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◆◆◆ -- 2010年1月のお話 -- ◆◆◆

 

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                               ■■ 数合わせですが ■■

     
 
 
 
 
 勘違いしないでくれよな、あんたのためなんだからな。 (挨拶)
 
 
 という感じで、1月最後の今日はちゃちゃっとアニメの感想いかせて頂きます。
 四の五の言っててまた時間と容量が足りなくなってもアレですので、ほんとうにこのままいきます。
 まずは、先日放送していた、「刀語」第一話の感想か ら。
 
 

 
 刀語  絶刀 鉋:
 よ く 喋 る 。
 実に軽快洒脱、しかし軽妙というほどに意味のあることはほとんど無し、ひたすら軽快にして洒脱。
 うはー、これ観ててめちゃくちゃ爽快だった!
 とがめのはったりっぷり見栄の張りっぷりから始まり、七花の田舎者の純朴なんだけどずいずいといく
 感覚、その姉の七実の楚々とした冷静っぷり、そして敵役の忍者真庭蝙蝠の巫山戯た喋りっぷりが、
 なんだか絶妙なひとつの音楽みたいな感じになってて、マジで心地良い。
 背景の説明も、その喋りのリズムで語られるから全然不自然な感じが無いどころか、むしろもっと
 聴いていたくなるようなところまできてるレベル。
 そして、とがめのふんぞり返りっぷりが、完全にツンデレなそれであるのがわかる喋りの展開で、それが
 見事に七花の堂々としたまっすぐっぷりと噛み合っていて、なし崩しなんだけど、なるべくしてなったよう
 な、実に美しいふたりの邂逅と出発を描き出してて。
 
 うはー、すごい。
 
 奇策士とかいうなかなか面白い役職を考えたものですねこの作品は、と思っていたらとがめの自称かい、
 というところから始まりw、色々と頭は回してるし悪巧みしてるんだけど、基本的に全然賢くなくて、
 無理がありすぎるというか張り子の虎というか、失敗してもふふそれも我が計算のうちよと胸を張って
 言うとか、でもなんかそれがいいんですよねぇ、とがめ萌え(早っ)
 で、七花は全く逆に、はったりゼロ、というより、実際の伴わないはったりがゼロで、結構はったり自体は
 かましてて、だけどその通りにしてるというか、そのはったりの実が結ぶ瞬間が、実に爽快で、ラストの
 必殺技とかどんな中二病だよという発想なのに、それが実際にキマると、なんか普通にすっきりする。
 そしてただあんたのためにしてるだけなんだからな、俺はあんたに惚れることにしたよという、七花一世
 一代の大はったりの威力が半端無い訳で、とがめの金で動く奴と名誉で動く奴は信用出来ない、
 ゆえに私に惚れていいぞとか堂々というあの無茶苦茶なはったりな勧誘っぷりが、そうやって七花のそれ
 と結びついていく感触が・・・・・・・やばい、これは鬼のように面白い!
 七花いいなぁ七花。
 虚仮威し一切無しの言葉の魅力が最高!
 とがめ頑張れとがめ。
 死に物狂いで足掻き続けるその意志の魅力が最高!
 『極めて了解。』
 『わかった、愛してるよ。』
 『うむ、私のことを好きなだけ愛せ。』
 うん。
 この作品を観ない手はありませんね。 お勧めです♪
 
 ・・・・。
 なんか語り足り無いので、もうちょっとw
 うん、この作品のまず一番すごいところは。
 情感。
 なんだろうね、如何にもな表情とか目での語りでは無いのに、なぜだかどうしようも無く伝わってくる、
 得も言われぬこの感じ・・
 わかっちゃう、んだよねぇ、なんだか知らないけど、カメラワークなのかなぁ、いや、やっぱりあの絵なん
 だよねぇ、ほんのちょっと、ほんのちょっとの変化だけで、見事に情感を滲み出させていて、そして
 それがなにより、言葉の語りに溶け出していて、どうしようも無く、なにかが伝わってくるというか。
 語りが上手い。
 そしてそれと相支え合う僅かな表情の変化と、コミカルなんだけどしっかりと形を作っているその時々の
 表情が、それ自体がこの作品の「語り」そのものになっている。
 あんだけ喋ってて、この作品、あまり内面の吐露とかは無いんですよね、あるにはあるんだけど、それは
 実際に声に出して喋っても変わらない内容で、その内面の呟きそのものが、情感そのものとは違う、
 ただの「言葉」にしか過ぎないもので。
 なのに、わかる。
 ペラペラと喋り続けているときも、歯を食いしばって耐えているときも、とがめがなにを考えなにを感じて
 いるのかが、とがめの言葉無くしても、圧倒的に観る側に伝わってきますし、さらにすごいのは、七花。
 七花はそれこそド田舎者でおまけに考える事が苦手で、裏表無く、虚刀流は刀を使わないんじゃ
 無く刀を使え無いんだと言葉そのままに、七花は己の持っている言葉そのものと、おそろしく一体化
 している。
 そう。
 言葉が、情感と乖離しているモノとしての「言葉」では無く、情感もなにもかもすべてとひとつになって
 いる、己を伝えるためのモノとしての言葉、として七花の単純にして明快な言葉はあるんですね。
 だから、七花がでっかい口を叩いた、その瞬間の威力が、もの凄く大きい。
 だって、七花の発する言葉は、すべて本当なのだから。
 とがめのはったり上等の、虚飾全開の言葉の前で、その七花の言葉そのものの姿が、なによりも
 大きく、そしてなによりも、頼りがいのある、なお求めてやまない存在になる。
 そのとがめの、ぷいと背を向けて七花に語りかける、その感慨から深く滲み出てくる。
 うわ・・・・・・なんという七花萌え・・・w
 七花的には、よわっちいくせに、言うほど賢く無いくせに、あんなに駆けずり回って、はったりでもなんで
 もすべて使っていく、そして親の仇たる自分さえも利用しようとする、なによりそういう己の苦しみすらも
 抱き込んで足掻く、そのとがめの必死さ懸命さに惹かれるし、とがめ的には、もう七花のでっかくおお
 らかな、その本質だけを打ち出す様が萌えなわけ、なんですよねぇ・・・・
 これは、狼と香辛料のホロとロレンスの、かなり形の変わった関係ですね。
 互いに互いの長所に依存し、己の弱さと向き合っていく、のでは無く、互いの、その互いこその先に
 あるべきものと向き合い求めていく、その感じがまさに狼的。
 とがめの言う、奇策とは弱き者が強き者に噛み付くために考え出す、命と魂を削るやり方だっていうの
 がまさに、それ。
 けどパワーバランスは逆なのよねw、とがめのロースペックぶりは笑えるし、だからこそそれでもいっとう
 踏みとどまってだからこそさらに大きく出るっぷりに惚れますし、七花はロレンス以上にアホなんですけど、
 根本的にとがめ以上に、そしてホロばりに本質を常についている様が色っぽいというか、うーん。
 というかこれ、七花は世間知らずなだけで、アホでは無いような・・・ていうかあんたに惚れることにした
 とか愛してるよとか、それがはったり的挑発的な言葉であって、一旦本音と切り離したその「言葉」とし
 ての愛の言葉wであって、当然とがめもそれに気づいてるけど、だから面白い受けて立ってやる、と
 互いの気焔を高めるにはとても素晴らしい、その七花の デ レ ツ ン な言葉なんですよねw
 あーほんとデレツン流行ってるのね、いい傾向です。(違ww)
 ということで、改めまして、この作品は超お勧めです。
 色彩とかも美しく、とがめの色彩的デザインがすごく私は好きw、それにボケとツッコミのあのナチュラル
 な感じも良し、声優さんの演技も活き活きとして絶妙ですし、ただ観てるだけでも充分楽しめる作品
 だと思います♪
 
 

 
 という感じですね。
 次は、前期アニメ感想のラストです。
 「夏のあらし」、「そらのおとしもの」、「ささめきこと」、「青い文学」でいきます。
 では。
 
 

 
 夏のあらし! 春夏冬中:
 全然駄目。
 ・・・。
 だから、全然駄目。
 ・・・。
 たぶん、私がここ数年のうちで駄作を一個挙げろと言われたら、この作品を挙げると思います。
 少なくとも、そう積極的に言いたい作品です。 言う気さえ起きない作品はそもそも観てません。(ぉぃ)
 うーん、いや、悩むことも無く、駄目、のひとことで言えちゃうというか、むしろこの作品は全力で駄作を
 やっている、という感じがひしひしと伝わってきたんですよね。
 べつに、意識して駄作にしようとして、計算した駄目さを入れてるとかじゃ無いんだけど、たぶん作り手
 自身はそれなりに自信を以てやってるんだけど、でも薄々駄目なのには気づいてるというか、けどもう
 引っ込みつかないから最後まで責任持って全力でやりました、悔いはありません!という感じ。
 ・・・・。
 ならこちらも遠慮無く、きっぱりと駄作と言いましょう、その最後まで責任を持ってやったことに対して、
 褒め言葉として、駄作と言いましょう。
 手抜きは無かった、と思うのよ。
 だけど全く面白く無いし、面白く無いというのを作り手自身も感じているのが厳然と伝わってきて、
 けど、だからそれが不快と感じるよりも、むしろ、やりやがったなこやつめ!、みたいな、ちょっと苦笑い
 気味で頭をくしゃくしゃに撫でてやりたくなるというか。
 どうしてこうなった、と頭を抱え込みながら、そのままうはははと高笑いと奇声を発して、そのままがむしゃ
 らにして作ってしまったというか、なんだろう、このすっきり感は、この反省を次の作品に活かしていきます
 という風に気負う手前で、でもまたいつかやってやるみたいな、いひひというか、そういう、なんていうかな、
 「狂気」の受容みたいな、あ、需要も作り手と観る側に発生して、それをちょっぴり共有した時間と
 いうか、なんだろ、それがこの夏のあらしという作品の、瞬間的な「刹那さ」と「切なさ」から出てるような
 、その錯覚的な痙攣的な感触が、ああ、そうですね、駄作という言葉をにこにこ笑いながらこの作品
 に贈ることを楽しませてくれるのかな、うん。
 うん。
 この作品を作った方々、お疲れ様でした。 観てるこっち側の方々も、お疲れ様w
 

 
 そらのおとしもの:
 大号泣。
 大爆笑。
 そのふたつを取り揃えた作品って、そうそう無いですよね?ww
 まぁうん、取り敢えず大爆笑の方は置いといて。
 ニンフ萌え。
 ・・・。
 いえ、萌えっていうか、なんかこういうの駄目だわ私、絶対なんとかしたげたくなっちゃうというか、こんな
 んかわいそすぎるいうか、だからラストでああなって、なんかもうああ良かったねおもうまえに涙ぼろぼろ
 でさ。
 んで、そしたらイカロスでしょ?
 基本的に良き主君を得られたときの想像を絶する笑顔萌えな私は、ラストのイカロスが智樹に受け
 入れられ、っていうかもうとっくに受け入れられていたと知ったときのあのイカロスの・・・・・・・
 涙 止 ま ら ぬ よ で ご ざ る  (えぐえぐ)
 戦う理由、というより、戦っても良い理由を得られたときの、どうしようも無い喜び、独りで戦うしか無い、
 苦しくてもその苦しみに耐えられる意志はある、絶対に諦めない、けどそれが認められない、独りで
 戦うしか無い、それが、誰かに認められたら・・・・・
 そりゃ世界だって守るでしょ。(ちょw)
 うん、ここ近年あそこまで天晴れなイカロスな充実っぷりを観た作品は無いよねぇ、最上級、まさに
 最高レベルですよねぇ、あれは、あれは燃える、燃え燃えです。
 いえ、それ以上に、萌え。 よかったね、イカロス。
 うん、武士道とかなんとか、こういうものであってこそだし、みんなのために戦うことがみんなによって認め
 られ愛されてこそで、みんなのために戦うことが当然でみんなのために死ねとか言うのは、それこそあの
 ニンフの外道なマスターと同じ発想な訳で、みんなのために誰かのために戦うっていうのは、なにより
 その当人にとってこそのためのものなんだしね、むしろそのために「みんな」や「誰」かがこの私達の世界に
 存在してる訳で、そりゃ私だってそうよ、独りで踏ん張って全部抱えこんで人知れず死んでくなんて、
 絶対に嫌よ、そしてそんなん誰にもさせたくないしさせる訳にはいかないし、それはたとえ自分ひとりに
 なったとしても戦うことを諦めない、ということとは全然違うことだし、だから私は、たとえ自分ひとりになった
 としても、誰かに自分の戦いを認めて貰えるために頑張ることを諦めないって思うしね。
 ニンフみたいに全部ひとりで抱え込んで、似非武士道的に諦めて潔く死んでいく、そんな子を、
 私は絶対にほっとけないし、そしてそういう子の存在を絶対に認めない。
 そういうことを、実に端的に描いたのが、この作品のラスト。
 
 あの全力で馬鹿をやったこの作品のラストとは思えないくらいの、ラストwww
 
 最終話ふたつくらいの前の話で、イカロスが自分の正体のことを智樹に言い出せなくて苦しんでる、
 そのイカロスの目の前で智樹が考えているのは、『女湯、入りて〜っ』
 それでイカロスのカードで女の子に変身して、女の子らしさを必死こいて修行して、そして女湯にいって、
 正体バレしてフルぼっこ。
 ・・・・・・。
 もうこの作品作った人、絶対どうかしてるwwwww
 素晴らしく馬鹿wwww大爆笑www
 もうね、この作品は笑いどころを心得てるというか、全力の出し方を知ってるというかw、もうこれ、
 たぶん作り手の人達って自分達の作ったものが面白いかどうかとかそういう意識で作ってないよねこれw
 、もう普通に無我の境地いっちゃってますよw、意識してたらこんな馬鹿なの作ってられるか!ww
 まぁそれがほんとかどうかはともかくw、少なくともそういう褒め言葉wを以て、この作品は全肯定的に
 大笑いしながら観られる作品でした。
 まぁでも、あまり確信的に作ってないところが、逆に智樹の浅さに出ちゃってるところはあって、もっと智樹
 に色々と関わらせた方がいいというか、やや無駄なエロカットが多いというか、そういうのにいちいち全部
 智樹をかませて反応させたりして、徹底的に変態馬鹿な感じにすれば、もっと濃ゆい感じにはなれた
 のかなぁ、とは思いますね。
 まぁでも、その智樹というキャラの浅さ自体が、あっけらかんと、ラストのイカロスの受容の絵のすごみを
 引き出した感じにはなっていますので、まぁこれはこれでw。
 取り敢えず、あの伝説のパンツ爆発とパンツEDを始めとした、頭の悪すぎる全力っぷりは大賞賛に
 値しました。
 うん、ナイスバカ♪w

 
 ささめきこと:
 これで終わりっていうのは・・・・・ちょっとねぇ
 短編としてのまとまりはあるのだし、一定の消化は出来てるのだけれども。
 ここで終わるのは、なんとも。
 これ、もし第二期があるとしても、なんだかちょっと断絶感がしちゃうよねぇ、なんか第一期で築いて
 きたものを継承しにくいというかさ、これはこういうお話なのでした、ちゃんちゃん、とオチをつけて終わらせ
 てしまっているから、うーん。
 主人公を変えて別の視点からやるとかしないと、なんていうかこう、この「ささめきこと」という作品自体
 が持っているテーマ自体を描き出すことが出来ずに、ただのキャラモノで終わってしまうというか。
 どうにも、純夏と汐を使ってそれを描き出すはずのものが、ただ純夏と汐の物語というものだけに
 なってしまうというか、あの最終回のまとめはそうやってすり替えを行っていたというか、作品の大きさに
 反して的が小さくなっちゃってるというか、あまりにも切り捨てたものが多すぎるというか・・・
 というかぶっちゃけ、その作品としてのテーマというものがきっちりと道筋をつけて語られる前に終わって
 しまった感が否めない。
 とても面白かった作品なんだけど、その最終回でいきなり荷造り始めて挨拶も無しに引っ越していって
 しまったような、あーなんだったんだろ私達の今までの時間は、みたいな、ひと夏の思い出すぎると
 いうか、なんというか・・・
 や、個別の、純ちゃんの鈍感で繊細な機微とか、他にも色々とちりばめてあって、そういう宝石をちろりと
 舐めたような甘苦い感触はあって良かったんだけど、うーん、それがそれだけで終わってしまったというか、
 むしろこの作品をそれだけのものにしてしまう、この作品自体のやり方が気にくわないっていうか・・・
 気分的にはこっちは消化不良なのに、全部勝手にそちらは消化しちゃってるのが許せないというか。
 うーん。
 時々引き出しから取り出して、うっとり眺めたい珠玉さはあるのだけど・・・青い花みたく、ぞっとするほど
 に折節に触れて抱き締めたくなるような、そういう強くて静かな熱さには欠けてるんだよね。
 それなりに高価なんだけど特に思い入れの無いアクセサリー、みたいな感じ。
 なんか、よそよそしい。
 ええと、誰に貰ったんだっけこれと、それを思い出そうとして、いつまでも机の上に出しっぱなしで・・・
 あー、なんか引っかかる、すっごい気になる、でもそれを思い出すまでは、絶対に身につけたくない・・・
 そんな感じ。
 あーくっそう、このささめきことの後腐れありまくりな終わりっぷりが引っかかってまぁ、ああああ(落ち着け)
 もう断絶してようとなんでもいいから、これの第二期はやってください、もうなんか悔しすぎる!
 とまぁ、改めて放送終了してだいぶ経っている今にこうして書いてみて、なんかイライラが再燃してきた
 私はまぁほんとうに、この作品が好きだったんですねぇ。 ←勝手に消化しようとしてる人 (マテ)
 

 
 青い文学:
 うん。
 この作品は前期の象徴のひとつですね。
 というか、アニメというジャンルの幅と奥行きを広げたというか。
 まずは、文学作品をアニメ化したこと。
 これは地味に大きいというか、単純なアニメ化では無く、「アニメ」という物自体が持っているひとつの
 ルールで、改めて文学を解体解題して、そして「アニメ」として再現したことは、これはやはり、アニメに
 とって非常に有意義なことだと思う。
 そして、その文学作品を連作、つまりひとつひとつのアニメを繋げることで、それぞれの文学的主題
 を繋げることで、ひとつの新たな文学的主題を描き出すことに成功していたこと、これがふたつめに
 この作品の意義の大きさを表すこと。
 色々な読み方、出来ますもんねぇ、あの並び順は。
 私は勿論、ここ最近アニメに読み込んでいるような事を照らして読み込むことが出来ましたし、
 また色々と新たな発見もあって、なんていうか、こういう企画はまた時折やって頂きたいですね。
 一年に一回くらいはあってもいいですかもね。
 次は、監督メインでやってみたりすると面白いかもしれませんね、複数の監督がそれぞれひとつずつの
 作品を受け持って、同じひとつの視点で、けれど監督それぞの手法で描いて繋ぎ出していくとか。
 今回のこの青い文学という作品は、まぁまだまだ改善の余地があるというか、むしろ始まりにしか過ぎな
 いので、もっと色々やっていけると面白いですね。
 あと、音楽とか。
 ・・・。
 いや、なんかベートーベンでもなんでもいいので一曲選んで、たとえば「運命」?、でその曲のイメージ
 というかテーマというか、そういうものに沿った物語を作ってみたりとか、まぁ要するに、アニメの「原作」に
 するのはなにも漫画だけじゃ無くても良いという意味で、色々やってみたら面白いんじゃないかなぁ、
 ということですね。
 べつの言い方をすれば、「文学」もそういう感じにして捉え直すのは面白いと思いますし、既存の読み
 方とか、そもそも「読む」ものとしてだけでは無い文学という側面からもアプローチ出来たりしますしね、
 うわ、なんかどんどん広がってくなぁ、楽しみだなぁ。(そんな勝手にw)
 
 
 
 
 はい、今回はここまで。
 では、ごきげんよう。 (今日はあっさりめ)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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                                ■■ ソラヲタの意志 ■■

     
 
 
 
 
 
 
 正直、紅い瞳にとって、ミリタリーは鬼門。
 トップクラスに、鬼門。
 
 
 うん、まぁ、一応これでも平和主義者、って主義者の定義がわかりませんけど、取り敢えず平和で、
 な感じですので、うん、基本事なかれ主義ですし、めんどい、戦うなんてめんどくさい、ていうかあまりに
 非効率、それは物質的にも精神的にも損な行動。
 という功利主義的な観点からというのが、第一。
 というか、第一の理由にしとくと、色々と納得が得やすい。
 んで、まぁ、第二的には。
 なんか、やだ。
 無性に、嫌。
 戦争絶対反対!、っていうより、人を殺すのも殺されるのも嫌ですし、それは生理的嫌悪という意味
 でもそうですし、道義的意味でも勿論そうなんですけど。
 それ以上に。
 なんでこの私が人殺さなきゃいけないわけ?
 つーか私、人好きだし。
 人間大好きだし。
 ありえねーよ、戦争とか、馬鹿なの?、死ぬの?
 そりゃ私だって、目の前に私に銃口向けて突進する兵隊がいて、そんで私の手元に銃があったらさ、
 そりゃ間違いなく撃つよ、昔は平和主義に殉じて死ぬ気満々でしたけど、でも今は全然普通に撃つ。
 死にたくないもん。
 相手も勿論そう、というかもう、だからこそ撃つというか、私にとって重要なのは、私にとっても相手に
 とっても、「死にたくない」という想い、それが最重要なことで、だから私は相手が私にその理由で銃口
 を突きつけている以上、その事を批判する事なんて欠片も無いし、だから私も「死にたくない」想い
 のままに、銃を撃つ。
 だから逆に、「死にたくない」想いを捨てて、自分の身を差し出すこと、また相手に差し出させるような
 事は、これは私が本当に思っていたことに滅茶苦茶反することだとわかって、だから、私は撃つし、
 撃たれる覚悟で撃つよ。
 
 でもさ。
 んなのは、 当  た  り  前  の  話  で  あ っ て  さ 。
 
 なんつーか、ミリタリーな思想って、この当たり前の事を前提じゃ無くって、目的にしてるようなところ
 あってさ。
 ぶっちゃけ、相手を殺さなければ自分が死ぬ、という状況になるっていうのは、もう末期的というか、
 もう「終わってる」んだよね。
 それはもう、死んでるのと同じ状態。
 私はその自分がどう「死ぬか」なんてことを目的にして議論する、そのミリタリーな思想そのものが、
 もの凄い欺瞞というか、本質的に生きるということの膨大さから逃げてるっていうかさ、まぁぶっちゃける
 とそういう風に感じて、全然駄目なわけよ。
 最重要かつ最も本質なのは、如何にそういう末期な状態にならないかが重要であって、そうならない
 ために、それこそ死力を尽くすことが、それが「生きる」ってことだと思うし、だから死という目的のために
 死力を尽くすミリタリーな思想そのものの存在が、これまたぶっちゃけ、私的にはナンセンス。
 死ぬ覚悟なんて、そんなもん、当然過ぎて、どうだっていい。
 ていうかだからこそ、死ぬ覚悟なんてどうだっていいと思うからこそ、生きることに打ち込めるし、逆に
 死ぬ覚悟が出来ないほどに、「死にたくない」わけで、だから私はそもそも死ぬ覚悟なんていらないと
 思うし、必要なのはただ。
 生きる覚悟、だけ。
 それは相手を殺さなければ自分が死ぬ、という状況で、相手を殺しても自分は生きる、という意味
 での、そんなちんけで欺瞞的な覚悟のことじゃー無い。
 だからもうそういう状況は、既に「死んでる」のと同じなんだってーの。
 だから生きる覚悟っていうのは、そういう状況になっても生きる、じゃー無く、そういう状況に絶対に
 しないために生きる、ただそこだけで、そのふたつは決して同じことじゃー無いんですよね。
 むしろ私は、その末期な状況でしか「生」を感じられないなら、そりゃ嘘だとおもうし、それは「生」でも
 なんでもないよ、マジで。
 私は死にたくないし、そんで、相手も同じくらい死なせたくないんだからさ。
 んだから、そういう場面になったときに、私はたぶん無様に腰抜かしたりあわわと狼狽えて結局銃も
 平和主義も放り出して逃亡して背中から撃たれてジエンド、って感じになっても、ていうかたぶん
 そうなりますなw、でも、それでいいっていうか、そんなんどうだっていいよ、ほんとマジで。
 そういう場面で、潔く死んだり生きたりするとか、それが大事とか、その事に死力を尽くす思想は、
 これは全く、私とは反対方向のものだし、私は全く興味無いし、全く頷けない、頷かない。
 
 
 私にとって。
 私の「死」なんて、心の底からどうでもいい。
 
 死を見据えた生にしかその生を感じられないというそれは。
 
 それは、生じゃ無いよ。
 
 
 死生学とかの話で、結構頷ける話と頷けない話って半々くらいだったりするんですけど、頷けない話
 は、勿論死を見据えた生というものをそのまんま語っている話で、んで、頷ける話っていうのは、
 その死を見据えた生という話を、それを見つめている「私」の話をしている話ね。
 死生学の話って、私はどれも面白いって思う。
 それが私にとっては重要なことで、それはその死生学の話の通りに生きて死ぬことは重要では無い、
 ということと結びついてる。
 「お話」なんですよね、死生学って。
 私達が「生きる」ってことは、決して「お話」じゃー無い。
 たとえ「人生」という物語を語ることは出来ても、その物語を見つめている「私」こそが生きてるんだから。
 だからね、たとえば人生の終焉の瞬間に、だーっと走馬燈として自分の今までを振り返ったりとか、
 またその走馬燈をより良く見るために、せっせと「死ぬ」ための準備をする事自体は、実は私は否定
 しない。
 だってそれ、「楽しい」もん。
 そうするために生きてるのじゃ無く、無いからこそ、遊びとしてそういう「死」を無理矢理作ることも出来る。
 そういう「死」を作るという遊びがある人生も、なかなかオツなものですよ、とこう、そういうスタンスの
 お話は、やっぱり面白いし、なんかいいわぁ、あ、お茶頂きます、ほんわか、な感じになるんですよね。
 だのに、そういう「死」を作るためにこそ生きている、そういう「死」をもたざる生に意味はなし、とか
 言われると、これはもう。
 興醒め。
 あん? なに生きることから逃げてんの?、みたいな。
 ぶっちゃけ、私自身は、そういう自分の死の妄想を満喫する事はあっても、実際いまわの際になったら、
 切々と涙ながらに死にたくない、もっと生きたいって転げ回るし泣きじゃくると思うし、それはどんなに
 自分の妄想で死を固めていたとしても、最後の最後で爆発する、その私の生への愛だと思う。
 そういうアニメ、私は大好きだったしね、京四郎と永遠の空とかタユタマのラストなんか、あと最近ですと
 うみものがたりも同じような感じで、もう死ぬかと思うくらいに泣いたもんね、むしろ泣きながら死にたい
 ですと妄想。 (ぉぃ)
 そういう意味では、極論ですけど、私は不老不死とかもいいかもしんないとか考えてますし、オブション
 として自殺は可能とかなってて、で、たぶん私はそのオプションをいつまでも使わずに結局永久に不滅
 でした、みたいな感じが、むしろ私の死の妄想だったりします、終わってるとかいうな、わかってる。(ぉぃ)
 大体さ、「死」というのは体験不能なことなんだから、本質的に不老不死の是非を問うことなんて
 出来ないのにさ、なんかこう、したり顔で当たり前のように、「死あっての生」を肯定するために不老不死
 が否定されちゃう話とかなんかおかしいないうか、何度も言いますけど、私は死が無ければ成り立たな
 い生は生じゃ無いと思いますし、生ってなそんな生温いもんじゃ無いと思うし、だからべつに不老不死
 がどうこうとかは問題じゃ無く、逆に不老不死というものを「死あっての生」という論理を導き出すため
 にしか使ってないのが問題っていうか、だから逆に不老不死をその論理抜きで考えてみたら、
 もっとちゃんと、死に依らない、生そのものを考えられるんじゃないかなぁ、って思うのよ。
 
 
 ぶっちゃけ、生きるって、なによ?
 
