。 |
なんのために、俺を殺すんだろうな。 |
妻達は、もういないのに。 |
◆◆ |
娘は未だ目を覚まさない。 |
それが、もう目を覚まさない、という言葉に変わったのはいつの頃からだったか。 |
時間を見つけては娘の収まっている病院に通い、なにひとつ変わることの無い娘の寝顔に目を通し、 |
そして適度に時間を潰し、そして病室を出るときに物憂げに溜息をひとつ残していく。 |
そんな毎日がずっと続き、その虚しくわざとらしい行為をなぜしているのかもわからなくなるほどの時間が |
過ぎた。 |
にも関わらず、俺は決してその愚かな溜息に相応しい心持ちになることなど無かった。 |
娘は、どんどん変わっていっていた。 |
髪は伸び、体も大きくなり、顔立ちもどんどん妻に似ていっていた。 |
俺が通い続けた作られた病室の幻影の中で、娘はひっそりと、そしてしっかりと生き続けていたのだ。 |
恐ろしかった、とは思わない。 |
というより、なにも感じてはいない。 |
だからなんだとしか、俺にはもう言えなかった。 |
俺がどういう動機で生きて成長している娘を無視しているのかに関係無く、ただただその厳然と生きて |
在る娘の生を目の当たりにしている俺しか、最初から此処には居ないのだから。 |
俺は不器用なのかもしれないな。 |
本当に破滅的に。 |
自分に嘘付いても、全然騙せないんだからな。 |
それなのに、懲りるという言葉を知らないかのように、俺はひたすらその無駄な嘘を付き続けているんだ。 |
それしか、知らないんだろうな。 |
そして、それすら全くうまくいってないんだよな。 |
いや、そうじゃないのか。 |
絶対にうまくいかないことだからこそ、やり続けてるんじゃないだろうか。 |
俺が自分を騙せないことを知りつつも、騙し続けようとし続ける事自体に没頭できることで、その目の前 |
にはっきりと見えている現実を骨抜きにしているのかもしれんな。 |
そんなに、生きたかったのかよ・・・・・俺は・・・・・ |
あのバイトの若造に言われるまでも無く、年頃の娘を薄暗い部屋に閉じこめたままなんて洒落になりは |
しない。 |
俺はそういうのに頓着しない性質だが、知識として若いもんが日の当たる場所で飾り付けて活き活きと |
美しく在らねばいかんというのは、わかっていた。 |
だから俺は娘の趣味とかそういうのはわからんが、俺のできる最低限のことを娘にはしてやりたかった。 |
年頃な娘を飾り付けてやるのも、親の責務ってもんだろう? |
だから・・・・ |
娘は目を覚まさないし、語りかけてもなにも反応しないのだからそんなのは無駄だ、なんて言う俺の言葉 |
は、すべて言い訳にしか過ぎないんだ。 |
そう、それは俺に対する言い訳さ。 |
娘をこんな体にしてしまったという罪の意識にどっぷりと肩まで浸かって、その勢いでそれでも俺がしなけれ |
ばならないことから逃げていたんだ。 |
動かない娘を飾り付ける欺瞞に逃げたく無い、という真っ赤な嘘を平気で付いて、そしてその嘘になに |
ひとつ騙されることの無い平静過ぎる俺の目の前で、俺はひたすら娘を無視してきたのだ。 |
ああ、俺は、娘に死んで欲しかったんだろうな・・ |
娘の世話とかかさむ入院代とか、そんなものに負けたわけでは無い。 |
というよりむしろ、そういう明確な苦しみがあれば、逆にそれを言葉にしそれに縋ってその苦痛に満ちた |
生活を謳歌することができただろう。 |
第一、仕事の時間が終わればなにもすることが無いのだから、娘の世話という時間は俺にとっては至高 |
の暇潰しだったし、店の売り上げなどたかが知れたものだったが、それでも俺の生活費を引いた分をすべ |
て充てれば入院費の問題など大したことではなかった。 |
俺はただ生きているだけで、ほんとうにもうよかったんだから。 |
そう。 |
だから、どうでも良かったんだろうよ。 |
娘が生き残ってくれたことなんて。 |
娘は死んでるのと、同じなのだから。 |
人でなし、だと思われても仕方無いな。 |
親として、最も蔑み忌避すべき人間なのかもしれんな。 |
だが、俺にとっては、事故の前の娘は、生きていた家族は俺の生の目的だったんだ。 |
そして、目を覚まさない動かない娘の前で、右往左往と無闇に自演を重ねることを目的とすることは |
できなかった。 |
むしろそれは目的では無く、それ自体がそういう生なのだから。 |
たとえ俺がそうして動かない娘にすべてを捧げる生の中に生きるとしても、その生の目的はいったいなん |
なのだ。 |
その目を覚まさない動かない娘の、なにが、どこが目的なのだ? |
俺にはわからなかった。 |
そして、ただそれが目的になることが決して無かった俺の世界の中に、俺は取り残されていただけだった。 |
そこから脱出しようという気持ちも意志も、俺には無かった。 |
なぜなら。 |
そう・・ |
なぜなら、という理由として、俺はもうこれにすっかり喰われちまったんだろう・・・ |
ああ・・そうだ・・・・・ |
俺は・・・・・ |
今のこの世界では、もう幸せには生きられないということだけを、ただただ知っていくだけだったのだから。 |
◆◆◆ |
死に至る病。 |
レントゲンの写真の中の俺の肺は、あの日の青空と同じように、たとえようも無く美しい黒煙を纏って、 |
その赤らんだ生命の証を俺の瞳に刻み込んだ。 |
俺の命は、もう残り少ない。 |
娘が目を覚ます前に、俺は永遠に目を開くことを忘れてしまう。 |
特に感慨は無かった。 |
だからどうしたと、呟くことも無かった。 |
だが。 |
如何なる感情にも似ていない、その純然たる決意だけが、暗闇に差し込む光に照らされた密やかな |
水面の上を走るようにして俺の中に犇めいていった。 |
殺そう。 |
誰を。 |
何を。 |
関係ない。 |
殺せば、いい。 |
そうすれば、怨むこともできるだろう。 |
憎むこともできるだろう。 |
殺そうと思えば、怨みや憎しみは必然的に沸いてくるはずだ。 |
目的は、殺すこと。壊すこと。 |
その目的を達成するための怨みに満ちた生を、生きよう。 |
その言葉を、俺は俺の中に描いた。 |
微動だにしなかった。 |
死にたいと思って、自分を殺そうと思って、それでも死ねなかったのに、こんなに簡単に死ねるなんて。 |
まさかこんなに早くに病死なんてものに近付くことになるなんてな。 |
いや、だからといって悔しかったとか、そういうことは無い。 |
無論、死ぬこと自体が怖くなってきた訳でも無い。 |
何度も倒れて、次に倒れたら死ぬと医者に言われたとき、ああそうかと思った、これが死に臨む感触 |
なのだと生まれて初めて知っただけ。 |
それは恐怖でも無く後悔でも無く、ただ切実な、なにか、だった。 |
どうしても、居ても立っても居られなくなっていた。 |
理屈として、言葉として、死ぬまでになにかをやっておきたい、自分が生きた証を残したいとか、そういう |
ものを描き出したのでは無い。 |
むしろ、ただ自分の中に沸き起こったどうしようも無い感覚を、ただ言葉にして表せばそうなるだけ、という |
ものなのだ。 |
俺は、殺したくなった。 |
許してはおけなくなった。 |
怨みは無い。憎しみは未だ無い。 |
かつて僅かに感じた、事故のときそれを報道するテレビカメラの前で、無礼にも愚かにもはしゃいでいた |
野次馬共への憎悪を手繰り寄せ、それを必死にほどきその構造を解析し、そしてまたそれと同じものを |
今のこの俺の手で編み直す作業をせずにはいられなくなっていた。 |
野次馬に対する怨みのために、あいつらを殺すんじゃない。 |
殺したいから、あいつらへの怨みを理由にするだけだ。 |
そして、すんなりと、動いた。 |
一人目を殺すまで、そして殺すとき、そして殺した後にまで、一切の躊躇と不安と恐怖は感じなかった。 |
まさに、憎悪の鬼と化していた。 |
まるで、目の前に現れた自分がすべて作業をこなしていくのを、ただ見ていただけかのような。 |
