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◆◆◆ -- 2011年4月のお話 -- ◆◆◆
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■■ GW前に書き置きっと ■■ |
今回も色々前略させて頂きまして。 |
今期開始アニメ第一話の感想の続きを、ちょろっとな。 |
デッドマンワンダーランド: どっかで見たような感じだけれども。 |
設定的には大量殺人の冤罪を被せられて、刑務所に送られたら、そこでは色々な苛酷な運命が |
待ち受けているみたいな、そういう感じなので、よくあるなぁというか今更そういうのはどうよ、と |
思うところもあるのだけれど、でも主人公の男の子の「死にたくない」という叫びそのものには、 |
なにか今までのそういう作品に於けるそれとは違うモノを感じられたので、ちょと期待。 |
今のところはそれくらいかな。 |
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青の祓魔師: ゾクゾクする。 |
あーこれは結構いいですね、心配というのは相手を信じていない事の証、というか、相手に自分の |
期待しているものを求めて、それがちゃんと叶えられるかという心配ということで、その辺りのことが、 |
それを越えた相手の尊重という名の信頼にどう変わっていくか、とかさりげにそういうものが背景に |
織り込まれていたりして、正直あの主人公と養父(?)の神父さんとの関係には燃えました。 |
息子が実はサタンの子だったとか、それだけ聞くと陳腐なんだけど、あれだけ熱心に父子関係を |
カッコ良くやっている中だと、物凄い緊迫感があるね。 |
これからあの神父様が息子に対してどうするのか、サタンがどう出るのかとかなにが起きるのかとか、 |
まぁ死亡フラグが立つ気配しかしませんけど、色々とゾクゾクとして楽しみで御座います。 |
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もしドラ: 私は川島みなみが好きです。 |
これはどうなんだろと問われたら、アニメとして色々とぐだぐだなのは確かだけれども、でも主人公の |
川島みなみというキャラクターが私は好きなので問題ありません、と答えます。 |
なんだろなぁ、熱血でもポジティブでも純情でも無い、なんか変な感じあるよねこの子。 |
そこら辺の女の子の内面だけをぽっかり取り出して放り捨てて、からっと元気に頑張ったり真面目に |
彼女らしく考えてみたり、なんていうのかなぁ、設定臭くも無いし説教臭くも無いし、共感どうのこうの |
でも無く、一人称でも三人称でも無い、1.5人称くらいな、丁度こう、彼女の頭上斜め前辺りに |
彼女がいて、それと手を取り合って動いてるみたいな、うーん、これほんとマネジメントという本を紹介 |
するためにガチで作られてきたキャラって感じがして、なんだかとてもそれが優しい感じがしますね。 |
変に気負っても気張ってもいないし、逆にマネジメントに無理に沿わせようともしない、それこそ |
マネジメントという本との出会いを「真摯」にやっている、そういう川島みなみの溌剌さが、たぶん私の |
好きの主成分なのだと思います。 |
それとさりげにこれはいい日笠・花澤・津田アニメ。 |
それとさらにさりげにラストのおまけの話が結構しっくりくる。 |
という感じで、視聴予定の作品の第一話をやっとすべて見終わりました。 |
視聴リストです。 決定版。 |
月: ・銀魂2 ・日常 ・戦乙 ・もしドラ |
火: |
水: |
木: ・C ・あの花 ・緋弾 ・電波 ・まりほり2 |
金: ・Aチャン ・(ゴシック) |
土: ・ドッグデイズ ・デドマ ・シュタゲ |
日: ・花いろ ・アスロテ ・青の |
:全17作品 ()付きは前期以前よりの継続作 |
変ゼミとそふてには切り決定。 お疲れ様でした。 |
もしドラは10日連続で一挙放送という形態の模様ですが、一応月曜が始まりだったので月曜枠に。 |
で、今期は以前にも言ったように、日常がメインですね。 |
そして銀魂とまりほりが続いて、電波とAチャンで固める、という感じです。 |
なにを言っているのでしょうかね、毎度のことですけれど、取り敢えずそういう感じで形みたいなのを |
決めておかないと気が済まない残念な人がなにか言っております。 |
まぁつまり、今期はギャグコメ作品が非常に豊富で大変よろしい、ということが伝わってくれればそれで |
良い、ということです。 |
それだけの話です、それだけの話をごちゃごちゃと言っております。 |
他にはノイタミナ組のCとあの花が少しずつ面白くなってきて意外にお買い得でした、Cは戸松キャラの |
ポップな感じが面白く、あの花はめんま見てるだけでほわってしてくるし、それにドッグデイズはレオ様 |
というか獅子王というかホロの人が燃え過ぎて困る、けど所属するならガレットよりビスコッティ側という |
かなんかあの妙に開けた仲間意識って好きよ、なのはの時のなんか閉鎖的な感じを見事に払拭 |
してて好感度アップつまりお仕えするなら犬姫様、対戦するならレオ様とというか見事にぶっ倒され |
たい。(病気) |
花いろはいまいち掴み所が無いというかありきたりな設定なのに実は一番先が読みにくいというか、 |
ぶっちゃけ緒花がどういう成長するのか全く読めないところがある意味面白く、アスロテはあの男の子の |
誠実さというか、ぶっちゃけ全部を女の子のためにみたいな気負いというか女の子の願望を引き受ける |
ところまではいかない、けど自分に無理無く出来るところでは可能な限りあなたのために、みたいな、 |
そういう線引きがきちんとされている堅苦しさと重苦しさの無いあの優しさがカッコいいなぁとか。 |
んでシュタゲは見直したというか落ち着いたというか、これあれだね、ノリの良さがピカイチねこれ、しかも |
まったくブレてないしズレてもいなく、ノリがノリ良くここまで決まってるのってそうそうないよね、だが男だとか |
笑う暇も無いくらいに感心したというか呆気にとられたというか、上手すぎて拍手も出来無いみたいな、 |
ほぼ変人しかいなくてしかもガチヲタ系なのに、それが全部ぴちっと嵌っている上に、それがそれらの外に |
広がっている一般の世界の中にある感じが凄まじい、トゥットゥルーの子とか嘘で固めてる子とかネット |
スラングだけで出来てる人とか主人公とか、うん、これはある意味芸術的に面白くなってきました。 |
あとは青のがどれだけ作品的に本気出して深めていってくれるか、ですね。 |
という感じです。 |
んー、なんだかんだで結局今期も豊作じゃなイカ。 |
しかもギャグコメが一話だけで息切れする事無く本物っぽいので、もうね、なんか観ているこっちも |
テンション上がりっぱなしで御座います。 |
やっぱねー、笑いは私にとって色んな意味で大切なものだからねぇ、文句無く素で笑わせてくれる |
作品はだいぶ大事な宝物ですね、これはほんと。 いえーい。(なに) |
ギャグコメがメインで、他の作品にはそれほどの傑作然としたものは無く、けどその分期待無く落ち着 |
いてひとつひとつ楽しめる感じで、今期は始めていくことになりそうです。 |
んで、これからの予定。 |
正直頭の中がまどマギで埋め尽くされていて、日記書きのモチベーション自体は結構低めに設定 |
されているので、なかなかどうして、困っています。 |
一応、次回から前期アニメのまとめ感想を再開したいのですけれど、今のところ週に一回更新程度 |
になりそうで、いやはや先は長い、上に、単発でまたまどマギSSを埋め込んだりしてまた長くなりそうな、 |
これ全部書き終わるのは五月一杯かかるかもしれぬな、そして刀語最終回の感想はちょびっと |
書いてはあるのですけれどまだUp出来るところまでにはいっておらず、ああもう、まぁうん。 |
適当に、やりますか。 ← うーんと伸びをしながら |
ではごきげんよう。 |
◆
◇
-- 110421-- |
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■■ とある少女の幸福 ■■ |
さっきまで吹いていた風がぴたりと止んで、影法師が目の前にずんと伸びて。 |
まるで坂道が一歩を踏み出すたびに、その角度を上げていくような。 |
コツ、コツ、コツ。 |
靴音が高鳴り、鼓動が冷えていく。 |
私なんて、消えちゃえばいい。 |
そう叫ぶ。 |
心の中で、頭の中で、胸の中で。 |
こんなにも小さい、私の頼りない靴先で。 |
私は願う。 |
ねぇ、誰か私を殺してよ。 |
ねぇ、お願いよ、お願いだから、ねぇ、ねぇったら・・ |
立ち止まる勇気も無く、ただいたずらに、ひたすらに前へ前へと伸びていく、真っ黒な影を追っていく。 |
もう、嫌とも思えない、夕暮れ。 |
もうすぐ、夜だ。 |
ううん、まだ夜になっていないだけ。 |
時間は止まらない、なのに、どうしても時間だけには止まって欲しくない。 |
どうか私を、どこまでも引きずっていって。 |
じゃり じゃりじゃり じゃり |
アスファルトを叩く靴底が、泣き声を上げている。 |
じゃり じゃりじゃり じゃり |
引きずられ、引きずっていく |
でもその靴音だけは、軽快に、高らかに、コツコツと響き渡る。 |
笑えばいいんだよ。 |
にこり |
誰かみてよ |
私を見ないで 私の笑顔だけを 私の靴音だけを 抱き締めてよ |
ねぇ、お願い |
私を止めて |
私を甘やかさないで |
コツ コツ コツ |
ぴんぽーん |
朗らかな 音 |
はーい |
のどかな 声 |
あ・・ いらっしゃい さやかちゃん |
沈んだ 声 |
うん 来ちゃった お邪魔させて貰うね |
聞こえない 叫び |
何度か入ったことのある、まどかの家。 |
どこにでもあるようでいて、ここにしか無い、まどかの家。 |
ここにはひとりの女の子と、ひとりの弟君と、ひとりのおかあさんと、ひとりのおとうさんが住んでいる。 |
モデルハウスのように調えられた室内には、まるでシンフォニーに聴き入る観客達の穏やかで、そして、 |
厳かな静寂が広がっていた。 |
音。 |
コン コン コン |
包丁がまな板を叩く音。 |
なにかが今、切られている。 |
この家の中のすべてが今、その音に、そしてなにかがひとつひとつ切られて終わっていくその音に、 |
耳をそばだてている。 |
その中で棒立ちになっている私は、馬鹿みたい。 |
玄関で靴を脱ぎ、そして廊下に一歩を踏み出した途端、微動だにしなくなった私の横を、 |
この家の住人がひとり、無言で通り過ぎていく。 |
一瞥すらもしない。 |
途端に、頼りなさを覚える。 |
けど。 |
動けない。 |
動こうと思うことすら、無い。 |
でも。 |
助けてと叫ぶ私の中の絶叫は、収まっていた。 |
ああ なんだか |