 
 
 
 ◆
 
 長々と語ってきましたけど、ここからが本題です。 本当です。 (微笑)
 いやまぁ、その、ね。
 うんまぁ、生きるってなによとかいきなりそんな事言われても、クサいものに蓋をしたくなるような気分に
 なっちゃいますでしょうけど、ソラヲト第四話観てさ、ががーん、ってきちゃったからさ。
 きちゃったんですよ、ほんと。 だから蓋開けちゃった。 くっさー。 (やめい)
 けど、あー、やっぱりこの作品、軍隊使ってやりたいことはこれか、って。
 うん、すごい。
 なぜ、この作品の舞台が軍隊なのか。
 すごい。
 
 ぶっちゃけ、私は結構サド。
 ・・・・。
 まぁ結構残酷だし、悪趣味だし、惨劇とか猟奇とかそういうワードに反応する困った人です。
 ただ、私はその趣味を否定するつもりは無いし、背徳感とかそういうのあるし、でもそれがあるからこそ
 より美味しくなるのじゃなくて?、とまぁそういう始末に負えない人な訳で、天罰覿面になってもむしろ
 それを悦ぶマゾな奴ですし、お手上げです。
 お手上げで。
 万歳。
 いいじゃん、それで、だって楽しいもん。
 ミリタリーな、それこそ凄惨なシーンとか私は好きだし、今マズイ事言った?、うん、だから戦車無双
 どんとこいですし、血飛沫舞い肉弾け飛ぶ戦場なんて、そんな地獄絵図に燃えるとか、今マジで
 やばいこと言った?、うん、だからね。
 私、戦争嫌いなくせに、それと同じくらいに、戦争が好き。
 ていうか、私の好きな戦争はファンタジーで、嫌いな戦争は、リアル。
 どんなに真面目に考えて大義名分揃えようがなんだろうが、戦争はガチで嫌。
 リアルの戦争でも、それと比べたらまだガチで殺戮の愉悦に浸ってる人の方がマシ。
 悪を悪とわかっていつつ、それでも歯を食いしばってやる偽悪な自分は正当化する、というのが、嫌い。
 それなら悪を悪とわかって、それを充分愉しむ極悪人の方が、好き。
 つまり、なんていうかさ。
 そうしてみると、なんか、私にとっての「戦争」ってなんなのかが、よくみえてくるっていうか。
 
 「戦争」って、私にとって、ひとつしか無いの?
 
 あるいは、ひとつにしなくちゃいけないものなの?
 ソラヲトという作品が、よりによって軍隊を部隊にしてるのは、まさにそこなんだと思う。
 この作品って、むしろ一番軍隊からは遠いところにある作品だと思うのよ。
 うん、なんかチャットで某銀光さんとか、某蒼さんとかが、ソラヲトの主旨よくわからぬよ、とか仰ってて、
 んで、私はなんとなくわかるよーとか嘯いたんですけどさ。
 ソラヲトって、女の子のお話というか、むしろ戦争とかあり得んとかいう子のあつまりというか、だから
 なんでそんな子が軍隊入ってるの?、なぜそんなお話に?、という辺りがこのお話の主旨の見えにくさ、
 なんだろーけど。
 それはつまり、「軍隊」とか「戦争」とかいうものが、ひとつだけのイメージで語られてるからじゃないかな。
 この作品はたぶん、お気楽極楽脳天気な新米女の子兵士が、戦場という現実を知って兵士として
 真面目に一人前になってくとか、そんな事にはならないと思う。
 そして、なんかラストでラッパ吹いて、それでみんな平和に目覚めて戦争終了とか、そんな話にも
 ならないような気がして。
 この作品の主旨は、そこには無い。
 この作品は全く逆に、「戦争」と「軍隊」のイメージの数を、増やそうとしているのだと思う。
 
 
 まさに、「世界」を増やす、お話。
 
 
 第四話で、イルカの硝子細工に見惚れるカナタがいて、かつてこの生き物は海にいたって辺りで、
 へぇー、って感じでさ、あれってなんか、物悲しさを感じさせるノエルの説明だったよね?、もうそのイルカ
 はいないし、海にはそういう生物はいない、今のこの世界は「終わった」世界なんだ、みたいなさ。
 でもさ。
 カナタは、違うんだよね。
 たとえばさ、私達が、今は絶滅してるサーベルタイガーとか、恐竜とか、そういうものがかつてこの世界に
 闊歩しててさ、それが今はいないということで、なんか物悲しくなったりするかな?
 うん、ぶっちゃけ、私はする。
 ちょっと、寂しい。
 でもさ。
 それ以上にさ。
 なんか、ワクワクしない?
 そういうのが、そんなすっごい生物が、かつてこの世界にいたんだって、そのリアルな興奮がさ、あるよ。
 ていうか、そういう風にして興奮出来る、今そのときの自分がまさに楽しいわけで。
 カナタも、そう。
 へぇー、こんなのが昔いたんだぁ、素敵、しかもあの今は生物のいない海にいたのかぁ、すごいなぁ、
 こんな魚がいたのかぁ、え?、魚じゃないの?、みたいな。
 そうやって、昔実際にこの世界にそういう生物が住んでいたっていう、その素敵さが、堪らない。
 私はさ、そんなカナタの姿を見て楽しい気持ちになる、そんな今のこの私にワクワクする。
 これが、この作品のテーマ。
 終わる世界。
 技術も途絶え、物資も枯渇し、人口も減る一方。
 でもそれで、世界が終わるの?
 
 
 え? 終わらないでしょ?
 
 だって、私達生きてるでしょ? (カナタ風に)
 
 
 へぇー、大昔はタケミカズチを動かせるすごい技術があったんだねぇ、大昔はこんなに素敵な料理が
 あったんだ、そしてきっと、私達と同じくらいの子達がいっぱいいて、うわぁーすごい、素敵だなぁ。
 そうやって、「歴史」としての「かつての世界のあるべき姿」を見つめて、瞳をキラキラさせるカナタ。
 じゃあ、戦争は?
 同じこと。
 カナタが実際に戦場に出るにせよ、出ないにせよ、カナタの感じ方は変わらない。
 楽しめないなら、楽しめるようにするまで。
 それが最も難しく、過酷である軍隊を舞台に選んだ、それがこの作品の意志。
 だからべつに、戦場に出て、実際のその苦しみの中でカナタがほんとに楽しくなれるか、それは関係
 無いっていうか、むしろ描かなくてもいいし、描いたらむしろ負けだとおもう。
 それってさ、結局、もしカナタがそれで楽しくなれたりなれなかったりして、それを元にして私達視聴者
 自身が、自分はじゃあどうするのかを決めてるだけっしょ?
 カナタに頼ってるというか、カナタのせいにしてるというか、だからそういう私達の、敢えて言おう下劣な
 思惑と、その思惑のためにカナタを戦場に出させたら、なんかこの作品の主旨というか本質からズレる
 というか。
 そういうのは、私達視聴者の、仕事。
 そして、カナタをみつめる、他の四人の子達(ひとりはまだですが)はもう、そうやって、自分自身で
 新しく「世界」を作り始めて、そして、そうしている「今」の自分のままに、生きようとし始めてる。
 そりゃー。
 
 嬉しいよ。
 もうまったく、私は涙止まらないよ。
 
 カナタの、ノエルをみつめるそのゾクゾクするような視線が堪らない。
 ちゃちゃっとなんでも直しちゃうノエルちゃんってすごいなぁ、って瞳キラキラさせてるんでしょ?
 そりゃー、ノエルは堪らないでしょ? (微笑)
 ノエルにとっては、タケミカズチを活かせる昔の技術が最高点で、それになんとか食い下がりつつも、
 でもどんどんとジリ貧で自分の無力さ、「終わりっぷり」を実感させられ続けてさ、だけど、カナタに
 あんな目でみつめられて、そんでそっと掌を重ねられて、抱きつかれて、ああ、そうか。
 ボクは、「今」を生きてなかった、って。
 「今」のノエルが、過去の技術と向き合うことってさ、それだけでスリルがあるのにさ、いろんなもので
 目が眩まされててさ、うん、人殺しの道具だとかそれもそうだけど、ほんとはそれ以上にノエルを封鎖
 して「終わり」に引き込んでいたのは、そうやって、ノエル「自身」からノエルが離れてしまっていること、
 それそのものだったんだよね。
 それをノエルはカナタに見つめられて、初めてわかって、だからタケミカズチが人殺しの道具だって業を
 引き合いに出して、自分自身に向き合おうとしたんだよね。
 そしたら、ノエルはほんとに本当の職人さんでさ、ひたすらに自分のMAXを出し続けてさ、そりゃカナタが
 見れば、いえ、誰がみてもノエルってすんごい事やってんですよね、色々と。
 そりゃあ大昔の技術に比べれば、ノエルの作れるもの直せるものなんてたかがしれてるけど、でも、
 大昔の人は、元々その素晴らしい「技術」を使ってやってる訳で、それ無しであそこまでやれてる
 ノエルがすごいというか、ていうか。
 そんなことよりもなによりも。
 
 「過去の偉大な技術」と向き合い続けて、悪戦苦闘していく。
 その、「ノエルの技術」が、今、こうして花開いてるのが、一番、すごくて。
 
 そうやって、あと何百年もすれば、その「過去の偉大な技術と向き合い続ける技術」そのものが、
 まったく新しい技術の集大成として、その過去の偉大な技術を超えていくんだよね。
 物資だってそうだよね、物資が少ないからこそ出来ること、やれることが出てくる訳ですし、そこから
 また物資を再生産する技術とかが出てくるわけだし、人口だってそう、減り続けているからこそ、
 減ったからこそ初めて出来ることもあるし、そこから改めて人口を増やす全く新しい「技術」が芽生えて
 くることもある。
 今思ったんですけど、「技術」より人の心が大事とかよく言いますけど、それは嘘ですよね。
 ていうか、欺瞞?
 だって、その人の心そのものが、大事だと判断して生み出したのが技術なんですから。
 技術が一番大事に決まってるじゃないの。 敢えて言うなら、そう思う「心」が一番大事なんじゃん?
 その技術の意味と意義をほったらかして、ただ人の心が大事だと言って、新しい技術の萌芽をすり潰し
 て、終わる世界と心中出来る「心」、すなわち「如何に死ぬか」を大事だと言う・・・・
 それは一体、なんなのでしょうね?
 
 
 
 

 これが、この「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」の放つ、最大の批評の声。

 
 

死にたくない

 

生きたい

 

勝手に、終わらせないで

 
 

私達は、がっちり楽しく生きていく!

 
 
 

それが、ソラヲトの叫び

 
 
 

そしてそれが

ソラヲタとしての、私の意志。

 
 
 
 
 ソラヲタの語源は某蒼さんのチャットでの言い間違えより。 あれはミラクルでしたw
 でまぁ、がっちりとか言ってる時点でまだまだなんですけどね、まだまだとか言ってる時点でまだまd(略)
 カナタは色々と「終わりたい」自分を持ちながらも、そしてそれをはね除ける強い自分に頼りながらも、
 あっさりと、ほがらかに楽しく生きてますもん、なかなかそうはなれない私達でも、そのカナタを観る
 だけで、なんか楽しくなることくらいは出来ますよね。
 今はまだ、そこから。
 そこからで、いい。
 気負いがあるのは、いずれ気負いを無くすため。
 気負いを無くすために頑張りますとか言ってるうちは、まだまだ。
 だから、肩の力を抜く。
 うん。
 肩の力を、頑張って抜くところから、まずは始めてみる。
 私がミリタリーの話をしたり聞くことが出来るようになったのも、そこから始めたからです。
 まぁ、頑張りすぎて、軍事っていうか悪趣味全開の方にいってますけど、まぁ落ち着けw
 頑張り続けて、頑張り続けて、そうしたら、いつのまにか、頑張らなくても肩の力が抜けるようになる。
 そういうことって、あるんですよね、ちゃんと。
 
 
 
 
 
 
 はい、まぁ、今回はこんな感じです。
 「説明」として読んでも意味不明なだけですので、取り敢えず読んでなにか「感じて」頂ければ、
 それで結構です。 やっぱり紅い瞳はアホやなぁとかでも結構。 私もそれに快感を感じt(以下削除)
 つかまぁ、うん、なんか主旨がわからないとかよくわからないとかって、往々にして作品側に「説明」を
 求めすぎてるときがあって、結構自分なりに感じて考えてなかったりとか、失礼ですけど自分でそう思って
 てもそうじゃなかったりするときもあるので、逆説的に、主旨がみえないときは、むしろ自分が自分で
 考えてみてないからだ、と、そこから始めていくと、案外ぽっと簡単に、いろんなものが見えてきたりします
 よ、っていうか私もぶっちゃけ第一話を一回目観たときはそうでしたし。 その後何度観たことやらw
 
 っていうか、アニメってそういうもんなんじゃないかなぁ、逆に「説明」されてわかっちゃうアニメって、
 私は粒が小さいって感じますし、で、さらに逆に、その「説明」を乗り越えて自分なりに改めて感じて
 考えていくことで、その粒の小ささが大きくなっていくというか、それがアニメを「観る」ということの本質
 なんじゃないかな。
 アニメが「説明」されるだけのものなら、それこそアニメは子供の見るモノだと思います。
 ・・・・まぁ、その視点で見る愉しみもまたあるわけですけど、結構楽しいですけれど萌えですけど。 (ぇ)
 
 
 はい。
 まぁまだちょっと語りたいこともあるんですけど、またそれはいずれもっとソラヲトのお話が進んでから、
 改めてそれと絡めて出来たらなと思います。
 そして、ええと、今回は前期アニメの感想は無しです。
 というか、日曜日に前期アニメ感想だけの日記をUpします。
 たぶんその回で全部終われると思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 
 
 では、今日はこの辺りで。
 ごきげんよう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 追記:
 なんか最近こういうこと書こうとすると、なんか余所余所しい書き方になっちゃう傾向があるので、
 ちょっとフォローをば。 (ぉ)
 私はミリタリーな思想、ぶっちゃけると武士道的な思想はおかしいと思うし、思想的にどうかとも思う
 けど、それはべつに見解の相違というか、だからべつにその思想が正しいと思う人が、その正しさを
 証明しようとして頑張って考えて感じて発する言葉には、むしろ喜んで飛び込んで、いやそれは違う
 んじゃないの、たとえばさ、とか喧々囂々と議論したいですし、だから当然私的に新しい発見ありますし、
 げんに私の意見もだいぶそれと混じり合って変わってきてますしね、それはつまりそういう相手が自分とは
 違う思想を持っているという事を、認めた上での私の発する議論だったり批評だったりします。
 一応それを念頭に置いて私のお話を読んで頂けると嬉しいです。
 が。
 さらに勘違いしないで頂きたいのは、私はそれでもなお敢えて、否定の意味を強く込めて言うことが
 あります。
 それは、往々にして、ミリタリーな思想や武士道的思想が、それが誰もが持つべき「当たり前」の
 事として、強制しようとする風潮があるからです。
 だから私はそういうミリタリーやら武士道な思想をお持ちである事自体は勿論全く否定しませんし、
 むしろ良き議論相手になってくださる事を望みますが、けれどそのご自分の思想が皆が共有して当然
 の、前提だの常識だのという発想で語られて、そして私がそれに対する否定的見解を敢えて強めに
 発したときに、それを無礼だとか非常識だとか思われても、私はそれこそなにも言う気にすらなりません。
 むしろ、そこは、失礼な言い様でしょうが、弁えて頂きたく存じます。
 
 ・・・ぷはぁ、緊張した。(ぉぃ)
 こういうのいちいち言うのめんどくさいわぁ、ていうかどうでもいいわぁ(ぉーぃw)
 まぁあれですね、私的にはミリタリー思想は賛成出来無いですけど、ミリタリー趣味はべつに嫌いじゃ
 無いので、べつにチャットとかでネタ振ってくださっても無問題ですし、ていうかまぁもっとぶっちゃけると、
 私的には機能美とかは結構これでもぐっとくるんですけど(ぉw)、全体的に軍事兵器のフォルム自体が
 趣味じゃ無いっつーか、なんかもうちょっとこうさ、可愛く出来ないの? (ご無体なwwww)
 無骨なのは無骨でいいんですけどぉ、でもなんかこう、日本刀みたいな水もしたたるような色気が
 無いっていうか、泥臭いっていうか、もうほんとなに言ってんのかわかんないですね、もうガンガン叱って
 やってください、おまえはそもそも美というものがわかっちょらんとか、もうね。
 ご指導ご鞭撻のほど、お願い申し上げます。 (ぁw)
 
 
 
 追記2:
 
 刀語第一話、観ました。
 ・・・・。
 
 鬼の  ように 面白 かった
 
 感想は、日曜日にて。
 お覚悟を。(色々とw)
 
 
 
 
 
 
 

 

-- 100127--                    

 

         

                        ■■ 機械仕掛けの音は笑わない ■■

     
 
 
 
 
 『機械は・・・裏切らない・・から・・・・』
 

                          〜ソ・ラ・ノ・ヲ・ト ・第四話・寒凪乃絵留の言葉より〜

 
 
 
 
 
 
 
 時が止まっている。
 足に力が入り、手に力が入り、動く。
 冷たい。
 紅色に乾いた、一歩先の空気が揺れている。
 曇り空。
 見なくても、わかる。
 外に出なくてもわかる。
 もし明かりがついていても、それが空の灯りなのだとしても。
 たぶん、雨は降る。
 湿っている。
 だから、雨が近い。
 どんなに明るくても、誤魔化されない。
 雨は降る。
 準備する。
 備えに問題は無い。
 いつ雨が降っても、大丈夫。
 でも。
 もし雨が降らなかったら。
 
 そのときのための準備をしているボクは。
 なぜだか少し。
 冷たかった。
 
 
 
 
 
・ ・
 
・ ・
 
・ ・
 

                              ・

 

    ・

 
 
 
 ブレーキを踏む。
 止まった。
 どうしてカナタは、ボクの手に触るのだろう。
 理由はいくつでも用意してある。
 そのどれかに当てはめれば、たぶん納得出来る答えが出来上がる。
 でも、そうしている間にも、手に広がる、カナタの掌のぬくもりが、ボクをせかす。
 そんなに急がなくても、答えはすぐに出せる。
 そう言い掛けた瞬間に、そうして出した答えが、なにかを決めてしまう気がした。
 躊躇。
 冷たい。
 このまま答えを出したら、きっと、この離れていくカナタのぬくもりは、二度と戻って来ない気がした。
 このまま答えを出さなかったら、きっと、ボクの中になにかが芽生える気がした。
 回答不能。
 理由がさざめく。
 雨が降ってきた。
 準備は万端。
 その確認をしながら、ボクはボクの中に理由を収めていく。
 落ち着く。
 けれど、その落ち着きが、どんどんと雨脚を早めていく気がした。
 理由は不明。
 ざあざあ。
 口に出してみる。
 ざあざあ。
 
 
 
 ざあざあ
 
 
 
 
 
 
 

『ノエルちゃん、ほんとに物知りなんだねぇ♪』

 
 
 

また元に戻る。

カナタに手を重ねられたときの瞬間が

何度も訪れる。

 

不思議。

 

ボクがいない

 
 
 

気づかなかった

 
 
 
 

今まで

 

ずっと

 
 
 
 
 
 
 
 ++++
 
 
 てくてく。
 歩く
 歩く
 言葉が解けていく。
 なぜボクは、正確に言い表そうとするのだろう。
 なぜボクは、笑わないのだろう。
 自分でそう思うことの不思議さに、ボクは不思議さを感じない。
 気づいたらそうなっていたと言うほど、漠然としていたりはしない。
 ただ、ボクはそうしようと思って、意識してそうなって、そうしてきた訳じゃ無い。
 ボクにとって、それが当たり前のことだったから。
 でも、それはいつから当たり前になったんだろう。
 生まれたときから言葉を使える人間はいない。
 生まれたときから、笑うことが出来ない人間はいない。
 なら、いつからだろう。
 雨が鳴る。
 しとしと。
 今は小降り。
 でもいつから小降りになったのか、わからない。
 知らない。
 聴いて、いなかった。
 同じなのか。
 同じでは、無いとは思う。
 それを証明するために展開された私の言葉だけが、ただ足下に溜まっていく。
 なんだろう。
 なんだろう
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ボク達は、兵隊。
 兵隊は、人殺し。
 だから、覚悟は出来ている。
 違う。
 ボク達は兵隊だから、覚悟するまでも無く、人を殺す。
 ボク達は、兵隊。
 タケミカズチは、戦車。
 戦車は、人殺しの兵器。
 だから、使い方は決めている。
 違う。
 タケミカズチは戦車だから、使い方を決めるまでも無く、人を殺す。
 タケミカズチは、戦車。
 人殺しは、怖い。
 人殺しの兵器は、恐ろしい。
 そう思われるのは、当然。
 なにもおかしくない。
 当然だから、ボクは怖がられても、悲しくない。
 当然じゃ無いことだったら、たぶん、悲しい。
 タケミカズチは、人殺しの兵器。
 人を殺すために作られた兵器。
 人を殺すのは当然で、正しい使い方は、人をより多く殺すこと。
 当然だから、タケミカズチはそれでいい。
 正しい使い方をされなかったら、たぶんそれじゃいけないと思う。
 タケミカズチは人を殺すべき。
 兵隊は人を殺すべき。
 
 ボクは
 人を殺すために、作っているのだろうか
 
 ボクは
 人を殺すために、生活しているのだろうか
 
 
 
 『カナタ。』
 
 
 『ボクは、機械が好きだ。』
 
 
 
 ボクは、生きることが、好きだ。
 
 
 
 
 不思議。
 自分でそう言うだけで、もう答えがみえてくる。
 カナタがその答えをなぞるように、けれどなによりはっとさせるほどに、鮮明に答えていく。
 『でももっと怖いのは、機械じゃ無くて、それを使ってた人達。』
 タケミカズチを使うのは誰?
 ノエルという兵隊を使うのは誰?
 それはボク。
 寒凪乃絵留。
 そのボクだけが、ボクにはみえなかった。
 みえないのに、きこえる、音。
 無造作に、ただ悲しみのままに指図する、ボクの恐ろしい、音。
 カナタに、街の子供に、怖い、って言われるのが、嫌。
 私がこんなに頑張って修理しているタケミカズチが、恐れられるのが、悲しい。
 でも、カナタは言う。
 それで、その悲しみを背負って、その悲しみのままにタケミカズチを作り使う、そのボクが一番、怖いって。
 タケミカズチは、人殺しの兵器。
 その事実は否定出来ない。
 それを無視するのは、綺麗事。
 戦車にいいもわるいも無い。
 敢えて言うなら、いい戦車とは、より多く人を殺せる戦車。
 でも。
 カナタの言ういい戦車とは、そういう事じゃ無い。
 カナタは、タケミカズチの背負う、人殺しの兵器という業を受け入れている。
 単純に、その業を忌避して、綺麗事を言っているのでは無い。
 そして・・
 ボクはただ、人殺しの兵器という業に、そう、その業そのものに支配されて、戦車を使おうとしていた。
 こんなに悲しいとおもっているのに。
 なのに。
 ボクはただ・・・
 