けれど見ていただけならば、きっとそれを見つめ続けることのできないくらいの絶叫が自分の中に響き渡 |
って殺しどころじゃなかったはずだろう。 |
だがこのとき俺は、目の前の俺でも確かにあったのだ。 |
自分が体を動かし、なにかをやっていることを感じていたのだ。 |
そしてそのリアルでいて全くリアルで無い、ただ「感触」として抽出されたその黒い煙を気持ちよく吸い込 |
みながら、俺は俺の中のなにか切実なものを達成していったのだ。 |
嗚呼・・・・・これで・・・・これで・・・・・妻達と・・・・・同じところにいけるような・・・・気がする・・・・・・ |
俺は。 |
俺はただ死にたかったんじゃ無い。 |
俺はただ生きたかったんじゃ無い。 |
俺は。 |
俺は家族と共に笑いながら幸せに生きていきたかった。 |
俺は。 |
俺は家族のために死にたかった。 |
だから、家族の仇を討った。 |
事故を起こした酔っ払いの運転手はそのときの事故で死んでいた、だからそのときの愚かな野次馬を |
その対象に選んだだけだ。 |
俺は家族のために殺したんだ。 |
だから俺も、家族と同じ場所に、逝ける。 |
あのとき俺は、わかっていたんだ。 |
家族の後を追って死ぬだけじゃ同じところに逝くのは、同じように死ぬことはできないことが。 |
暴走車が家に突っ込んでそれに巻き込まれて死んだ、妻と息子。 |
その異常な死が、今までの日常からすっぽりとそれだけが抜け落ちてしまうような唐突な死が、家族と |
同じように俺にも起きなければいけなかったんだ。 |
自殺では駄目だった。病死なんて糞食らえ。 |
だから俺はほとんど外から見れば通り魔に等しい殺人を犯し、そして情状酌量の余地無く死の刑に処 |
されたかったんだ。 |
この現実離れした死だけが、俺に俺を忘れさせてくれる。 |
そういう言葉を描き出している俺は、もう居なかった。 |
+ |
地獄通信、というものの存在を知った。 |
怨む相手の名を書き込むと、そいつを地獄へと連れていってくれるらしい。 |
その噂は前にも聞いたことがあったが、俺はそれを一蹴していた。 |
嘘臭いという理由からでは無く、自分の手で殺さないことになんの意味があるか、というふうに。 |
今、こうして自分に病魔の魔の手が迫っていて。 |
そのとき改めて、そのサイトにアクセスしていた。 |
妙なもんだよ、ほんとうに。 |
死が近付いているのなら、ただ焦って急いで標的を殺そうとすることに全力を尽くせばいいのに、それなの |
に、それでも間に合わないことを恐れて、地獄少女に代わりに殺して貰おうだなんてな。 |
全部自分でやらなきゃ意味無い、というより、死刑に値する法的な罪の対象としての殺人にしか、意味 |
は無いのにな。 |
・・・・・・。 |
それも、違うか。 |
俺のしたいことの本質は、家族の仇を討って死ぬってことにあるんだもんな。 |
確かにその仇討ちをしたことで死の刑に処されるのは最高だけど、その仇討ちを完遂せずに為される |
自分の死には意味が無いもんな。 |
最後のひとりくらい、他人に頼ってもこの際仕方が無い、というところか。 |
随分、杜撰だな。 |
だが、今の俺にはわかる。 |
だからこそ、それが図面に引いた理論としての仇討ちじゃなく、今のこの俺が身を以て為していることな |
のだということがわかり、そしてゆえに俺はそれに没入することができるのだ。 |
杜撰であれば良いという訳で無く、杜撰であろうとなかろうと関係無いということだ。 |
そして、病魔の進行は思っていたよりもずっと早かった。 |
もはや捕まるのと死ぬのとどっちが早いかの瀬戸際までやってきた。 |
その時点で、ふと俺はまた俺を感じた。 |
いいんじゃないのか・・・・もし・・・このまま・・・病で死んでも・・・・ |
既に4人を殺し、そして最後のひとりの名前も突き止め、もう来るところまで来てるんだから。 |
その時間の経過をたっぷりと吸った俺の存在は、もうこのまま消えてしまっても構わないくらいだ・・・・ |
そして俺は最後のひとりに襲いかかり、しかし病魔に蝕まれた体は思うように動かず、奴を取り逃がした |
ばかりか顔まで見られ、捕まるのは時間の問題となっていた。 |
ああ・・・・・ |
帰ってきた家の闇が・・・・・・こんなに重いだなんてな・・・・・・ |
まだだ・・・・・・まだ・・・・・死ねん・・・・・・・・奴を・・・・・・殺すまでは・・・・・・ |
逆巻く憎悪の炎が身を焦がし、吹き上がる黒煙がその目の前の真っ赤な画面を照らし出していた。 |
『怨み、聞き届けたり。』 |
◆◆◆◆ |
最後のひとりは無事地獄に流され、そして俺の復讐劇は万雷の拍手のうちに幕を下ろした。 |
おまけにそれは奴の証言が警察に受理されたあとの地獄流しであり、実に手際良く俺は逮捕され |
た。 |
病の身を担架に埋め家から運び出されて見上げた空は、すっかりと黒煙に包まれて、その軽快な暗黒 |
を漲らせていた。 |
なによりも、気持ちの良い空だった。 |
あの黒い雲の切れ目が地獄に繋がっているのだとしても、きっとそこから俺は家族の元に逝けるのだ。 |
ふふふ |
ふ ふ ふ ふ ・・・・ |
そして。 |
空が、落ちてきた。 |
真っ黒な、真っ黒な、なによりもなによりも、重い、凄まじい、命が。 |
---- |
娘が・・・・目を・・・・覚ましただとっ!? |
な・・・・・・・・・な・・・・・・・・・・・・・・・・・っっっっっ |
娘が生き返った。 |
俺の生を喰い破り、その勢いのままに空を掴み俺の元まで引きずり落としてきた。 |
俺は、人殺し。 |
娘は、人殺しの娘。 |
どうでも良かったはずの俺の生が、無限に冷酷なその息を吹き返す。 |
その中から産まれ出た、その生そのものの魂が生の目的にかじりついた。 |
娘が生きているなんて。 |
娘が目を覚ますなんて。 |
無理矢理貼り付けられた生の目的が、残酷に体にめり込んでくる。 |
これで、死ねなくなってしまった。 |
死にたいと、かつてないほど思ってしまったがゆえに。 |
言語を絶する感情を越えて、その不死の感覚が俺を支配していった。 |
娘が、生きていたなんて。 |
俺は生きねばならなくなった。 |
目を開け動き回る娘のために生きる、俺の生を生きねばならなくなった。 |
俺が生きる目的が、生き返ってきた。 |
黒い翼を棚引かせ、ゆっくりと、それは俺の世界にめり込んだ。 |
めきめきとあらゆるものをへし折りながら、その悪魔は舞い降りてきた。 |
俺は、娘のために生きなければならなくなった。 |
それ以外のいかなる生も死も、俺によってその存在を許されないものになった。 |
俺は娘と、家族と共にただ生き続けたかっただけなのだから。 |
俺はただもうそれだけで良かったのだから。 |
ああ、なんてしあわせなのだろう。 |
よかった、よかった。 |
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ |
はやく、娘の寝顔がみたいと、心底、思いたくなった。 |
そして。 |
その思いは、あっさりと、消えて無くなった。 |
◆ 『』内文章、アニメ「地獄少女」より引用 ◆ |
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-- 070113-- |
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|||||||||||||||
■■タイトル未設定■■ |
ベッカム様がみてる。(挨拶) |
ごきげんよう、ヨン様は無いけどベッカム様は有りな紅い瞳です、ごきげんよう。 |
はい。 |
そういうことで、今日は更新とかする予定はなかったのですけれど、このビッグニュースのために急遽 |
こうしてだらだらと書くことにしました。 |
ていうか昨日書けば良かったのに、その辺りだらだらして今日に至るという訳なのです。相変わらずです。 |