やっと ひとりになれた気がする。 |
私の横をすり抜け、リビングのドアを開けるまどかの背中には、静かな威厳が満ちていた。 |
ママ さやかちゃん きたよ |
まどかって、こんなだったかな |
まるで死を覚悟したかのように目を瞑る私の、その目蓋の裏には、きゅっと引き絞られた、 |
まどかの本当の姿が映っていた。 |
ああ 私 |
まどかに、助けてって言えないんじゃなくて |
言わないんだ |
言わなくて 済んでいるんだ |
今、こうして目を閉じて立ち止まっている私の姿は、まどかの瞳にどう映っているのかな。 |
まどかが一度、振り返る。 |
私は薄く、目を開け、そのまどかの瞳の中に、私を探す。 |
そこにいたのは、私だった。 |
まどかを気遣い、なにかに怯え、笑い、けれどまどかと並んで歩きたいと、必死になにかを見つけようと |
して、目を閉じている、ひとりの女の子が、そこにはいた。 |
決然として、そこに立っていた。 |
これは、私が見た、私の姿なんだ。 |
だけど、でも、もしかしたら・・・ううん・・ |
私は今、まどかにそう見られている、見られているかもしれないと、そう思えていた。 |
ふわ |
ひんやりと冷えた花の香り。 |
なんだろう、私の知らない香りだ。 |
その香りをひとつ吸い込むと、それはゆっくりと全身に満ちていった。 |
狂おしいほどに、こうして今、立ち止まり、まどかとの距離の中に私を見つける事の出来た、 |
その誰かを抱き締めたくなった。 |
泣き崩れちゃおっかな。 |
その想いを言葉にすること無く、ただその想いは冷えながら溶けていく香りに包まれて、そのまま、 |
私の足下にぬくもりを与えていった。 |
私、こんなに凍えてたんだね・・ |
ごめんね |
気遣いと思い遣りの虜となって、荒れ狂った日々。 |
笑顔で、笑って、微笑んで、笑わせて、笑って、笑い続けた毎日。 |
どうすればみんなを楽しませることが出来るかな、どうしたらみんなのためになれるかな。 |
戦略と策略と、ついでに攻略も付け加えて、どんどんとその回転速度を上げてきた年月。 |
えっと、私、今、何歳だっけ。 |
14歳、という文字が頭の中に羅列されるも、私にはその文字を読むことが出来無い。 |
それなのに、私はその読めない数字を抱き締めて、その数字に相応しいものを掻き集め、纏い、 |
そしてその数字に従って生き抜いた。 |
笑い、思い、強く、生きて。 |
助けて。 |
その言葉すら、意味も知らず読み上げて。 |
その見ず知らずの言葉に、笑顔に押し込められた、女の子がそこにはいた。 |
わ ちっちゃ |
小さな 小さな 女の子 |
可愛くも無く ぼろ屑のような布きれを纏っただけの 貧相で小さな女の子 |
ううん |
それは纏うことが出来るほどに服の形なんか、していなかった。 |
それは本当に、縋りつくだけの布きれで、そこには訳のわからない言葉が敷き詰められ描かれていた。 |
それを後生大事に、それが、自分の命よりも大切なものであるかのようにして、ひしと掴んでいる。 |
こんなに寒いのに |
私は見つけた |
ああ |
ただ私はこの子に、会いたかっただけなんだ |
一発 引っぱたきたくなった |
ぱん |
驚いて私をみつめるまどかの瞳の中に映った、その少女の歳は、いくつ? |
十四歳。 |
そこに立っていたのは、私の中の貧相で小さな女の子を幸せにしようと、決然と目を覚ました、 |
ひとりの十四歳の女の子の勇気だった。 |
よし。 |
開けよう。 |
私の扉を。 |
まどかに誘われ、扉を開ける。 |
厳かな静寂と、冷えた花の香りに支えて貰いながら。 |
うん、いくよ。 |
がちゃり |
うわ 酒 くっさ |
◆ |
夕陽に染まり、真っ赤に輝くリビングに居座るソファーの上には、純白に眩しいバスローブを引っかけた |
だけのモノが転がっていた。 |
残骸だ。 |
その残骸は今にも胸を豪快にはだけてなにもかもを零しそうになる勢いで、ソファーの上に伸びていた。 |
「ごめんなーさやかちゃん、昨日ちょっと飲み過ぎちゃってねぇ、二日酔いがまだ抜けなくてさ」 |
ソファーの上の残骸が、もごもごとなにか言っている。 |
どう見ても昨日飲んだだけじゃ無くて、今日も飲んでるだろこれ、ていうかさっきまで飲んでたでしょこれ。 |
と、思わずツッコミを入れたくなるようなこの有様に、私はぐっと、肩の力が入ってしまった。 |
駄目だ、これじゃいつもとおんなじだ。 |
今日は、まどかのおかあさんに、相談に乗って貰おうとして来たんだ。 |
でもなにを話すかなんて、全然わからなくて・・・だから、まずいんだ・・ |
これじゃあ真面目な話を、また私お得意のおちゃらけで誤魔化しちゃいそうだ・・・ |
自分でも驚くほどに、私は勢い良く背筋を伸ばし、顎を引き、そして、まどかに自分の部屋に行って |
いて貰うように頼んだ。 |
残骸は、反応しない。 っていうか、むしろなにかと戦ってる。 かなり大事な戦いだ、頑張って欲しい。 |
まどかはそんな残骸を見つめながら、そして一度、はっきりと私の目を見てから、すたすたと、造作も無く |
そのまま自分の部屋へと入っていった。 |
まるで、部屋に入って今にも宿題でも始めそうなくらいに、私のことなど忘れたかのように。 |
私に、ありがとうとさえ言わせないような、そのあまりにも完璧な、自分の日常への、帰還。 |
私はそれを見習うべきなのだろうと、そう思い、そしてソファーの上に向き合った。 |
++ |
うー 頭 痛 |
ったく、ほんと最近歳ねぇ、なんだか年々酒に弱くなってる気がするわ。 |
で・・・ |
あー、さやかちゃん、そういえば何度か会ったことはあるけど、ちゃんと話した事はなかったっけ。 |
っていうか、こんな姿見てどうおもうかな、ま、いっか。 |
・・・・あー・・ガチガチに緊張しちゃってるねぇ・・ |
なにを話そうか、っていうかこれ、どう切り出したらいいか、って感じか。 |
うーん、どうしたもんか・・ |
なぁ、さやかちゃん、んにゃ、今日はさ、女と女の話をしようか。 |
だから私はさやか、って呼ぶよ。 いい? |
あー、私の名前は詢子っていうんだ、以後よろしく。 |
で、まぁね、うん、私は今こんなだからさ、ほんとはいい感じに力が抜けて、さやかの話をそのまんま |
聞いてあげられるかなぁ、って思ってたんだけどさ、ああ、そのためにお酒飲んだって訳じゃ無いけど、 |
そう思ってくれると楽でいいなぁ、私、って、う、気持ち悪・・・ |
ごめん、ごめん、少しさっぱりしてきたから、話の続きをしようか。 |
で、ああ、うん、目の前にいる女の子の様子を一応これでも観察してたんだけどさ、やめた、って |
思ったんだよね。 |
さやか、あんた、嘘つき、で、正直、だよね? |
だからあんたにずらずらと語らせても、そのお話のまんま、あんたは自分を規定してしまって、どうにも |
ならなくなる、だから、やめようと思って。 |
むしろ、まず始めに私の話を聞いて貰おうと思ったんだけど、どうだろうね? |
その私の話を聞いて、なにか感じるものや、なにかあんたの変化へのきっかけになるものがあれば、 |
それでいいんじゃないかと思う。 |
私は、さやかの母親じゃ無いし、先生でも無い。 |
私は、まどかの母親として、まどかと話すことは出来るけれど、さやかにはそういう事は出来ない。 |
する気も、無い。 |
だから、そういうのは、あんた自身が、自分にしてやればいい。 |
あんたが、あんたの親になるんだよ。 |
言ってる意味、わかるよな。 |
さやかの目は、それがわかる目であるように、私には見えてる。 |
なぁ、さやか。 |
他者って、他人って、なんでいると思う? |
私はね、最初、他人なんて、くそっくらえだと思ってた。 |
私の親はさ、父親は普通なんだけど、母親がまぁ感謝している部分もあるけれど、今でいう |
教育ママでね、結構厳しかったんだよ、色々とね。 |
で、まぁ、私も定石通りっていうか、その母親に滅茶苦茶反発してね、んで、気付いたら今みたい |
になってた。 |
ああ、今はこんな二日酔いに沈んでるけど、普段はこれでも私、バリバリに働くキャリアウーマンなのよ。 |
私の母親の厳しさは、まぁまさに女としての教育っていうか、良妻賢母っていうか、女は家にいて子供 |
を育てるのが務め、みたいなそういう感じだったんだけど、私はそれに見事反発を決め込んだ。 |
でもねぇ、気付いたら、私はそういう母親の押しつけてきた厳しさとは、また別の形の厳しさに自分の |
身を置いてしまってたんだよ。 |
私の周り、見事に男ばっかりさ。 |
私はそんなかで生き抜くために、ある意味、「女」にならなくちゃいけなくなってしまっていてね。 |
つまり、「男よりも仕事が出来る」、という意味での女、って奴にならなくちゃいけなかった。 |
あー、私が男と同じように働いて男社会に溶け込むっていう意味で、男化するとか、そういうのは |
無かったし、むしろそれじゃ足りなかったなぁ、私は。 |
だってそれじゃあ男と同レベルでしょ?、私はあんな腑抜けな奴らと同レベルではいられなかった、 |
だからあいつらより上にいこう、ってそう思ってた。 |
なんでなんだろうね |
私は、努力が好きなんだ。 |
努力して、頑張って、今以上の自分になろうとして、女はそうやって変わって成長していくものだ、 |
なんて思ってさ。 |
まさに頑張り中毒だよな、あはは。 |
私は要するに、そのままの自分を受け入れて、そのまま生きて、そのまま自然に変化して成長して |
いくことが出来無かった、ってことなんだよ。 |
私は、いつから女をやろうって、思ったんだろうね? |
私は女って奴が嫌いだったはずなんだよ、母親に押しつけられた良妻賢母的なアレが、じゃ無くて、 |
たぶんほんとはもっと本質的な意味での、「女」というものそれ自体が嫌だったはずなんだ。 |
なんで私は、そんなもん背負って、そんなものにならなくちゃいけないんだ、ってな。 |
なのに私は、その「女」の姿のひとつでしかない、良妻賢母的な「女」にだけ反応して、反発して、 |
それとは違う形の「女」であるバリバリのキャリアウーマンになっちまった。 |
私は良妻賢母が嫌なんじゃなく、「女」そのものが嫌だったんだろうに、まったくねぇ。 |
あー、勿論、「女」が嫌だから「男」になりたかった、って訳でも無いのよ。 |
つまり、私は「女」とか「男」とか、「私」以外のものが大嫌いだった、っつーことよ。 |
で、そういう女にしろ男にしろ、性っていうのは他者ありきというか、他人との関係の中にあるんじゃ |
ないかって思って、だから他人なんてくそっくらえだ、って思ってたわけ。 |
なのに、気付けば私は女をやってる。 |
はぁ、それがたまんないのよねぇ、酒を飲まずにはいられないわよ、ったく。 |
私は他人が嫌いな訳じゃ無いんだけど、でも、他人が私になにかを押しつけたり、私になにかを |
させようとすることが、嫌だった。 |
べつに、他人のためになにかをする事とか、他人を愛したり愛されたり、他人を守ったりするとか、 |