 タケミカズチが人殺しの道具であることが、あまりにも悲しくて。
 ただその悲しみから目を背けるために、タケミカズチの業に身を委ねてしまっていた。
 
 ボクはこんなに、タケミカズチが好きなのに。
 タケミカズチを、人殺しの兵器としてだけの存在にしているのは、ボク自身。
 たとえ人を殺すために作られて、再び人を殺すためにこうして直しているのだとしても、それをそのまま
 ボクがタケミカズチを使う理由にしているのは、ボク自身。
 音がきこえる。
 
 『才能ってのは、諦める奴の最低な言い訳だ。』
 
 ボクは・・・
 タケミカズチを・・・諦めていた・・
 所詮人殺しの兵器なんだって・・・・そのタケミカズチの業のせいにして・・・ボクは・・・・
 タケミカズチは・・・・・あんなに・・・輝いて・・・・愛されたがっているのに・・・・・
 ボクは・・・・タケミカズチを・・・ずっと・・・・・
 ボクは・・ボクを・・・・
 
 
 
 

こんなに

 

幸せに生きさせたいと おもっているのに

 
 
 
 
 
 ボクを動かす、機械仕掛けの音がきこえる。
 悲しくて、楽しく生きたいのに、こんなに、こんなに、だから、笑えない。
 楽しければ楽しいほど、暖かい気持ちになればなるほど、ボクは無造作に、その音のままに動き出す。
 無機質なその音に操られたボクが、楽しく暖められるはずのボクを諦めていく。
 ボクはただ、その残酷なボクを止めるためのブレーキを踏み続けていた。
 踏んで、踏んで、その虚しさのままに、笑顔が消えていく。
 それがきっと。
 ボクの、業。
 そしてボクは、その業に支配されているボクをみつける、そのボクこそを見つけられずにいた。
 業に支配されるまま、所詮人殺しの兵隊というボクのままに、ボクはぼんやりと生きていた。
 事実なんだから、仕方が無い。
 覚悟を決めればいいだけの話。
 ぼんやりしてるボクが悪い。
 違う。
 ボクはもうとっくに覚悟出来ている。
 ボクはきっと、生まれながらの兵士。
 この世に生まれる前から、人を殺すことを定められた存在。
 覚悟するまでも無い、受け入れるまでも無い。
 それが、ボク。
 とても合理的。 優秀。 自画自賛。 それでいい。
 ボクの音は、鼓動の音。
 ボクは、ボクの音で生きている。
 
 
 そして
 
 ボクは、その音を聞き分けることが、出来なかった。
 
 全部同じにしか、聞こえなかった。
 
 
 
 
 『音・・・・・!』
 
 
 
 音を・・・音の存在そのものを、ボクの中にみつけて、聞き分けて、それに従っていただけだった。 
 自らの業に気づいて、それをそのまま受け入れていただけだった。
 音は・・
 こんなにも、豊かだったというのに・・・・
 カナタはそれを、聞き分けていた。
 すべての音と、向き合っていた。
 私の音・・・・
 無機質で、油臭くて、計算通りにちゃんと動いて、動かなくなって、冷たくて、気持ちいい・・・
 大好きな、本当は、大好きな、機械仕掛けの音。
 沢山、沢山、その音の中には、ボクが本当は知っている音達が詰まっている。
 響き合い、重なり合い、打ち消し合い、溶け合い、奪い合い・・
 嗚呼
 
 
 
    −−− 機械を裏切っていたのは・・・・ボクの方・・・
 
 
 
 わかっていたのに。
 わかっているのに。
 ボクは、音を、機械を、貶めた。
 沢山音はあるはずとわかっていたのに、ひとつの音にしていたのはボク。
 ボクだって・・・・音の中のひとつなのに・・・
 楽しい・・・タケミカズチをいじっていると
 様々な原料と素材を掛け合わせ、それぞれの部位に見合うものを作り上げる愉しみ。
 冷たくて、色とりどりで、それが計算式のままに動いたり、時折動かないことで、間違っているようには
 見えないその計算式が、その存在そのものが間違っていることに気づいて・・・
 新しい式の、発見。
 こんなに、嬉しいことは無い。
 タケミカズチが、愛しくて堪らない。
 ひとつひとつ、こんなにも愛しい音達が、煌めいていて・・・・
 ボクが・・・・ボクがずっと・・・・・ずっと・・・・・したくて堪らなかったのは・・・・・
 
 
 
 
 響く −−

 
    『嬢ちゃん、無理矢理音を作ろうとしてないか?』

 
 
 音が −−

 
   『俺がこういう形にしようとしてるんじゃ無ぇ。』
 
       硝子がな、こういう形になりたがってんだ。』
 
 
 
 

 『音が・・・自分で響きたいように・・・』

 
 
 
 

『さぁ、こいつらの声をきいてやってくれ、お嬢ちゃん!』

 
 
 
 
 
 
 冷たい朝。
 光が溢れるままに、それは朝だと、ボクにあっさりと認証された。
 機械的な、無機的な、けれどどうしようも無く膨らんでいく、このボクの新しい計算式が。
 暖かく、音を奏でていた。
 ボクにも、それはきこえた。
 ボクにも、ちゃんと、聞き分けられた。
 カナタの力を借りて、ボクはもっともっと、ボクの音をみつけたい。
 もっと、もっと、この大好きなタケミカズチを愛したい。
 愛して、直して、そしてこの暖かい気持ちのままに。
 生きていきたい。
 動いた・・
 タケミカズチが動いた・・・!
 想いを込めて、嬉しいままに、ボクの音の響くままに・・・
 ボクの愛した機械の、その命のままに。
 
 
  ボクは、幸せに、笑った。
 
 
 
 
 
 
 

『 あ り が と う 』

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 カナタの下手なラッパの音は、好き。

 ボクも頑張ろうって、思えるから。

 下手でも、好きだから、失敗しても、頑張れる。
 下手は、いい事。
 下手でも。
 
 
 ・・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                              ◆ 『』内文章、アニメソ・ラ・ノ・ヲ・ト」より引用 ◆
 
 
 

 

-- 100125--                    

 

         

                                 ■■ 大器晩壊! ■■

     
 
 
 
 
 はい、ごきげんよう、紅い瞳です。
 
 
 ええと、今日はそのほんと、前期アニメの感想をやらなくちゃいけません。
 いやもうほんと早くやりなよ、もうなんか忘れかけてるとかそういう感触まできてるんだからね。
 だから今日はトップスピードに持っていきたい。
 持っていきたいんですけれど。
 
 ピピーっ! ←主審のホイッスル
 
 反則です。
 一旦試合、止まります。
 なんならレッド出してもいいです、出されてもいいです、そしてお家にかえってじっくり観たい。
 そんな、アニメ「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」、絶賛放送中♪
 
 
 ・・・・。
 
 
 そりゃあね。
 あんなのやられちゃったらね、第一話で泣き出して、第二話で涙が止まらなくなって。
 んで、第三話で、号泣。
 やめて! このペースでいったら最終回では涙の海が出来ちゃうよ! (単純計算)
 ええと、これ、はやくも呂律が回らなくなってきてるんですけど、思い入れがすごくなってきて、まともに
 語れない病が絶賛発症中なんですけれど、おまけに最初は特に興味無くて、ふふんって感じで
 嘗めてたのに、それが始まってみればぐいぐいきて、なんかこう、めっちゃ悔しいというか、ああもう、
 なんかもう滅茶苦茶ムキになってる私がいるんですけど。
 ますます、眩しくてみえないや。 ←困った人
 取り敢えず、私もリオ先輩みたくになりたいと思いました。
 取り敢えず、第三話から最高画質での録画に切り替えて正解でした。
 
 取り敢えず、サントラは買うことに致しました。 (微笑)
 
 
 
 
 ◆
 
 ほっとくと今日も全開で全文に渡ってソラヲトについて語り潰してしまいそうですので、自重。
 私にとってサントラを買うのは最恵待遇で、さらには最高画質で録画するのは、過去には狼と香辛料
 ともっけしかありませんってどんだけ私けちんぼだ、ということで私のこの作品に対する評価と好意とあと
 なんだっけの高さと深さとヤバさはお伝え出来ているはずです、出来ています。 (決定事項)
 となると、じゃあ肝心のその中身を皆さんにお伝えすることは出来て無いじゃんよ、ていうかおまえ
 眩しすぎてみえてないくせに自分だけ楽しんじゃってまぁなによそれ、みたいな、はい、わかってます。
 わかってますので、それはいずれおいおいご紹介出来たらいいと思いますっていうか四の五の言わずに
 ソラヲト観たらいいと思います。 ←ほんとうに困った人
 
 まぁあれだ、個人的な話ですけど、第三話観て一番私が思ったのは、あ、そっか、理想とか理想論と
 かいう言葉だからなんか変なのであって、志、って言葉なら、なんかとってもしっくりくるなぁ、って事でした。
 リオ先輩のそれは、なんか私の一番深いところと繋がってるし、なんかそれは「理想」というのとは、
 なんかちょっと、いえ、全然違うなぁって感じましたしね。
 なんか、主体性がある自分側のこと、みたいな。
 ・・・・。
 だから、泣くなっての。 (よしよし)
 
 
 
 ◆
 
 さて、自分でよしよしとか慰めてる気持ち悪い人はほっときます。
 んで、今期アニメは、前回アップしたリストの通り視聴していきます。
 もう一回出しときますか。 決定版。
 
 
 月: 刀語・ソラヲト
 火: (君に届け)・ヴァンパイアバンド
 水: バカテス
 木: (銀魂)・ひだまり3・おおかみ・おまひま
 金: デュラララ
 土: (とある科学)・(サンレッド2)
 日: (ハガレン)・はなまる
 
                              :全14作品 ()付きは前期以前よりの継続作
 
 
 
 あーあとバカテスは視聴継続する事にしました。
 ヤンデレさんとヤンデレさんに引きずられる彼氏さんのカップリングに最高に萌えましたので。
 まずい、私がまた変な方向に開かれてく! (新境地)
 いやでも、あれはほんとに私は好きな。 男とは無力なものだとか、目が覚めたらまた牛がとか、GJw
 それとあと本日放送の「刀語」も観ますので、よろしく。 ていうか今日放送なのでまだ観てないですけど。
 あ、一応リストの中にいれときました。
 んで、今期の主力作品は、勿論「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」。
 チャットでロキさんに言われるまで、完全オリジナル作品ってこと忘れてましたけど、ええとこれ、オリジナル
 作品です。 (遅)
 色々とまずはそれだけでも評価できる作品ですし、またそれ以上に色々とやっている作品ですので、
 今年度の最後を飾り、そして今年最初の作品としては、実に素晴らしい作品として受け取っていく
 ことが可能なアニメだと思いますので、気を引き締め、かつ心機一転な趣で、皆様、どうぞご自分なり
 に観て、感じて、考えていってみてくださいませ。 余計なお世話でしょうが、お勧め致します♪
 
 あとは・・・大したことないかなぁ・・
 前期は大傑作は無いけれど、アニメ的に評価したい新境地的な作品はあったけど、今期はそういう面
 でもいまいちな作品しか無い模様。
 今のところ、おおかみかくしとはなまる幼稚園が、オーソドックスながら、まだまだこれからぐいぐい上げて
 くよという雰囲気はあるので、一応期待しつつ楽しみながら見てはいますが、他は、なんともかんとも。
 それなりに楽しめるけれど、それなりで終わってしまいそうなレベル。
 んー、前期から引き続いてさらに冴え渡ってきてるサンレッド二期とか、もう絶対に一度は観て欲しい
 レベルになってる君に届けがまだ続いて放送しているので、「今期」というシーズンで観ると物足りなさ
 は無いんですけどね、今期発の作品という意味では、ソラヲトを除くとちょっといよいよヤバい感じ。
 ただその分、逆にソラヲトが際立って輝いてて、まさに夜明け前に響く音みたいな、だから朝がきたら、
 来期になったら、一斉にぱーっと開けそうな、だってソラヲトが作れるんですよ?、こんなん、期待しない
 方がおかしいじゃないですか。
 ということで、なんだかんだで私は今期もがっちり楽しめそうです♪ 超ポジティブ♪
 ・・・。
 あーあと銀魂がすごい。
 ・・・・(ローゼンの)銀様復活よりも鮮やかに復活したな、これ。
 今やってるホウイチ編とか大爆笑、なにこれ、完全復活すぎます、なんか調子乗って劇場版とか
 やるし、とか思ってたら新約とか最初の映画化でそれかよ!とか、気づいたらキッズステーションで待望
 の100話以降の再放送が始まってるし、真選組動乱編だよ、とか思ってたらなんかEDが銀八先生の
 卒業式とか、うわなにこの終了フラグ、四年目は無いの?、三月一杯で終わりなの?、来期からは
 もう銀魂無いの?
 
 来期も・・・・・駄目かもしんない・・・鬱だ  ←超ネガティブ♪
 
 
 
 
 
 
 うんまぁ、そういうことですんで。
 前期アニメの感想にいきます。 やっとか!
 今回は、「乃木坂2」「聖剣」「真恋姫」「DTB2」「うみねこ」、の5作品でいきます。
 ええと、めっちゃ書くから覚悟してください。
 トイレいく人は今のうちに行って、そんでもう帰ってこなくていいです。 (ぉぃ)
 興味ある人だけ読んでください。
 ・・・。
 でもほんとは興味無い人にも読んで欲しいねん。
 
 
 いきます。
 
 
 
 
 乃木坂春香の秘密ぴゅあれっつあ♪:
 というかこの作品はなにがやりたいのやら。
 はてしなく中途半端というか、吹っ切れて無いというか、いまいちインパクトが無いままに終わってしまっ
 て。
 ひとつの恋物語としても視点があっちこっちとただふらふらしてるだけで、なんか全然色々使えて無い
 なぁというか、原石を原石のまま並べてにやにやしてるだけいうか、うーん、結局最後までそれで終わっ
 ちゃって、オチがみえた時点で、その通りのオチがきたときのじゃあそれがなんなの?感が予感出来
 ちゃって、うーん。
 いまいち。
 乗り切れなかったです。
 もうちょっと真面目に、優等生なオタクお嬢様と普通少年の恋愛をやんないと、なんかほんとなんだろ
 これみたいな感じしか無いし、続編があってもあまり期待出来ないかなぁ私は。
 仮に恋愛を重視しなくても、適当に賑やかやってるのを楽しみのメインにするとしても、うーん、そっちも
 そっちで徹底してなくて、うーん。
 ぬるい。
 けど、そのぬるさがいい、っていうのはまぁわからなくは無い、のですけれどね。
 まぁこの作品は逆にぬるいという事を前提にした、どの方向にも対応出来るゆるさがありますので、
 普通にシリアスやってもいけるし、だからまぁ、気長に観ていこうかなと。
 第三期もやったら、たぶん普通に観てると思いますw
 ・・・・っていきなり大して語ること無かったじゃん!ww

 
 
 聖剣の刀鍛冶:
 うーん。
 ・・・・。
 う  ー  ん 。
 や、うん。
 最終回の冒頭での泣きじゃくるリサで一発陥落して、ていうかリサ以上に号泣してる自分にびっくり
 してはいたんですけど、うーん。
 その私の号泣が、「・・・・・え?これでおしまい?」とかすれるままに冷静につぶやけてしまいそうな、
 ええと。
 俺達の戦いはこれからだ、すぎる。
 いやあの、ストーリー的にとかはどうでもいいんですけど、ええと、気持ち的になんかこう、寸止めすぎる
 というか、ええーこっからじゃないの?、こっから折り返してセシリーがさらにでっかく深くなってくんじゃない
 の?、みたいな、それがええと、ほんとにこれでおしまい? (涙を拭きながら)
 「けんぷファー」の幕切れはある意味愛嬌があっていいんだけど、でもこの作品は洒落になってない
 というか、途中で放り出しすぎだろっていうか一番そういうことしちゃいけない作品でしょこの作品は、
 なんかセシリーがどうでもいいわっていきなり剣放り捨てるのとおんなじくらいの違和感あるっていうか、
 うーん。 ・・・・・・。 うーんうーんうーんうーんうーんうーんうーn(以下気持ちはわかるけど削除ww)
 うん。
 この作品の意義については以前にも語ったけど、それをこの最終の感想でさらに語るために必要なもの
 をこの作品は投げ捨てちゃってて、なんかいきなりフラれたというか、こっちこそもうどうでもいいわって
 感じになってくるような、うーん。
 なんにしろ、歯切れが悪すぎる。
 この作品について語ることも、語り直すことも、以前に語った以上の事は無い。
 少なくとも、第二期を観ないことには・・・これはマジで駄目っていうか、第二期やりますよね?(微笑)
 まぁでも。
 セシリー・キャンベルという人物を描き語ったことの、アニメに於ける意義はとてつもなく大きいことなので、
 っていうか、あー・・・・
 やっぱり語らなくちゃ、駄目か。(ぉw)
 だってさぁ、セシリー的なものって、どうみても「理想」であってまだ「志」の段階じゃ無いんだけど、
 でも逆に、全く逆に、「理想」を如何に「志」へと成長させて獲得していくか、という、そういうなによりな
 作品だったんですよね、これって。
 セシリーが言ってる事を「理想」として片付けて目を背けるのは、それは他ならぬその者が、それを
 「志」へとかえていく事の困難さから逃げている証拠だし、そしてセシリー・キャンベルの本質は、
 他ならない、「理想」を吐くことでは無く、「理想」を吐き続ける事の苦しみに耐え、そして一歩一歩
 それを「志」という紛れもない自らの「生」に変えていく事、そのものにある。
 よく聞いてると、セシリーの大言壮語って、あまり陳腐では無いんですよね、誰かから与えられた言葉
 でも引っ張ってきたものでも無く、押しつけられたものでも無い、紛れもない自分の中から引き出して
 きた、絶望的な叫びなんです。
 
 生きたくて、生きたくて、堪らない、そういう、絶叫。
 
 目を見張るようにして、私の耳は開かれて。
 ががーん、そんな感じ。
 ルークのうじうじとしてる、その「現実」という名分を抱き締めているその姿が人間的だと思うのなら、
 そうしているだけの自分は嫌だ、絶対嫌だ、絶対に抜け出したいという、その魂の叫びもまた、なにより
 人間的なものなんですよね。
 答えなんて、いつだって明白。
 ただそのあまりに明白な答えと向き合えない、その自分がいるだけ。
 その自分から目を逸らすからこそ、明白すぎる答えは「理想論」として貶めて、無視して良いものと
 してしまう。
 すべてを受け入れろ。
 最終回で叫んだセシリーの言葉が、ルークに届かないはずは無いよねぇ、やっぱり。
 なにより、そうやって、「すべて」であるはずの現実から逃げて、限定的な「現実」に逃げ込んでいる自分
 の姿を、感じているのがルーク本人なんですから。
 そして、リザがリサとなってルークの元にずっといて「守りたい」という「志」こそが、ルークの目を開かせる。
 ああ、俺は。
 全部自分で守ろうとしただけだ。
 全部を自分ひとりで守れることなど無いと、まさに知っていたからだ。
 それがルークの疵。
 でまぁ、そこで終わってしまったと。
 いやルークはここからでしょ! いやセシリーのための刀を打ったんだから、これからでしょ!
 振り上げた拳をおろせないまんまというか、はぁ、だから嫌だったんだこの作品の感想書くの。(ぉぃw)
 ほんとにもう、第二期お願いしますよ、制作の方々。
 そんで。
 この勇気ある作品を世に送り出した方々に、感謝と賛辞を送らせて頂きます。 ぶらぼー!(まてい)
 

 
 真・恋姫†無双:
 最初にぶっちゃけると、この作品をこき下ろす人の気持ちがよくわかんない。
 というかほんとに、既存の三国志の「イメージ」と違うからって観点だけから語って、それで満足出来る
 ものなの?
 私にはこれは、傑作にしかみえない。
 や、普通の萌えコメディアニメとしては勿論、三国志モノとしてもね。
 黄巾とかまさに三国志的なモノをよく落とし込んで描いてたし、それはべつに萌えとかおふざけとか
 そんなのがあろうとなかろうと関係無いことですし、三国志の筋書き通りにやる必要ももとより無い。
 まぁその辺りについて語ると長くなるし、また折節に触れてそれは語らせて頂きます。
 んで、この作品は三国志モノとして、新しい「三国志」として成り立たせる前に、それ以上に、「三国志
 」というものを私達が「どう」捉えて、どう「考えていくか」、という観点によって、非常に考えて作られて
 います。
 最終回で、それは最も顕著になっていましたね、歌が平和を作るみたいな、うわーベタな、ていうか
 三国志なめんな、戦争なめんな、と勿論あっさりと突っぱねる事は可能ながら、実は、その反応こそが、
 つまり私達の三国志というもの、戦争というものの捉え方そのものを示しているという事を、まざまざと
 示している。
 じゃーあなたは、その捉え方「だけ」で、いいの?
 たとえば、今言った捉え方は、この作品の中で曹操及び魏陣営の考え方そのもので、「合理的」
 な納得が無ければ絶対に動かない、しかしてその曹操陣営の「合理」とはなにか、と言えば、実は
 それは合理的に「自陣営」の捉える「社会観」或いは「天下観」に沿っているかという、極めて「一面
 的」なものだったりする。
 曹操の話は一番理的に納得しやすいですけれど、それは私の中の曹操的部分が納得するという
 だけの話で、それをそのまますべてに流し込んで語る、その意味だけで三国志を捉えるということが
 どういう事かが、逆にわかるのです。
 あくまで曹操的観点は一面的なものにしか過ぎないのに、それだけで三国志を捉えていながら、
 それがイコール三国志であると脊髄反射的に捉えるのは、これは明らかにおかしい事。
 そもそも、なんのために天下を治めるのか。 治めるとはなにか。
 無論、歌で戦争が無くなる訳なんて無いですし、そんなん当たり前やないか、というか、その当たり前な
 事を無視して議論するから、なんか歌ですべてが解決出来るか否かという、議論にならない議論が
 発生しますし、そもそもそれは論点が違うのです。 ていうかそれこそ子供の議論やん。
 歌って、なによ?
 なんのために、平和を求めるのよ?
 どうせ歌で戦争が無くなる訳じゃ無いんだから覚悟決めて戦争するぜ、というのは、それはいわゆる
 似非完璧主義者の発想で、ほんとはそれは歌で戦争が無くなって欲しいと思ってるねんな?、けど
 その夢が破れた事に囚われて、ただアンチ的に歌なんか意味無いとか言ってるだけで、最初から歌
 そのものが戦争を無くす訳無いという、当たり前な立脚点から始まっていれば、そもそもそんなアホな
 事言わずに、「歌」の最も意味と価値のある効用を考えていくはず。
 そうすれば、いくらでも「歌」の意味はわかるし、だから、その困難さをうっすらと自覚して逃げてるから
 こそ、歌がそのまんま全部解決してくれなきゃやだ、解決出来ないなら歌なんて捨ててやる、という
 似非完璧主義者になっちゃうというのがわかってくる。
 
 戦争を無くすのは、私達に決まってるじゃない。
 
 その私達の戦争を無くし、平和を作るという断固たる決意を、その大本で支えてくれる動機、及び
 エネルギーになるのが、歌。
 それが、劉備及び蜀陣営の論理そのものですし、基本的な三国志のイメージである、「アンチ魏」
 としての蜀、では無い、まさに「三国志」というものを改めて捉え直していくという、そういうなによりな
 私達自身の視点からみつめていく、そういう劉備玄徳「桃香」という存在の意義が、大きく見えて
 くるんですね。
 なんていうか、「現代人」というか、「当世人」的というか、あ、ひとつ言っておきますけど、よく昔の人
 と現代人の感覚をごっちゃにするなという言葉を聞きますけど、それは合ってるけど半分は間違って
 いて、そもそもその時代の人がなにを考えていたのかというのは、絶対にわからない事であって、歴史的
 資料からみえてくる人間像なんて、そんなもの現代でいえば雑誌などの人間とはこういうものだ!、
 っていう記事と同じくらい嘘臭いものでしか無いですし、だのにそういうものをもって、ほら、今の人と昔の
 人はこんなに違うんだぜ、というのはこれはもう滅茶苦茶おかしい。
 そういう意味では、その時代に生きている、その「今」という意味での「現代人」あるいは「当世人」とい
 う意味では、勿論今の私達だって、雑誌でも本でもそういうものから影響を受けて自分なりの人間観
 を作ってはいても、必ずそういう「自分」を見つめ直す「私」がいるという意味では、これはいつの時代
 の人にも必ず変わりが無いことなんですね。
 世界は変わっても人は変わらない、というかね、たとえば武士道万歳の時代って、全員が優等生な
 訳じゃ無いでしょ?、優等生だって化けの皮被ってそれを演じてる事だってある訳だし、全員が全員
 武士道に頭の先から足の先まで浸かってる訳じゃ無いし、そして必ず、全員が全員、そういう「武士道」
 というものと向き合っている、そのなによりの自分自身を見つめてるんだし、だから、文学としての歴史
 小説というのはこれ、当然あり得るし、無くちゃおかしいし、逆にそういう人間的態度で臨まない決めつ
 けで描かれた歴史小説は、私は全く支持しなかったりします、まぁ、その小説を読む私自身と向き合う、
 文学的態度はある訳ですけれどね。
 まぁつまりなにが言いたいかといいますと、うん、この作品はそうして時代という縦の枠組みだけでは無く、
 その同じ縦軸上に於いても、「個人」という横の軸もあるという、あまりにも当然なことを、ああいう風
 に「キャラ」として、ひとりひとりの武将の「私」を引き出している訳で、そしてその「個」としての武将達が、
 その「個」の意識をしっかりと踏まえつつ、敢えて「ひとつの天下観」「ひとつの人間観」の旗の下に
 集まり戦っていく、それが三国志の「本質」であって、だからこの作品はその「個」まで紐解き、「個」
 としての観点から捉え直す、という意味での、他者の「私」との繋がりを広げていくことこそ天下を治める
 ということなり、という燦然と輝く志を掲げるのですね。
 