で、まずソースから。というか適当に選んだページのひとつを参照元として表記。 |
ベッカム 米ロサンゼルス移籍決定: |
ひょえー、ですよ。 |
マジですか、ですよ。 |
まさかまさかほんとに行くとは思ってなかったですよ。 |
レアルのカペッロ監督の構想から外れてるのは確かだし、近いうちに移籍話は本格化するんだろうとは |
思っていたけれど、まさかこんな早期に、しかもアメリカのチームに行くだなんてね。 |
アメリカからの高額オファーがあったことは知ってましたけど、アメリカといえばサッカー不毛の地、確かに近 |
年は少しずつ盛り上がってきてはいるけれど、ヨーロッパと比べたらまだまだ月とスッポンもいいところ。 |
まだ31歳という第一線でやっていける状態なのだから、レアルが駄目でも他のヨーロッパのチームではまだ |
充分やっていけるはずですし、言い方悪いですけど、なにも都落ち的にアメリカに行くことは無いんじゃな |
いのかなぁ、そこまで卑下すること無いんじゃないかなぁと、第一印象として思いました。 |
それにイングランド代表の件だって、まだまだチャンスはあるのに、ここでアメリカのリーグなんていうレベルの |
低いリーグに行ってしまったら、本当にもうチャンスが無くなってしまうんですよ。 |
試合に出ることを目的にする移籍だったならば、本当にアメリカにする理由は無いし、他の有力なチーム |
でも充分それは果たせる目的だったでしょう。 |
だからどうしても、サッカー後進リーグに飛び込んで自分がその復興者としての境地を開拓したいという |
のも、どうしてもお金に釣られていることの言い訳にしか聞こえなかったのです。 |
でも。 |
ならばベッカム自身がそれらすべてを踏まえて、なおかつそれでもこの決断をしたという前提で受け止めて |
みれば、これは勿論そういうことにはなりません。 |
私はベッカムのことを全然知りませんし、プレイには興味あっても個人としての彼には全く興味ありません。 |
だから彼がこの道を選んだのがどういう理由であれ、そんなことは私にとってはどうでもいいことです。 |
というか、もし金目当てだったとしても、私自身は別にプロなんだから当たり前だと思うだけなので、実際 |
のところそうであっても特に感想はありません。 |
でも、だからこそ私はベッカムがこれからすることを、意味があるものとして受け取っていくのです。 |
ベッカムがやろうとしていること。 |
アメリカサッカーを盛り上げる。 |
そのことを真剣に具体的にやろうとするのなら、実はこの年齢はギリギリなラインでもあります。 |
引退間近に行っても時間と体力が保たないだろうし、なにより全盛期の輝きを以てファンの前に姿を見 |
せることができず、ただその知名度だけでの客寄せしかすることができないでしょう。 |
だからベッカムは、今まだ第一線でもやれるという、この最後の機会を敢えてアメリカに行くことに使った |
のでしょう。 |
これは、賭けでは無いです。 |
これは、選択なのです。 |
ハズレは無い。なぜなら選んだ道を自分でアタリにするだけなのですから。 |
どちらの自分が勝負する場所に自分を投げ込むか、それを純粋に選んだのでしょう。 |
確かに、まだヨーロッパのチームでサッカー選手としてのトップを目指し続け、そして母国の代表として |
プレイすることを選び続けることはできる。 |
ですから、そういった「勝負の場所」からの逃避、あるいはアンチテーゼとしてアメリカ行きを選んだとしたの |
なら、それは確かにベッカム批判としての金目当て批判が起きても当然でしょう。 |
けれど、ベッカムがもし真にアメリカに行きそこでプレイすることの意味を主体的に体現していき、なおかつ |
今までの自分が歩んできた道をすべて取り込み咀嚼し、そしてそれを踏まえた次の段階へと「成長」す |
るプレイヤーになるのならば、それらはすべてその批判としての価値と意義を失うでしょう。 |
そしてそのとき、ベッカムはアメリカサッカーの復興を目指す者として、自他共に新しいサッカー選手像を |
獲得しさせることができるでしょう。 |
それは、ものすごいことだと思います。 |
ただのショーでもアンチでも無く、ただその純粋な彼のプレイと存在価値をサッカーという世界の成長の |
ひとつにするというのならば、それはもうサッカーの神様の一席に列するほどのものだと思います。 |
彼が今まで築いてきたものをすべて注いで、アメリカという不毛の地にサッカーという大輪の花を咲かせて |
欲しいと、切に願い、また応援しています。 |
おー、なんか知んないけど、まとまった。 (不可抗力) |
◆ |
せっかくですので、アニメのお話でも書き置きしておきますか。 |
いつものやつが戸棚に入ってます、みたいな。 |
えーと、いきます。 |
のだめカンタービレ: |
しょーじき、チャットしながら見てたので、「ぎゃぼー」くらいしか記憶に残ってないんだけど。てへへ。 |
あと全体的にハチクロっぽい絵っていうか演出っていうか、だけどあの伝統的な顔に黒縦線入れる表現 |
の仕方が下手すぎるなとか、そんな印象がまず。 |
あとのだめは可愛いと思ったし、あの男の子も可愛いなと思ったし、あとまぁそんなとこ。 |
ただ感触としてそうやって素直に流れていくコメディとして終わってしまうカタチではあれども、NANAとかと |
は違ってガチガチのリアル方向に生活描写というか世界提示してく訳じゃないその軽快さの中に、さらっと |
ごく当たり前のようにしていわゆる「テーマ」と銘打ちたいほどのものを差し込んでて。 |
のだめとあの男の子がどうやったらうまくやっていけるか、そしてそうすることの意味とは価値とはなにか、と |
いうごくごく自然な「問い」としてのテーマを観るものに与えてくれるんだよね。 |
ていうか、読後感がすごくいいっていうか気持ちいいっていうか、そんな感じでした。 |
次回も観ますよ。うん。勿論。 |
ひだまりスケッチ: |
うわ・・・・・まっしろだ・・・・・・ |
顔面に張り付いてくるような、息苦しさと窮屈さを足して3で割ったくらいの感じがどばーって広がってて、 |
あともっと具体的に例えると、オフィス街のビルの谷間にある小さな公園とか、ビルの中の社員用リラックス |
ルームとか、そういうとこで全然くつろげないけど、なんかせっかく入ったからすぐ出ちゃうのもあれだし、なん |
か取り敢えずコーヒー一杯くらいは飲んどこう、あーなんかわさわさする、みたいな。わけわかんねー!! |
もうなんていうかね、いっそアフリカのサバンナとかアマゾンの密林とか、そういうすっきり全開な大自然に |
飛び込ませてくれーっていうか、そういうなんていうか、よくわかんない。頑張れ。 |
カタチとしては、アニメのお約束的なものの中身を全部捨てて、その原型にあるものだけをほんと味気な |
く並べてて、だから全然濃さというかノリノリな感じは無くて、でもじゃあならば素直にまったり静かに癒さ |
れるかというとそうでもなく、やっぱりしっかりアニメな法則というか作法というか、ぶっちゃけオタク的お約束 |
が見え隠れしてる。でやっぱりそれでもノリきれないというか、ノる足がかりにすら無いというか。あああ。 |
でも別に中途半端、という訳でも無い。不思議なことに。無論失敗って感じもしない。 |
明らかに「癒し」というキーワードが当てはまらない、そのあまりな無味乾燥さ、言い換えれば淡々を過ぎ |
た淡泊な流れしか無いのに、それでもやっぱりどうしても、その作者の意図を含みながらもそれを越えて |
やってくる「癒し」というものそのものがあるってゆーか。つまり癒しって言葉はいらないの。 |
ビルの谷間の公園ってさ、ものっそい不健康な感じが私はするんだけど、でもそれはその公園を普段 |
利用してない外部の人間のイメージによるものが先行してあるもので、実際そのオフィス街で生活し、 |