そういうのが嫌なわけじゃなく、そういうのはあくまで自主的に、自分が、私こそがやりたいと思うから |
こそ価値があるんだって、そういう感じね。 |
うんうん、だから他人の存在そのものを否定してるって事でも無いのよ。 |
◆ |
そこまで一気に吐き出すと、そのソファーの上の残骸、まどかのおかあさん、詢子さんは、そのまま |
残骸のまま、みずー、水を一杯くれ〜と、なんとも言えない情けない声を上げて、ぱたりと停止した。 |
そうすると、十秒も経たないうちに、すっと私の目の前を、水で満たした優しいコップが通過した。 |
流れる涼風のように、そのコップを置いた反動で零れ落ちた暖かな微笑が、私にひとつ与えられた。 |
まどかのおとうさんだ。 |
私に与えた微笑を見つめながら、彼はそのまま綺麗にキッチンへと収まっていく。 |
ほんとに綺麗だ。 |
まるで私に与えた微笑が、彼の残り香を愛おしみ手を伸ばすかのようにして、静寂がまた、広がった。 |
さら さら |
聞こえないはずの衣擦れの音が、やがてしゃなりと薫りを立てて、目の前を歩き回る。 |
人 人 誰か 誰か達 沢山の |
呆然と舞い降りる、影 |
恭介 |
きょうすけ |
コン コンコン コン |
無機質さを装う、生き物の断末魔 |
あの人は、詢子さんの旦那さん |
どうしてだろう どうして恭介が |
私 わたしわたし わたし |
一抹の幻影 |
かさりと動き消える、ソファーの上の重み |
がた |
コップが置かれる音 |
ぷはー |
吐息 |
気が済んだかい |
それは幻聴 |
詢子さんは |
ああ ちゃんと座っている |
バスローブをカッコ良く着こなして 大きく足を前で組み踏ん反り返っている |
そして |
笑っている |
目を疑うくらいに 艶然と 笑って |
続き、話してもいいかな。 |
どうぞ お願いします |
私は また ひとりになれた |
++ |
私はさ、なんていうのかな。 |
真面目、なのよ。 |
貪欲、って言い換えてもいい。 |
良妻賢母とか女らしさとか、くそっくらえって思ってて、だから自分の道を歩こうとして、で、 |
そのために必要なら、そういう事を押しつけてくる奴らの言葉に頷いて、利用してやろうって、 |
そう思ってた。 |
貪欲だろ? 真面目と言い換えてもいい。 |
でもね、気付けば私は、結局のところ、自分がじゃあ、どういう道を歩きたいのか、っていうのを |
あまり理解していなくてね、だから残ったのは、ただただ押しつけられる言葉を利用しての、それらへ |
の反発、そうだね、反逆者としての自分にしか至れていなかった。 |
つまり、主体性が無かったんだね。 |
なんだかんだで、反発する対象として、良妻賢母だの女らしさだのを、必要とせずにはいられなかった。 |
そして、これも結局、気付いたらもっと訳のわからない事になっていてさ、私はね、良妻賢母くらい、 |
女らしさくらい、私にだって出来る、いや、私にはそれすら出来るからこそ、そういう言葉を押しつけて |
くる奴らより「上」なんだ、なーんて、そういうプライドみたいなものを持ってしまった。 |
そういうね、なんというのかな、おかしなバランスの上にだけ、私の道ってぇのはあったわけ。 |
砂上の楼閣もいいとこだわ。 |
なのに私はというと、その楼閣を堅牢に組み上げる事に血道をあげちゃってね、これまた気付いたら、 |
いつのまにか私は良妻賢母だの女らしさだのが自分にも出来ることを、周囲にアピールしまくって |
いたのよ。 |
それが出来るからこそ、そうやって押しつけられたものを引き受けることが出来るからこそ、私の道は |
認められる、って思ってたんだろうねぇ、いつのまにか。 |
それは逆に言えば、自分自身ではその私の道を認める事は出来なかった、って話。 |
頑張ったねぇ、私は。 |
頑張り中毒って言われてもおかしくないくらいに、勉強に、恋に、人間関係に、仕事に、もうなんだって |
そんなに必死になるんだってくらいに、すべてを注ぎ込んでさぁ、我ながらすごいもんよ、呆れる、って |
意味でだけどね、もうね。 |
全然止まらなかった。 |
そしてね。 |
私の本当の真面目さは、貪欲さはね、それを止められなかった、止めなきゃっていう、私の奥底に |
秘められた本能みたいなものにこそ、あったのよ。 |
理性とか意識の上では、もうぐるんぐるんになっちゃってるのよ?、むしろ止めちゃいけない、 |
止まったら終わりだっていうくらいに、血相どころかそれ以上のなにかが変わってしまうくらいにね、 |
マジで万年必死だったんだ。 |
私の好きな文字は、恋でも愛でも金でも酒でも無く、努力、だった。 |
でもじゃあ、私の目的は、生きる目的は、私が生きたかった道は、それなのか? |
私は努力するためにこそ、生きていたいと思うのか? |
どうしてだろうね? 私はなんのために努力してるんだろうな。 |
私はね、止まりたくなかった、だから努力している。 |
でも同時にね、私を止めたくて、だからこそそのために最も努力していた。 |
私は止まりたくないがために努力する私をこそ、絶対に止めるために、努力をしていたんだ。 |
私は、努力する事自体が嫌いか、って真面目に貪欲に自分に問うたら、私の中で全会一致で、 |
ノーという答えが返ってくる。 |
私はただたんに、努力を向ける対象を間違えていて、そしてちゃんと、その間違いを正すための |
努力は止まらずに続けることが出来ていた。 |
頑張らずには、いられなかったさ。 |
私には色んなものが押しつけられて、それは私が大人になっていけばなっていくほどに増えていって、 |
んで、周りはと見渡せば、みんなそんなもんだって、言う。 |
私はその中で、ひとりで戦うことを恐れちまったんだな。 |
だから、みんなの中にまず入って、そしてみんなと同じであることを証明して、そこから、じゃあこういう |
風な生き方もありじゃないか?、という風に、私が本当に生きたかった、自分らしい生き方を是とする |
社会にしていこうって、そういう風にすれば、みんなも私と一緒に戦って、変えていってくれるとそう |
思ったんだろう。 |
つまり。 |
ひとりで戦うことは、出来無かったんだ。 |
そうだろ? なんだかんだで、それってみんなと一緒に戦うことを目的としてしまってるでしょ? |
肝心の私自身が、自分らしい生き方をひとりでも生きることが出来ていないくせにさ、みんなを |
どうこうしようとして、みんなにどうこうして貰うためにこそ、私はみんなに合わせようとして、必死に |
なった。 |
挙げ句は、みんなのために、とかさ、そういう事まで言い出す始末。 |
私は女だ。 |
それをどうして、胸張って言えなかったんだろな。 |
誰がなんと言おうと、貶されようと否定されようと、私が女で無いことなど、絶対に無いのに、 |
私はその自分の事を信じられず、母親や世間の求める「女」になることで、私の女を認めて貰おうと |
した。 |
ふふ、でもおかしいだろ?、それでも私は、私が周囲に認められる「女」としての「女」になりたい、 |
とは思ってなかったんだ、そこが私の真面目なところで、そして貪欲なところさ。 |
私がなりたかったのは、他人を利用してまでもなりたかったのは、あくまで私が私である、「私」としての |
女、だったんだ。 |
その私らしい、私にしかない女を守るために、私はただ、周囲に、そして他者に迎合しただけ。 |
はっきりしてんだよ、女って生き物はさ、なにを守るかなんて、初めっから全員完全にわかってるんだ。 |
だけど、寂しがり屋なのさ。 |
寂しいから、自分が守るべきものを覆い隠して、みんなの中に入ってしまう。 |
そして気付けば。 |
みんなが、私の中にいる |
凄まじいな、その感覚は。 |
母親も、友達も、世間も、社会も、他者の全部が私の中に入ってきて、私の中の私を虐めるんだ。 |
そう、それはとっても小さい女の子さ。 |
その女の子はボコボコに、力で、言葉で虐め抜かれている。 |
おまえなんか女じゃ無い、女の資格は無い、なにもしないくせに、なにも出来無いくせに、 |
粋がるな、みたいな感じでさ。 |
私は青くなってその女の子を守ろうとする、守ろうとして、そして。 |
そのみんなに対して、立派にあろうとする、私こそを示すんだ。 |
見てみんな、私はこんなに頑張ってるんだよ、ちゃんとみんなに言われた通りの事を、或いはそれ以上 |
の事をやったよ、だから、だから。 |
その子を虐めないで。 |
どうなんだろうな、それって。 |
ある意味、それって、虐めに加担してる事にならないか? |
私が頑張れば頑張るほどに、その女の子がその女の子である、その女の子のままでいていい、 |
っていう、そういう事を積極的に否定してしまっちゃいないか? |
誰がなんと言おうと、その子は女の子なんです、その子はその子なんです、って・・・ |
私は、言えなかった。 |
その子を、その小さな女の子を、丸ごと守ってあげることが・・・ |
辛かったなぁ・・・あの頃は、ひたすら辛かった・・ |
だってさぁ・・・私は頑張らなくちゃ、私を認めることが出来無かったんだよ? |
私の大好きな、その大切な小さな女の子を、無条件で愛してあげることが出来無かったんだ。 |
頑張るしかない |
努力するしかない。 |
認めて貰うしかない。 |
そういう条件無しでは自分を愛せない。 |
なんてあやふやで、なんて脆い人生なんだろう。 |
そして・・ |
なんて悲しい時間なんだろ |
◆ |
白く揺れた鈍い影が、深い溜息とともにその形を拉げていく。 |
紅く閉ざされていたリビングの中には、煌々と闇が差し込んでいた。 |
薄青い光が、柔らかく拉げた影を労るようにして、ソファーの上に広がっていく。 |
まどかのおとうさんが部屋の灯りをつけたんだ。 |
闇は、窓の外に追いやられながら、虎視眈々と侵入の機を窺いつつ、けれど容易に、この家の |
中に再び招き入れられていた。 |
ソファーの上の、精気を得た残骸がひとつ息を吸うたびに、びゅうびゅうと優しげにまとわりつきながら、 |
世界の闇がリビングの中に揺蕩っていくのを、凝視せずにはいられない。 |
飼い慣らされ、よく躾の行き届いた、それでいて奔放な闇の愛。 |
詢子さんは話し始めてから、ずっと毒を吐き続けている。 |
闇はそれを食べ、そしてその広がりと共に詢子さんを優しく抱き締める。 |
なんだろう どうしたんだろう |
部屋の中の、家の中の灯りがひとつずつついていく |
きっと今頃まどかも自分の部屋の灯りをつけただろう |
それを感じるたびに、私を慈しむように、その詢子さんの闇がこの時間を満たしていく |
これが 夜? |
「ああ、そうだよ」 |
まるで私の心に共鳴したかのように、闇に包まれた白が囀りを響かせる |
違う |
共鳴してるのは |
私 |
詢子さんが朦朧と、しかし、どことなく確かにゆったりとした想いを込めて口を開く |
もし今、この瞬間に再び部屋の灯りが消えて、この暖かい闇だけになったら。 |