 だから私は、この作品を、傑作だって、言ってます。
 
 こういう武将の萌えキャラ化アニメとか、あとバサラ系の武将とその関係性萌えアニメなんかは、
 なんていうか非常に文学的というか、歴史小説を読むときいつも感じる「違和感」、そう、その時代の
 社会や世界に晒される「自分」というものをみつめる「私」というものがいる事に時代は関係無いのに、
 なぜか過去の時代の人からはその「私」が取り上げられ、その時代に染められた「自分」だけですべて
 語ってしまう事の違和感ね、それに対して真っ向から立ち向かってるのがこの作品だと思うので、うん、
 私は歴史「ファン」のひとりとして、とっても支持したいなって思います。
 ていうか、それがほんとに歴史に学ぶことの意義だと思います。
 すべてを世界や社会に染まった「自分」で覆ってしまう、それ自体が、最も恐ろしいことなのですからね。
 その事を正当化するために歴史上の人物を「自分」で塗り替えて読み解いている事に、まずは気づく
 ことから始めると、良いんじゃないでしょうかね?、と余計なお節介っていうか嫌な奴な、私w
 

 
 DARKER THAN BLACK 流星の双子:
 なんで私ら生きてんだろ?
 それはね、誰かに生きろって、そう言われてるからだよ。
 そしてね、その誰かに生きろって言われてる事に従うか、従わないか、それに迷うことが無いからこそ、
 私らは生きてるんだよ。
 べつに、その誰かのことを信じてるとか、その誰かを信じている自分の事を信じている訳でも無い。
 言われた通りに、そのまま。
 その事について色々考えることと、そのまま実際生き続けている事には、関係が無い。
 その自分が生きるということを止めるには、自分を殺すしか無い。
 生きているから、生きている。
 その誰かの言葉を学び、その言葉を自分で作り、その言葉のままに生きる自分を演じようと、その
 自分自身の生にはなんの揺らぎも無い。
 演技だろうとなんだろうと、生きていることにはなんの関係も無い。
 演技そのものが生なのでは無く、演技をしている私は紛れも無く此処にそうして生きている。
 生きたいと思わなくとも、生きている。
 生きている。
 生きている実感さえ無くとも、生きている。
 そのことへの恐怖が生まれても、その恐怖そのものがその生を消すことは出来ない。
 その恐怖に怯える私こそが、私を殺す。
 生きている。
 私を殺そうとしている私が生きている。
 生きている私のその実感。
 それは幻。
 それこそ、幻。
 生きている。
 私が生きている。
 ああ 嫌だ
 その言葉も 嫌だ
 生きている。
 誰かが生きろと言っている、その言葉の中で生きている。
 嫌だ
 その言葉もきっと、誰かが私に仕組んだプログラム。
 
 『なにかが足りない。』
 
 生きている事自体が、足りなさを覚えさせる。
 だから、死のう。
 殺そう 私を
 その言葉で満たされる私がいる。
 私が、生きている。
 その言葉で満たされるだけの、その私だけしかいない。
 足りない。
 こんなに満たされているのに。
 知っている。
 私は、知っている。
 誰かは
 私に生きろという、その誰かは。
 きっとどこかに
 今も
 いる。
 その人のためにもという言葉を鼻で笑いながら、私はそうして笑顔に染まる私をひきずっていく。
 生きたい。
 その私の想いと、私が生きていることに、なんの関係も無いことを感じられて
 私は。
 やっと。
 生きたいと
 言えた。
 生きたい 生きたい
 ただその動悸だけが、私を私の生に向き合わせてくれる。
 ああ
 足りない
 会いたい
 あの人に
 
 そう呟く私の姿を描きながら、私も今日を、粛々と生きていた。
 ただなにかを、ひたすら無造作に変えながら。
 
 ・・・・。
 ふぅ。 ←取り敢えず感想書けてほっとしている人w
 

 
 うみねこのなく頃に:
 うーん。
 難しいなぁ。
 や、ストーリーの難解さはともかく、それ以前に私がこの作品になにを感じているのか、どう観たのか
 というのが、以前に書いた外枠的な事以外になかなかみえなくて。
 あれ?終わっちゃった、まぁいいか。
 そんな感じ。 それでそんなあっさりな自分に驚きもしないというか。
 確かに作品の存在意義自体は傑作として評価したいのですけど、んー、なんかこう、ぐっとこう、
 熱く私を揺り動かしてくれるようなものが無いというか・・・・・あー・・・
 どうにも、視聴者をお客さん気分に閉じ込めてしまうというか、閉じ籠もってるのはうみねこの方なんで
 すけど、その館の「外」という枠の方に私達が閉じ込められてしまうというか、つまりなんかこう、こっちから
 は全然手が出せないのを呆然と遠目に眺めるしか無いというか・・・・・あー・・・・
 なんか遠くでイベントやって、あーやってるやってるとしばらく遠目に眺めてて、なんか終わったみたいだね、
 んじゃーいくか、みたいな、あーなんだろ、この感覚、すっごくそういうのと似てるというか、マジでこの
 作品を観て見終えた感覚ってこういう感じ・・・・・・・・あー・・・・・・
 あー・・
 だから、惨劇に走る訳ね、私の視点は。
 なんか絵羽おばさんのアレとか後半の後半は随分頑張ってたもんねぇ、私は大好きな訳ですが悪趣味
 全開な訳ですが。
 あー・・・
 やっぱし、論理を論理だけのものとして楽しむのって、私の趣味じゃ無いんだねぇ。
 や、論理が存在するということの論理、というものも、まぁそれも大きな論理な訳なんですけど、
 やっぱりその論理を深めていって、わーすごいって、んー、なんかそういう「技術的」な話で感心する
 だけなのはやっぱりそうで、うーん。
 全然、物足りない。
 ひぐらしの方が、そういう意味では「情感」というものの「怖さ」がメインに・・・って・・・・
 あー・・・・そっか、ひぐらしは「サスペンス」としての「謎解き」であって、うみねこは「推理」としての「謎解き
 」なんですよねぇ、この違いはやっぱり大きかった・・
 「おやしろ様」と「魔女」の違いを比べてみるとよくわかりますよね。
 うみねこにおける人物の死はあくまで記号ですし、ひぐらしは死そのものが滅茶苦茶訴えかけてくると
 いうか、うみねこは演繹的で、ひぐらしは帰納的というか、だからうみねこのバトラが死んだ人達のため
 にも犯人を見つけ出すっていうのがなんか薄っぺらというかおまけというか、まぁ推理モノとしてそれは
 べつに悪いことじゃ無いんですけど、だから逆に推理モノ自体が私には物足り無いというか、だったら
 そもそも人の死なんて素材使わなくてもいいじゃん、 勿 体 無 い じ ゃ ん 、というそれは
 人道的観点とはかけ離れた私の悪趣味から出てくるおもいなんですけどww、どうせ殺人起こすなら
 それから得られるもの全部どっちゃりぐっちゃりと使ってこうよ、っていうか、まぁあんましいうとプロバイダ
 の規約に引っかかりそうなのでやめときますがw
 まぁなにが言いたいかといいますと、うん。
 まぁ。
 うみねこは、あんまし面白くなかった、ということです。
 んで、面白さを見つける前に終わっちゃった、ということです。
 一応、他の人にとっては楽しめるだろう要素は、見つけましたけどね、ということです。
 私はちょっとね、ということです。
 というかまぁ。
 明らかにうみねこの一面しか観ないで言っている私のこの感想です。
 でもその一面以外の面に私の目を向かせるものが無かったんだから、それは作品のせいでしょ、
 とぬけぬけと言う私を、でもそれは本当にそういうものが無かったかどうかは言ってないんでしょ、という
 か、ええと、ほんとごめんなさい。 (ぁ)
 ・・・むしろ、第二期から本格的に私の感じた「物足りなさ」への橋渡しとして論理が使われていくの
 かもしれませんね。 第二期はありますよね?(微笑)
 
 
 
 
 という感じです、今回は。
 あと一回くらいで終われそうですね。
 というかあと一回、今月中に終わらせたい。
 終わらせます。 (宣言 ぉ)
 
 では、この辺りで、また。
 ごきげんよう。
 
 
 
 
 
 

 

-- 100121--                    

 

         

                                ■■ 野良猫のきく音 ■■

     
 
 
 
 
 『いらない者なんていない。
 
     いらない音なんて、ひとつもないのさ。』
 
 

                            〜ソ・ラ・ノ・ヲ・ト ・第三話・和宮梨旺の言葉より〜

 
 
 
 
 
 
 
 
 空の向こうから、朝日が差す。
 眩しさを超えて、衝動が胸に広がっていく。
 すべてを無茶苦茶にしかねないなにかが、そこには息づいている。
 それを私は、息を潜めて見つめている。
 腫れ物に触ることも出来ないような、怖さよりも震えよりも確かな想いがあるのに。
 この体は、動かないままに、千々に乱れて動き回る。
 疼く。
 その疼きを止めようと躍起になっているだけの自分に、疲れている。
 疲れた。
 一体私はなにをやっているんだろうという呟きを、ただ呆然と聞き続けている。
 轟
 なにが光り輝いたのかすら、私の瞳は感じていない。
 恐れ
 怒り
 すべて支配し、押さえ込み、その通りのいいなりになる、その私の中の陰険な怪物達の、
 その従順で欲深な顔に、私はただずっと、操られている。
 なぜだ なぜ従うんだ
 暴れたいだけなのに 壊したいだけなのに
 こんな世界、滅びてしまえばいいのに。
 その私の叫びを受け入れ、受け止めてくれた人は、もういない。
 その人がいなくなった事が、私のその叫びを私の胸の中に閉じ込めた。
 誰が、従うものか。
 誰がお前達の理不尽なだけの欲望に支配されるものか。
 世界中の愚か者どもに反旗を翻し、けれどその私の想いは、受け入れられる事の無いことを見越した
 上での、そんな強靱な孤独な猛りだった。
 
 いる
 
 私の中に 私がいる
 
 壊したいだけの
 暴れたいだけの
 
 そんな
 
 飼い主を求めている、野良猫が
 
 
 
 ◆
 
 ◆
 
 
 誰かのためにだったら、私は暴れたい私と、壊したい私を治められる。
 暴れたい想いと、壊したい想いが、人として、当然あるものだという激しい想いが私にはある。
 だから、そのことを認めて、そして愛してもくれる人がいたら、私は・・・・
 難儀な奴だよ、まったく。
 でもな、私はそういう自分の事が、好きなんだ。
 好きだって・・・言ってくれた人がいたんだ・・・・
 私が・・ほんとは自分の事が大好きで、この世界の事を愛している、そんな私を好きだと言ってくれた・・
 だから私は、自分の中の野獣達をぶちのめしつつ、優しく抱き締めることが出来た。
 厳しく、優しく、愛しく。
 
 
 なのに
 
 
 私は駄目だった
 
 
 
 今
 
 私の中では、その怪物じみた野獣達が、薄ら笑いを浮かべて、私の指図に従っている
 
 
 
 震えた
 ぽっつりと空に大きな穴が開いている。
 私はいつのまにか、私の中に入っていた。
 私こそ、従順に、嘗め切った態度で、私の指図に従い軽蔑の眼差しを向ける、そんな野良猫だった。
 完全に、飼い主を嘗めている。
 その私を激しく責め立てる私の拳には、力が入っていない。
 完全に、飼い猫に嘗められている。
 野良猫が、野良にならずとも、のさばっている。
 なんだろうか。
 もう、どうだっていいと感じている私がいた。
 どうでもいいままに、ただ憤っているだけ。
 また夜が明ける。
 それの繰り返し。
 頑張るだけじゃ、駄目なんだ。
 その言葉に、ただ振り回されているだけの私。
 それを生暖かい笑顔で迎えるその顔に腹が立つ。
 フィリシアの奴め、本当に、腹が立つ。
 いかにも私の中を見透かしたようなその笑顔が、一体私のなにを見透かしたのか、わからない。
 
 それが一番、腹が立つ。
 はらわたが、煮えくりかえる。
 
 
 無機的に落ち着く空が、深々と零れてくる。
 がちゃがちゃと、剣戟の響きを真似ただけの、乾いた安っぽい生活音が木霊する。
 駄目だ。
 私は、私の主人として、あまりに、未熟だ。
 どうしようもないほどに、私は私を受け入れてくれたあの人ほどに、私を受け入れる事が出来ない。
 私はただもう、敬虔な飼い猫になる事だけを考えてしまう。
 努力して、頑張って、必死に、熱く、懸命に。
 私の中の巫山戯た獣どもを置き捨てて、私はただこのまま・・・・・・・
 フィリシアが、巫山戯た眼差しを、じっと、飛ばしてくる。
 ちくしょう そういうことか
 頑張るだけじゃ、駄目なんだ。
 わかってるんだよ、私は。
 わかってる、けどそうしてわかってるという私に閉じてしまうだけで・・・
 私の中の野良猫は、なんのためにいるのか、わからなかったことなんて、無いのにな・・
 頑張ることに忠実になったって、意味なんて無い。
 いや・・・それどころか・・・
 私はただ、この世界に、たったひとりの、そう、たったひとりしかいない、この化け物な私を、恐れて、
 嫌って、憎んで、ただそれだけで、それだけで、飼い主に敬虔で忠実なる飼い猫になってしまう・・・
 
 誰が、従うか、そんな私に
 
 たったひとりの、唯一無二の自分を受け入れられない奴なんて。
 飼い主失格だ。
 
 
 いや
 
 
 
 人間 失格だ
 
 
 
 
 

 + +

 
 
 『それが金のためでもなんでもいい。 明確な目的がある人間はなんとなくの奴より、長持ちするし。』
 
 フィリシアの奴が聞いたら、目を細めて静かに嘲笑うのだろうな。
 あいつのそのむかつく笑顔を思い浮かべながら、私は自嘲気味にカナタの志望動機をきいていた。
 私はほんとはぶん殴ってやりたいはずなのにな、音楽を習いたいだと?、巫山戯るな、ってな。
 だが私はそれを、国のためだとか建前だけは立派な奴への嫌悪とすり替えて、誤魔化した。
 大事なのは、気持ちだ。
 目的を完遂する、意志だ。
 これみよがしに、私の鼻先を金髪の感触がかすめていく。
 似てもにつかないあの人と、フィリシアのあの忌々しい金色の香りが繋がっているのがきこえる。
 びしっ
 ヒビがヒビのままに固まっていく。
 フィリシアの香りをまとった、あの人の姿が、私の中に、私の言葉のままに流れ込んでくる。
 私はただ、暴れたいだけだ。
 音楽を習いたいだけという巫山戯た奴をぶん殴り、国のためとかぬかしながら金儲けしか頭に無い
 奴らをぶちのめしたいんだ。
 そして私は・・・・ほんとは・・・・
 なんとなくのゆるい存在を認め受け入れる事が出来ないほどに、激しく自分に囚われている。
 私はこんなに頑張っているのに、懸命なのに、しっかりと目的意識を持っているのに、なんとなくの
 ちゃらんぽらんとした奴らは・・・・・
 だから・・・
 
 私はいつのまにか、わからなくなっていた。
 いつのまにか、私と同じ目的と意識を持たない奴の事は、それがたとえどんなに目的意識を持って
 いる奴でも、私とは違うというだけで、なんとなくの奴だというものとして、私に認識されていた。
 
 そして私は、その事に気づく事無く、それこそなんとなくの感覚のままに、脊髄反射的に、目的意識
 を持っているなら私と違ったっていいじゃないか、という韜晦に走ってしまう。
 嘘ばっかり。
 フィリシアがにんまりと、しっかりと陰をつけて微笑んでいる。
 私はそうやって嘘ばかり、私はただ暴れたいだけなのに、壊したいだけなのに、それを安易になにも考え
 ずに治めることばかり。
 形ばかり、あの人の真似をして・・・
 あの人は・・・あの人ならきっと、カナタのそれだって、本当に受け入れられるだろう・・・・
 でも私は・・・獣なんだ・・・
 軍隊の入隊動機が、音楽を習いたいだなどと、それに憤らない私を、私は認めない。
 だが・・・・
 
 もう
 フィリシアが、口の形を作って、無音で語り出している。
 
 まて
 私が言う
 お前が言うな
 お前にだけは、あの人にだけは、もう、言わせてはいけないんだ
 
 
 
 ああ
 
 そうさ
 
 

私は

 

野良猫

 
 
 

人間の好きな

 
 
 
 

私だ

 
 
 
 
 
 音楽が好きで入った奴には腹が立つ。
 その私の怒りに耳を澄ませば澄ますほど。
 それとまったく同じ美しさで、べつの音が鳴り始める。
 私は・・・
 
 音楽が、好きだ
 
 軍隊と、音楽を、私は別々のものとして捉えることでしか、それぞれを守れなかった。
 馬鹿だよな・・・子供だよな・・・・フィリシアの私への憂いと、そして怒りがわかる・・・・
 私は・・・軍隊をなんだと思ってたんだろうな・・・・
 私こそただなんとなく、軍隊とはこうあるべきだという、そういう目先のひとつの目的で終わらせてしまって
 いたんだな。
 私にとって、軍隊というのは、そんな浅くも甘いものでも無いはずなのに・・・
 フィリシアの眼差しが、軍隊的な厳しさに身を委ねようとするばかりの私を、轟々と非難していた。
 逃げて・・・いたんだ・・・
 カナタの姿が、言葉が、私をジグザグに引き裂いていった。
 私は、なにをやっているんだろう。
 わからないことなんて、なくなっていた。
 高熱を発して倒れたカナタの姿が、私の母が倒れたそのときのそれと重なった。
 それが、私の、志望動機。
 守りたかった
 助けたかった
 
 なにもできない私が嫌だった
 
 でも
 なんのために守りたかったのか、助けたかったのか
 なぜなにもできない私が嫌なのか、わからなくなっていた。
 
 カナタ・・・
 カナタを守りたい、助けたいとおもう私の・・・・・・
 その気持ちに、動機も理由も無かった。
 けれど。
 なにも出来ない私の嫌さが、なにか出来ても全く変わらない事に気づいたんだ・・・
 私は・・・なんのために・・・・こんなに必死になるのか・・・・
 真っ白に、立ちこめる雲。
 曇天だ。
 光なんて、無い。
 なのにそこで、ラッパを吹く。
 音を鳴らす。
 高々と、深々と、凍えるように、震えるように、叫ぶように。
 なにより、愛するままに。
 雨が降ってきた。
 不思議だな、それで雲が晴れるなんて思っていないのに、雲を晴らすために吹き始めたはずなのに。
 それとはなんの関係も無く、ラッパを吹く。
 広く、広く、どこまでも果てしない、この空のままに。
 
 
 

− 音を 奏でる −

 
 
 
 気づけば晴れている。
 雨に濡れながら、すべてのままに、なにも願わずに、ただ私のままに、音のままに。
 吹き続ける。
 雲が流れ、光が差し、ひとつひとつ、空の音が、私の音と繋がっていく。
 ハーモニー。
 雲を消すために、光を求めるために吹いた音は、私の胸の中の野良猫に届けられた。
 その猫はぎぃぎぃとその音で爪を研ぎ、牙を磨いた。
 そして、その猫は、その私は・・・・・・・
 重苦しく、空を、見上げたんだ
 ああ
 
 わたしの
 このいやらしい音さえも
 
 あの空の中で、鳴り響きたい、と
 
 
 私も、すべての音と繋がり合った、音楽を奏でたい、と。
 
 
 カナタの想いがわからないなんてこと、無いさ。
 大丈夫だ、フィリシア。
 カナタの音を受け入れられないほど、私はまだ、堕ちてないさ。
 私の中の、この胸の中に息づく、じゃじゃ馬さえも喰い殺す、この膨大な野良猫が、言ってるんだ。
 あいつを殴り飛ばせ、叱り飛ばせ。
 そして、抱き締めろ、ってな。
 カナタは、私と同じだ。
 いや。
 私の中の、私にとっての、憎くも愛しい野良猫そのものなんだ、カナタは。
 こいつを守り、育てられないほど、私は私を諦めてなんかいない。
 私は・・・
 あの人に・・・・
 そうして貰った・・・・
 
 いや
 
 あの人にそうして貰った、その私を支持しているんだ
 
 
 フィリシアが、真顔になった。
 まったく、逆にかえってむかつくぞ、ふふ。
 
 
 ああ
 
 私は人間が好きだ。
 
 
 だからなにより、人間が好きな、そいつの中の野良猫を、愛してる。
 
 
 
 
 
 

私も

 
 

奏でたい

 

 

 

音楽を

 
 

胸が、深まっていく

 

ああ

 
 

『これが、たぶんあの曲の完成した形だ。』

 

『いくつもの楽器、様々なパートが響き合って、ひとつの音楽になる。』

 
 
 

深い

 
 

深い

 
 

どこまでも

 
 
 
 
 カナタがいる。
 目を輝かせる前に、耳を澄ます前に、そっと。
 目を開き、耳を傾ける。
 胸の中にいる、ただひとりのカナタが触れ合う、私達人間達のぬくもりを、ただ。
 あいつは、カナタは、感じていた。
 ああ・・・あの人は・・・きっと・・・
 私のことも・・そういう風に見て、聞いて・・・・感じてくれてたんだろう・・・
 
 ああ
 
 ああ
 
 そうだ
 
 
 
 『そんな目で見るな、受け売りなんだ。 私が一番憧れて、一番尊敬する人の。』
 
 なんだろう
 こんなに 自分に向き合えるなんて
 
 『その人の言葉を借りれば、カナタ、先輩や上官はなんのためにいると思う?』
 
 ああ

 
 『後輩に迷惑をかけられるためだ。』
 
 −− 私が一番 一番 大切におもっていること

 
 
 『今は出来なくていい。
  その悔しさや無力さ、守って貰った嬉しさだけを覚えとけ。
    それがいつか、お前が守る立場になったときの糧になる。』
 
 −− 私が一番 一番 愛していること
 
 
 『だから、好きなだけ迷惑をかけろ。
  私も、そうしてきた。』
 
 
 思い出す。
 ただの一度も途切れたことの無い、私の想い。
 これが私の、大切な、世界で一番愛している私の言葉だ。
 あの人に教えて貰い、あの人に与えて貰った、世界の可能性。
 不思議なものだ。
 私はそんなもの、求めてはいなかったはずなのに、それだけを求めていたことに、今初めて気づいたよ。
 これが私の願い。
 いや。
 そんな甘えたものじゃ無い。
 
 
 + これが私の、和宮梨旺の、志。 +
 
 
 
 
 そして・・・・
 
 
 
 

目を輝かせて
 

耳を澄まして

 
 

『わかりました!』
 

『これからも、いっぱいいーっぱい、先輩に迷惑かけますっ!』

 
 

と叫ぶ

 

そのカナタの笑顔に

 
 

私は

 
 

野良猫の音を きいた

 
 
 

ああ

 

今を生きるリオとして、リオ先輩として、
 

私にはこの音こそ、相応しい。

 
 
 
 
 
 よーし、私はこの通り優しいが、甘くは無いのでガンガン厳しくいくぞ!
 体調管理もしっかりな! 頑張って風邪をひかない努力をしろ!
 だが見栄も張っていいぞ、いや見栄も大いに張れ、誰かのために風邪をひいてでも努力しろ!
 それで風邪ひいたら面倒みてやる! 愚か者と叱り飛ばしながら手厚く看病してやる!
 だから。
 だから、おろおろと狼狽えてどう看病すればいいのかわからない、そんな私のためにも。
 体調管理はしっかりな!
 元に戻ったな! 空深二等兵!
 『辛かったら、ちゃんと言うんだぞ。』
 なんでも話せ。
 話したくないという気持ちもだ。
 私も、そうしてきたんだ。
 だが、私は厳しいぞ。
 強引だぞ? 不器用だぞ?
 乱暴だし、叱るときはがっちり鬼のように怒鳴ってしまうからな。
 少なくとも簡単に後輩が自分のことを話せるような、そんなレベルの高い先輩じゃ無いぞ。
 ああ
 だから私は、自分のレベルを上げる。
 なにせ・・・・お前の笑顔で、ああ言われちゃな・・・・頑張らない訳にはいかないだろ? 
 ふふ・・・まったく・・・おまえはすごい奴だよ
 私がどんなに駄目な奴でも、お前は絶対におまえと私のために、話してくれそうなんだものな。
 そのおまえと、そしてあの忌々しいフィリシアがいる限り、私は私を野放しにしておく訳にはいかないな。
 厳しいだけの、頑張るだけの、そんな私を生暖かく見つめる野良猫の瞳が、私にはあるさ。
 私が私を飼う理由は、それだけで充分だ。
 私は野良猫。
 野良猫のきく音の響き合うこの場所で。
 私は、愛しく、深く、飼われていく。
 ああ たまらないな
 あの人に、守って貰った、受け入れて貰えた嬉しさが・・・・・
 