そして「その」小さな公園の中にリアルな生活の営みを通わせてる人にとっては、それは紛れも無く癒され |
る「日常」そのものなんだろうなぁって思う。 |
ビルの谷間の公園が不健康に思えるのは、それが大自然に飛び込むという「非日常」、或いは「ハレ」 |
的なものとしての癒しの居場所を奪い、その上に「日常」としての公園通いを上書きしてるからなの。 |
いつでもいける公園というか、日常生活の疲労の中のひとつに公園での休息が含まれているというか、 |
そういう作業的な癒ししか感じられないから、そう思う。私はそうだなぁ。 |
このひだまりスケッチってアニメは、ほんと日々の生活そのままをぽんと描いたという感じで、私的には、少 |
なくとも言葉的にはどうしろっちゅうねんってところなのだけど、でも逆にいえば私もこのアニメの提出する |
日常としての癒しの中に居座ることができるのなら、それはひとつの安息としての慣れとしての時間を過ご |
すことができるんじゃないのかなぁ。 |
でも、そういう「癒し」自体を求めるのなら、この作品は私にとって10分くらいのショートアニメな方が適 |
してるなぁという感慨を抱かせるだけのものだろうし、だから私はやっぱり、この30分の1本のアニメとして、 |
その「癒し」というものが導き出す意味と価値そのものを考え、そしてその境地から得られる「癒し」を感じ |
てみたいなぁって思う。 |
だってああいう公園で、確かに溌剌とした笑顔で元気いっぱいになってる人、居るんだもんね。 |
Venus Versus Virus: |
これはないな。 |
追記:キャラの造形を冬目景的にして無駄なキャラを減らしてむしろあの主役女の子ふたりくらいにしぼっ |
て全体の彩色も暗めにしてもっとこう文学的にきっちり言葉で語ってちゃんとそれを表情に表してこうなんて |
いうのかな、無理か。失礼しました。 |
◆ |
という感じで、実は今期観る予定分のアニメの第一話はこれで全部見終わりました。 |
いまのところ感想を書く方向に向かっているのはひとつもありませんしかすりもしませんので、9割方今期 |
は感想無しのまったりペースで行きます。 |
ってあ、地獄少女2があったんだ。やべ。 |
そうそう、年末からにかけて地獄少女2の感想制作ペースが乱れまくりなので、そろそろ安定させたい |
今日この頃です。 |
そうやね、次回は月曜辺りに更新できるといいね。 |
で、水曜辺りに今日みたいな駄日記書いて、そんで金曜に地獄少女2の感想と。 |
これで一応地獄少女2の感想が今まで通りの金曜更新スタイルに戻るね。いい感じ。 |
で、まぁその感想他一本の駄日記の週2回更新でやっていくとしましょう。 |
ちなみに駄日記更新日は適当ってことで。大体月・火曜にできるといいかな。 |
それじゃあまぁ、そういうことで、よろしく。 |
ばいばい。 |
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-- 070110-- |
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■■もういくつ寝ると、桜■■ |
ミス・メタボリック。(挨拶) |
はい、紅い瞳です。ごきげんよう。 |
もう今年に入ってすっかり時間の経った気配が濃厚で、そろそろ今年にも慣れてきたと言っても過言で |
は無い今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか。 |
私はまだ正月気分が素で抜けません。 |
という感じで、今年分のぐだぐだを精一杯胸に吸い込んで、そのままの勢いでだはーっと盛大に寝っ転が |
ってしまっている感じ(特に大脳近辺が)なのですが、まぁその辺りは差し引いてよろしくお願い致します。 |
つまりほっといてくださいと言うことです。もうちょっと寝かせて。 |
はい。 |
まーそんなこといっても時間はしっかり流れていきますので、私だってやることやらなくちゃいけませんよ。 |
ほら、あれな、サイトとかあるやん? 私一応管理人だし。 |
だからまぁちゃんとせなあかんねん。最近気になることは私の関西弁合ってるのかどうかって事です。 |
ええと、なんでしたか。 |
そうそうサイトの話ね。 |
サイト・・・・うーん、まぁ適当で。 |
はい。 |
えーと、今日はなにを書こうとしてたんでしたっけ。 |
なんかこの頃この時間帯が一番頭の回転が遅いんだよねー。 |
むしろガチ深夜とかの方が逆にその頭の回転の遅さに対する覚悟が出来てるから割となんとかなると |
いうか、そもそもなんもやってないというか、ええと今の時計の短針が差してる場所は11近辺です。 |
あー、駄目だ。なんかほんとこの時間帯駄目だ。でもこの時間しか無いし今は。 |
ていうか、ムラありすぎだろ自分。なんでこう、一日のうちで脳みその回転率に差があるんですか。 |
まーでも、それ以前に頭が回ってるときと回ってないときとにおける能力にそれほど差が無いってところで、 |
その、もう、寝ろ。>自分 |
はい。 |
ネタ無いし、本も読んで無いし、考えて無いし、やる気も無いので、アニメを戸棚の奥からそっと出して |
きます。 |
まぁー一杯やろうや。 |
あと、今日の日記のタイトルの見所は、語呂が悪いところです。 |
で。 |
はい。 |
アニメね、アニメ。 |
困ったときは適当にアニメの話でもしときゃいいのよ。 |
で。 |
はい。 |
そうね、そうだね、そうですね、うん。 |
まずはこれかな、これ。 |
真下監督最新作、発動。 |
エル・カサドってゆー。 |
のわーる3っていうか、まど2っていうか、そういう感じらしいねどうやら。 |
まー私的には真下監督っていうのは、たぶん宮崎駿と並んで監督名で作品を選ばせる監督として、 |
珍しく認知されてる人なんで、割と興味あります。 |
どっちかっていうと、今の気分的にはツッコミ感想が書けるような、楽しい謎っぷりをやってくれると、その、 |
個人的には嬉しかったりしてますので、その辺りに期待してます。 |
絵的にはのわよりまどに近そうですしねぇ。 |
マーガレットお嬢様級の大物が描かれると、これは期待値急上昇であります。 |
はい。次。 |
なんか今の話に対する私の情熱の低さがひしひしと感じられるような案配なのですけれど、その辺りは |
いいんですかいいんです。 |
はい。 |
えーと、そうね、次は今期の新しく始まったアニメの話をしよかね。 |
ってもまだ2つしか見てへんのやけどね。 |
じゃいくよ。 |
がくえんゆーとぴあ まなびストレート! : |
明らかに入る部屋を間違えて「すみません間違えました」と頭をかきながら退散するような、そんな掴み |
でした。ていうか、ここは私の居る場所違うと。 |
うん、そんな感じで速攻アウトな感じだったですよ。 |
でも、なんかそれでも見てたらさ、ありゃこれ意外に面白くない? って前言撤回嘘嘘ここで合ってまし |
たわー待って待ってドア閉めないでー、みたいな? なにを言ってるんだ落ち着け。 |
はい。 |
そんな感じであやうく取り逃がすところってゆうか、滑り込みセーフっていうか、ふぅあぶねぇあぶねぇ。 |
確かに最初はおもいっきりひいたけどさ、でも、私流の趣味に合うとこはその次に合ってさ、ちゃんと見て |
ればなんだこれ、これ見逃すなんてありえねーじゃん、みたいな確信以上な出来映えでさ、正直、 |
今期はこれでいこう、みたいな調子になってきたよ。きたこれ。 |
なにしろリズムが非常にいい。良くて良すぎて大変です。こんなのみたことない!! |
もう笑えるくらいに軽快でノリノリで、そのくせ局所のインパクトも抜群で、ただ小技を繋ぎ合わせてるだけ |
という感覚も全然無くて、いっそ清々しいくらいにその綺麗で爽やかな彩色に乗って、そのリズムとしての |
キャラ達の言動があってさ。 |
うわー抽象的過ぎー。 |