そして、もしそこで、一杯の酒が飲めたら。 |
それは、幸せだよ。 |
ましてや |
トン トン トン |
そうやって 静かに音を忍ばせた 可愛い娘が降りてきて 私に語りかけてくれたら |
私は |
死んでもいい |
そのときのために生きている |
そのためになら |
頑張りたい |
努力出来る |
ああ |
生きてて |
生き延びてきて |
よかったぁ |
そう おもう |
思わず背後に振り返り、階段の方に耳をそばだてる私に、ただひやりと冷えた静寂が手を差し伸べた。 |
掴んだ。 |
抱き締める。 |
トン トン トン |
詢子さんが 溢れんばかりに テーブルを叩く。 |
はっとして顔を上げた私の瞳に、いたずらっ子な笑顔を引っさげた、チャーミングな女の子が飛び込んで |
きた。 |
これが、詢子さんなんだ。 |
詢子さんの瞳にも、可愛くて小さな女の子が飛び込んでくれるかな? |
んにゃ、違うよ、さやかちゃん。 |
よく見てご覧。 |
私の目を。 |
そこに映っているのは、誰? |
私はそして |
詢子さんの瞳に映し出された、可愛い可愛い私の小さな女の子を |
そっと |
抱き締めた |
++ |
私は旦那のことを愛してる。 |
んー、そうだねぇ、勿論、私の事を愛してくれて、私を丸ごと受け入れてくれて、そんでもって、 |
私が私自身を丸ごと愛して守ろうとして、幸せのためにこそ頑張れる、努力出来る、そういうところを |
とっても愛してくれる、って意味で、確かに私は旦那のこと愛しているだろうさ。 |
でもね。 |
なんかそれって、一方通行じゃない? |
というかそれは、私は、旦那に愛されたいからこそ、愛しているようなものだろう? |
それって結局、私が母親や世間に認めて欲しいがために、頑張ったのと、同じなのさ。 |
私は、旦那のことを、私のことを抜きにして、愛してるか、愛してないか。 |
うーん。 |
これもねぇ、最初気付いたとき、衝撃だったんだよ。 |
ああ、私、旦那に頼りまくってるなぁ、愛されなかったら愛すること出来ないんじゃないか、って。 |
んで、それを打ち消そうとして、一家の大黒柱として踏ん張って、家族を守るために一生懸命に |
働こうって、そういうこともしちゃってた。 |
それも、全部、同じことなのにさ。 |
私が旦那に出来無いことを旦那の代わりにやってあげたり、逆に私に出来無いことを旦那にやって |
貰ったり、そういう一種の交換条件というか取引の中で結ばれた愛、って、それってつまり、その |
取引条件を満たすことが出来る中でしか成立しない、そういう愛なんだよね。 |
それって、対等なのかな? |
お互い、そうやって互いを支え合うために、寄り掛かり合うためにこそ、頑張っちゃう、努力しちゃう、 |
それって、底無しなんだよ、実際。 |
よくよく考えたら、ものすごい、怖いことなんだ。 |
助け合い、と言えば聞こえはいいけど、それは実はただの互いの互いへの依存でしか無い。 |
依存と、期待と、そして、裏切り。 |
私は、旦那がいなかったら、生きていけないのか? |
私は、旦那がいなかったら、私の中の小さな女の子を抱き締めてあげられないのかい? |
つまりは、そういうことなんだ。 |
私はもし旦那が私を愛してくれなくなったら、旦那を責めるだろう。 |
旦那が私の頑張りを認めてくれなくなったら、旦那を裏切り者扱いするだろう。 |
そしてね、私は自分を責めるだろう、私の頑張りが足りないから旦那に愛されないんだ、って、 |
どうして私はもっと頑張らないんだ、この裏切り者、と私の中の女の子を罵ってしまう。 |
私はこんなに頑張っているのに、こんなに夫婦のために、家族のために、なのにあんたは、みたいにね。 |
同じだろ? それって。 |
旦那との取引、或いは契約って言ってもいいけど、その契約を盾にして、私は私自身がやるべき事を |
旦那に擦り付けて、旦那を責めて、旦那を更正させて、そして旦那にどうにかさせようとする。 |
同時に、私の中の、そのままの自分、そのままの小さな女の子にすべて押しつけ、無理矢理更正させ、 |
そしてどうにかさせようとする。 |
旦那無しじゃ、なにも出来無くなる。 |
旦那を求めることにしか、努力出来無くなる。 |
旦那を、誰かを、もうひとりの私を責め立て、否定することしか出来無くなる。 |
あーあ、って感じよ。 |
それに気付いたときは、絶望したもんよ、あはは。 |
でも。 |
旦那が愛したのは |
私がそして |
愛したのは |
それに気付くことが出来た 気付くことの出来る |
そしてその気付いたことを背負い そしてそこから改めて生きていこうとする |
その 貪欲で 真面目な私なんだよ |
嬉しかったなぁ、その自分と出会えたときは。 |
そんでもって、その自分がおもっきし私をはったおしに来たときは。 |
私にゃマゾっ気は無いけど、なんか本当にぞくぞくしたもんよ。 |
そしたら、ぽろりと、あっさり答えが出てきてさ。 |
私は旦那を愛してる。 |
なにを? |
そりゃあんた、あいつ、なにより自分自身を信じ切って、誰がいてもいなくとも、ひとりで全部認めて |
生きてくことが出来る、そういうところを、よ。 |
旦那は、私がいなくとも、全然どこ吹く風で、ひとりで凜として歩いていく、その美しい孤独に、 |
私は惚れたんだ。 |
そもそも旦那は結婚する前はバリバリ働いていたし、そして家事は完璧なんだよ?、正直、こいつには |
勝てない、って思った。 |
んにゃ、勝負する必要が無い、って思えたんだ。 |
だから私は、私の事に安心して専念することが出来た。 |
もっとも、ほんとのとこは私も旦那も、寂しがり屋だからさ、お互いの存在はとても励みになってるし、 |
とても助かってるし、なんか、ひとりだけど、独りじゃないっていうか、とてもいい感じなのよ。 |
感謝しているわ。 |
そして、その感謝の念のままに、旦那のために頑張りたいと想う、そういう自分がまだまだずっといる |
事を、私は背負うし、その自分をも、今は認めてる。 |
時々、大喧嘩するけどね、私の中で大戦争よ、なにやってんだこのやろーってね。 |
誰かのために、感謝の念のために生きたらロクな事にはならない。 |
誰かのために、感謝の念のためになにかする事自体は悪いことじゃ無いし、むしろ正しいことよ、 |
でもね、その正しいことをする事自体が、本当に正しいこととは限らない。 |
同時に、誰かのために感謝の念のために生きるなんて事はしない、という事を正しい事とした場合にも、 |
その正しさのままに生きる事が正しいとは限らない。 |
人間ってのは複雑なのよ、なーんて知った風なことを言う必要は無い、答えはもっと単純。 |
人間は、欲望によって生きている。 |
それだけさ。 |
そんだけのことを、如何に素直にそのままやっていけるか、その大前提にして、最も幸せに生きることの |
上で大切なことの前では、どの正しさもそれを選択する理由にはならない、って事よ。 |
もっとわかりやすく言えば、正しさは、それが自分の幸せに繋がっているときだけ、その価値を生じる、 |
ということね。 |
だから私はさ、自分が正しさとかそういうなにかに囚われてがーってなっちゃうときは、決まってその正しい |
という価値観の中では悪いとされていることを、敢えてやってみる事にしてる。 |
それは、その悪そのものが正しい、とかじゃ無く、ただ正しさに凝り固まってる自分を解き放つために |
やることだし、それは同時に、自分の欲望に基づく客観性を取り戻すことにも繋がるのよ。 |
なんで私は頑張ってるんだろう。 |
もしかして、その「頑張り」を積み上げていくだけで、自分の欲しいものが手に入るって思ってないだろう |
か、って常にチェックするように心掛けてる。 |
私の頑張りは、努力は、そんでもって正しさは、果たして今、私の本当にしたいことと繋がっているだろう |
か。 |
そうするとね、私みたいな女の場合、大抵繋がってないんだわ、あっはは、情けないけど、そうなんだ |
から、そういう自分なんだから、それも受け止めて受け入れないとね。 |
私は頑張り中毒にして、努力依存、そんで以て時々、正義信者。 |
でもさ。 |
私は今は、こう考えてるんだ。 |
そういう私じゃ、生きてる価値無いのかな、って。 |
私はさ、そういう駄目な私を更正させてからじゃないと、その自分を認められない。 |
だから私は、まずそういうそのままの自分を認めるところから、いつも始めるのよ。 |
むしろ、これが私の個性さ、むしろ才能?、そしてね、その才能を使って、私は私の欲望を叶える、 |
それが、実は最も健全にして、幸せなことなのじゃないか、って思う。 |
自分を更正させて、ロボットみたいな完璧人間にして、そのロボットをプログラム通りに動かして、 |
「幸せ」っていう作品を創り上げたって、そんなん全然楽しかないよ、私は。 |
私は 私のままに 幸せになりたいって |
私の中のあの女の子が言ってるのさ |
だから私は、その女の子の才能をどう使えば、それが幸せに繋がるのか、それを考えるのがベスト |
だと感じてる。 |
私には、それが出来る。 |
なにせ、私の今までの人生、ほんとはその才能を幸せに繋げるための能力を開発するために、 |
捧げてきたようなもんなんだ。 |
自分でもびっくりだけどね、どうやら私はそういう人間みたいだ。 |
相当に貪欲で、自分の欲望に対して忠実、というかどこか間抜けに真面目で、そして。 |
ひとりを、生きられる女なんだ。 |
誇りにおもうよ、そんな私を。 |
◆ |
ねー? そうだよねー?、とキッチンの方にそれが愛の囁きを投げかけると、それは沢山の御馳走に |
彩られた、夢一杯幸せ一杯の食卓を召喚した。 |
なにを言っているのかわからないかもしれないけど、自分でもなにが起きたのかよくわからなかった。 |
まどかのおとうさんの指先の奏でたシンフォニーが、万雷の拍手と共に見送られ、そして愛情一杯の、 |
そしてたったひとつのキスによって迎え入れられる。 |
なんか、恥ずかしい。 |
てか、娘の友人の前でキスとかってどうよ。 |
と、いつも通りにすっとツッコミが出た私に驚く手前で、私の目は、目の前のテーブルに広がる、 |
満漢全席もかくやな様相に釘付けになった。 |
これをいち主夫が作っただなんて、全く信じらんない、ある意味悪夢よ。 |
や、こういうときって、ありがたいけどむしろ家庭的なアットホームな料理とか出してくれるものじゃない? |
、これ全然そういう空気ガン無視で、豪華さ丸出しだよね。 |
ってぇ、詢子さん! |
なに普通にお酒飲みだしてんですか、あんた一体どんだけ飲む気ですかっ! |
あー、今旦那がまどか達呼びに行ってくる間に、ちょこっと言い足すことあってね、いいかい? |
はい、あ、いいです、お願いしま、ってぇ、お酒関係無いじゃん! |
++ |
あー・・なんだ |
私はまどかの事、これがまた、好きなんだよなぁ |
親としてもまぁそうなんだけど、ひとりの女として、ああ、こいつぁすげーって、おもうんだよねぇ。 |