 
 
 
 
 今 どうしようもなく きこえているんだ
 
 
 
 
 
 どういう音なのかは
 
 
 
 ふふ
 
 
 
 ・・・・・ 『秘密だ♪』
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 だから、そのにやにや笑いをやめろっての、この陰険女がぁっ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                              ◆ 『』内文章、アニメソ・ラ・ノ・ヲ・ト」より引用 ◆
 
 
 

 

-- 100118--                    

 

         

                         ■■ がーるずびーあんびしゃす♪ ■■

     
 
 
 
 
 一大寒波が押し寄せている今日この頃、みなさんごきげんようでも寒いのは無しね。 (挨拶)
 
 
 改めまして、はい、紅い瞳です。 もうこれはほんと寒波な。 ビッグウェーブ!
 今年に入ってはや半月、そろそろ私もエンジンかかってきたというより、ヘンな方向に空回りまくって
 いたのがようやく落ち着いてきたようです。
 僅か半月で落ち着けるようになってきたのですから、紅い瞳も大人になりました、えっへん。
 でもね、今度はわざわざそういう報告をして、どうだ!、って顔しないで、もっと謙虚に、たかだか半月
 ですと、さらりと言えるようになったら、もっといいと思いますよ。
 ほんとうに、半月なんてね・・・・・・・・・もうほんといい加減にしろよ私。 (大変反省しております)
 
 
 ということで、半月間も空回りしていた私には厳重注意をしておくとして。
 はい。
 きましたよ、アニメ。
 ・・・・。
 
 『またひとつ、素敵を見つけちゃった♪』  byアニメ「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」
 
 ・・・。
 はい。
 さらなる勢いで空回りするべとばかりに、それを全開で後押しするようなアニメがきましたよ。
 反省はしております、厳重注意はされました、した上でされた上で、毒は毒を以て制すというように、
 空回りを正常に回すためにはむしろ自発的に空回りしてみたらいいんじゃない?的な、そういう口実、
 じゃなくて、発想の元に、ええ。
 今期は三ヶ月ぶりにアニメの連続感想を書くことに決定致しました。
 おまけに、続編作では無い完全新作のアニメの感想は、一昨年の夏の夏目友人帳以来です。
 なんと、約一年半ぶりです。 ・・・・なんだその長さ
 ほんとこの頃ずっと続編ばっかりだったですからね、初めて出会う作品の感想を書くということの、
 どうしようもない新鮮さと、ほんとにどうしようもなさ、うん、ほんと最初どう書くかどう書けるかていうか
 私こんなん三ヶ月も書けるの?いや無理無理だからこれ、みたいな、そういう感じを忘れていました
 からね、完全に。
 今、めっちゃ新鮮です。
 2010年初めに、10年代のいっちばん初めに、また初心にかえって今、こうして新しい感想体験に
 突入しているのです。
 
 うわー
 なんか、ぞくぞくする。
 
 うん。
 「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」という、大変に素晴らしい作品なのですけれどね。
 すっごい素質を感じるっていうか、いやむしろ可能性ですか、なんか最初というか放送前は、まぁ
 絵柄は可愛いけどほどほどにな、程度の興味しかわかなくて、で、次に一回観たときは、確かにぴん
 とくるものはあったんだけど、だからこそなんか、怖じ気づいちゃって。
 やー・・これ私、ほんとに感想書けるんやろか
 それはただの怯えだったんですよね。
 だのに、私はそれを、近年培ってきた自分の感想執筆技術と照らし合わせて、それに見合う作品か
 どうか、という意味でだけでこの作品を見て、無理だろな、私の手の届く範囲を超えてるから、
 まぁ私が書かなくても他の人が書いてくれるからいいでしょみたいな、そういう、そういう・・・・
 
 あー・・・・
 
 なんだか、腹立ってきた。 (ぉ)
 
 っていうか、第二話を観た時点で、そういう風にいつのまにか考えるようになってた自分に呆れて。
 
 悔しくなってきて。
 
 
 気がついたら、感想、書いてました。
 
 むしゃくしゃしたのでやった、今は反省している
 
 
 そう、そうなんですよね、私って。
 アニメって私にとって本来そういうもので、絶対無理、わからん、これ無理だからこれ、こんなん私ごとき
 に書ける訳無い、とか、そういう無理とかわからないとか、常にそういうものを背負ってやってくるもので。
 無理で当然、わからなくて当然、だからこそ、私が書く意味がある。
 そして、面白いことに、嬉しいことに、この「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」という作品こそ、まさにそういう作品で
 あって。
 無理なものを無理と言うことに如何に力を込めるか、では無く、無理なものを無理のままに、
 だんだんと溶かして、その中で自分だけの実感を手に入れて、それをみんなへと繋げていく、
 まさにこの作品はそういう作品です。
 そしてなにより、極めて革新的、革命的な作品になる可能性が高い作品です。
 無理というのは、既にひとつの理が成立していて、その理の範囲内で照らして、それが通るか通らない
 かで、通らないと判断されたものを指します。
 いわゆる、道理、ですね、通る方は。
 道理が通れば無理は引っ込む。
 では逆に。
 無理が通れば道理は引っ込む。
 そもそも前提となっている理そのものを問う。
 今、あなたが無理と判断したそれは、一体どういう理の元で判断されたものなの?
 如何にその理の範囲内で道理が通っていても、それはそれだけの話。
 この作品に於ける「世界」というのは、どうやら終わりに向かっています。
 しかしそれはある意味、ひとつの理の範囲内で描かれた「世界」の話であって、その「世界」という
 構図とそれを描いた理によって作られた「現実」が、ひとつの道理によって整頓され、そしてそれが、
 その構図と整頓が維持されなくなった事によって、だから「世界」が「終わる」とされている。
 資源が尽き、技術が途絶え、人口が減る一方。
 資源に満ち、技術は発展を遂げ、人口が増える一方の、そういう「あるべき姿」としての「世界」しか、
 それしかそこに無いという、それこその。
 
 
 それこそへの、いっぱい、いっぱいの、悔しさの叫び。
 
 それが、この作品の内包する一番の魂であって。
 
 そして、だからこそ。
 
 なによりもその魂のままに、ひとつだけでは無い「世界」を作っていく。
 
 
 確かに、貧しいんですよね、世界がひとつしか無いって。
 私もそれはよくわかるなぁ、すぐひとつのものを守ることで頭一杯になっちゃうし。
 そしてすぐにそれを正当化するだけの自分になっちゃったり、頑張るために諦めたり怠けたり、ああもう。
 世界なんて、もう、新しく作る以前に、既に世界がひとつのときから、目の前に無数に広がってるのに。
 生活の中の実感。
 そういう言葉にまとめてしまうと、なんか寂しげなまとまりを得て、なんか違うものになってしまう気がする
 のだけれど、私はむしろ今、これはこれこそ新しい世界の創造なんじゃないかなって思う。
 ガールズビーアンビシャス。
 この作品のED曲のタイトルですけど、あーそっかって、思いましたよ、これ。
 少女よ、大志を抱け。
 元はボーイズビーアンビシャス、すなわち少年よ大志を抱けって言葉からですけど、これに於ける「大志」
 って、少女のそれと同じであり、同じで無かったりする。
 志。
 それに大きさって、あるの?
 なんていうか、少年のそれは、なんかひとつの「世界」を設定して、その世界を如何にせん、というもの
 だと思うし、そういう意味で、少女にもそれと同じことをしろ、ということには、(男性側の上から目線でと
 いう意味では)なんか違和感あるっていうか、だから私は、この作品のキャラ達が所属するのが軍隊
 っていうのは、とっても意味があるというか、軍隊ってそういう意味でのぼーいずびーあんびしゃすなもの
 であって、じゃあその中で少年みたく少女が頑張ったって、それこそただの萌えっつーか、そんなんだったら
 私は観ない。 全く興味無い。
 この作品に於ける志は、そういう意味では「大きさ」は少年のそれと同じだけど、でも中身と方向性は
 全く違うとおもう。
 当たり前っちゃ当たり前なんだけど。
 
 
 わたしら、生きてんだよね?
 
 
 もっともっと、生きてることと向き合いたい。
 ていうかもう、なにより向き合ってるからこそ、戦うべきはなんなのか、わからないことなんて無い。
 それは、ひとつの「世界」を作って、それが今滅びようとしていて、そうしてもう終わりだと思っている、
 なにより他ならない、その終わろうとしている自分こそと、今、戦わなきゃ。
 楽しくなくちゃ、嘘だよ。
 ひとりは、嫌だよ。
 美味しいもの一杯あるのに、というかまだ私の知らない、誰も食べたことの無い美味しいものだって
 あるはずなのに、誰かが作ってくれた、珍しくは無いのにとってもとってもあったかくて美味しいものだって、
 全然まったく、私達が生きてる限り、無くなったりはしないのに。
 でも、必ずそういう自分の中に、そういうものは「無い」んだって言いたい自分がいる事を感じてる。
 「ひとつの世界」を設定して、それを動かす理に埋もれようとするのは、実はたぶん、そうして自らが
 圧倒的に広くて、とてつもなく深いこの世界に晒されている、その自分が恐ろしいからなんだよね。
 だから、ひとつの世界の終わりと心中することで、その恐怖から逃れようとしてる。
 希望の光は、絶望の光よりも断然怖い、そう、それは私がこの頃思ってることと通じること。
 生き恥を晒してまで生きたくない、という恥、みたいな。
 うん。
 でもね、この作品のすごくて、そして素晴らしいところはね、そういう「ひとつの世界」を持つこと自体は
 否定しない、どころか、むしろそういう「ひとつの世界」というものすら、もっと楽しく、もっともっと私達が
 楽しく生きてくために有効に使っていこうよ、っていう、そういうあくなき「がーるずびーあんびしゃす」に
 よってこそ、この作品が動いているところなんです。
 ほんとは、私達がやらなきゃいけないと思ってることの、何億倍も何兆倍もやらなくちゃいけない事
 なんてありますし、そもそも私達の生活というのは、そういうものの隠蔽から成り立ってる。
 たとえば、世の中の色々ひどい事から目を背けている人に、そうして自分から向き合わなくてはいけ
 ない事から目を逸らすのはなんだ、とかいう人は、同時に、そうして自分の設定した「世の中の色々
 ひどい事」というひとつの「世界」を設定して、それに囚われていて、それ以上に観なければならない
 もの、つまり生活の楽しみとか、そういうものからは実は目を逸らしてたりする。
 五十歩百歩というか、ほんとうの意味で、人の振り見て我が振り直せ、ってこと。
 私達が捉えてる「現実」の厳しさなんて、あんまりにも甘くて、狭い。
 むしろその「現実の厳しさ」の甘さと狭さこそが、私達を圧倒的に絶大な世界の豊かさ複雑さから
 守ってくれてる。
 
 だから。
 ぼーいずびーあんびしゃす的な、「ひとつの世界」というのは頼りになるし、助けになる。
 
 なんのための頼り? なんのための助け?
 
 
 決まってるじゃない
 
 
 
 私達が、この圧倒的に絶大で無数の世界と、圧倒的に向き合っていくためじゃん!
 
 
 
 がっちりどっぷり無数の世界と四つに組み合ってばかりじゃ、とてもじゃないけど人間は保たない。
 だから、いつも楽しく生活に向き合い楽しむ人は、その深い疲労をなによりも切実に感じてる。
 だから、ひとつの世界に、少年の抱く大志に憧れる。
 だって、ラクだもの。
 それになんか、世界を「物語」として楽しめて、その中での自分を感じられるしね、うは萌えす。(ぉぃ)
 だからどっちかっていうと、大志を抱く少年萌えっていうか、でも自分自身はやっぱりがっちりどっぷり
 な生活にいる訳で、でもだからこそ、逆に、べつの「あり得たかもしれない生活」に憧れるのは当然
 っていうか、でも自分自身はやっぱりがっちりどっぷりな生活にいる訳で(二回目)、だからその少年に
 自分を投影する手前で、その少年こそを自分の生活の中に萌えとして取り入れて楽しむ。
 どこまでいっても自分からは逃げられない。
 でもだから。
 自分が好き。
 自分が好きな自分と向き合える。
 だから、「ひとつの世界」というものも、がっちりどっぷり使っている、「楽しくてどうしようもない」生活の、
 その中のひとつとして楽しんでいくことが出来る。
 「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」の主人公、空深彼方はそうして、軍隊的な挨拶とかを楽しんでる。
 どっきどき。
 彼方の本質というか魂というか、そういうのは完全生活指向で、要するにラッパ、あ、感想でラッパラッパ
 書いちゃったけどあれよく考えたらトランペットなんですよね、で、要するにトランペット習いたくて軍隊
 入ったっていうのが冗談でもなんでも無い本当で、本音ですら無い本当で、けど、トランペットを吹き
 たいという生活的なものと軍隊的なものを決して分離せずに、或いは「分離するべきモノ」として、
 確かにその「カナタ」の生活の中に溶け込んでる。
 うわー、楽しそう。
 これは楽しい。
 これは、私達をいろんな囚われや括りから解き放つほどの、魅力。
 そういう風に、私はこの作品を、「みて」、「よんで」、「かく」。
 そしてなにより。
 
 
 
 私はこの作品に充ち満ちて溢れ出している、活き活きとした生の音を、感じて。
 
 そしてそれについて、色々考えています。
 
 
 
 ぶっちゃけ、この作品は芸が細かい、って言っちゃうとあれですけど、細かいところで色々やってて、
 なんのことは無いものだったりするんですけど、良い頭の体操になるというか、ちょっとした伏線を仕掛け、
 それをきっちり回収とかしてたり、喋ってないキャラもちゃんと動いてたり、掛け合いなんかもテンポも
 良いどころかなかなか切れ味も気持ちよく、ノエルとクレハの技術者のスタンス論争とか、怖いからやだ
 とか、あれには笑いましたw、うん、そういうのが、たんにそれだけをみつけて楽しむとかそういうものじゃ
 なく、そういう細かいところまでちゃんと目を向けて感じて、そこに「生活」を感じているという、まぎれも
 無いこの作品自身が生きるということを楽しんでいるのが見えて、とってもぞくぞくするんですね。
 伏線とその回収なんかも、そうやってちょこまかと動かすことで、私達視聴者を、あの砦の生活と繋げて
 いってくれる、その「慣らし」みたいな感じがするんですよね、ああ、この世界って、この私達の生活って
 とんでもなくいろんなもので出来てて、繋がってるんだなぁって、こういう感覚、アニメファンには結構
 わかる感覚だと思うんですよねぇ、謎解き的なすっきり感では無い、そういうなんか、「豊か」な感触
 というか、贅沢、というとちょっとサービス的な感じなので違うかな、うん。
 
 あーあと、隠喩?
 「音」とか、「ゆーれい」とか、わー、なにこのハイスペック、一見だらっと観ちゃうと普通なストーリーモノ
 というか雰囲気アニメで、設定とかでも個性的さは無いんだけど、甘かった。
 それは私が甘かったよみなさん。みなさん私が甘かったよ。
 この作品は、かなり読み解くことにも耐えうる、そういう隠喩とか抽象とかを備えてるし、まさに、なんてい
 うか、今この時代に、この年に、この作品を作り世に送り出した、この作品を作った人達の「志」を、
 私はとっても感じるなぁ、というか第二話観たときにやっとわかったんですけどね遅いよ私甘いよ私。
 これ、ほんと今生きてる私達が、今見えてる問題だけを考えることだけにでも色々使える隠喩が
 ありますよ。
 たんなる軍隊萌えアニメとして捉えるだけなら、まぁ十把一絡げで終わっちゃうだろけど、や、私は
 萌え自体は否定してないから割と結構敏感に萌えセンサーは稼働してるってなに言わせんの、
 まぁつまり萌えは萌えとして、ミリタリーはミリタリーとして楽しむなり批判するなりして、それはそれとして、
 色々と考えて読み解いて読み取ってみてみるだけでも、まずはこの作品の入り口にはあっさり入れる
 んじゃないかなって思います。
 そして、そうして読み取っていったものから、今ここにこうして「生きている」私達自身が、主体的に
 問いを求めて、感じて考えていったら・・・・・
 
 この作品は、稀代の傑作になるかもしれません。
 
 
 
 「作品」とは、それを観る者が創る、それを豊かに示す作品にならんことを。
 
 
 
 『アニメーションには”力”がある』

  その無限の可能性を実感する新しいステージ。 それが『アニメノチカラ』
 
 アニメノチカラ という姿勢に、私は賛同致します。
 
 
 
 とまぁ、こんな感じですっかり語ってしまいました。
 そして語ってしまったからにはわたくし、誠心誠意、責任と誇りを以て、「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」の感想を
 書いていかせて頂く所存でありますっ! 退路は断ちました! (ぉぃ)
 うん。
 まぁ、あれだ、がーるずびーとか言いましたけど、がーるもぼーいも関係無いっすからね、「ひとつの世界
 」というものをどう使っていくか、楽しむの?楽しまないの?、っていう話に男も女もありませんからね、
 「ひとつの世界」を設定して必死に頑張ってる女の子にも、設定した「ひとつの世界」に疲れてる草食
 な男の子にも、うん、改めて、今、改めて、そういうことこそを考えてみたら、なんかもう、色々アレなん
 じゃないかなぁ、アレってなんでしょうかね、私にもわかりませんね、私はもう寝るから。 (まてい)
 なにはともあれ、これから三ヶ月間、「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」の感想を書かせて頂きますので、どうぞ、
 よろしくお願いします。
 そして、紅い瞳はアニメ「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」を応援及び皆様にお勧め致します♪
 
 
 
 
 ◆
 
 さて、すっかり長くなってしまいました。
 ので、申し訳ありませんけれど、今日は前期アニメの感想は中止されて頂きます。
 いやこれほんと1月中にすら終わらないかもしれません・・・・ごめんなさい・・・(土下座)
 そして土下座しながら、今期開始アニメの、まだ観ていなかった作品の感想を書いてみます。
 「はなまる幼稚園」と、「ダンスインザヴァンパイアバンド」です。
 では早速。
 
 
 はなまる幼稚園:
 か、かわいい・・・・ ←目が点
 やばい、まずい、これは可愛い、ひよこ、ひよこな可愛さきたよ。
 もっとロリっぽい感じになるかと思ってたけど、余計な心配無く普通にほのぼのな感じで、あーなんか
 ぽてまよ思い出しますねぇ、かわいー。
 あの子供のデザイン、そうね、まさにデザインが私的にツボで、なんかいつまでもころころと動き回る
 あの子達の風景をみてるだけでもなんかいいなぁ、可愛いなぁ子供。
 んで、デザイン的にはひよこだけで、中身的にはちょっとおしゃまな感じで、んー、いやらしい感じなそれ
 こそロリな感じじゃなくて、ほんとおしゃまという感じで、あら可愛い、子供っぽく無い子供、ではあるの
 だけれど、でも子供らしいというか、幼稚園児らしくは無いけど小学生くらいっぽいというか、うーん、
 なんかだからそれがあのひよこなデザインでこしょこしょと忙しなくて、それがコミカルで、あーこれ、
 よつばとに似てる、んー、全然似てないけど、最終的に得る感触というか読後感が、よつばとのそれと
 同じというか、もうこういう子達が実際にいるかどうかはどうでもいいって思うのに、なんか知らないけど
 ほほえましいというか、うんいるいるこういう子、とかって無責任に優しく頷いてあげられるというか、
 とにかくほんとよく動く、だからツッチー(先生)主体でみると、なんかコメディな感じで、翻弄というほど
 じゃ無いけど、色々とばたばたと振り回されるそのコメディとして面白いけど、それ以上にこの作品は、
 子供達の側からの主体でみてみると、なんだかああいう先生の下で所狭しと遊び回る、子供の小さい
 んだけどとっても楽しい世界がよくみえて、なんだかただ観ててあったかい気持ちになる。
 まぁあのツッチーの先輩さんの人生がさりげにすごいんですけどw、でもなんか、その先輩の人生が、
 その娘にちゃんと暖かい形で繋がれている感触を、後輩のツッチーがひとつの支え手として関わってる
 風景が、なんだかこう、あったかい。
 ・・・・あったかいしか言ってないよね、あったかいもん、あったかいんだから! (はいはい)
 うん、これはお気に入りになりそうな。
 ていうかあんず家のあの雰囲気が好き、先輩の愛情の明るさがあんずちゃんを育ててる感じがあって、
 ああこういうのいいねぇ大好き、実際ツッチーとあんずちゃんの年の差カップルが成立するかどうかは
 さておきw、あんずちゃんのツッチーへの「恋」は先輩的に応援したいな。
 うん、今年度不足気味のコメディ分の補充を期待してますよ♪
 
 
 
 ダンスインザヴァンパイアバンド:
 微妙。
 ていうか第一話しかまだ観てないんですけど、なにあれ。
 や、わかりますよ?、検証番組風というか、文字通り検証番組の作りにしてるのは。
 そりゃわかりますよ?、かなり色々似せて作ってるというのは、結構頑張ったんですねっていうのは。
 でもさ。
 あれは頑張ったってだけだよねぇ。(溜息)
 それこそ偽物をどんなに頑張ったって、似てるだけでさ、そりゃ許容しようと思えば出来るよ?、でもさ、
 わざわざあんなスタイルにしようとって決まった時点で、こっち(視聴者)としてはじゃあやるんなら徹底的
 に完璧にやりなさいよねって感じなのに、あれじゃねぇ・・・あれなら普通に第一話やった方がマシだし、
 それをやらないでわざわざああいう形式にした意味が無いっていうか・・・・・ほんとなにやってんの?
 とにかく、中途半端。
 似せるなら似せるでちゃんとやりなさいよ、あそこまでやったアニメはそうそうないからそりゃ驚くけど、
 それは先駆者がいなくて比較するものが無いからだけの話で、先駆者がいてそれと比較したら、
 あんなん手抜きだらけっていうか形だけは整えてありますけどねみたいな、あーなんかあれはちょっと
 不快な感じがしました、私は。
 「リアル」の形式を踏んで、だからリアルを感じなさいっていうか、そういう押しつけっていうか、いやあれ、
 どう観たって私には不自然っていうかむしろ逆にリアルさを損なってるよ、形整えたからってリアルに
 感じる訳じゃ無いでしょ、逆に食傷レベルですよあれは、こういうタイプのものはアニメに限らずに、
 私は肯定したく無いんですよねぇ、正直。
 まぁそれでもリアルを感じようと思えば自助努力で出来ますけど(ぇ)、うーん、なんかちょっとねぇ。
 だって、ラストでヴァンパイアがほんとに出てきて、そして女王登場で、なんかあれがなんかもったいなく
 て、私的には完全に女王があの「リアル」さに消されちゃって、滅茶苦茶いびつで、あーもったいない、
 これは久しぶりに作品の作りに対して批判的に言及したい、そんな第一話でした。
 むしろ逆に、こういったやり方自体の成熟は図れると思いますし、まだまだこれからな気がしますので、
 そういうもっと洗練された迫力のあるものなら期待していたりします。
 けど第二話からは普通に戻るのかな? けどそれはそれでここまでやられちゃったあとにそれだと、逆に
 なんだかなぁという気分にもなりそうで、現在私的には気分は大変に微妙です。(微笑)
 微妙からのスタートです、つまり評価は保留です☆  ←結論を先延ばしにする結論
 まぁ肝心のお話の中身はまだ全然出てきてないので、割と期待してはいます。
 
 
 
 はい、以上で今期視聴する予定の作品の第一話は全部見ました。
 あとは一応月末に、「刀語」があるのですけど、これは始まるのが遅い上に、月一回放送という形態
 ですので、まぁいいかと。 いや観ますけどね。
 んで、忘れてましたけど、今期視聴リストをUpします。
 まだ一応暫定版です。

 
 月: ソ・ラ・ノ・ヲ・ト
 火: (君に届け)・ダンスインザヴァンパイアバンド
 水: バカとテストと召喚獣
 木: (銀魂)・ひだまりスケッチ×☆☆☆・おおかみかくし・おまもりひまり
 金: デュラララ!
 土: (とある科学の電磁砲)・(天体戦士サンレッド第二期)
 日: (鋼の錬金術師)・はなまる幼稚園
 
                              :全13作品 ()付きは前期以前よりの継続作
 

 
 あ、結構前期から減りましたね。 意図せずして減量成功!w
 これに刀語が一応入って、あとのだめ完結編を観たり観なかったりして(ぉぃ)、それからこの暫定版
 から削除する可能性のあるバカテス、うん、これちょっと微妙になりかけてるんですよ、うん、それらの
 差し引きして、まぁ、次回辺りに決定版をUpします。
 
 
 
 
 ということで、今回はここまで。
 また次回お会い致しましょう、へっくし。 (寒いよ冷たいよ)
 
 
 
 
 
 
 
 

 

-- 100115--                    

 

         

                            ■■ 悔しい音を抱き締めたら ■■

     
 
 
 
 
 
 
 
 
 『あったりまえでしょ! 私はこの素敵で素敵で、大好きな第1121小隊の砲手なんだからっ!!』
 

〜ソ・ラ・ノ・ヲ・ト ・第二話・墨埜谷暮羽の言葉より〜

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

嫌な朝が始まった

 
 
 
 
 
 