ギャグっていうほど端的なものじゃなく、かといってギャグの寸止めって感じでも無いほどのノンストップでさ |
、おまけにいい感じに馬鹿っぽい先生やらしらけた感じで奥行きのある学園風景やら、おまけに主人公 |
がさらっとまるでオペラみたく普通に歌い出してがいーんと場を指揮ちゃってさ、それでいて別に青春モノ |
みたいな固定に落ち着いたりする訳じゃなく、その様はもう既に次にだけ繋がっているような、そんな感じ |
でもうもうもう! みたいな。 |
うわー抽sy(以下略)。 |
あの主人公の破天荒とかエキセントリックとかそういうカテゴリが浮いちゃうほどの躍動感がすごくいいし、 |
あのひとりぽっちの生徒会っ子のボケボケに囚われない真面目なズレっぷりとかなんかすごい立体的だし |
、さらにあのボケなんだかツッコミなんだかていうかもうあのノリがわけわかんない子とか最高。 |
駄目ですね、もう。ギャグとかそういうくくりで期待してたこの前までの私は駄目駄目ですね。 |
もうね、「笑える」、というより、ひたすら楽しいです。 |
まー、これがお肌に合う人が居るかわかんないけど、私的には大満足な作品ですな。うん。 |
視聴継続大決定。ていうか視聴継続とかいう俗っぽい言い方禁止。見るしかないなこりゃ。うん。 |
京四郎と永遠の空 : |
・・・・・・・・。 (頭上で両手をクロスさせて首を横に振りながら) |
えっと。 |
まぁ。 |
その。 |
なんですか。 |
あと1話くらいは観てみます。はい。 |
頑張ります。 |
ちなみに次回は千歌音ちゃんと姫子が出ます。テストに出ます。 |
はい。 |
アニメ話終わり。 |
ていうか、終わり。 |
追記: |
はい。 |
ええと確か前のBBSの過去ログをサイトにUpすると言って、その期限を1週間前後って言いましたけど、 |
ええとすみませんごめんなさいていうかごめんなさい、ちょっとそれ無理っぽくなってしまいました。 |
いやあのね、なんかただ保存したログそのままUpするのも寂しいなぁ、なんて作業してるうちに思っちゃって |
、ちょっとデザインぶってみたりとかして、うん、ほんとそのときはちょっとのつもりだったんやで?、だのに、つい |
つい調子に乗っちゃってな、収拾付かなくなっちゃったんよ。ていうかなんか無駄にやる気でたっていうか。 |
ごめん。ほんとごめん。 |
そういうことで悪いけど、出来てからUpっていうかそれ実質無期限ってことじゃん、みたいな感じです。 |
うん、そういう感じでね、よろしくお願いしますよ、ほんとうにもう。 |
はい、すんません。 |
では、今日はこれで失礼させて頂きます。 |
ばいばい。 |
あ、忘れとったけど、今週の土曜日に新年会を慌ててやります。 |
詳しいことはBBSとかこのページの頭んとこのお知らせを読んでくだされ。 |
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-- 070107-- |
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■■道連れ地獄■■ |
『主の後を、追いたかった?』 |
〜地獄少女 二籠 ・第十二話・閻魔あいの言葉より〜 |
◆ |
そのとき、この人はさ、わたしのこともわたしの先に広がる闇も見てなかったんだよ。 |
でもただぼーっと立ってるって訳じゃなくてさ、ただああなんだ、という顔してわたしを家に入れてくれたのさ。 |
まるでどうでもいいことのようにしてね、そりゃなんかそのときはむっとしたけどさ、でもそれよりもその人の |
ことが逆に気になって。 |
存在感みたいなのがまるっきりなくて、ただ夜中の珍客への応対を続けている、その老いた背中を |
見てるとさ、なんていうか切なくなっちゃってさ。 |
でも、その切なさは目の前の老人に対してのものというよりも、こうして若い女のわたしとよぼよぼのおじい |
ちゃんがごく当たり前のように、ふたりしてただ淡々と客と主の関係を結んでることに対してって言うか。 |
おじいちゃんおばあちゃんとの付き合いは心得ているけれど、というか、わたしよりほんとは年寄りなもの |
なんてほとんどいないんだけどさ、ってなに言わせるんだい、で、なんだっけ、そう、そのおじいさんはね、 |
老いたひとりの人間というより、ただ客をもてなす主として振る舞っていたのさ。 |
なんか、拍子抜けしちゃったというわけじゃないんだけどね、いやそれよりも別の形でちょっとゾクっときちゃ |
ったのよね。 |
それは若い男に見つめられることなんかとは比べものにならないほどに重苦しく、わたしの動きを完全に |
封じてしまうようなものだったのさ。 |
あー、これは、この家そのものが、この人なんだって、わかったね、そのとき。 |
わたしはおじいちゃんやおばあちゃんって、好きなのよ。 |
その滲み出てくるような、老いという名の剥き出しになった命の匂いみたいなのがぷんぷんしてさ。 |
その人の積んできた経験に磨かれ切った心と体が醸し出す、その息苦しさにも似た深みが好きなのさ。 |
社会的に老人はすっかり弱者になってしまっているけれど、ひとつの生命として、これほど存在感のある |
ものはない。 |
そしてその深い存在感の根元的なところにあるのは、それはきっと死なのさ。 |
わたしなんかはそこらへんの年寄りの何倍も長生きしてるけどさ、死そのものからはすっかり離れてるから、 |
この深みの一番大事なところを出すことができないよ。 |
だからわたしはいつも、自分と同じ老人に共感を覚えたくて近づいても、必ずつんと突き放されて、ただ死 |
から遠く隔てられていくわたし自身を感じさせられちまうんだ。 |
わたしはだから、今をときめく若者達と同じさ。 |
そして、そうやって死を内に持ち死の中にある老人達から離れていく、その感覚が私は好きなのよ。 |
いやいや、わたしが若いってことを感じることが好きなんじゃないよ。 |
そうじゃなくて、ただその躍動する距離感の実在を感じられることが好きなんだよ。 |
老人も若者も無く、ゆえに老人んと若者が此処に居る。 |
なんだい? わたしの言ってることがわかんないってのかい? |
わたしもうまく言えないからさ、まぁ、その辺りはもう少し辛抱して、気長に聞いてやっておくんなよ。 |
その人はさ。 |
朴訥というわけでも、生真面目というわけでも、ましてや軽薄な人でもなくてさ。 |
というか、そういった形容を悉くすり抜けてしまうような、そういう人だったんだ。 |
むしろそれは、ひとりの人というもんじゃあなかったのかもしれない。 |
わたしはその人と向き合って、やっぱりどうしても弱者としての老人として、優しい眼差しを向けてしまうん |
だけど、その私の視線を拒否するでも無く受け入れるでも無く、ただ滔々と私の目の前で生き延びて |
いただけだったんだよ、その人は。 |
わたしのことなんか、根本的にどうでもいいっていう感じでさ、それでいて、ちゃんとわたしと向き合っては |
いるんだよね。 |
でもそれは、決してうわのそら、って感じじゃなかった。 |
勿論、なにか思い詰めてるってわけでもなかった。 |
ただごくごく当たり前の所作として、そのうちのひとつに珍客の応対が含まれていただけっていうかさ、 |
そういう感じだったのよ。 |
こっちが甲斐甲斐しく、ひとりの老人を労るようにしようと思えば思うほど、こっちが逆に追い詰められてい |
くような、この絶対の圧迫感。 |
そう、この距離感がさ、堪らないのよね。 |
ああ、ほんと、わたしって自分勝手なのよねぇ、って思い知らされるのよね。 |
わたしと目の前の老人達は、同じものなんて見てやしないのに、それなのにこっちが勝手に老人達が見て |
いるものをこれだと断定して、そしてこれまた勝手にじゃあこっちが下手に出て老人達に合わせますか、 |
と言ってそう断じた老人達が見ているものを一緒に見ようとする。 |