私みたいな頑張り中毒で努力依存時々正義信者な女から、どうしてこんな健全で色んなものが |
豊かな娘が生まれたのか、こりゃ旦那の御陰かね?、とにもかくにも、ある意味我が娘ながら、 |
私はあいつをリスペクトしてる。 |
さやか、あんたもそれ、わかるんじゃない? |
あいつのなにがすげーってさ、素直なんだよな、なんていうか、自分を捨てるっつーか、自分を見捨てる |
事でしか他人の事を想うことが出来無い私らみたいな女にはさ、あいつがどうしてあんなに、そのまんま |
自分の欲望として他人のことを想うことが出来るのか、訳わかんないっつかー、むしろ畏怖なとこも |
ある訳よ。 |
正直、怖い、って思うときがある。 |
でもな、その怖いってなんだ、ってことになると、これはつまり、私自身のことが、怖いんだな、これが。 |
まどかの姿の中に、卑屈な自分の姿を見つけちまうんだ。 |
まどかが怖いんじゃなくて、まどかを見てびびっちまってる自分が怖い。 |
燃えたね。 |
や、私は俄然燃えたね、こりゃーこういう子が私の娘として生を受けたのは、これは運命なんだ、 |
って思ったよ。 |
私は、自分の娘の中に、私の本当の姿を見ることが出来て、んで。 |
私は、その私にもなりたい、って思えたんだ。 |
あいつ見てると、私がどんなに駄目で情けなくて、そんでもって薄汚れて欲望塗れで罪深くて、 |
ああもう数え切れないくらいの負の価値の目盛りで一杯になっちまうような、そんな感じになる。 |
私はさぁ・・さやか |
嫌いなんだな、とっても、とっても。 |
そういう薄汚れた、女が、私が。 |
でもな。 |
私が本当に、実は唯一嫌いなのは。 |
そうやって、自分を嫌うための尺度を持ち出して、自分をひたすら見捨てようとする、私自身がなんだ。 |
まどかを見てると、薄汚れた自分を見捨てようとする、そういう一番ヤバイ私が洗い出されてくる。 |
こいつは使えると、正直思ったよ、あはは、実の娘さえそうやって自分のために利用するっていう、 |
この極悪な女は、まさに魔女さ。 |
私の目に映るまどかは、私を魔女に貶める。 |
そしてなにより、まどかを見て、自分に「魔女」という負のレッテルを貼り付ける、そんな正義の名を |
騙る幸せの本当の敵の姿を、私にまざまざと示してくれる。 |
私の瞳の中のまどかは私に、魔女だという。 |
私はそしてその魔女という言葉を利用して、私自身を否定する。 |
私が倒すべきは、なんだ? |
さやか |
まどかは私に、魔女でいいって、そう言ってくれてるだけなんだよ。 |
魔女というものにそもそも善悪なんて無い、ただ欲望に忠実に貪欲に生きる、自分の生を真面目に |
一心不乱に生きようとする、そういうすごい存在なんだ。 |
それを、「魔女」という負の価値観で量り貶めてるのは、一体誰だ? |
女は、みんな魔女さ。 |
自分の中に、小さな小さな、魔女見習いの可愛い女の子がいる。 |
まどかは、その小さな魔女を、しっかり抱き締めて、生きてる。 |
まどかの他人を想う心は、すべて、誰の中にもいる小さな魔女を想う心、そのものさ。 |
みんな、自分の幸せのために生きていいんだから。 |
魔女はきたねーぞ?、さやか。 |
自分の欲望のためにならなんだってやる、特に私みたいに、自分の欲望のままに生きられなかった |
女は、それが可能になったときはすさまじい魔女になるんだぞ? わっはっは。 |
なにせ今までの分を取り戻す勢いで、必死以上のなにかになるんだ、私だって家族が危険に晒され |
りゃ裏に手を回して人のひとりやふたり殺すかもしんないよ、いやいや、ていうか今みたいな社会 |
システムで、私みたくある程度社会的経済的に成功してる奴は、沢山の人やモノを犠牲にした上で |
既に生きてんだ。 |
じゃあ、死ね、ってか? |
そういう魔女は、みんな死ねばいい、みんなのために、ってか? |
まどかは、そう言うかね? |
言わないだろうね、そんな事は。 |
私も、そうさ。 |
魔女でいいさ、魔女になってもいい、そんで、制御不能に陥って、欲望全開になってみんなに迷惑 |
かけてまでそれを叶えればいいさ。 |
だってそれだけ、その女の子は、今まで押さえ付けられてたんだろ? |
それをはね除けるためになら、魔女の力は、魔法は必要さ。 |
むしろ、あっていいんだ、そういうのは。 |
私だって散々色々迷惑かけてきたし、今だって全力で迷惑かけているよ。 |
でもそれは、迷惑をかける事が目的な訳では無い、ただ素直に自分のままに生きたい、それが |
目的さ。 |
だったら、いいじゃないか、思う存分、魔女をやればいい。 |
それを責めるのは、他人じゃ無くて、実は自分自身なのさ。 |
自分を責め、否定し続ける限り、欲望の爆発は収まらない。 |
自分を責めるから、「魔女」なんて言葉が出てくる。 |
自分を責めることをやめ、受け入れれば、自然に落ち着いてくるもんさ。 |
欲望ってのは、それを否定したり押さえ付ければいつまでも消えないが、逆に叶えてやればあっさり |
大人しく消えていくものなんだ。 |
北風と太陽の話みたいなもんだよ。 |
んで、私らには他人に迷惑をかけたくない、っつー欲望も確かにあるし、まどかみたいに、他人の |
中の小さな魔女を想うという意味で、その他人を傷付けないっていう欲もある。 |
それも、自分の欲望を叶えることが出来たら、きっと安心して安全に叶えることが出来る日が来る。 |
私は、今、そんな感じだよ。 |
大体な、さやか、人間に限らず生き物っていうのはそもそも争い事を好まないんだよ、それが一番 |
自分の欲望を安全に叶えるために必要な事だって、欲望に真面目に向き合ってる奴にこそ、 |
よくわかることなのさ。 |
私がヤケになって暴れ回るようなやり方で自分の欲望を振り翳すだけなら、それが一番、私の最も |
欲しい、そして大切なモノを壊してしまうって事を、その暴れ回りの中で必然的に学んでいく。 |
ほどほどを学び、女はそして、優しい魔女になってくのさ。 |
自分が一体どれだけの人やモノを犠牲にして欲望を叶えているのかを知り、だからこそ、 |
同時に、自分と同じように、他の人達の中の小さな魔女達に、心の底から寄り添い、手を貸すことが |
出来るようになれるんだ。 |
それはそう |
幸せの味方さ |
正義の味方なんて、それに比べたら鼻で笑っちまうもんよ、ああほんと、そうだよなぁ・・・ |
まどかは、あいつは、偉大な魔女になるよ、うんうん。 |
そして、そういう魔女達がひとり、またひとり増えていけば、今のこの社会も根底から変わっていくよ。 |
自分を見捨てて他者に奉仕するとか、それをしない奴を徹底的に叩くとか、魔女狩りもびっくりだよ、 |
んなことをいつまでも続けている限り、いつまで経っても自分と向き合い、自分を受け入れ、そして |
自分の欲望を正しく制御出来る魔女は生まれないし、どんどん野放しで冷たい闇が広がるだけさ。 |
だから、闇と向き合えやいいのさ。 |
あいつら凶暴で我が儘で無茶苦茶だけど、ちゃんと向き合えば可愛いものよ。 |
なぁ さやか |
人生で重要な選択ってのは、私はたったひとつしか無いって思うんだ |
|
自分の中の 小さな女の子を見捨てるか |
それとも |
その女の子を、幸せにするか |
それだけだ |
そして、その選択のチャンスは、一生続いてる。 |
人間はね、いつでも、いつまでも、成長してるんだ。 |
さやか |
まどかのこと、好きかい? |
私も好きさ |
そしてな |
私は あんたみたいな子も 大好きさ |
嘆け |
嘆け |
いっぱい 泣いちまいな |
いい女になりなよ、さやかちゃん |
がんばれよ〜 |
んにゃ、あんたは頑張ってもいいんだよ |
頑張ること自体は、全く全然、すっごく良いことなんだからさ |
それは私が、あんたの大人の友人たるこの私が、保証するよ。 |
頑張ったあとの酒は、美ん味いぞぉー♪ |
まどかとも飲みたいけど、さやかちゃんとも飲めたら、私は最高に幸せだよ、きっと。 |
ってぇ 結局酒オチかい! |
えーいいじゃん、酒は美味いぞぉほんとに、酒飲みはいい女の嗜みだって辞書にも載ってたもん |
あー、まどかのおとうさーん、奥さんが完全に出来上がっちゃってますよー、からんできますよー |
トン トン トン |
きこえますね |
ああ きこえるね |
まどかだ |
食卓の有様を見て目を丸く染めるその私の親友の姿には、ただしどけなく笑う私の幻がみえた。 |
解き放たれた光が、詢子さんを覆う闇と手を取り合い、豊かに時間の中を躍っている。 |
まどかと、私と、詢子さんと |
まどかのおとうさんと、まどかの弟君 |
席に座り、並び、頂きますの挨拶もまちまちに、それぞれ好きな彩りに箸をつけていく。 |
ひとつ、口に運び、広がる世界。 |
ひとつ、箸で摘み、感じるぬくもり。 |
かちゃかちゃと音を奏でる器達の囁きが、胸を締め付ける。 |
やっぱり泣いちゃいそうだ。 |
今、私がここで泣き出しても、まどかはきっと、ハンカチを渡す代わりに、お代わりを私の皿によそって |
渡してくれるんだろな。 |
がんばれ、なんて一言も言わずに、これ美味しいね、とそのあったかく輝く紅い瞳で私の肩をぽんと、 |
叩きながら。 |
なんだかそれは、とてもほっとする気がする。 |
そう思えただけで、私の涙は、優しく胸の中に注がれていった。 |
お持ち帰り。 |
今夜のお土産は、私のこのあったかい涙で決まり。 |
浮かび上がる、夢。 |
笑いさざめき、楽しさよりも上のなにかが漂う、この時間。 |
永遠? |
違うよね、まどか。 |
心の中で、会話する。 |
うん そうだね、さやかちゃん |
同じ時間なんて、二度と来ない |
でも |
二度と来ない、そんな時間が |
毎日、訪れるんだ |
生きてる 限り |
とっかえひっかえ、無数に |
辛いことも、悲しいことも、だけど |
同じ時間なんて 世界なんて ひとつも無いんだ |
うん さやかちゃん |
ありがとう |
まどかは ただそう一言だけ私に言った後、なにも言わなかった。 |
どうしてあんたがそう言うの? |
ありがとうを言いたいのは、こっちなのに。 |
その瞬間に、詢子さんの使い魔、よく躾の行き届いた、奔放な闇が、私の肩に優しく手を置いた。 |
見てご覧。 |
詢子さんの口がそう動く。 |
顔を上げる。 |
ああ |
そうか |
私の目の前で |
まどかに頭を下げてありがとうと言う |
私の大切な 小さな小さな魔女の 笑顔が咲いていた |
私の夢のひとつを叶えた後。 |
家路につき。 |
家に着く。 |
玄関の扉を開け、脱衣所に入り、服を脱ぎ、シャワーを浴びて。 |
髪を乾かして、一通りの身繕いを終え、階段を上り。 |
私の部屋のドアを開け。 |
部屋に入り。 |
わたしは ひとり |
泣き崩れた |
うっさい |
バカキュゥべえ |
邪魔すんな |
◆ 『』内文章、アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」より引用 ◆ |