 
 だけど、気にしてなんていられない。
 やること一杯あるんだから。
 そう思った瞬間、私の肩にずしりとなにかが覆い被さる音がきこえた。
 ずしん
 どこまでも響くような、嫌な、嫌な、へたくそな音がきこえた。
 振り返ると、あいつがいた。
 リオ先輩ところころと嬉しそうに向き合う、あいつがいた。
 なんであんたはそこにいて、私はここにいるのよ。
 思い切り、叫んでやった。
 嫌い、嫌い
 なんの音も立てない泥沼のような石壁を、どんと、ひとつ叩く。
 あ・・
 だけど、気にしてなんていられない。
 私は朝一番で、自分の気持ちを投げ捨てる。
 でも私の肩に寄りかかった重みは、徹夜明けのノエルの体重とすり替わって、見えなくなってしまう。
 あ・・・
 私はいつもそうして、私が背負う重みを逃がしてしまう。
 こうしていつも、私は一杯ある、毎日やる事に捕まって、それ以上にやらなければいけないものから、
 手が離れてしまう。
 私しか、いないのに・・・
 なのに隊長とリオ先輩は、私にいつも、いますぐ私にでも出来ることばかりやらせようとする。
 爽やかすぎる耳鳴りが、胸を締め付ける。
 もしかして隊長と先輩は、わざと見ないふりをしているんだろうか・・・
 隊長はともかく、厳しいリオ先輩がそんな事をするはずも無いと思うけど・・・・・
 
 不安が私の背中を、ぐいぐいと押す。
 
 あーもう、へったくそ、なんなのあの音は。
 やめてよ。
 私は先に行く訳にはいかないんだから。
 ここで踏みとどまって、やらなきゃいけない事をやらなくちゃいけないんだから。
 そりゃ私だって、頑張ってくれてるノエルの事ほっとけないわよ、ていうかほんとほっとけないわよ、
 隊長だって一見ぽやぽやしてるけど実はちゃんとしっかりしてる、ようで普通にいい加減だし、
 リオ先輩は素敵だし私の憧れだけど、隊長達には甘いところがあるし・・・なんか諦めてるし・・・
 でもなんか、それだけじゃ駄目なのよ、そのことだけをどうにかしてるだけじゃ。
 ウチの隊がお荷物でみそっかすで、ほとんど見捨てられてるようなこの現状で、いいわけ無い。
 雨がばりばりと降っている。
 なんとかしないと なんとかしないと
 この雨がすべてを流してしまう前に。
 なんとかする前に、見栄を張る。
 ぴしゃんと、折れ曲がりそうな針金が、それでもまっすぐ固まっていく感じ。
 大事なのはプライドよ。
 諦めたら終わりなのよ、私達はまだこれからよ、駄目なんかじゃ無いわ。
 だからもう、私は毎日、激怒しながら日々の雑務をこなしている。
 ひとつひとつ、きっちりと形式を踏んで、すべてに私の意志と想いを込めて。
 けれどそれはいつも、形だけのもので終わってしまうという、その私の溜息に殺されていく。
 私は、この形だって楽しめたはずなのに・・・・・
 追いつけない。
 完全なる空回り。
 虚しいなんてもんじゃないわよ。
 でも私はそうしてやってきた。
 ノエルに喝を入れて、隊長に抗議して、リオ先輩に色々しっかり教えて貰うために頑張って。
 充実感なんか無いわ。
 私にあったのは、薄くて長い絶望だけ。
 そして私はその中で、焦れるだけ焦っていた。
 ぐちゃり
 私の背中に、腐ったなにかが熟れ墜ちる。
 なんのために怒っているのかわからなくなるくらいに、私はぐっと足下を見つめて走っていた。
 ばかじゃないの 馬っ鹿じゃないの
 私だって、自分が周りが見えてないなんて事くらい、わかるわよ。
 ぐずぐずになるまで頑張って、みんなが気まずくなるくらいに頑張って、空気が悪くなっているのがどうし
 ようも無くわかって、でもだからこそここで諦めたら終わりだと思って、全部自分で被って、そうしたら、
 隊長はよしよしといつも生暖かく微笑んで、リオ先輩は黙って腕組み、ノエルはとっくに居眠りモード。
 空回り。
 ほんとは空気が悪くなることすら無かったのかもしれない。
 みんなそれぞれ、自分なりにちゃんと楽しく生きてるんだもの、私がぎゃーぎゃー言ったくらいのことで、
 そもそもどうにかなるものじゃないのかもしれない。
 
 無駄  なのかなぁ      やっぱり
 
 ぽつり ぽつり
 雨音だけがきこえる。
 私はずっと、その中にいた。
 いつのまにか、時折、ほんの一瞬、みんなを怨んでいる私を見つける。
 怖い
 怖くて、怖くて、堪らなくなる。
 不安
 ぴたりと、その恐怖を感じたとき、私の背中をあんなに激しく押していた不安の姿が消える。
 どうしようも無く 怖い
 怨むくらいなら、いっそ私はなにもかも諦めようか。
 みそっかす部隊でも、敵なんか来ない砦で、軍隊ごっこしてそのまま終わる、そうしようか。
 私は・・・
 リオ先輩が好き。
 隊長の事もなんだかんだで尊敬してる。
 ノエルはほっとけない。
 なのに、怨んじゃったら・・・・元も子も・・・・・
 
 
 
 
 

気づいたら

 
 

不安が二本足で立っていた

 
 

微笑みながら

 
 

 

 

そこ

 
 
 
 

私の場所・・・

 
 
 
 
 
 
 
 こんな奴に負ける訳無い。
 私はその自分の自負を投げ捨てて、これはチャンスなんだと切り替えた。
 新入りを教育する。
 こんな奴、リオ先輩に可愛がられて、おまけに脳天気そうで、いい加減な奴で、
 こんな奴ほっといたら隊長の影響受けて、立派なお荷物になっちゃうんだから。
 そのくせ・・・こいつは・・・・・
 チャンスでもあり、危機でもあったのよ。
 嫌な朝。
 今にも雷が爆発しそうな夜がそのまま続いてる。
 
 どかん
           どかん
 
 馬鹿みたいな、子供みたいな叫び声が、私の頭の中だけでぐるぐる回る。
 私がこいつの教育に失敗したら、また救いがひとつ消える。
 私がこいつに・・・・負けたら・・・・・私には・・・・・もう・・・なにも・・・・・・
 だけど、この隊のこの有様の中で、私がいくらひとり奮闘したところで、無駄なのは目に見えてる。
 そして・・・
 私は追い出されて・・・・こいつが・・・・リオ先輩の横に・・・・
 なんとかしなくちゃ、なんとかしなくちゃ
 けど。
 そうやって、その私の想いが既に、私がそれ以上にやらなければいけない事の重みとすり替わって
 しまおうとしている事を、私は感じずにはいられない。
 嫌だ・・
 今更お荷物がひとり増えたって関係無いわ、それよりも私には私のやるべきことが・・・・・
 
 
 でも
 
 私だって
 
 
 お荷物じゃないの
 
 
 
 
 
 
 ◆
 
 わかってるわよ。
 私だって二等兵、あいつよりちょっと先に入隊しただけってだけの先輩面。
 年だって下だし、言いたくないけど私が最年少、全然駄目なのよ。
 私がいくら空回ったところで、そもそも私が知ってることの範囲内で思い浮かべてる、私のやらなくちゃ
 いけないものなんて、そんなものよりはるかに大きなものと向き合ってる隊長達にとっては、ほんとうに、
 微笑んで流されるだけのもの。
 隊長達は、とっても大きなものと向き合った上で、だから・・・・どうにもならないって・・・
 わかってるわよ
 それでも隊長とリオ先輩がどうにかしようとしてるって。
 私はただそれに気づかないふりして、最年少の特権を駆使して、好き勝手に手前勝手に粋がって
 全部ひとりで背負ってる気になってるだけ。
 全然駄目なのよ。
 でも・・・
 私には、そういう自分の姿がなによりわかる、わかっちゃう。
 だから。
 その私の自分の姿にイライラしてる気持ちを、投げ捨てる。
 毎日、毎朝、投げ捨てる。
 なんとかしなくちゃ、なんとかしなくちゃ
 隊長達でもどうにもならない問題なら、私なんかがどうこう出来るはず無い、だから隊長達の作って
 くれる生活の中で迷惑かけずに生きていけばいいんだって、そういう、そういう私の卑怯な気持ちと、
 ただ、ただ、必死に戦うために。
 なんとかしなくちゃ
 
 
 隊長達が、あんなに頑張ってるのに、私だけ、私だけ・・・・・・
 
 
 そして。
 それより
 
 それより私は
 
 
 どんなにでっかいものと向き合ってても、それで諦めるための努力で終わりかけてる、
 
 その隊長とリオ先輩の姿が!
 
 悔しいのよ!
 
 
 ま だ な ん に も 終 わ っ て な い わ よ !!!
 
 
 私は、隊長もリオ先輩も、ひとりで全部抱え込んで、綺麗に諦めて消えていく人だとは思わない。
 私は心底、ふたりが好きで、尊敬してる。
 だって。
 楽しいもん!
 この隊で、私は生きてきたいって思ったんだもん!!
 いつか必ず、私の力さえも頼りにして、ほんとうに隊長達は、戦うべきものと戦ってくれるって信じてる。
 そうよ・・・私は信じてるのよ・・・・
 そうよ・・・
 私は、そうしてみんなを信じてる、その私が、この私の生活が・・・・
 
 
 好きなのよ!
 
 
 こんなでも、私はこの世界が好きで好きで堪らないのよ!
 
 
 
 
 
 私は隊長が好き、リオ先輩が好き、ノエルが好き。
 このみんなが、この隊が、大好き。
 だから・・・
 この隊の不遇が許せないのよ。
 ほっとけないのよ、なんとかしたいのよ。
 好きだから!
 好きだからに決まってんでしょっっ!!
 
 
 
 
 『ねぇ、暮羽ちゃん!素敵だね、全部。』
 『このセーズの街も、この砦の建物も、この部隊も全部!』
 
 
 
 

 
 

そ  れ  は  私  の  台  詞  よ !

 
 
 
 
 
 べ、べつにあんたに言われなくたってわかってるわよっ!
 けど、あんたに言われて、言葉にされて、私はようやく、ぐさっときた。
 私がこの隊のために頑張る事に、なんの変わりもないわよ。
 お荷物だろうと、お荷物だからこそ、なんとかしようとするのよ。
 好きじゃなかったら、なんとかしようなんて思わないわよ!
 なんにも思ってないなら、必死に怖さに耐えて銃を撃ったりなんてしないわよ!
 絶望なんか、絶望なんか・・・・・そんなの・・・・・・
 そんなの、あんたを見捨てて逃げる事の悔しさに比べたら、百倍どうでもいいことよ!
 あんたはもうウチの隊員なんだから! 私が守るのは当然なのよ!
 
 
 この隊が好きって、全部が好きだって、なんのしがらみ無く平然と言えるラッパ手を守らない砲手なんて、
 私がわからないなんて事無いあんたのその言葉を守らない私なんて、絶対にいないんだからっ!
 
 
 なによ、楽しそうに人の話聞いてさ。
 私は真面目に話してんのよ、私が睨んだから慌てて敬礼なんてしてんじゃないわよ!
 私は先輩なんだからね!
 あんたなんかより、私の方がこの隊の楽しさを知ってるし、私の方が好きなんだから! 
 ば、馬鹿にしないでよね!
 
 
 なんにも諦めるものなんて ほんとに無いんだから!
 
 
 この世界は終わる。
 そうらしいわね。
 大昔はいざ知らず、もうこの世界からは技術も資源も人も、失われ続けて久しい。
 具体的な数字以上に、なんだか知らない実感として、それはひしひしと私に伝わってくる。
 この世界は終わる。
 終わりが、始まってる。
 
 でも。
 『馬鹿にしないでよ。』
 確かにもう駄目なのかもしれない、私達の実感を証明するような数字が、次々とまるで新しいアイドル
 がデビューするかのようにして、世の中に浮き出てくる。
 でも。
 だから、なによ?
 そんな事、関係無いわよ。
 この世界が滅びようと、私は此処に生きてる。
 世界が終わっても、私は終わらない。
 私が終わらないなら、世界が終わることも無い。
 
 世界って、なによ。
 
 世界なんて、そこここに、無限にあるじゃない!
 
 笑わせないでよ、巫山戯ないでよ、人間を嘗めんじゃないわよっ!
 私が生きて此処に生きてる限り、楽しい事が無くなるなんて事無いんだから!
 だから、私は此処に生きてるから、だから。
 どんなになっても、可能性の数字がゼロを刻んでも、それでも私はその数字を変えるために、
 いつまでも頑張ることだって出来るんだから!
 そもそも世界は、無限である以前に、こんなにも無数にあるんだから!
 世界が滅びても私は滅びない、だからその私が、今ある目の前の世界だって守ってみせるんだから!
 こんなに楽しいのに・・・・っ・・・・・・なんで諦めなくちゃいけないのよ!
 馬鹿にしないでよ! 
 あいつが、カナタが、それを、その姿で、あっさりと私に見せつけた。
 カナタは、私より、はるかにずっとわかってた。
 悔しかった。
 でも。
 
 
 
 
            +   嬉しくて  涙が止まらない
 
 
 
 
 なんだか、静けさがあったかい。
 ゆーれい。
 ゆーれいって、なんだろ。
 私は、ゆーれいという知識しか知らない。
 だから、どれがゆーれいなのか、たぶんわからなかった。
 あいつは、ゆーれいは私達を守ってくれてるから、怖いなんて思った事無いと言った。
 私は、怖い。
 ゆーれいなんている訳無い、ならなぜゆーれいを怖がるの?
 不安
 ゆーれいなんていないはずなのに、ただの言葉としての知識としての御伽噺の存在なのに、じゃあ、
 なんでそういう御伽噺は語り継がれているの?
 ゆーれいって、なに?
 不安
 怖い
 なにが?
 それがわからないからこその、ゆーれい。
 ほんとうは、わからないことなんて無いからこその、ゆーれい。
 あいつは、この小さな冒険を楽しんでた。
 なのにどうして、私は楽しんでないの?
 楽しめるはずなのに、誰にも負けないくらいに大好きなのに。
 ゆーれい。
 私のゆーれいが、ぼーっと、きこえた。
 
 
 
 
 

 
 
 『変わらないんだ・・・・文字は読めなくても・・・』
 
 『音は・・・・変わらない』
 
 
 
 
 

希望の光が

 

燦々と

 

こんなにも降り込めていた

 
 
 
 
 
 
 

楽しかった

 
 
 

そのことからほんとはずっと逃げていた

 
 

それがわたしのゆーれい

 
 
 
 
 
 
 自分で言うのもなんだけど、憑き物が落ちた気分。
 その気分を投げ捨てる気にはなれない、どころか絶対に捨てられない想いになった。
 みんなが、笑ってる。
 私も、笑っちゃった。
 やらなければいけない事のために、今日、今この瞬間を、こんなにも楽しく生きている。
 私がしたかったのは・・・・たぶん・・・・・・ただ・・・こういう生活・・・
 みていたものが、なんだか随分と久しぶりに、ちゃんとみえてきた。
 音がきこえる。
 嫌な朝。
 
 なのに、とっても気分がいいのは、なぜ?
 
 
 
 
 
 
 
 ・・・・・。
 
 それは今日の起床ラッパがあいつじゃ無かったからね。
 
 あいつほんとに上手くなれるのかしら?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                              ◆ 『』内文章、アニメソ・ラ・ノ・ヲ・ト」より引用 ◆
 
 
 
 

 

-- 100112--                    

 

         

                            ■■ 私と世界の息吹の音 ■■

     
 
 
 
 
 
 
 
 
 『音は・・響いて・・・・・・・そして・・・・』
 

                            〜ソ・ラ・ノ・ヲ・ト ・第一話・空深彼方の言葉より〜

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 

 
 
 
 
 
 
 〜                                       〜

 
 墨が落とし込まれるように
 
 固くへばりつくようにして塗り固められた 蒼
 
 写真の片隅に僅かにその影を留めているような 黒
 
 雫が 流れる
 
 肌の上を嘗めていく灰色の壁に 一筋の香りが張り付いている
 
 目の前に 遠景がある 
 
 思い出す 
 
 冷たくて ただ古いままに消えていきそうな
 
 そっと 佇むままに 古ぼけた眼差しが 手を伸ばす
 

 
     枯れて
 
                 果てて
 
 
 
 

咲いた
 

 
 
 
 
 崩れるままに 増えていく
 膨らむ雨 どうしたの
 
 どうしたの
 
 額縁の中の色だけが落ちていく
 鈍色に けれど輝きだけは 遠い昔
 
 
 
 
 
 
 
 
   〜 〜   音      ・      ・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 『届いて・・・・・誰か・・・・・・・・』
 
 
 
 
 
                      『私の音・・・・・・・受け取って・・・・』
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ごとごとと 暖かい 板
 

    汽笛
 
                        汽笛
 
 
 
 

−   声   −

 

 

 
 
 
 水底に溜まる光。
 流れない、それは重く垂れ込めた雲。
 曇天の水面に支えられた、その光の差す場所は、ただ。
 なにもなくて。
 けれど、ひとつ、ひとつ、満ちていく。
 なぜだろう、いつも不思議。
 たったひとつ目を開けたら、そこではなにも無い私だけが、消えていた。
 なにもない、どうしたの、どうしたらいいのという言葉はどこかに消えて。
 不安、悲しみ、みんな、暖かく、上を向いて。
 なんだろう、すごく、楽しい。
 当たり前なことなんて、なにも無くて。
 みんな、ただ、私の前から一晩消えて、朝、目を開けたらそこに、昨日よりも深く、輝いていて。
 『はい! 音楽が習いたくて!』
 
 私、私がいる。
 ぞくぞくしてる。
 軍隊の挨拶って、面白くて、とってもぞくぞくする。
 いっぱい訓練して、楽しくて、ひとつも漏らさず抱きしめて、犇めいて。
 磨いて、優しく頬摺りして、そうしたら、みんなの笑顔が、厳しく、だけど、柔らかく解けて。
 なんだかとっても、素直に背筋がぴんとなる。
 ラッパに指をちょんとつけて、触って、撫でて、口をつけて。
 大きく息を吸い込んで、息を吐かずにそのまま口を離したら。
 なんだかとっても、その口の中の空気が、美味しかったんだ。
 こんなに美味しい気持ちを、ラッパに吹き込んだら、どんなに幸せだろう。
 さっと右手を翳して、敬礼。
 背筋が伸びて、嬉しくてしゃんとなる。
 挨拶!
 私、挨拶って、大好き。
 挨拶って、ああ、いっぱいあるんだなぁって、最初は戸惑ったけど、でも、使えば使うほど、
 畏まった挨拶が、胸に響く。
 軍曹殿に頂いた、とっても高価なキャラメルが、私の胸を暖かくしてくれる。
 ころころと、私の声が、気持ちいい。
 軍曹殿達の、低くて重い声が、ずしんずしんと肌に溶けていく。
 揺れる汽車の行進が、ずっと止まっているように、甘酸っぱい揺れを揺さぶっている。
 開け放たれた車両を埋め尽くす、燦々と濡れる光が、とっても甘くて溶けちゃいそう。
 恥ずかしい〜っ
 音楽が習いたくて志願したって、よく考えたらとっても恥ずかしいっ
 だけど軍曹殿達の笑い声に溶けて、恥ずかしいままに、でもそっくりそのまま私は微笑んだ。
 恥ずかしくて、けど、嬉しいな。
 
 
 
 





 

『カナタ・・・』

 
 
 
 

そう

 
 



 

わ た し は


 

 
 
 

『空深彼方でありますっ!』






 
 
 
 
 ものすごいスピードで坂を越えて。
 信じられないくらいに、どたんがたんびたんと、羽飛ぶような運転。
 到着!
 湖と硝子の街、セーズ。
 軍隊式の挨拶と、形式をしっかり踏みしめて、よし、いくよ、いこうよ!
 ぱっと開けて、深くどっしりと広がった街の中で。
 わー
 
 がらがら
 
  どやどや
                     がしゃん
 
 
          ぱん ぱん
 
 
 

そして静かな足音

 
 
 
 こつこつと立てる靴音に混じって、みんなの歩くぬくもりが伝わってくる。
 しゃがみ込んで、耳を澄ませば、きらきらと光る硝子作りの青い香りが響いているのがわかる。
 ひとつひとつに音符を書き込みながら、出来た譜面をしゃっきりと破くその地響きが盛大で。
 どきどきするよね、全部欲しくなっちゃうけど、でもひとつだけ選んでみたくもなるよ。
 でも、そうして選んでる自分はここにいるんだよね、みんな全部と繋がって。
 お財布と相談しながら、でも見ているだけで面白くて、あ−、ちょっと手にとってみたいなぁ、そうしたら、
 なんだかお祭りが始まって、というかいきなりなにかかけられて、紅い水?お酒じゃ無いよね、ずぶ濡れに
 なって、はー、びっくり、なんかいろんな事を一瞬のうちに考えちゃったよ、なんだろ私、まだ私が此処に
 いるのを信じられないのかな、私はまだこの街がほんとの街だって思えないのかな、私はここにラッパ手
 として来たんだけど、はやく砦にいかないと、なんて、そんな事はでもきっと、そのときは思ってなかった。
 
  思ってなかったよねぇ
 

 なにか考えていたんだけど

 
 
      その考えの方が   夢だった
 
 
 いろんな事考えて。
 けどみんな、楽しくて、嬉しくて。
 私はそういうのも全部、楽しくて。
 
 ほんとじゃ無いものなんて ひとつも無いんだ
 
 夢も楽しくて、私はだからいっつも考えてる。
 静かに、静かに、ずっと。
 だけど、だから、わかる。
 考えてる事、私が考えているという事自体も含めて、楽しくなくちゃって。
 なんとかしなくちゃって、おもう。
 そしたら私は、そのとき、考えてるけど、なにも考えてない。
 リオ先輩の鈴のお守りが盗まれた瞬間、私はただそれを取り返すことしか考えてなかった。
 うん、リオ先輩のこととか、私の責任とか、そういう事も考えているけど、考えてはいなかった。
 そういう私の思考はただ、私があのお守りを探しにいくことのうちの、そのひとつにしか過ぎなかった。
 お守りを取り返すという結果だけが大事で、その過程の私の苦悩とか葛藤とかは関係無い、とか、
 そういう事じゃ無いよ。
 私は、悩んだし、苦しんだし、どうしようも無く短い間に色々考えてた。
 けど。
 さぁっと。
 
 
 全部が みえて
 
 
 気づいたら、私はリオ先輩の鈴の音に引かれていた。
 誘われるままに、なんとかしなきゃ、見つけなきゃと思いつつ、でもそれは、まるでマーチのように、
 私を楽しく動かしてくれるだけのもので、私はあのときただ、追いかけていた。
 
 
 + 知りたい
 
   + 見たい
 
    + 聞きたい
 
     + 感じたい
 
 
 いっぱい たっくさん!
 