そして老人は当然、そんなものには知らんぷり。 |
ただただこっちは的はずれな親切を続け、そして反応が無いことを理由にして、老人を笑顔のままで詰り |
責め、そしてまた笑顔のままその虐待に等しい親切を重ねていく。 |
お年寄りは親切を受けるのを拒んでいるわけじゃない。 |
お年寄りは、若者の傲慢でしかない自分勝手な親切の施しを受けるのを無視しているだけさ。 |
そのことを一切無視して、目の前の老人を頑固だの強欲だのいうのは、それはそう呼ばわる自身の愚か |
さを露呈するだけなのさ。 |
頑な老人を作るのは、必ずその周囲の人間達。 |
そうして社会から追い詰められていった老人達は、それでも自らの内と外に広がる死と直接向き合い、 |
そして静かに生き延びているのよ。 |
その人はさ。 |
話がわかる人だったよ。 |
というより、ただ私がその人の話を聞いてただけなんだけどさ。 |
でも話を良く聞けば、その人が話のわかる人だということがよくわかる。 |
なんにも変なこと言っちゃいないのさ、この人は。 |
ひとりの人として、あまりにも当たり前過ぎる感情を、誰にでもわかる素直な理屈に乗せて言っているだけ |
だったよ。 |
先祖代々、ずっとずっと暮らしてきたこの家で、静かに死なせて欲しい。 |
ただそれだけの事を、言っているだけだったのさ。 |
それがこの人のすべてで、そしてそれしかもうこの人には残されていないってことでもあるんだよ。 |
その最期に残された、そのたったひとつの事さえ、奪われようとしている。 |
だからそれを自分の存在すべてを以て護ろうとしている。 |
だって、それを護れるのは、護ってくれるのは、自分だけなのだから。 |
新しい道路建設のために立ち退けと要求され、それを拒み、そしてその道で事故が起きてそれを責め |
られる。 |
そのとき、目の前の、ひとりの年老いた人間の、もはや悲しみと言うことさえ虚しいほどの匂いだけがした |
んだよ。 |
わたしゃ、やりきれなかったよ、まったく。 |
なんでそんな残酷な事になるのかねぇ。 |
これくらいの年のご老人が、新しい土地で新しい人の中での生活に馴染んでいけるわけが無いことくらい |
、わかんないものかねぇ。 |
どんなに前向きに生きようとしたって、もう心がそれで動くほど若くはないのにさ。 |
わたしはねぇ、こう思うのさ。 |
あの人は立ち退き料の引き上げを要求して居座ってるだけだと、世間から言われてたけど、実際そんな |
事はあり得なかったし、そしてさ、仮にそうだとしても、それはそうして無理難題突き付ければ、この家を |
護れると思う、そういう必死な策略なんだってさ。 |
そういう悪者になってでさえも、絶対に家を護りたかったんだよねぇ。 |
そしてあの人は、それでもそういうことはしなかったのさ。 |
無言で、それでも自分はなにも悪いことはしていないと、どうしても示したかったのだからねぇ。 |
だって悲しいじゃないかさ、ただ自分の家を護るってだけお当たり前のことをするのに、悪者にならなくちゃ |
いけないなんてさ。 |
それこそひとりの人間としての意地、誇りだよね。わたしゃ好きじゃないけど尊厳って言葉でもいい。 |
またそれはさ、そういうことが認められない社会を認めないっていう、断固たる叫びでもあるのさ。 |
なんでこの社会は、こんなに弱者に酷な社会になっちまったのかねぇ。 |
ついわたしも、年寄り臭いことを言いたくなっちゃうってもんさ。 |
それなのにさ。 |
あの人ったら、まるで罪滅ぼしみたいにして、自分の土地財産と立ち退き料を事故で死んだ高校生 |
に譲るなんて遺言に残してさ、なんだいまったく、涙も出やしないよわたしゃ。 |
わたしはもう、ただもの悲しくそのあの人の流れていく死を受け入れていくしかなかったのさ。 |
死んじまったもんはしょうがないもの。ただすべて飲み込んで見送るしかないさ。 |
でも。 |
あの人がそこまでしなきゃならない事なんて、全然無かったのに。 |
あの人が償わなければならなかった事なんて、なにひとつなかったのに。 |
ひとりでいいカッコして死んじゃってさ、そんなのあまりに悲しいじゃないか。 |
やっぱりそう言いたいよ。 |
しかもそのカッコ良さは、あの人自身にとっては複雑なものにしかならないのに。 |
自分の家の存在自体が産んだ罪なんて、ほんとしょうがないのにさ、でもやっぱりそれでもそれは後味の |
悪さ以上のものをあの人に刻んでてさ、あの人は悪くないのに、やっぱりどうしても自分が悪いと思わず |
にはいられなかったんでしょうよ。 |
そして結局死ぬときも、そうして罪滅ぼしによる安堵を得ようとしても、その償いは結局自分自身に認め |
られること無く終わっちまったんだよ。 |
悲し過ぎるとは思わないかい? |
もし、誰かひとりでもあなたは悪くないと言ってくれさえすれば、たとえそれでも自分が悪いと思ってしまう |
ことから逃げられなくても、その最後の贖罪はきっと認められ、そして安楽としての死を迎えることができた |
だろうに。 |
ほら、あの人の家が、あの人を追うようにして死んじまったよ。 |
諸行無常とは言うけれど、その言葉ほど老人を惹き付け、仇になるものは、無いんだねぇ。 |
◆ |
気のいい男、ではあったな。 |
口は悪いが、目の前の人間の目を見てちゃんと話す、まぁ明るく快活な奴だった。 |
言ってることも、別におかしかぁなかったぜ。 |
むしろその通りだと思ったな。 |
新しい道路が通れば交通の便が良くなって、みんなが気持ちよく暮らせるってのに、一軒だけ立ち退き |
を拒否して、そのせいで無理な造りになり、そして自分の弟がそのせいで事故で死んだ。 |
みんなのために、ここは男気出して気持ち良く立ち退いてくれれば、こんな不幸は起きなかったのだと、 |
まぁあの男は言っていたな。 |
ああ、そりゃあそうだろう、と俺も思ったさ。 |
その頑張ってる家のはじじいだとは言うが、自分の身を挺して他の者のためになるっていう気概は、いくつ |
になっても衰えるもんじゃ無いだろうし、そもそもそれは自分の魂みたいなもんじゃねぇかと、俺は思うしな。 |
立ち退き料のつり上げ目的で居座ってるって話が本当かどうかはともかく、そうしてひとりひとりがみんなの |
ためを心掛けていかなくちゃ、俺たちの社会なんてものは成り立ちはしないだろう。 |
自分だけがみんなのためを思ってるんじゃない、みんながひとりひとりみんなのことを思って行動してる、 |
だから自分が我慢しなきゃ、他の誰も我慢なんかしないだろう。 |
自分が幸せな生活をできるのは、誰かが我慢してくれてるからで、だったら今度は自分が我慢して誰か |
を幸せにしてやろうって、まぁ、古いかもしれんが、そういうのが当たり前なんじゃねぇのか。 |
だから俺は、あの男の話に頷いたのさ。 |
あの男、地獄通信にアクセスしてきたんだな。 |
あの家の老人を怨んでのことだ。 |
違和感を感じたな。 |
こいつ、義憤で動いてる訳じゃないな、と。 |
私憤で動く理由として義憤を燃え上がらせようとしている、とな。 |
ただこの男は、弟の死が怨めしいだけなのだろう。 |
その恨めしさを爆発させるために、あの老人を非難する理由を作り上げてるだけなのだろう。 |
実際、そうだったようだ。 |
あの男は、老人が死んだと聞かされてなお、あの家にトラックで突っ込もうとしたのさ。 |
なにをかいわんや、だな。 |
『残念だったな。』 |
あの男、ほんとはあの老人のこと、わかってたんじゃないのかい。 |
老人を怒鳴りつけ、あの家の中で暴れ叫んで、そうしている自分の姿を捉えたことはあっただろうに。 |
俺にはあの男が馬鹿だったとは思わないな。 |
あの老人が立ち退き料のつり上げを図っていたなんて嘘だと、うすうすわかってはいたんだろう。 |
でも、それに敢えて目を瞑り、卑怯にも自分の怨みを晴らす道具としてそれを使ったのだろうよ。 |