◆
◇
-- 110419-- |
|
|||||||||||||||
■■ んじゃっと前略 ■■ |
前略。 |
今期開始アニメの第一話の印象の残り話を、ずらっと。 |
時間無いので。 |
時間無い割には割と書いたな。 (はい) |
◆ |
C : なにがやりたいのかは、わかる。 |
要するにフラクタルと同系統なんだよね、これ。 |
でも無駄に意味不明な演出を多用してしまってるから、色々とブレて全体的に面白さを損なって |
しまっている感じ。 |
テーマを突き詰めて追うよりは、キャラの心情の変化そのものに魅力が出てしまっているのに、 |
作品的にはテーマを魅せる方向に行ってしまっていて、割と混乱する。 |
もっとわかりやすく言えば、奇を衒い過ぎ。 |
なにもそんなにわざわざ滑稽なことしなくても、もっと素直な語り口でやればいいと思うんだけどなぁ、 |
んな難しい話でも無いんだし、むしろそのまま共感を得ていく形にすればいいのにな。 |
こういう作品こそ、「わかりやすい説明」の妙が求められてる気がする。 |
|
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。: ターゲットはなに? 誰? |
こっちはこっちでそのまんま過ぎて、逆に共感しにくいっていうか、もうちょっとこうさぁ。(我が儘) |
要するに不登校ヒッキーが色々トラウマとかストレスとかいう言葉を、そのまんま使って、なんだかんだ |
で自分の問題と向き合っていく、ってことなんだけど、これストレスとかトラウマとかいう言葉いらなくね? |
つか幼馴染みの幽霊見ちゃってるって事実だけで充分じゃん、や、違うのかな、これがただのヒッキー |
が社会復帰を目指す事自体を「回復」とするだけなら、確かにそういう言葉はいらないんだけど、 |
逆にそういう言葉を使って、その奥にあるほんとの問題と向き合って、「社会復帰」という概念自体が |
ひとつの問題として提起されてくとか、そういう感じになるのかな? |
これ主人公にとっての問題は、不登校とかヒッキーとかそれ自体じゃ無いもんね、明らかに。 |
子供時代のトラウマとか、幼馴染みとかとの人間関係の修復とか、そういう青春な話になっちゃったら、 |
これありきたりすぎだしねぇ。 |
|
緋弾のアリア: ・・・・。 |
気持ち悪い。 |
・・・えー・・久しぶりですね、こんなに気持ち悪い作品は |
肌に合わないっていうか、気持ち悪いのひとことで、終わり。(ぉぃw) |
ピンチのときにキャラが変わるタイプの主人公っていうのはよくあるけど、なんかこの変わり方は気持ち |
悪いなぁ、というかむしろ腹立つっていうか、ああもうこんちくしょう、正直ギャグにしか見えなかったん |
ですってば!、ごめんほんとこれ以上もうなにも言うこと無いよ、っていうかマジ私、ああやっていきなり |
紳士ぶるっていうか紳士だと思ってる(つまり中二病 ぉぃ)キャラにチェンジするタイプのキャラ変更って |
嫌いなのよ、ごめん、張っ倒したい。(まぁ落ち着け) |
これ女性陣に頑張って欲しいっていうかむしろあの幼馴染みとかヤンデレろ。(おまえも気持ち悪い) |
|
電波女と青春男: 意外な特殊方面。 |
うわ、きた。(ざわざわ) |
最初の主人公と叔母さんの絶妙にズレまくってるけど噛み合ってる会話のやりとりに、これはきたという |
予感がありましてね、まぁ玄関に転がってた簀巻き女は無視出来ましたよ、主人公のこなれたツッコミ |
と叔母さんの威力のあるボケの連発の御陰様で、そういう漫才系の面白さを噛み締めましたよ、 |
まぁ椅子に座ってる簀巻き女は無視出来ましたよ。 |
ああ、これ、見えてるの主人公だけなんだよね、きっと。 |
ああ、これ、どうせ宇宙人かなにかで、主人公だけと、っておい叔母さんも見えてるんかい、 |
っていうか実の娘なんかい、ってそれであそこまでガン無視してたんかい!! |
やべー、これはやばすぎる、これどう見てもハードな虐待モノなんですけど、これこんなに漫才ノリで |
飛ばしてるけど、飛ばせば飛ばすだけ母親が実の娘の存在も全力で吹っ飛ばして、って足掴んで |
ほんと投げ飛ばしたーっ!、これどう見てもガチ虐待なんだけど、これどうしてこんなに笑いが止まらない |
のですか、なのにどうしてもこのガチでひどくて悲しい話臭がびんびんするんですか。 |
完全放置っていうか完全無視。 |
これさ、あの簀巻き少女がそうなったのも、完全電波的に出来上がっちゃってるのも、これだけ実の |
母の有様をみせつけられたら、母親のせいだってガンガン伝わってくるもの、悲しすぎるもの、で、 |
けどそこで主人公が接触することで、その簀巻き少女が電波女としてでも人と繋がっていくよすがと |
なれれば、みたいな感じで微笑ましく暖かく見守っていきたいんですけど、これ、ガチで主人公の |
視点で見ると洒落になってないっていうか、確かにマイナス10点だな、色々差し引きするとw |
そして逆に、簀巻き少女の視点からすると、これは天文学的数字的にプラスになるんですよねぇ、 |
これ、SS書こうかな。(ぇぇーw) |
まぁ虐待云々の話は、これからの話で実はそうじゃないみたいな展開になるかもしんないですけど、 |
少なくとも第一話のアレは相当インパクトありましたよ、こんな特殊で意外な笑いは初めてですよ。 |
うん、これはかなり面白くなっていきそうな作品ですね、どんどん頑張れ♪ |
それにしても、あの主人公のツッコミは今までに無いタイプですね、割と基本なんですけど、 |
その繋げ方とノリ方が綺麗っていうか、なんていうかツッコミが他者とのコミュニケーションを深める |
ツールになってるっていうか、完全な語り手としてのツッコミ(たとえばハルヒのキョンとか)では無くて、 |
どんどん突っ込んで行く中で相手と関わって自分の態度も変わっていく、そういう当事者意識があって、 |
まぁあの初対面の叔母さんとの掛け合いの中であっさり叔母さんに駄目出しとか、ああそうだよねぇ、 |
ボケとツッコミってそういうものだよねぇ、ふむふむ。 |
|
Aチャンネル: トオルちゃん属性誕生。 |
まずい、これは新ジャンルきた、トオルちゃんきた。 |
ちっこくて、一学年下で、るんちゃんラブで、るんちゃんの友達に全力で嫉妬して、るんちゃんによって |
くる男友達を追っ払うためにバットひっさげて駆けつけてきて、あとなんだっけ。 |
とにもかくにも、トオルです。 |
けいおんの唯ちゃん似のぽやっとるんちゃんにべったりな、ヤンデレ憂ちゃん誕生ですよ。(まてい) |
まぁ、ヤンデレというには言い過ぎですけど、ツンデレというにはるんちゃんに対してはオールデレで、 |
それ以外に対してはオールツン過ぎて的確では無いし、にも関わらずるんちゃんの友達ふたりは |
そんなトオルが可愛くて、抱き締めて、でトオルにうがーって追い払われたり襲いかかられたりする。 |
これはいいな、これはいい。 (どんな趣味だ) |
これは元々、るんちゃんとその取り巻きふたり(ぉぃ)のほのぼのコメディモノとしても充分成立するんだ |
よね、けいおん的に、でもそこにトオルが付け加えられることで、あら不思議。 |
地雷原の中でほのぼの劇が展開される、こんなスリルな作品が出来ました♪ |
これはあれだな、トオルちゃんを下手に飼い慣らすよりも、どこまでトオルちゃんの地雷を踏むか、 |
あの子達に踏ませるか、ってところにこそ魅力が出そうな気がしますな。 |
言い換えれば、全然懐かない子猫をどうにかして慣らそうとして引っかかれる、そういうお話。 |
これも結構な良作になってきそうな予感がしますです、はい。 |
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変ゼミ: バカ。 |
これはバカ。 |
耳の垢で蠅を育てるとか、なんてことを。 |
キモいとか変態じゃ無く、これはバカ。 |
あと生理ネタとか寝取られがどうとか、うーん、これ、なんていうか、すっごい学問的アプローチっていう |
か、好きでやってるんじゃ無くて、ただそういう興味の対象として実践してるってだけで、これ変態違う、 |
あと単なる覗きを正当化するアホとか、これはバカという言葉しか合わない。 |
面白いか面白くないか、はあんまし関係無いなー、これどう見ればいいのかなぁ、ギャグにはならなさ |
そうですし、変態としての魅力も無いし、いや変態の魅力ってなによって話ですけど、つまり自分の |
「欲望」に忠実というのが無いのよねこれ、これあるのはたんなる「興味」に忠実ってだけで、あとあの |
自己中男とかはイジればもうちょい面白くなりそうなんだけど、取り敢えず、これは変態というワードで |
詰めていっても全然面白くないので、変態的なモノに対して全力で取り組むことのバカさ加減を |
徹底的に描く、という意味を目指すと面白くはなりそうな気配はします、が、そういう方向にいかずに |
ただたんたんと進んでいく気配もあり、さてどうなるか。 |
|
シュタインズゲート: ぇー・・・ |
めっちゃ面白いという各方面の唆しに便乗してトライしてみるも、ぇー・・・(なに) |
いや、色々と設定とか伏線とか張りまくってるからああなってるんだろけど、これ第一話をひとつの |
作品として見た場合、なにがなんだかわからない以前に、面白くないでしょ、これ。 |
あの天然っ子くらい?、あとあのネットスラングを絶妙なイントネーションで操るハッカー(?)の人とか、 |
あそこら辺の小技が効いてたくらいで、だいたいさぁ、頭のパラメータの低さに定評のある私にはどうせ |
複雑な設定とか伏線とか理解できない以前にすっ飛ばす気満々なんだからさ、もうちょっとこうさ、 |
うん、なんかね、これ一番のマイナスは主人公なんだよ、や、マッドサイエンティストでも中二病でも |
アホの子でもいいんだけどさ、もっと本気でやれよおたんこなす(ぉぃ)、これ、こういうさりげない感じの |
方が本気っぽいみたいな、そういう演出なのかもだけど、逆にそういうリアルな感じとかいらないし、 |
むしろリアルだったらただ引くだけだぞこれ。 |
まぁぶっちゃけあの主人公はそもそも本気じゃ無くて、ただけれん味を自ら演じてるだけなんだろけど、 |
でもさぁ、それをそのまま魅せて、そのまま終わり、じゃあね、少なくとも第一話を面白いとは言えない |
な、私は。 まぁ第二話からは取り敢えずあの天然っ子から攻めてみるけどね。 |
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そふてにっ: 中止。 |
これはないな!! |
全編すっかすか、そんで間が持たなくなったら無意味な下ネタというかエロネタを挟んで、取り敢えず |
繋いでこう、みたいな、うーん、なんか色々ぞんざいなんだよねぇこれ、あとなんかこれ色々噛み合わせ |
が失敗してる、特にあの眼鏡の天然先輩とか、大食いっていう持ちネタが活かされてないっていうか、 |