 そして、私は兵士。
 守りたい。
 なんとかしたい。
 けど私は。
 なんのために、守りたいなんとかしたいと思っている自分を受け止めるのかを、知っている。
 私は音楽が好き。
 好きなことが、大好き。
 私はその私の大好きなものを、みんなが大好きなものを、守りたい。
 鈴の音がきこえる。
 リオ先輩に心配かけて、私だってあんなに危ないこと、でもね、私はあのとき、そうまでしても守りたい
 ものがあるとか、そういう言葉で動いた訳じゃ無い。
 炎の乙女の伝説。
 私、なんだか・・・・・寂しくなっちゃいました・・・
 その女の子達は・・・犠牲になった訳じゃ無いのに・・・ただ自分のしたいことをしただけなのに・・・・
 なんだか・・なんだろう・・・・リオ先輩・・
 でも私は・・・・だから・・・・
 だからそれも楽しむのが、やっぱり一番楽しいんじゃないかなって。
 がむしゃらで、一生懸命で、だけどその女の子達は、ううん、私達は、犠牲になるために、のちのち
 その功績を認められたり、悲劇物語として受け継がれるために、頑張ったんじゃ無いって。
 独りは 嫌だよ
 会いたい
 私は
 いつだって
 いつまでだって
 誰かに会うために
 会い続けるために
 
 道に迷う
 
 
 
 谷底から見上げた夜空は
 
 とっても高くて 遠くて
 
 星が綺麗なのに     その輝きだけは     滅びていて
 
 
 
 
 
 
 
   『迷うのって楽しいこともあるけど、それは、知らない誰かに会えるからだよね。』
 
    『ひとりきりは、嫌だな。』
 
 
 
 
 
 
 頑張るために頑張ってるんじゃ無いもん。
 戦うために、戦ってるんじゃ無いもん。
 戦争だって、楽しく無くちゃ、嘘だよ。
 悲しくて、辛くて、滅茶苦茶で、だけど、だけどそれでも私達は。
 此処にいる。
 新しく、生まれて初めて、世界のすべてと向き合ってる。
 悲しくても、悲しくない。
 悲しさも、悲しいままに、受け止めて、受け止めるから、私はこうして、楽しく生きる。
 迷って、迷って、同じところをぐるぐると、なのに知らない道を知らずにそのまま行っちゃったり。
 悲劇を生まないために努力するのが一番だからこそ、私達は悲しい事それすらも楽しめる。
 なんとかしたい。
 終わったものなんて、なにひとつ無いよ。
 水が、冷たい。
 リオ先輩の鈴、見つけて、見つけたけど、私独りになっちゃった。
 探して、追いかけて、守って、今私、炎の乙女達と同じ。
 
 だから。
 
 嫌だな
 
 
 独りは、嫌だな
 
 
 
 
 
 
  だから
 
 
       リオ先輩
 
 

ラッパを吹きました

 
 
 

私の大切な 大事な 美味しくて甘酸っぱい

 
 
 

一番一番愛してる

 
 
 
 
 
 

この私の 息吹の音を

 
 

鳴らしました。

 
 
 
 
 炎の乙女達も、そうだったんですよね。
 悲しくて、辛くて、その理不尽を正したくて。
 でもそうして正そうとしているだけの自分は確かに此処に生きてて。
 だから・・
 角笛を吹き合って、懸命に、懸命に、自分達のしている事に囚われないように、殺されないように、
 自分の見つめる、あんなにも愛おしくて無限の、すべてのものと繋がる、あの空から外れないように。
 楽しさを、失っても、何度でも取り戻すために。
 
 『野良猫ならいいが・・・あいにく、あれは飼い猫なんだ。』
 
 リオ先輩。
 私は、この街の中でこそ、みんなの中でこそ、自由に楽しく生きていきたいです。
 
 夜が明けます。
 ああ
 疲れたなぁ、昨日は色々一杯あって、でも、楽しかったなぁ、でもすみませんでした、ご心配かけて。
 そうやって、謝った私に、リオ先輩は怒りながら、冗談だと言って笑ってくれました。
 優しくて、厳しくて。
 優しいから厳しくて、だから私はリオ先輩の優しさを忘れて、リオ先輩の求める厳しさと一緒に、
 リオ先輩と同じものをみつめて、このラッパに息を込められる。
 
 
 −−  『私の音、受け取って!』
 
 
 みんなの音を、私はひとつひとつ受け取っていく。
 届くって信じて、届けって願って、そうして、その信頼と願いが響き合うこの夜空が。
 明けます。
 
 
 
 
 

 真っ青に広がる、空の音。

 
 
 

『あぁ・・』

 
 
 
 
 
 

− −  『 空の音だ 』  − −

 
 
 
 
 
 すごいなぁ 
 ほんとうに 世界って すごいなぁ
 わくわくして、どきどきして、全部がほんとうに、すごい。
 全部本当で、そして、私の幸せはきっと、誰かに願われ・・・・
 炎の乙女が街を守るって、そういうことなんですよね。
 お祭りで、街のみんなが炎の乙女にありがとうって言うのも、やっぱり・・・
 だから私も、嬉しくて楽しくて堪らない世界への想いをラッパに込め・・
 
 
 
 
 
 ほんと、ラッパって難しい・・・・・・・・・・・が、頑張りますっ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                              ◆ 『』内文章、アニメソ・ラ・ノ・ヲ・ト」より引用 ◆
 
 
 
 

 

-- 100110--                    

 

         

                                 ■■ 足踏みMAX ■■

     
 
 
 
 
 はい、ごきげんよう、紅い瞳です。
 
 
 今日は一日日記書いてました。
 ゆっくりしてました。
 チャットでゆっくりします、という表現を頂いたので、今度からまったりとかだらだらとか言わないで、
 ゆっくりします(微笑)、って言います。
 だからなんだと言われれば、なんでもありませんと答えます。(微笑)
 
 さて、ということでしてね、結構書いちゃったので、余計な前置きとかしてますと、さらに長くなって
 しまいますので、早速まずは、前期アニメの個別のまとめ感想をやりますね。
 というか、大変お待たせ致しました。
 今回は、「けんぷファー」「にゃんこい」「生徒会の一存」の三作品について語らせて頂きます。
 んで、その次に、今期開始アニメのちょこっと感想を書いていきます。
 今回は既に観た作品、すなわち、「おまもりひまり」「バカとテストと召喚獣」「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」
 、「おおかみかくし」「デュラララ!!」「ひだまりスケッチ×☆☆☆」、の六作品について
 語らせて頂きます。
 
 それでは、始めます。
 
 
 
 
 ◆
 
 
 
 けんぷファー:
 これはねぇ。
 ひとつの傑作として、少なくとも人口に膾炙するような、そういう感じにむしろこれを観た人がなれたら、
 もっともっと、「アニメを観る人のためのアニメ」の価値も深まり広がっていくんじゃないかなぁって、
 そういう気分にさせてくれた、なんだろ、私的にはひとつの基点になった作品でした。
 正直、観る人のためのアニメ、なんて私は全然評価してないし、まぁただ「娯楽」作品という意味で
 ならそういうのはあっていいし、積極的に排除するのはなんか違うって、そう思うのだけど、でももし
 アニメがそういう需要に合わせて作るだけのものになってしまったら、なんかそれはアニメの未来を閉じて
 しまうことになるというか・・・
 なんかそういう意味で、今、アニメってかなり閉塞的な感じになってきてるというか、ぶっちゃけ、需要
 ばかり考えてる状況で、なんだかんだで需要を元にして好き放題に求めるだけの私達視聴者自身が、
 なによりその根源にある気がして。
 そういう自らの需要を満たすことだけしか考えず、主体的にアニメを考えて観る事をしなかったり、単純に
 需要を満たすことだけしか考え無い人を批判することしかせずに、アニメが主体的思考に耐えられるか
 耐えられないものかを判別するだけで、肝心の自分自身は主体的に考えて観ていないこと、その
 ふたつにしか極限的に分かれることが無かったからこそ、なんだかなぁ、ある意味アニメは今、枯渇状態
 に近い気がする。
 
 なんのために、アニメって作るんだろ?
 
 私は今、そういうこのときに、この作品が出てきたことを僥倖だと思う。
 私はこの作品は、滅茶苦茶面白かった。 とっても観ていて、楽しかった。
 なんだろ、需要的萌え的に楽しむことも出来ながら、主体的思考に囚われずにいられながら、けれど
 それらとはなんの関係も無い、アニメ自体の「自由さ」が、なによりもこの作品にはありました。
 今現在の閉塞感の象徴の顕れでは無く、むしろその閉塞感を踏みしだいて、見事にその上であぐらを
 かいて屹然としている、そういう女王様な感じがあったのね、なに言ってんでしょうね私。
 僥倖、とかまぁ、それって主体的な捉え方じゃ無いと思うけど、私は正直、主体的なだけでも駄目だと
 思うし、こうして観る人の需要に答えまくった作品に身を委ねながら、それなのにどうしてかな、自分の
 主体性がむしろ逆に鮮やかに自然に顕れてくるような、勿論それは反面教師とかアンチとかじゃあ
 無いよ?、私はそういう意味でこの作品を観るために主体性なんて完全に放り捨てたし、私は
 完全にこの作品に頼ったし、そしてだから、私はこの作品に頼れる自分を獲得出来たし、そうして頼れる
 、「他者」としての作品に出会えた。
 甘ったれるつもりは無い、でも孤独になることも選ばない。
 この作品は、まさにテーマとしてもそれを描いているし、また同時にそれをまさに主体的に身を以て
 こうして私達視聴者に、頼られるモノとしての姿を示してる。
 ていうかこの作品は需要に応えまくってるとみせかけて、実はこの作品こそが視聴者の欲望を牽引して
 た気がするし。 雫様人気もそのひとつの顕れね。
 自分の好き勝手に欲望の押しつけをせずとも、自らの欲望を捨てて批評の眼差しに固執せずとも、
 私達はこうして、落ち着いて、そして鮮やかに鮮烈に、アニメを観ることが出来る。
 この作品はくだらないよ?、いきなりぶっちゃけたなおい、でもだからなに?、くだらない事は私自身の
 主体とは関係無いし、私が楽しめるかどうかはそれは自分の責任だし、でもそうやって全部自己責任
 にしてしまうのも悲しい、そしたら。
 そしたら、なんか、この作品って、ほんとに一杯一杯、たくさんの事をしてるのが、みえてくる。
 ほんとバカwやりすぎだ馬鹿者wwもうどんだけ笑い転げたことか、どんだけ清々したことか、あんだけ
 力強くどうでもいいことを「語って」くれて、なのにどうしてかな、いろんなものに対する愛しさが、
 ひしひしと、伝わってくる。
 
 臓物アニマル達の、沙倉さんへの想いが。
 めちゃくちゃ。
 めっちゃくちゃ、鮮烈。
 
 そこからすべては始まって、そしてすべての底辺にはそれが流れてる。
 ナツルを巡る恋の鞘当てとみせかけて真剣で斬り合う戦国時代w、あの手この手とみせかけて結局
 ストレート過ぎるお色気作戦かい!、会長も結局それかい!、でもなんかそれがとっても清々しくて、
 なんだろ、なんかそういうの、私達アニメファンの、アニメに対する想いと全くおんなじじゃん、ていうか、
 うわ、なにこれ、なんでこんなに胸にじんじんが広がってくの。
 こういうアニメになら、私は色々、求めたい。
 求める自分を許せるし、そしてなにより、こういう作品こそ、みんなに求めて欲しい。
 そしてこれを作った人達に、グッジョブって言いたい。 GJ!
 オタク根性も、そろそろ進化してもいいんじゃない?
 もうだって、オタクを恥ずかしいと感じない、新しい人達がちゃんと、アニメと向き合い始めているんだから。
 恥の意識は大切だけど、恥に囚われるのは本末転倒。
 大事なのは、可能性を拓き繋げることだし、そうやって、アニメを観ている私達自身が、もっともっと、
 でっかく深く豊かになってけばいいんだし、オタクの恥ずかしさを戒めるだけの、そんなちっぽけな「大人」
 になったって、それこそそういう「大人」に扱われるアニメこそ、ほんとうに子供のみるモノでしか無くなっちゃ
 うよ。
 その意味で、この作品は、そういうひとつのオタクへの試練の作品だったと思います。
 これを恥ずかしげに或いは開き直って萌えて悶えるだけとか、それを感じて拒否反応するだけとか、
 それら自体を超えることにこそ、このけんぷファーの自由さはあったんだよね。 萌えの呪縛からの脱却ね。
 はー、この作品は私に結構残るなぁ、効いたなぁ、ていうかこんな屁理屈どうでもいいんで、もっかい
 観てくる、会長観てくる。 ←色々縛られてる人むしろ縛られたい
 

 
 にゃんこい!:
 いまいち、すっきりとし過ぎだ。
 どうにも、その語り口だけで全部済ませてしまおうというか、スマートなんだけどクレバーさが無いというか、
 優等生ではあるけれど有能では無いというか、なんでしょうねぇ、色々と備え付けてあるんだけど、
 どれもこれも賞味期限切れだったり説明書がついてなかったり、よく見たら不要なものばっかりじゃん、
 というか。
 なんかこう、綺麗に整列してるリストをみせられただけというか、ね?完璧でしょ?、とか言われても、
 はぁそうですね、としか答えられないような・・・・うーん・・
 一応、褒めようと思えば褒められるし、面白く観ようと思えばそういう観点も私は用意出来ているの
 だけれど・・・・なんかそういうもので片付けてしまうのが不誠実にしか感じられないっていうか・・・
 むしろぶっちゃけ、この作品が優等生であり、優等生で終わってしまうことが、なんか、悲しい。
 ほっとけない。
 なんだろなぁ、もっとこの作品は、むしろ「正統的」に、傑作になれた気がしたんだけどねぇ、もう自分で
 身の程を決めちゃって、その中でしか生きないって覚悟完了しちゃってて、ちゃんと成長すればもっと
 一皮むけた勉強すれば階層が一個上にいけたのに、今まで通りの勉強しかしなくて、それで終わっちゃ
 ったというか、学生気分で終わっちゃったというか。
 第二期をやるのかやらないのかよくわかんない感じでしたけど、うーん、このまま第二期をやっても、
 傷を深めるだけの気が・・・・・
 むしろこれ、第二期やるなら、制作陣を全取っ替えとかした方がいいんじゃない?
 まぁ第一期のこれにファンがついてるのは確かだろうけど、「にゃんこい」という作品そのものの可能性
 を広げる以前にその素質と魅力をちゃんと開花させるためには、この第一期を踏まえた上で、
 全くべつの切り口べつの見せ方でやってみると、これは面白いかもしれないね。
 演出を変えるだけでも、なんか随分と変わる気がするし、個性的なものに出来るとも思うし。
 こういう作品こそ、視聴者の「手加減」に甘えて優等生ぶってるんじゃ無くて、ちゃんとやらなくちゃいけ
 ないと思うのよ。
 けんぷファーはやれたんだし、ある意味同じ「レベル」のこの作品にもそれは充分可能だよ、絶対。
 それこそ、アニメ作る人が、こういう作品の「需要」に応えて頼るだけじゃ、駄目っしょ。
 色々言ったけど、あんたのこと、べ、べつに嫌いだなんて思ってないんだからねっ。 ・・・・・。
 

 
 生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録:
 中目黒先輩(♂)が実在して、欣喜雀躍として杉崎先輩(♂)とくっつけようとする真冬ちゃん萌え。
 やばい、これ楽しすぎww真冬ちゃんがこの作品で一番輝いたこの瞬間に感動したwwww
 杉崎に告白したその告白の意味はよくわかるけど、それと同じくらいに自分の薔薇妄想wを実現する
 ために必要な駒として好き、という意味すら確実に感じられるから好きなんだ私この子ww
 やー、なんだかんだで、この作品の女の子達って私のストライクばっかりで、あ、会長はもうちょっと
 一押し欲しかったですけどね、もうちょっと某ハルヒ的なぶっとび感欲しいというか、赤ちゃん方向に持って
 いった割合が多すぎて、明るい逞しさがいまいちな、そういう意味では知弦さんの策士でサドな感じが、
 そっち方面では敢えて突き抜け切らずに、その赤ちゃん会長の補佐に回ってたから、独特の魅力が
 発生してはいたね、あと深夏も結構私は好きというかこの子が一番色気あるというかうわぶっちゃけた、
 熱血なんだけど現実的、現実的なんだけどその現実を変えるための熱意は人一倍、けど会長に
 代わるほどの破格さは無くて、だけどその己の小ささを杉崎でカバーしようとはしないのは、お姉ちゃん
 だからなんだよね、そりゃこのままいったら真冬ちゃん養うことになるだろうしね、真冬ちゃんはほんとうに
 もうすごい子www
 なんかこうして観ると、ほんとこの作品は杉崎を真ん中にちょこんと座らせて喋らせておく事で、こんなに
 も女の子達を輝かせて・・・まぁひとりは真っ黒だったりひとりは腐ってたりする訳なんですがwww、うん、
 この輝きがなんかいいというか、同意出来るというか、なんだろ、萌えでもありながらそれ以外のもので
 ある、なんか嬉しいというか楽しいというか、やっぱりこの作品はそういう人間の輝きを愛する作品なんだ
 なぁって感じがしました。
 それが萌えでもいいじゃない、っていうか、大爆笑、何度みても真冬ちゃんのリアルキターには大爆笑w
 、ここで一生のお願い使うのかよww、ほんと萌えだけじゃ無くて笑いもこんなに満載で、なんだろ、
 この作品観てると、なんか幸せになれるんだよねぇ、たぶんこれ、男性女性の両方に支持されてるん
 じゃない?知らないけどさ、あー、
 
 これはもう、傑作とかそうじゃないとか、そういう評価、いらないなぁ。
 
 これは消費していい作品。
 一杯のコーヒーだね、あったかい、美味しくて、まろやかで、飲んでいて楽しい。
 こんなに主体的にさせてくれるギャグ作品は無いよ。
 ギャグ作品を観ている、その私自身をも取り込む、その視点の広さ。
 生徒会室での喋りをあくまで中心にして活かすためにこそ、ほんとうにその外にあるシリアスな物語を
 使っていて、最終回観てて良くわかったねぇ、あれはああいうシリアスな物語、あるいは日常に戻って
 ひとりで頑張るために、ギャグを糧にするっていう、そういうあれじゃ無くて、全く逆。
 全く逆に、生徒会室の中での、あの当たり前の「楽しさ」をより確かに感じるためにこそ、私達がこうして
 あの部屋の中の世界を見つめている、この今の「現実」が存在しているのだと、あの作品は、なんか、
 恥ずかしげも無く、高らかに、堂々と宣言していたんですよね。
 そりゃ、そうだ。
 それが、アニメってものだもの。
 なんかだから、とっても「当たり前」な感じがする。
 その当たり前の事を、ちゃんと言った、この作品にほぅと感心しながらも、なんだかいつのまにか私自身
 こそがその当たり前な事から少しでも離れていたことを、まざまざと実は教えてくれた。
 現実なんて、たいしたことねーよ、ていうか、そういって笑うことができなきゃ、ほんとはその現実と向き合
 うことなんて、出来てないんだよね。 
 現実を見つめる自分自身を見ずに、現実の中に「現実」を築いて、それしか見ることが出来なく
 なっちゃうっていうかね。
 この作品は、そう、そういう「器」のでっかさの、まさにその内実を事細かに説明していたようなものなんだ
 よねぇ、言い換えればツンデレの内面を全部台詞にして言っちゃったというか、心の声だだ漏れというか、
 あれらの笑いはこういうシリアスの上に成り立ってんだぜって言っちゃってるんだものあんなにがっちり
 描いちゃってるんだもん、だからきっちりそのシリアスな現実に寄り添いつつ、しかしだからこそ、その現実
 は一体なんのためにあるのか、一体なんのために俺は私はこんなに頑張ってるんだ、と、その問いに
 対する答えを、この作品は身を以て答えてくれてたんですよね。
 杉崎が最初、全部自分でしょいこんでやってた、その事の意味を、本質的に問うたのが、この生徒会
 の一存という作品の命題。
 ・・・・。
 
 やばいわ、これ。
 なんかほんとに、頑張る必要も無いほどに、頑張れちゃう。
 
 頑張るのは、みんなのため。
 みんなのために頑張れる、その頑張りのため。
 そしてその頑張りは・・・・・みんなが好きだからこそ、その存在理由がある
 そしてそういうもののすべての支えになりかつ底に流れているのが、笑い。
 あー・・・。
 これ、今度ギャグ作品人に勧めるときに真っ先に勧めよ。(ぉ)
 ということで、なんていうか、私はこの作品に感謝して、きっちり幕を引きますです。
 よっしゃ、いくぜい。
 ・・・といいつつ、この作品のキャパとポテンシャルはまだまだ底を打っていないので、ていうかぶっちゃけ
 ギャグ的にあの子達はまだずっと掘り下げられるので、うん、第二期希望っていうかもうそれ無いと
 私生きてけない死んじゃうかもしんない。 ←今ツッコミが必要な人
 
 *追記
  そういえばこの作品一応ハーレムモノなんだけどw、結局杉崎はその中から誰かを「攻略」とか
  しなかったよね、徹底して「ハーレム」指向でさ、うん、たぶん私的にはそれが良かったんだろねぇ、
  個別に攻略とかする方が、なんかその、作品的な欲望さを感じるし、ああ、この作品の場合杉崎
  は男だから男性的欲望というか、だから私はそういうのはどんなに個別に絞るから誠実とか言われて
  も欺瞞にしか聞こえないし、逆に勿論女ひとりで回り全部男で、その中で男性をひとり攻略していく
  とかそういうのもやっぱり好きじゃないし、そういう意味では、「みんなから見つめられるひとり」、っていう
  意味での、むしろみんなから見てのそのひとりっていうハーレムモノは逆に好きみたい、そのみんなの
  側に属するひとりとして、その真ん中にいるひとりを見てく感覚ね、女性版で言えばたとえばフルバとか
  そんな感じだったしね、だからこの作品は、杉崎視点じゃ無くて、周りの女の子達視点でみつめた、
  その杉崎の「あったかさ」が、やっぱし私は好きなんだよね、フルバのときも周りの男の子視点でみつ
  めた、その透の優しさが眩しかったんだもんね。
  そしてそういう真ん中にあるあったかさや優しさを、それをみつめる周りの人達と共に求めることが出来た
  ら・・・・・・なんか私は恋人に浮気されてもその浮気相手と仲良くなりそう・・・・(ちょw)
 
 
 
 
 という感じです。
 残りは次回以降で書いていきますので、どうぞよろしくお願いします。
 
 では、次は今期開始アニメについて、それぞれ。
 
 
 
 
 
 ◆
 
 
 おまもりひまり:
 こ れ ホ ロ じ ゃ ん 。
 「ぬし」とか「〜じゃな」とか言葉遣いが八割くらい同じ上に演技もほぼ同じって。
 こ  れ  ホ  ロ  じ  ゃ  ん  。 ( 二 回 目 )
 あの色仕掛けも迫り方も同じだし、まぁこっちは普通にお色気過ぎてやり過ぎですけど、バトルシーン
 になると楼座無双になるけれど、これホロじゃん。(三回目)
 中の人はわざとやってるのかやらされてるのかこれしか使い分け出来ないのか、まぁそれはどうでもいい
 けど、私的には複雑。
 や、中の人がホロで獣耳でときてそりゃホロの再来を期待するのが人情ってものですが(違)、けどそこ
 から一歩踏み込んで、そこまで設定的に同じでありながら、絶妙な演技の使い分けを魅せて、新しい
 キャラを魅せて欲しいと思っていたらこれだ。 これホロじゃん。(四回目)
 というかさっきからホロの事しか喋って無い私がアレなんですけどね、うん、作品的には、というか設定
 的にはありきたりなものの継ぎ接ぎで、なんだか観てて恥ずかしさすら覚えるほどに、なんか稚拙な感じ
 がするのだけれど、これ逆に、一気にあのホロな子なんかがぐっと深く語り出したらかなりくるんじゃない
 かなぁというか、ありきたりな設定をどう工夫するかでは無く、ありきたりな設定のまま、そのままその
 中でなにを語らせるのか、それが重要になってきそうな気がするし、ただキャラ同士の因縁や業の深さ
 そのものを描いて終わりという形にしなければ、この作品は結構可能性があると思う。
 絵で魅せるんじゃ無いというか、むしろそういう部分はあのホロな子のお色気とか魅力とかだけできっちり
 済まして、そういう風にして萌えながら、そのままなにか語り出して欲しいというか、さらにむしろなにを
 語り出してくれるのか、それ結構楽しみではあるっていうかやっぱり私はホロが好きなんだねぇ。(うっとり)
 敢えていえば、その、なんていうか。
 「盟約」とか「運命」とか、明らかにそういう大義名分を使って遊んで口実にして好き放題やりながら、
 実際がっちりその盟約とか運命とかに縛られてる自分も感じてて、だからこそそれら自体からなんとか
 抜け出そうとしているとか、そういうのをね、語ってみて欲しいというか考えていって観て欲しいというか。
 たんにそれらを受け入れていくだけなら、この作品に個性は無いかもよ。
 ただ、タユタマみたいな語り出しと考え方とは明らかに違うあのホロな子の風情があるからこそ、それとも
 違う、全く新しいなにかを語り出せる素質はあるって感じてますから、かなり、期待しているのが本音。
 ていうか・・・・これ感想書く?・・・だって・・・・・これホロじゃん。(五回目)

 
 バカとテストと召喚獣:
 あー・・これはどうだろ・・
 なんか色々と今までのものを使っていながら、かなり違うテイストというかリズムというか、なんか違うもの
 になってるんだけど(語彙無し)、ただのカードバトルみたいなそういう感じでも無いっていうか、あの
 召喚獣バトルに迫力が無い、無いんだけど極めて有効に使っているというか、でもべつにテーマ的な
 なにかがある訳でも無し、格差な話なのに全然そういう話じゃなさそうだし、もっとキャラ同士の関係性
 を描こうとしてるんだけどそれすらも目的でも無し、かなりてんでんばらばらなんだけど絶妙に全部
 繋がってるというか、なんだろ、ものすごい安定感がある。
 面白いか、と聞かれたら微妙とすっぱり言い切れるのだけれど・・・なんか観ていたい気分になる。
 あんまり批評する気になれないというか、批評する意味が無いというか、取り敢えず最後まで観て、
 ああこんなものかと納得するのじゃ無く、ああこういうものもあるのかと、見終わった後にこそ新鮮さを
 感じるような、そういう態度で観ていきたいというか、ていうかあの主人公の男の子のノリが変に良くて、
 あの変なノリっぷりに変にハマっているというか、バカっていうかバカっぽいっていうとこがミソね、つまり
 悪い意味でのバカっていうか、言い換えれば熱血なんだけど腰巾着というか、主体性があるようで
 全然無いっていうか、全然無いのに色々動き回ってて、まぁいずれ主体性かなんかを手にいれてく
 成長物語にするのかもだけど、そんなことせずにあの世界観というか設定をくるくる回し続けて、その
 中であの子も同じにくるくる回り続けるとかえって面白い。
 あと木下秀吉って、いいのかそんな直球で。でも可愛いから許されるのだろな。 許します。(微笑)