そしていつしか、それは自分の中では嘘では無くなっていたんだろうな。 |
なぁ、あんた。 |
あんたが俺に言ったような理屈は、本当にあんたに必要なものだったのかい? |
そしてその理屈が、本当にあの老人にも当てはめなきゃいけないことだと思っていたのかい? |
ひとりがみんなのにために、というその感覚を持っていることは良いことだ。 |
だがそれを他人に強制するとき、それはいったいなにを思ってそういうことをするんだ? |
そうしなければならない、となぜ必ずすべてに当てはめなきゃいけないんだ? |
あんた、全部わかってたんじゃないのかい? |
弟を失ったあんたなら、あの老人の苦しみを理解することはできたはずだ。 |
まったく、若いもんはほんと向こう見ずでいけねぇ。 |
自分がどんなもんを下敷きにして歩いてるのかを、すっかり忘れようとすることに、そのエネルギーとやらを |
使っちまうんだからな。 |
でもな。 |
その若者が、自分の存在自身が下敷きにしてしまっているものへの苦しみの囚われてる老人を、その |
エネルギーを使うことで助けてやることができたら、それはすごいことなんだと思うぞ。 |
ひとりはみんなのために。 |
だがそれはときとして、強者が弱者を下敷きにしてよい理屈として使われちまうこともあるんだ。 |
だから。 |
その言葉を言うのなら、なぁあんた、それはまず、強い者は弱い者のために、という言葉を先に示してか |
らにするべきじゃあないのかい? |
なぁ、そうだろう、あんた。 |
あんたの怨みを晴らすために、あの老人を悪者に仕立て上げようとしたあんたなら、わかるはずだな。 |
そうだ。 |
あんたの弟は、道を走り、そのままカーブを曲がり損ねて死んだ。 |
あんたはあの老人の家に突っ込もうとその道を走り、そして危うくその手前のカーブを曲がり損ね、そして |
弟の後を追うところだった。 |
その道は、あの老人の家に続いているようで、続いてはいない。 |
あの家は、結局いかなる車の衝突も受けずに、その天寿を全うした。 |
あんたは、生きてる。 |
あんたにはだから、まだまだやることが、そしてやれることがある。 |
あの家を今度こそ壊し、そして誰も落ちずに済むカーブへと至る道を造るんだ。 |
そうすりゃあのじじいも、浮かばれるってもんだ。 |
そう信じて、そしてあの老人のために、線香の一本でも手向けてやんな。 |
そうすりゃ、自分がしたことの重大さが、わかるってもんだ。 |
なぁ、あんた。 |
あんたは気のいい男だから、きっと大丈夫だ。 |
それだけを、最後は信じてりゃ、あんたも救われるさ。 |
その、怨み、からな。 |
◆ 『』内文章、アニメ「地獄少女」より引用 ◆ |
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-- 070103-- |
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■■2006年未整理済み■■ |
ごきげんよう、紅い瞳です。 | ||
今日はちょっと書きたいことがありますので書きます。 | ||
というより、書いておくべきだったことをころっとすっかり忘れていたのです。 | ||
大晦日の更新のときにも、あれなんか忘れてるなぁ、とうっすらと覚えていたはずなのですけれど、結局 | ||
そのまま思い出さないままの力ずくで年を越してしまい、そしてたまたまネットでよそ様のサイトを見てい | ||
たら、あー!となったわけなのです。おもいだした!! | ||
ということで、本日は昨年の終わりにて記しておこうと思っていた、2006年放送のアニメの中でとりわけ | ||
印象深かった作品を選び残す作業を行いたいと思います。 | ||
別にこれは表彰するとか順位付けするという意味ではありません。 | ||
ただ魔術師の工房という小さなサイトの日記で取り上げたり、或いは取り上げなくともそのサイトの中で | ||
生きている紅い瞳というひとりの存在を楽しませてくれたことの証しとして、ここにひとつ明記して残して | ||
おきたいという次第です。 | ||
ですから形としては表彰や顕彰に近いのかもしれませんけれどね。 | ||
私からのアニメに対するお礼の気持ち、表現とそう受け取ってくだされば幸いです。 | ||
さて、前置きはこのあたりにして早速本題にまいりましょう。 | ||
まず今回は、私が2006年に見たアニメのリストアップから始めました。 | ||
いざやってみると、1年前のことなどころっとしっかり忘れていたり、一昨年見たアニメと混同していたりと、 | ||
自分の記憶力の散々さに呆れ返るだけでして、仕方なく一年間の放送リストを載せていらっしゃるサイト | ||
様の力をお借りしました。→◆ | ||
本当は私んとこの日記のログを一から調べ上げれば良いのですけれど、あっさりとめんどいという回答が | ||
自分の中で響き合いその様は春の訪れを感じさせるような微風のよう、という有様でしたので、やめま | ||
した。 | ||
ということで、全面的に他力本願なゆえにもしかしたら漏れがあるかもしれませんが、一応リストにして | ||
みましたのでご覧ください。ていうか見にくいなおい。 | ||
◆ローゼンメイデントロイメント | ◆ウィッチブレイド | ◆武装錬金 |
◆地獄少女 | ◆ARIA The NATURAL | ◆あさっての方向 |
◆蟲師 | ◆スクールランブル2学期 | ◆コードギアス反逆のルルーシュ |
◆交響詩篇エウレカセブン | ◆涼宮ハルヒの憂鬱 | ◆BLACK LAGOON TheSecondBarrage |
◆NANA | ◆ハチミツとクローバー2 | ◆乙女はお姉様に恋してる |
◆ひぐらしのなく頃に | ◆貧乏姉妹物語 | ◆地獄少女二籠 |
◆プリンセスプリンセス | ◆僕等がいた | ◆ローゼンメイデンオーベルテューレ |
◆xxxHoLic | ◆DEATH NOTE | |
◆BLACK LAGOON | ◆レッドガーデン | /全25作品 |
左上から順に大体放送順になっています。 | ||
黒太字はうちの日記での全話感想執筆の対象になった作品です。 | ||
また黒太字以外の作品でも少し感想として触れて書いたものもあります。 | ||
たぶん一言も触れていない作品は無いはずです。絶対なんか言ってるよ。 | ||
なお、ここにリストアップした作品の選考基準は、私が全話観ているか、全話観ていなくとも非常な感銘 | ||
を受けたもの、となっております。つまり全話観てないのも含まれてますし、また途中で観るのをやめたも | ||
のは当然外しています。 | ||
とか言いつつ、その選考基準を自他共に満たしているものと明らかなものが漏れていたりするかもしれま | ||
せんが、その分は失礼致します。なんでしたら、お気づきになられた時点で突っ込んでやってください。 | ||
さて、ではまずは最初に決まっているものから書いておきましょう。 | ||
アニメオブジイヤーと言ってしまうと違う方向になってしまいますけれど、敢えてそうと言ってしまっても良い | ||
ようなほどの作品をひとつ、選びました。 | ||
2006年で最も紅い瞳の印象に残りかつ紅い瞳が最も評価したのはこの作品です。 | ||
・蟲師 | ||
これ以外は無いです。むしろこれは別格です。 | ||
私の中でいかなる論議も逡巡も無く選ばれた、堂々たる一番ですし、さらにこの作品は2006年に限定 | ||
しない、今まで私が観たアニメの中でも圧倒的な一番です。 | ||
評価についてはもう散々これまで述べてきてもういっそ五月蠅いくらいなほどですので、略させて頂きま | ||
す。 | ||
蟲師万歳。 | ||
ということでこの作品をまず特別扱いとして明記しておきます。 | ||