トータルで見るとなんか食あたりというか、うーん。 |
まぁその、あれです、次から新キャラ出るみたいですしね、話はそこからですね。 |
|
アスタロッテのおもちゃ!: 結構楽しいぞ、これ。 |
うーん、これは上手く表現出来無いけど、たのしーなー、これ。 |
キャラがどうとか設定がどうとかはどうでもいいっつーか、雰囲気?、なんかあの王女さまを取り巻いて |
いる、あの色々あるけどなんか全体的にはモラトリアムでおk、みたいな感じがいいのかな、それを |
脳天気にやり切ってて、で、その王女様の感じとお付きの者達が、なんかカチっと噛み合ったまま、 |
そのままモラトリアムからだっしゅーつ♪、みたいな、わかってる、今私割と頭悪いこと言ってるけど、 |
これでいいの、この表現が正しいの、で、あの教育係の人がひとりで気張って王女様をどうこうしよう |
としてるっていうのは形としてはあるんだけど、あの教育係のいう事もわかるようんうん、という空気を |
お付きの人達がそもそもみんな共有してて、んで、だから同時にお付きの人達の、でも私ら姫様好き |
だし姫様のやりたいようにやらせてみようよ、的な空気を実は教育係の人も共有してて、だから、 |
なんていうか王女様も含めての全員全部共犯的な一体感があって、なんかいいのぅ、とか言ってる |
私はきっと色々アレなんだろな、寂しいんだな、おまえ。 (なに) |
という感じですね。 いつにも増して辛口な。 辛口っていうか言いたい放題だな。 |
視聴予定リストにあった中で、まだ視聴していないのは、もしドラと、青の祓魔師です。 |
あとリストに書き忘れてたデッドマンワンダーランドもまだ未見。 |
んで、もっかいリスト。 |
月: ・銀魂2 ・日常 ・戦乙 ・もしドラ |
火: |
水: |
木: ・C ・緋弾 ・あの花 ・まりほり2 ・電波 |
金: ・Aチャン ・変ゼミ ・(ゴシック) |
土: ・ドッグデイズ ・デッド ・シュタゲ |
日: ・花いろ ・そふてに ・アスロテ ・青の |
:全19作品 ()付きは前期以前よりの継続作 |
青は視聴確定で、赤は未定です。 |
気付いたら全部青になってるとかいう予定調和も想定内です。 (ぇぇ) |
うん、今期は現時点で日常がぶっちぎりに面白い、というかこれは私にギャグアニメ史上に残りかね |
ない感じです。 |
銀魂とまりほりがだいぶ落ち着いてきたのでね、むしろ落ち着いたのは私か、うん、冷静に観ると |
やはり日常は外せないっていうか、だから銀魂とまりほりは別格な。 (よし) |
次点はAチャンと電波でしょうか、これも近頃なかなか無い面白さがあって末恐ろしい。 |
とまぁ、私の今期はこんな感じを中心にやっていこうと思いますので、どうぞよしなに。 |
◆ |
んじゃっと、ラストにおまけ。 |
ここしばらくの私の読書履歴。 |
いくつか抜けてたり前に書いたりしたものもあるかもですけど、しゃーない、これしか覚えとらんので。 |
雪乃紗衣 「彩雲国物語 想いは遙かなる茶都へ」 |
同 「彩雲国物語 漆黒の月の宴」 |
同 「彩雲国物語 欠けゆく白銀の砂時計」 |
同 「彩雲国物語 心は藍よりも深く」 |
同 「彩雲国物語 光降る碧の大地」 |
小野不由美 「十二国記 黄昏の岸 暁の天」 |
同 「十二国記 図南の翼」 |
同 「十二国記 華胥の幽夢」」 |
桜庭一樹 「荒野」 |
同 「少女には向かない職業」 |
同 「私の男」 |
西尾維新 「刀語 双刀・鎚」 |
笙野頼子 「萌神分魂譜」 |
小石房子 「葵の帝明正天皇」 |
神狛しず 「京都怪談 おじゃみ」 |
今の私は雪乃紗衣と桜庭一樹で出来ています。 (微笑) |
んでは今回は分量的にはアレですけど、内容的には手短にということで、この辺りにて。 |
ごきげんよう。 |
◆
◇
-- 110416-- |
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|||||||||||||||
■■ アニメの季節 ■■ |
すっかり春の陽気に包まれている今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか。 |
ごきげんよう、紅い瞳です。 |
地震とか余震とかまどマギなどの影響で、色々と立て込んだりあわわだったりして、通常営業を |
心掛けようとしつつも、これを機に色々サボってしまおうそうしようという案配で、結局もう今年度も |
始まって半月を迎えようとしております。 |
まぁ、割と結構日記を適当にすることで時間も出来たりしたので、個人的にはよかったと思います。 |
やっぱり日記は書きたいときに書いて、書く気が無いときはいっそきっぱりとお休みした方が良いですね、 |
という事をようやく実感的経験的に学ぶ事が出来た私は一体もう何年日記書いてるんだっけ?(微笑) |
ということで、色々と書こうと思っていたものが後回しの山積状態ですので、そろそろひとつひとつ着手 |
していきたいと思いますので、どうぞお付き合いくださいませ。 |
というか遅くなって正直すまんかった。 |
では、今日は前期アニメのまとめ感想を書いていきます。 |
今日も含めて、三回か四回くらいの更新で全部書き終えられると良いですね、それを目標として |
やっていきます。 |
書いていく順番は、以前からそうでしたけれど、大体放送終了順です。 |
一回の更新につき、三、四作品についての感想を書いていく予定ですけれど、今回はかなり作品 |
ごとに感想の意気込みの度合いに差を持たせようと思っています。 |
書きたい作品についてはめっちゃ書いて、そうでも無い作品についてはおざなりでいきます。 OK? |
んでは、そういうことで。 |
今日は「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」、 |
「みつどもえ増量中!」、「君に届け2NDSEASON」、「ドラゴンクライシス!」の四作品に |
ついての感想を書いていこうと思います。 |
◆ |
お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!: |
うーん。 |
最終的には、というか途中から随分いい加減になってきたなぁ、この作品。 |
もっとこう突き詰めて色々と展開を広げていく事も出来たし、もっと欲望的な事を深めていく事も |
出来たはずなのに、どうしてかな、ある段階でスピードアップを止めてしまっていて。 |
別に規制がどうとか全く恐れていない風なのには恐れ入りましたけれど、でも、逆に全然恐れていない |
で全力出してるのに、これだけ?、みたいな。 |
うーん。 |
確かにお兄ちゃんの弄られっぷり翻弄されっぷりは見事でしたし、それでもめげずに色々と成長(?) |
していく姿には清々しさすら感じたし、なんか妹が普通にそのお兄ちゃんとの距離感を固めてしまって、 |
なんか鉄板的に不動のお兄ちゃんお楽しみ術を獲得する事に成功しているのにも拍手なのだけれど。 |
だから、なによ? ←割と素直な感想 |
やっぱりどこかひとつ突き抜けたところが無いんですよねぇ、なんていうか、これはここまででいいのよ、 |
的な、自制でも自粛でも無いなにか別のセーブが働いててさ。 |
だからなんていうのかな、妹のお兄ちゃんをからかって遊んだり誘惑したりするそれもさ、なんていうか、 |
一周回ってまた元に戻って、それをまた繰り返すみたいな、なんかループな感じがしたのね。 |
ある程度まで進化したら、また始めに戻る、みたいな、それを行ったり来たり。 |
まぁ、たんにこの妹がほんとにお兄ちゃんとどうにかなりたいとか、そういう事を妄想して、その妄想を |
実現する仮定そのものを楽しむのが目的、という意味でなら、ある意味この展開はなるほどその |
通りなのだけれど・・・そうなると、もっとこうその仮定というか、お兄ちゃんお遊び術を徹底的に |
開発して極めてとことん笑わせて貰いたかったのですけどね、そこんところも、他のキャラを不用意に |
使い過ぎてて妹に集中できず、その辺りを一応、他の女の子に翻弄されるお兄ちゃん萌え、という |
離れ技を使って逆に上手く魅せていたけれども、やっぱり最終的には、そこで妹の欲望まみれな |
前進がストップしちゃってるというか・・ |
いや、私もなにが見たかったのかよくわかってないで言ってるんですけどね。 |
うん、これまた確かに、改めて考えると、これ妹視点で観るとかなり楽しい毎日っていうか日常だ、 |
っていうのはわかるんですよね、お兄ちゃんと過ごす時間を目一杯楽しんでて、今のお兄ちゃんの |
関係を維持してそれそのものの中に、偶発的な関係な進展が含まれて、だから妹自身は関係を |
進ませていく気は無いっていうか、あくまで「兄と妹」という関係そのものを基本にして、それを兄と妹 |
の禁断の恋みたいなスパイスをふりかけて楽しんでるだけ、というか、だから、他の女子達が兄に |
粉をかけまくっていても、恋人としてのお兄ちゃんを取られちゃうというよりは、今の関係性が壊れる |
という事自体を防ごうとしてるから、なんていうか、あんまし積極的に防衛してないっていうか、 |
むしろその女子達とお兄ちゃんの関係を含めて、それがその兄と自分の関係という意味で楽しめて |
るって感じ。 |
・・・え、そうなの? (自分で言っといて) |
みつどもえ 増量中!: |
この作品、結構好きです。 |
でも素直になれない紅い瞳さんは、ひどすぎるとかアグ○スを呼べとかそういう方向に逃げてました。 |
だってこの作品ひどいもの。 とってもひどい。 |
ひどい、ひどい、ひどい、ああもう、ひどいひどい。 |
で。 |
ひどいひどい言いまくってたら、なんか素直になった。 (ぇー) |
うん、この作品は言わずと知れた変態アニメの金字塔ですけれど、でもね、なんていうかむしろ、 |
この作品を全部見終えた後に思ったのはね、これもう、変態って言葉が褒め言葉になってね?、 |
という事でした。 |
むしろこれ、実際の変態さんがどうこうとか全然関係無く、あくまでキャラとして「変態」というものを |
造型し、ギャグとして昇華したものがこれなんだ、っていうかね。 |
だから、これ、キャラが子供メインなんだ、って思ったんですね、んにゃ、子供に変態なことさせて |
それをロリコン的に楽しむっていう人もいるかもだし、んで私はその点をひどいとかア○ネス呼べとか |
言ってむしろそのひどさ自体を笑っていた訳だけども、これはどうも違う。 |
あくまでこの作品に於ける子供って、「変態」をメタファーとして子供という形に仕上げただけのもので、 |
これ、子供じゃ無くて大人だったら、それこそえむえむみたいな変態万歳アニメになってただろけど、 |
ある意味「子供」という点で、現実としてでは無いギャグとして成立させてるんだよね。 |
「変態」というものが子供の形をして歩いてるというかね、そういう文脈としてこの作品の変態的な |