 
 ソ・ラ・ノ・ヲ・ト:
 おー。
 これは、最初、泣いた。
 今まであったものが一旦終わって、でもまたいつそれが再開するかわからなくて、実際それは今も続いて
 て、けど。
 けど、なんか、始まる気がする。
 今まであったものの中で抱き続けていた、新しくて、真っ青で、輝いていて、なんか、希望が、ぎっちりと。
 泣いた。
 なんか嬉しくなる、ぞくぞくとして、思わずOPのリズムに合わせて肩を揺らして膝を叩いて手拍子、
 だんだん、だんだん、座り込んだまま、けど踊り出さずにはいられなくなるような、目の前の膝小僧に
 頬摺りしたくなるような、始まる、なんか広がってる、なんだろ、ああ、涙出てきちゃう。
 最初の五分間で、私はこの作品が好きになりました。 一目惚れ。 (笑)
 なんか灰羽的なんだけど、灰羽的なある意味後ろ向きな希望の光で霞むような街ぶりでは無く、
 安心や安寧よりも、もっともっと深いところに潜ってでも、そこから浮き上がっていくその浮上感こそが
 嬉しく、そして水面の向こうに広がっている光がただ暖かくて、愛しくて。
 すんごい、あったかい活気。 あんな街に行ってみたいなぁ、あんな街で働いてみたい。
 なんだろ、グローバルな広がりや繋がり感は全然無いのに、他の街との関係性とか、それこそ経済的
 な感触とか、そういう「世界」としての可能性や希望なんか全然顕れてきていなくて、完全に一個の
 街として閉じているのに、なんだろ、あの活気、あの熱気は。
 灰羽の街的な「未知の故郷」じゃあ無い、全く逆の、「既知の新天地」みたいな、誰もが知ってる、
 けど実は一度も実際に触れたことの無い、圧倒的な希望の地、まさにその凝縮と結晶であるような。
 あの悲劇的な、いかにも今後テーマ的に繋がっていきそうなお祭りの感じも、それは陰惨さはあれど
 閉鎖的呪縛的な感じは無い、いえ、むしろ鎖で繋がれているからこそ、イコールその鎖を解く鍵を探す
 というお話が即日配達的な感じですぐに発せられる。
 そういう物語がぎっちりつまってるあの街の中から、さらに一望出来る素晴らしい世界の眺め。
 響く、音。
 空の音。
 ひとりひとりの私達が、それそぞれ築いた物語、その中から鳴らす小さな音が、その空を通って繋がって
 いる感触。
 私達の向こうには、空が広がっていて。
 私達の物語は、響く音で繋がり増えていく。
 世界だけで終わらない、物語だけに閉じない、なにこの豊穣感、ここから戦争だのなんだに入っていく
 のだろうけれど、やー、これだけのものを描いたら、さぞやその戦場でのあの子達の姿がとてつも無く
 面白いものを魅せてくれるって、これは期待せずにはいられないよ。
 ・・・・・。
 やべーこれも感想書きたくなってきたよどうしますかどうしますよ、ど、ど、どうしよう。 (落ち着け)

 
 おおかみかくし:
 やべーよこれも面白いよ、ど、ど(以下略)
 なんていうかこれ、アニメでここまで丁寧なホラー話の下準備は観た事無いね。
 最初原案の人からしてひぐらし的な感じかと思ったけど、確かに舞台的設定的なものはひぐらし的
 なのだけれど、でも語り口的には至って正統的なホラーの形式だったりする。
 ひぐらし的にキャラキャラな人物にしないで、もっと小説的な、ちゃんと血肉をもたしつつ、それぞれの
 「役割」をきっちりとみせてくるような。
 足の不自由な車椅子の妹が私的には好きなんですけど、ああいう子好きな、ひねくれてないからこそ
 ひれくれるというか、ってまたツンデレかよ、まぁそれは置いといて、あの子と色々知識はありそうだけど
 肝心な事にはノータッチそうなお父さん、そしてあからさまなんだけど心地良いからそれでいいかと言え
 るほどの大歓迎ぶりの中には、その主人公が好き好き大好きっ子から、主人公と同じくべつの街から
 越してきていた冷静かつだから客観的そうな子も含まれてて。
 あの客観っ子がいるから、あの主人公の子は歓待ぶりに違和感を覚えつつも、けどちゃんとそういう
 冷静な子もいるからまぁ大丈夫か、というそういう「油断」を生み出させてるし、それが一番怖いって
 いうか、そしてさらにその中でさらにいわくありげにひとりだけ主人公を完全否定している子なんかが
 いたら、そりゃその子気になるわ、そりゃ惹かれるわ。
 自分を受け止めてくれる場所、その中で自分を否定出来る、そういう「対等」な人と出会ったら・・・
 ほら、ホラーの世界がこれで成り立ったよ。
 これであの主人公の子はどっぷりだもんね、これがあの「街」という「物語」に囚われたということだし、
 まさにこれで舞台が整ったって感じ。
 すごい、たった一話でここまで作れるなんて、しかもここまでして完璧に日常という物語を構築出来て
 いるからこそ、あの狼の伝説とかその辺りの話が完全に聞いて楽しむ「寓話」になることで、ますます
 それが隠されて醸成され熟成されて、それが一気に噴出していく瞬間の幻影がちらついてて、これは
 滅茶苦茶怖い、なにこのホラー、これでこそあのしっかり明示されてるけれどあの物語の中では隠れて
 る、あの「忌まわしさ」が、ぎっちりと独り立ちして浮遊してるのが感じられて、次回予告の唄とかもう
 しびれる、ここまで完全に隠されてるからこそ怖い、賑やかで明るくてとっても楽しい教室から離れて、
 ちょっとトイレにと言ってその個室のドアをさらりと開けたら・・・・・・・怖いよ、好きだよ、気持ちいい
 だよねぇ、ひぐらし的な「これみよがし」な不安感もそれは好きだけど、こうして完璧に整理されて隠蔽
 されているからこその、諸々の設定なりアイテムなりの恐怖の真価が発揮されるという、この正統的
 なホラーは、やっぱりそういう意味では非常にテーマ的なものとの相性もいいだろうし、そうするとあの
 足の不自由な子の体感と思考とかを生々しくかつ清々しくやることで見えてくるものと、その「恐怖」
 が非常にひとつに溶け合うというか同じひとつのものだというのが、よく見えてくるかもね。
 まぁ、その足の不自由な子とあの曰くありげな子のそれとを、たんなる正邪で分けたりとか、逆に正を
 邪に堕とすとか、そういうのでは無い、本当に「ホラー」をやってくれると、これはもう、ホラーアニメの
 大傑作になる予感。
 ひぐらしはそういう意味で、凄惨さと設定の怖さとその回し方自体でしか引っ張れなかったので、
 私的には満足だけど常に別腹を発生させるような感じで(ぇ)、だからそういう意味で、この作品には、
 もっと広い幅での恐怖を魅せて欲しいと思っています。
 やべーほんとこれ面白いわ、どうしよ。

 
 デュラララ!!:
 ホロの看板が見れたから、余は満足じゃ。
 ・・・・・。
 えっと、マジでこんだけ?
 なんか、ちょっと早くもこの作品の「底の浅さ」に触れてしまったようで、うーん。
 言い換えれば、問題設定の位置が浅いというか、あー、こういうの私駄目な、厳しぶったりとか、なんか
 これって深いようで全然深くないっていうか、深くないものを一心不乱に磨いて「深い」というメッキを
 丁寧に塗り込んでるだけというか、だから確かにその塗装技術自体は見事だし、それなりに面白いし、
 あの幼馴染みな男の子の軽妙っぷりとか好きだし、まぁああいう「軽快な利害関係」そのものの味わい
 は嫌いじゃ無いしむしろ好きだけど、でもそういうのが全部、本質的にその「厳しさぶり」を引き立てる
 ための「深さ」のメッキのひとつにしか過ぎないのが、こう、逆に、駄目だ、私なんか駄目だこういうの。
 なんか腹が立ってくるというか、あの軽快軽妙な関係を、そのまま磨いて、なんかあったかくって心地良
 いモノに「消化」していきそうな雰囲気とか、うんあれは「昇華」という名の「消化」になりそうな、つかだか
 らそんなんでまとまって色々肯定しようとするだけのそれって底が浅いっていうか希望が無いっていうか、
 あーなんだろ、でもここから逆にそういう後ろ向きなものじゃ無いバイオレンスとか、いっとう阿呆にキレ
 たハイテンションとか、そういうのに繋がれば或いは、というかこの作品って確かそういう売り文句じゃ
 なかったっけ?、あれ?じゃあ第一話だけで判断とかするのマズい?、ていうかよく考えたらあの首無し
 ライダーの人って、ちゃんと実体というか人がいるんですよね?、ここに人っ子ひとりいるんですけどとか
 言ってた人な、あの人辺りが出てきたりとか、まぁほんと、これからですね。 (結論)

 
 ひだまりスケッチ×☆☆☆:
 ひだまりでした。
 ・・・・。
 だってそれ以上語りようが無いじゃん、ひだまりはひだまりじゃん?
 まぁ、だから逆にひだまりにしてはちょっとテンポが良すぎて日向ぼっこ気分がちょっと足りなかったかなぁ、
 とか、ひだまりのくせになんか色気出して作品紹介テイストな感じでさくさくっと進んじゃってまぁ、まったく、
 ひだまりは普通にひだまっとけ。
 ・・・・。
 なんだかんだで、ひだまりっぽくない色気にちょっと手を出してたのがひだまりっぽく無い、といえばそうか
 もしれないかな。
 だからまぁ、ひだまりを語るにはそうしてひだまりっぽさからの脱却が必要な訳で、だから結構語ること
 はあるのですけれど、ひだまり的にまいっか面倒だしみたいな、まったりしますみたいな、あー。
 ていうか先生が代わってたっていうか、よく考えたら高校なんだから教科ごとに先生違うの当たり前なん
 だけど、どうにも吉野屋先生以外の先生が教壇に立ってると違和感が、ていうか新入生も来たし、
 あとなんかテンポ的なことで気づいたのは、演出がまた変わってるというか、映像の後出しというか後付
 け後追い的演出というか、同じことを繰り返すというか駄目押しというか、演出の主体がそればっかりに
 なってるから、単調に感じてそこからテンポの速さを感じたのかな。
 なんか、演出やってる人はそれで「ひだまり式」を獲得してそれに倣ってやってる感がして、なんか違う
 よなぁ、ひだまりって極めて実験的というか、同じことを同じ風にやらないことこそにその本質があるという
 か、それが日常を楽しむってことだし、新たな新鮮な斬新な発見って変わらぬ日常の中にあるのだし、
 だから同じ日なんて同じ瞬間なんて絶対あり得ない訳で、変わることは変わらないというか、なんか
 ちょっと、この第一話にはそういう意味でそういう創意工夫が足りなかったかなぁいうか、ひだまりこそ
 「演出」がすべてなんじゃないの?、っていうか、まぁ、これもこれからな。 (結論)
 あと収入増えてお酒への夢を膨らませる大家さん萌え。 いいな、いいな♪(羨ましげに)
 
 
 
 
 という感じです。
 残りの未視聴作品に関しては、それぞれ見終えてから感想書きます、っていうかここのところアニメは
 金曜夜にまとめてみるので、まぁたぶん、来週の今頃にまとめて、という感じになってしまうと思います。
 
 それと、連続感想ですけれど・・・・・・・弱った・・(頭抱えて)
 正直、おまもりひまりとおおかみかくしは、感想書けたらいいなレベルであって、実質的には無理、
 ソ・ラ・ノ・オ・トに関しては、うーん、かなり難しいんだけど、挑戦してみようかなという気概はあるような
 無いような、どうしようかな、うーん、という徹底した優柔不断を絶賛発揮中でして、うん、第二話じゃ、
 第二話を観てから決めようそうしよう、と、要するに満場一致で結論を先送りにすることを決定した
 というか、まぁほんとうにごめんなさいすみません。
 
 
 という辺りで、はい、今回はこれにて。
 次回更新は・・・・まぁ、早ければ水曜木曜辺りにソラヲトの感想が・・・・どうかなぁ・・・・(悩)
 
 では、ごきげんよう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

-- 100107--                    

 

         

                                   ■■ 急造仕様 ■■

     
 
 
 
 
 年も明けまして、そろそろ本腰入れていこうと思っている紅い瞳です、ごきげんよう。
 
 
 前回はすっかり失礼致しました。
 そんな年始めから風邪とか、どんだけ空気(感染)に愛されてるのよという感じです。
 むしろまったりの極みで御座います。
 ということで、、はい、今日より仕切り直し。
 
 
 
 さて、どうしようかな。 ←頬杖つきながら
 
 
 
 いえ、まぁ。
 色々と書きたいこと書かなくちゃいけない事あるんですけれどね、昨年末までの分はどうせ来年
 書けばいいや、年変わるったって一日しか変わらないんだし、地続きだよね、大丈夫、みたいな
 感じで色々と年越しという概念そのものを打ち破る画期的な怠け術を開発していたのですけれど、
 なんだか予算オーバーというか結局ご破算になって。
 ええと、ほんとに年変わっちゃったねぇ。 (ため息)
 一応前期アニメのそれぞれのまとめ感想を書くとかはあるのですけれどね、あ、それはちゃんとやらせて
 頂きますよ、頂きますけれど、今私的にはそれをやらなくちゃいけないから他のはいいか、他のはきっと
 年越しのどさくさで無かったことになってるはずだようんうん、ともう無責任にもほどがある展開で、
 こんな展開誰が予想出来たであろうか、いや出来ない人などいない、みたいな、とにかくね、まぁその、
 一見支離滅裂にみえる私の行動は、実は一貫して如何にサボるための口実を得るのかということで
 ちゃんとしててきちっとしてて、どうです?、見直しました?、え?、今更見損なう気すら起きないって?、
 あら嬉しい、それはなによりです。 (微笑)
 
 
 
 
 こんな感じですよ? 今私。 私今ここ。 ↑
 
 
 
 
 ゼロからのスタート。
 心機一転。
 そういう言葉に萌える年頃です。
 え?、ゼロにしていいの?、無かったことにしていいの?、ってそっちか、そっちなんだな。
 さて、どうしようかな。 (二回目)
 ぐだぐだからのスタートということで、まぁ適度にツッコミ入れたりしながらスルーしたりしながら、ええと、
 ほら、なんか始めなきゃ、始めろっていう空気すら発生してないこと自体やばいよ、正月早々風邪
 ひいたことを喜々として語ってる奴につける薬が爛れるわみたいな空気出来てるよ、はやくなんとか
 しないと、ええと、どうしよう、どうしたらいいのかな、どうしたらいいのかな、どうしようどうしよう。
 
 アニメ、書けばいいと思うよ?
 
 
 
 
 
 
 
 ◆
 
 という感じで、色々とアニメで固まってきましたね。
 ていうかむしろこのサイト完全にアニメ感想サイトにしてしまおうかとか、適当でいいかとか、そういう
 野望は尽きせぬこの2010年をどうしましょうか、というお話。
 っていっても、今年の抱負は頑張らないことって宣言しちゃってますからね、むしろダウナーな感じから
 入って、あーはいはいみたいな、どうせ色々やるってったって結局はやらないんでしょ?、だったら
 ぎゃーぎゃー騒いで楽しくやったってしょうがないじゃん、人生もっと落ち着いてこうよ、手堅くいこうよ、
 あーお茶うまうま、みたいな感じでいけばさ。
 うん、たぶん、それでもなんだかんだとちゃんとやってたら、結構好感度高くない?
 不言実行っていうかさ、やらないやらないと言いつつ実はやるとか、べ、べつになにもしないわよ、
 なにもしないって言ってるでしょうとか、今年もどうやらツンデレの呪縛からは逃れられないようです。
 ほんとは色々やりたくてしょうがないんでしょ? やりたいんだろ?
 けど不器用なものだから、恥ずかしいものだから、どうしてももじもじしちゃって、その、どうしても
 なかなか出来なくて、つい、興味無いみたいなことを・・・・・・
 
 と、いう感じで、まぁ、言い訳とこじつけと要はつまり一番楽にサボれるにはどれが一番いいかというか、
 そういう私のあくなき欲望の産物がこうして今年も回転していくのでございまして。
 ていうか、「という感じで」とか、そういう接続詞多いな私、なんか行ごとにちゃんとオチつけるのめんど
 くさいのかな、てかそろそろ自分的にも言い訳とこじつけに飽きてきてるのかな、や、つまり私にとって
 こういう事を回していく事自体がエンジンをかけるためのストレッチみたいな、そんな感覚なので、
 こう、くっと、いきなり始動したくなる瞬間があって、だからあっさり勝手に区切れをつけて次に行きたく
 なるというか、なにその自分勝手ではた迷惑な話し方は、さりげにこうして日記で独り語りしてる事に
 慣れちゃって、自分でツッコミ入れたりオチをつけるのも面倒になってきて、自然自己完結的なものに
 なっちゃってきてるのかな、なんだかんだで結構紅い瞳寂しいんじゃないの?、ち、ちがうわよ、べ、べつ
 になんの反応も無くたって私はやれるわよ、みたいな、あー、つまりそういうところから私のツンデレは
 来てるわけかほんとは寂しいねんな。
 
 
 そしたら。
 大晦日に、拍手一杯きてた。
 大体いつも一回の更新に貰ってる拍手の、十倍きた。
 
 
 まぁ大体いつも一回の更新に貰ってる拍手の平均が、0〜2程度なので、十倍と言っても察して
 くださいということなのですけれど泣いた。
 いくら私が涙脆いったって涙がアレ過ぎる。
 なにに対しての拍手なのかわからないけど、わからないからこそ褒められたのか怒られたのか叱られたの
 か踏まれたのかとか、色々と想像してしまって泣いたっていうかこれほんとに泣いてるだけか?、みたいな、
 嬉しいっていうかやべーっていうか落ち着けっていうか、なんかねぇ、だからその、なんというかね、うん。
 やっばいほんと、今年どうしよう、って感じなの。
 まったく、せっかくまったりしようと思ってたのに、誰も見ていないことをいいことに好き放題サボり放題
 しようと思ってたのに、こんなことされたら・・・・
 正々堂々と、サボれないじゃない! ていうかやっぱサボる事はサボるんかい!
 まぁ私は瞬時に、あ、この拍手はきっと私が正々堂々サボる事も含めての拍手な訳で、公認な訳で、
 んじゃーまぁべつに今まで通りでいいかっていう、さすがな、そういう計算というかまったり設計はお手の
 ものなのな、ほら、拍手はあれどコメント無しだからこういう風な事になるんですよ、紅い瞳を野に放つ
 ようなものですよ、ボケに負けないツッコミはちゃんと入れなきゃ駄目よ、と、そこまで都合良く考えて
 いると、あ、でもこんなこというと、じゃあ拍手自体やらなきゃ虎に餌をやることにならないし、餌が無け
 ればすごすご檻の中に入って大人しくしてるだろ、じゃあ拍手無しねー無し、という風な感じになって
 しまうのじゃないの?、そしたら本末転倒だーでもよく考えたらそれもなんか快kええと今年もどうぞ
 皆様色々とよろしくお願い致しますね、うふふ。
 
 
 
 うふふ。  ←色々妄想中
 
 
 
 
 ◆
 
 はい。
 今年もこんな感じで、ぐだぐだでよろしくお願い致します。 もうほんと紅い瞳はどっかいけ。
 んで、ツッコミは置いといて。
 前期アニメの感想を書かせて頂きます。
 今更かよ、というツッコミは謹んでお受けした上に、それをさらに十倍にして再度お受けします。
 ほんと今更だよ! 私自身びっくりしてるよ! 今更かよ! (ほんとな)
 年末年始を跨いじゃうと、どうしてもこうなっちゃうんですよねぇ。
 色々と感想書く前に自分の中でも終わっちゃってるので、その、なかなか良く書けないこともあろうかと
 思いますし、なにより読む人に今更言われてもねぇ感を呼び起こす事請け合いですけれど、しかし
 そこを頑張ってうっちゃって、是非勝利を飾りたいと思います! まぁ落ち着け!
 で。 (仕切り直し)
 実はさらに今更というかほんと今更だよというほどに、まだ最終回観てない作品あります。
 ・・・。
 (スルーして)なので、まだ観てない作品はあと回しにして書いてきます、むしろ見終わった順に書いて
 いかせて頂きます。
 そしてたぶん、一回の更新で3、4作品ずつの感想しか書けないと思います、っていうか他のこととかも
 日記では書いていきたいですからね、今期発アニメも始まりますし、ていうかそうなると全部書き終わる
 頃には1月終わっちゃうんじゃないの?、ていうか今期アニメで連続感想何書くの?、てか書こうよ、
 てか、どんだけ説明長いのよ、もっと簡潔にまとめろよ、だから駄目なのよあんた。
 
 
 とその前に、一応今期紅い瞳が視聴してみるアニメを、もう一度紹介、というか取りあえず明記。
 
 ■ソ・ラ・ノ・オ・ト
 ■おまもりひまり
 ■バカとテストと召喚獣
 ■ダンスインザヴァンパイアバンド
 ■デュラララ!!
 ■ひだまりスケッチ×☆☆☆
 ■おおかみかくし
 ■はなまる幼稚園
 ■刀語
 
 いくつかもう始まってますけど、まだ全然観てません、てか金曜にまとめて観る予定な。
 なので・・これらの感想自体もここで書くのは結構遅くなるので、まぁ、気になる人はチャットで私の
 発言でも眺めてやってみてください。
 一応注目作は、「ソ・ラ・ノ・オ・ト」と「刀語」で、感想候補として期待してるのが「おおかみかくし」、
 という辺りです。
 
 
 ということで。
 
 続きは、次回です。
 
 
 
 
 ・・・・・。
 
 
 
 ・・・・・・・・・・。
 
 
 
 
 前期アニメの感想は? さっき書くって言ってた奴は?
 
 
 次回にします。
 
 
 ごめん。
 
 
 
 
 まだ風邪直ってなかった。    ←基本的にまだ正月ボケなので色々とリズムが乱れてる人
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ごめんなさい。 (初土下座 二回目)
 
 
 
 
 
 
 
 

 

-- 100104--                    

 

         

                                   ■■ 2010! ■■

     
 
 
 
 
 明けましておめでとう御座います。
 今年も魔術師の工房と紅い瞳を、どうぞよろしくお願い致します。
 
 
 さて、ということで2010年がきてしまいましたけれど、どうします?
 いやいきなり訊くなというか逆にあっさり無理難題答えられても困りますので私が答えます。

 
 寝ます。
 暖かくして、滋養のあるものを食べて、水分取って。
 寝ます。
 
 ↑ 風邪ひきました
 
 
 新年早々風邪引いたのはこれで二回目な気がしますよ、へっくし。
 あー・・・喉ががらがらするーちょっと熱っぽいー・・
 なんかだるくて、正月疲れかなぁ思って、じゃあちょっとお風呂でゆっくりしときますか、って感じで、
 たっぷりとお風呂を楽しんで、出てきたら、頭ふらふら。
 違う、これのぼせたとか違う、なんかあかん。
 熱計ったら、きっちり37.5度。
 あー・・。
 今日は日記書かなあかんのに、今夜は今年初書きだっていうのに、こんなことでどうするよ私、
 とかなんとかそうやってファイト一発的な根性を楽しんでたら、アウト。
 はなみずきたー節々痛くなってきたー。
 実はほんとは日記書くの面倒で知恵熱でもひねり出したのかと思いましたけれど、でもこれで日記を
 書かなくていい口実が出来たわいと喜べているのだから違うよね、とまるでおかしい事を考え始めている
 時点でもう、アウト。
 おかしいな、昨日の時点、っていうか昨夜のチャットの時点では元気ノリノリだったですのに、
 なんかあれですね、年々無理するとそれが全部きっちり体にかえってそれが快感、もといなかなかアレ
 ですねっていうかアレってなによやっぱり快感なのかい、とかいつもなアホなことを考えてても、アウト。
 
 ダウン、紅い瞳ダウン!
 
 年始から三日連続での飲み会とか、二日はダブルヘッダーとかアホかと。
 ほいほい連行されてった私が悪いだけですけど、私も負けずに連行しかえしたりしてイーブン、なので、
 これはまぁこれで楽しいからいいかとか思っているから、ほら、アウト。
 あー・・・・  ←枕に顔を埋めながら
 ほんに、新年早々アレなアレで申し訳御座いません。
 というかなにいきなりそんな話題から入ってるかっていうか、ほんとにネタ考えずに風邪ネタで誤魔化せて
 よかったわい的な、そんな私に喝を入れるために、えーと、今日はご挨拶程度でさっさと寝させて頂き
 ますね。 (微笑)
 
 
 
 
 ・・・・。
 えー・・まぁ・・抱負? 今年の?
 えー・・・健康に気をつける、みたいな事は前にダウンしたときに言っちゃったので・・・・
 今年は・・・・・・
 
 頑張らない、でいいですか?  ←頭から布団を被りながら
 
 あー、まぁね。
 冗談は置いといてね、まぁ、「頑張る」って言葉を使わないで頑張ってみるっていうかね、頑張るって
 言葉は結構言霊というかなんかそういうのが強くてさ、なんかこう限定的になっちゃうというか柔軟性
 が無いっていうか、まぁ、そういう感じで、頑張らないんだけど頑張ってることと同じ成果が出せるように
 、あるいはそれ以上なことに繋がれるようなね、まぁね、ラクしても生きられるみたいなね、誰か代わりに
 日記書いてくれないかなみたいなね。
 
 
 
 
 寝ます。 (ぁ)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ◆
 
 ということで、一体どんだけ縁起でも無い今年の幕開けなのよですけれど、ええと、こんばんわ。(照)
 まぁそのうん、ほんとに風邪でぐだぐだなので、まぁ、ほんとに今日は挨拶ということで、ええと、
 ほんとに今年もよろしくお願いしますね。 (ほんとにぐだぐだや)
 まぁ、アニメとかお酒とかアニメとかあと他なんだっけとか、そんな感じで今年もやっていきたいと思って
 いますので、まぁそんな感じで、昨年とは違うような同じようなたぶん違うかもしれないような、
 そういう感じで、ほんとに今年もよろしくお願いしますね。 (マジで駄目ね)
 
 
 では、今日はこれで。
 次からはちゃんといきますよ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ごめんなさい  ←初土下座
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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