蟲師を入れるともうほんと他が蟲師の引き立て役のような扱いを(私から)受けてしまいますので、こう | ||
して別室にお移り頂いた訳です。 | ||
ということで、以下よりが本番。 | ||
2006年のアニメの中で5つ選ぶとしたら、という基準により選んだものを挙げます。 | ||
取り敢えず、日記で全話の感想を書いている作品は除外したものを。 | ||
・ARIA The NATURAL | ||
・涼宮ハルヒの憂鬱 | ||
・僕等がいた | ||
・あさっての方向 | ||
・BLACK LAGOON | ||
順不同です。 | ||
この5つが、私にとって2006年の1年のうちで、最も良いと思ったアニメになります。 | ||
上にリストした全25作品自体が、既に選抜したものですから、そう言っても構わないでしょう。 | ||
次点にNANAが入ります。 | ||
自分で選んでおいてなんですけど、この5つを敢えて選んで明記しておくのはやっぱり良いなぁと思います | ||
。 | ||
私にとって、この5つはどれもが特別に向き合いたい気持ちにさせてくれるもので、そしてそれに耐えうる外 | ||
的な価値もあるものですから。 | ||
別の言い方をすれば、この5つは相対的に選んだ5つでありながらも、同時に絶対的にも選んで残して | ||
おきたい5つでもある、ということになりますでしょうか。 | ||
この5つには、改めて御礼申し上げます。 | ||
さて。 | ||
選の中に日記で全話感想を書いた作品を入れなかった理由ですけれど。 | ||
それはもうおわかりかもしれませんけれど、感想を書いた作品は、その時点で既に私との対話が充分 | ||
に近いほどに為されており、また私も作品を語ることで、こうしてベスト5に選抜し名を残しておくに比肩 | ||
することをその作品に対して行ったと思っていますので、敢えて含めない選考を行いました。 | ||
ですから、全話の感想を書いた作品はもれなく私の中では高評価ですし、また変な言い方をすれば、 | ||
感想作品枠、のような形で特別表彰を既にしているということにもなります。(笑) | ||
またこの他に以下の作品にも感謝と評価を送りたいと思います。 | ||
特別賞: 貧乏姉妹物語 | ||
本日はお付き合い頂き、誠にありがとう御座いました。 | ||
また来年も良いアニメと出会えるよう精進して参ります。 | ||
皆様にも素晴らしいアニメとの出会いがあることを祈っております。 | ||
では、失礼致します。 | ||
◆ | ||
ほとんど連絡事項的メモっていうか、そんなとこでいきます。 | ||
2006年の始末をつけて、その返す刀で2007年用のアニメの支度をせねばならないなのですよ。 | ||
あ、ちなみに「〜なのですよ」は私の2006年流行語大賞に選ばれました。選考委員はあとで叱っておき | ||
ます。 | ||
で、はい、1月より始まるアニメのうち私が観るのを予定しているものをさらっとしれっとリストアップ! | ||
・カレイドスター スペシャルセレクション | ||
・京四郎と永遠の空 | ||
・がくえんゆーとぴあ まなびストレート! | ||
・のだめカンタービレ | ||
・ひだまりスケッチ | ||
・Venus Versus Virus | ||
・*未確認情報に格下げになった、もっけ | ||
以上、現場からの報告でした。 | ||
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■■1月1日月曜日■■ |
新年あけましておめでとうございます。 |
今年も宜しくお願い申し上げます。 |
はい。 |
という感じで早くもあっさりと元旦で御座いますよ。 |
ていうか2007年ですか。 |
あー実感無いなぁー、っていうかしばらく普通に2006年とか言ってそうだしなー。 |
まぁでもなんだかんだ言いつつも、去年だって同じような事を言いながらなんとなくその年らしくしてました |
し、その辺りはどうでもいいですよね、はい。 |
ていうか、まぁ、今年もまったりいきましょう、ということなだけですけどねあはははは。 |
あー。 |
今年の抱負とかですか? |
んー、去年は正月早々ひいた風邪の勢いに押し切られて「健康には気を付ける」とかいう、ほんとどうし |
ようも無い抱負にしちゃったんですよね。 |
もはや無難を通り越してどうでも良さげな感じしか伝わってこない抱負ですよね。 |
でも一応その抱負っていうか目的っていうか、達成したっていうか結局あのあと1回も風邪ひかなかった |
りで、まぁ結果的に健康には気を付けたことになりました。 |
実際必要以上に気を付けては無いんだけど。いつもと全然変わりませんでしたけど。 |
っていうか、抱負は無しで。 |
普通に。 |
素で。 |
私らしく。 |
自分らしく。 |
OK? |
えー、まぁ、あれです。 |
今年もよろしくということです、あ、これもう言いましたっけそうでしたね。 |
うん。 |
つまり今日は特に書くことは無いです。 |
えっと今年もなるようになります。 |
あ。 |
そういえばBBS変えました。同じのに。 |
・・・。 |
同じのに変えたって言われても意味がわかりませんよね。私もわかりませんでした。 |
ええと、つまり使う分には今までもなにも変わりはありませんということです。 |
アドレスは変わりましたけど、入り口から入る分には同じですから。 |
だから直リンクしてる人はアドレスの変更をお願いします。 |
あと今まで頂いた皆さんの書き込みは、私が保存してある分に限って、後ほどまとめてBBSの入り口 |
ページにUpしておく予定です。 |
後ほどというのは、1週間以内くらいを予定しています。 |
と、程々になんか書いていたりしたら、やる気出てきた。 |
今年もサイト頑張りますです。 |
あわよくば改装とかもしちゃいたいですやっちゃいたいです。 |
でもあれな、デザインな、そーゆーの、むずかしいな。な。 |
調子に乗ってるときは目移りして目が回ってしまうくらいにアイデア溢れまくりなのに、無いときはほんと |
なんにも無いと言って溜息ついて終わりみたいな、そんな惨状ですし。 |
ちなみに今は無いです。無い無い無いあり得ない。 |
でもデザインは全然なんですけど、色はあるんですよー。 |
えーと、緑と黒。この組み合わせでひとやま当ててみたい気分なんですよー。 |
あーでも悲しいかな、その色を活かす肝心のデザインが完全無欠に無いんですよねー残念でしたー。 |
んんー、それとも色の組み合わせありきでやってみるとか? |
白を下地にラインとかアイコンとか緑系で縁取る感じで、文字とかを黒でってそんな感じで。 |
あーあとフレームとか使って、上下黒にして白地に黒文字をスクロールしてくみたいな。 |
ってどんな説明だよそれ。自分で言っててわかんないよ。ていうかフレームわからんですし。 |
じゃーあれだ、緑と黒やめ。 |
そんで、和風建築にする。 |
・・・・。 |
つまり、和風な素材の組み合わせでなんかやってみるっていうかそれだけなんですけどね。 |
無 理 か 。 |
あとは真っ赤っかにしますか。 |
いやさすがに赤地に白文字は厳しいから、白地に赤の素材散りばめて灰文字で整えればいいかも。 |
あとはあれ、私的に禁じ手の黒地いってみますか。黒地用素材のいいお店知ってますぜいひひ。 |
妄想は尽きません。 |
はい。 |
妄想終了。 |
取らぬ狸の皮算用終了。 |
強制終了。終わりです。 |
現実的には、今のこのもさもさと散らかり放題な感じを整理するだけが関の山かと。 |
やっぱ色々他の人のデザイン見て感性研ぎ澄ましてないと、全然駄目だよねー。 |
そんな感じで、ひとつ今年は色々サイト見回って刺激受けてこようと思ってます。 |
あとアニメの感想頑張ります。 |
もう新しいアニメ始まるしね。 |
はい。 |
では、今日はこの辺りで。 |