ものや、或いは大人のガチ変態さんや残念な人達を捉えていくとね、やっぱりこれはもう、ギャグアニメ |
としてかなり相当作り込まれていて、面白い。 |
だからもうこれ、変態という言葉を作品内でも使っているけれど、この作品内での変態は、 |
何事にも「極端さ」を徹底する、という生真面目な笑いの意味として造型されてると思うなぁ。 |
そういう意味での子供の極端な純粋さを使うのはよくわかる。 |
んで、変態=ストイック、的な?、うん、それはあの子達が自分の欲望に忠実である、という意味じゃ |
無くてね、うん、それだと普通の変態礼賛アニメになっちゃうので、うん、これはね、あの子達を使って |
如何に変態的なものを笑いを展開させるかをストイックに追求している、そういう作者の清々しい |
感じがある。 |
だから、このアニメをロリペド的なものを笑いでオブラートする的に捉えていると、なんだかとても |
気持ち悪いというか居心地の悪さを感じるけれども、その作者のストイックさを感じるとなんだか |
とても爽やかな気持ちになる。 |
・・・よもやこの作品でそんな気持ちになる日が来ようとはw |
続編にも期待しておりますです。 |
君に届け 2NDSEASON: |
どうして私は、この作品が大好きなんだろなぁ。 |
私は爽子が好き。 |
だけど、なんか、爽子個人が好きっていうか爽子がやってる事が好きっていうか、それよりもむしろ、 |
爽子を捉えていく状況というか、ぶっちゃけ世界が好き、なんだろなぁ。 |
なんだろ、でもそれは爽子の周りの人達の事が好きとか、はたまた彼らの事を良い人だとか良い人 |
ばかりだとか、だから爽子は幸せ者なんだよ、みたいな事はこれっぽちも思わない。 |
誰のお陰とか爽子が頑張ったから、とか、んなの全然、関係無い。 |
純粋に、あれがいい。 |
あの、爽子の生きている、生きていく世界、あれこそがただ純粋に、いい。 |
そして。 |
欲しい。 |
とくん。 |
なんだろなぁ、これ一目惚れなんだよね、爽子の頑張りが培ってきたものがどうとか、んなの関係無く、 |
無論風早君との関係の構築とか、そういうさ、幸せの製造過程がどうとか、そんなんじゃ無い。 |
一目惚れ。 |
どう語るかは関係無いし、むしろ爽子なら必ずああなった、というのがわかっちゃう。 |
細かく分析して、これがこうであれがこうで、みたいな感じで恋の教訓話にする気はさらさら無い。 |
好き。 |
なにが好きって、あの世界が好き、そうとしかいいようが無い。 |
やのちんがどう説教くれようが、ピンがどれだけどんぴしゃな事を言おうと、どれだけ龍がとぼけようと、 |
そういうものはあくまで側面というか、あの世界を他者が「どう」語るか、というだけの話で、その語り |
そのものはあの世界を構成してはいない。 |
爽子と風早君だから、いい。 |
爽子が頭で必死に考えたことや、色んなアドバイスや応援なんかを受けたりした事は、そりゃーなんらか |
の形で後々爽子のためにはなるのだろけどさ、んでもそれってさ。 |
あの爽子と風早君の世界とそこに流れる時間には、なんの関係も無い。 |
爽子がさ、風早君と両想いになって恋が実ったのがみんなの御陰だよ、とか、私頑張ったとっても |
頑張っただからこれは神様がくれたご褒美なんだ、とか言ってみそ?、私、泣くぞ。 |
爽子、いっけーっ! (なに) |
爽子はそういう子、なんかそうやってすぐに他者だの自己だのを語って、色々覆ってしまうけど、 |
それも含めて爽子なんだから、まとめてどんと行ったれ。 |
そうすれば、自然にそういう覆いが取れるし、だからこそ、そういう覆いが有りでも、爽子はちゃんと、 |
風早君との世界を生きられる。 |
なんかね、それがすっごい、バランスの高さを感じて、ほっとするっていうか、あそっか、っていうか。 |
むしろ、そういう他者とか自己に対する爽子の語りは、全部道具的というか、むしろ爽子の世界の |
外にあるよな感じがして、とっても安心する。 |
最初爽子は、そうやって他者とか自己の事ばかり考えて、「自分の気持ち」という名の世界から目が |
逸れてしまっていたけど、でも実は、そうやって他者とか自己とかいう語りそのものを徹底的にやり尽くす |
事によって、逆にそれに良い意味で慣れて、むしろ手練れ?w、だからそうなってくると、 |
どんなにそういう語りをやっても、もうそれに囚われなくてもやっていけるようになっていく、というか。 |
周りの人や、周りの人を意識しまくってしまう自分。 |
それって実は、それらが決して本質的なものでも無く、一番大切なものじゃ無いんだよ、ということを、 |
言葉だけじゃ無く真実体感して実感して身につけていくためにこそ、必要なものだったんじゃないかな。 |
他者や自己を気にして囚われまくる訓練が出来ていれば、ほんとにどんなときにも、それらには囚われ |
無い自分の気持ちがあるという事を掴める事が出来るようになるからねぇ。 |
それって、最初から自分の気持ち一筋の人よりも、より確実にそして圧倒的に自分の気持ちを守る |
ことが出来るようになると思うし、逆に自分の気持ち一筋だけの人って、周りの人や周りの人を意識 |
しまくってしまう自分に慣れてないから、いざなにかの弾みにそういう風になってしまったとき、簡単に |
自分の気持ちを見失ったり否定してしまったりするし。 |
くるみなんかは・・どうなんだろ・・あの子も私は好きなんだけどさ、ていうかよくわかるし、あの子は |
なんていうか最初に自分にどんと来た気持ちを物凄く強く感じてるんだけど、なんていうか、その |
気持ちを守るためにこそなにかやらなくちゃ、ってなって、他者、というか風早君と、風早君に対して |
色々と相応しいとか相応しくない自分とかの意識をそのために使っちゃってて、だから結局、自分の |
気持ちのままに行動するのが逆に遅くなっちゃったりね、そこら辺すっごい共感するんだけど、 |
それってさ、実はくるみって、自分が風早君に感じた自分の気持ちを、正確には全部受け止めて |
キャッチ出来てないんだよね。 言い換えれば、くるみは自分の気持ちを信じてない。 |
なんていうか、くるみのキャッチの仕方は執念というか、なんか違うんだよ、なんていうか他者との比較 |
というか、とにかく自分が他者より優れているとか風早に相応しいとか、そういうフィルターを通して |
キャッチして形が歪んでしまってるというか。 |
ほんとは、んなの関係無く、純粋に風早君が好きなのにさ、実はくるみは、その自分の純粋な気持ち |
を、認識しているからこそ、逆に目を背けてしまった、そういうシャイガールなんだよね。 |
で、それを隠すために、私の風早を好きって気持ちはほんとなんだから、とか、風早を想う気持ちは |
誰にも負けない、とか、そういう方向に行っちゃって、あーあーあ、なにこの共感率の高さはw |
んで、爽子はそこが、すごいっていうか、むしろ自分の風早君が好きって気持ちを認識出来ずに、 |
初めからがっちり語りでそれを覆い隠してしまっていたからこそ、変にその自分の気持ちそのものは |
加工されずに、そのまま爽子自身に発見して貰うのを待っていたというか。 |
ぶっちゃけ、爽子が最後くるみに、ごめんともありがとうとも言わなかったのは、最高にすごい。 |
その通り! |
だってそうじゃん、爽子が風早君をゲットしたのは、それはくるみとの勝負に勝ったからでも勝たせて |
貰ったからでも無い、それ以前に勝負でもなんでも無いんだもん。 |
爽子が、自分の気持ちに素直になって、そのまま行動した、ただその結果な訳でさ、ごめんとも |
ありがとうという筋も全く無い。 |
無論、爽子は風早君に自分を選んでくれてありがとう、という事も無い。 |
っつーかさ、爽子はそもそも風早君をゲットするための事なんて、なにひとつやってないんだもーん、 |
ただ自分の気持ちを伝えただけで、んで、そしたらあろうことか当の風早君も爽子のことを好きでさ、 |
で、『風早君が私と同じ気持ちを言った。』っていうラストがさ、 |
やばいわけでさ。 ←涙ぼろぼろ |
くるみの腹黒で必死な策略がさ、共感出来れば出来るほど、そのくるみと同じで自分の気持ちを |
きっちり正確に受け止められなかったツンデレな自分を感じてさ、で、その自分を感じれば感じるほど。 |
爽子が、愛しい。 |
爽子の生きる世界が、欲しい。 |
『爽子ちゃんがライバルで良かった。』 byくるみ |
やばいな、ほんとそう、くるみの成長率は半端無い、てか、この作品を見たくるみ共感者の成長率 |
も半端無い、そして私は爆発だ! (まぁ落ち着け) |
爽子みたいな子はそうそういない、けどくるみみたいな子は一杯いる。 |
んで、爽子の部分的なところを共有出来る人も一杯いる。 |
でも、じゃあ。 |
最後まで、全部、爽子になれる人は、爽子の世界を生きられる人はなかなかいない。 |
だから。 |
欲しい。 |
爽子が、爽子の世界が紛れも無く、幸せに繋がっているのを深くどうしようも無く感じる。 |
ああもう、なんでこう、振られた女ってカッコいいんだろな! |
くるみが爽子と出会って気付けたものって、計り知れないだろこれ。 |
くるみが今までのくるみとしてそれを極めたって、んなのただカッコつけの技術が上がるだけ、 |
うん、なんてか、だからくるみがカッコいいのは、なんていうか、自分の全部を受け入れることが出来る |
ようになるために、その一歩を踏み出したとこ、っていうか。 |
爽子とは違うやり方で、けれど。 |
爽子と、同じ世界を、幸せを、目指して。 |
やばい、カッコいい、でももう、そのカッコイイという言葉はくるみには追いつけない。 |
くるみがぐるぐるになって、他者とか自己とか男とか腹黒とか、徹底的にやりきったとき、 |
きっとそこには爽子と同じ境地が顕れる。 |
徹底的にくるみがくるみをやり切るからこそ、それから手を離すことが出来るようになる。 |
これはだから、徹底的にがむしゃらに頑張りひたすら努力を重ねる、そういう頑張る女子そのものを |
応援する、そんないけずな作品じゃあ無い。 |
頑張ってもいいよ、努力してもいいよ、今はそうすることでしかいられないのなら、そうしてもいいよ。 |
だから、いつか必ず、それらとはなんの関係も無い、その向こうに、あなたのほんとうに求めるものが |
あるって、自分がちゃんと気付けるって、そして、その気付いたものを手に入れる事が出来るって、 |
そう、信じても、いいよ。 |
それが、恋。 |
愛する人と、過ごす世界と時間。 |
それが、この作品の本質にして、最もすごいところ。 |
・・・まぁ、私もその恩恵に現在進行でお世話になってるとこなのだけど |
今日は爽子の世界を全霊で語ろうとしたのにさ、おもっきしくるみの方に振り切れて語ったりしちゃって |
さ、ほんと私は自分の気持ちの通りに動けない奴です、けど、だからそんな私でも、いいんだ、 |
いいんだよ、って、うん、ほんとはたぶん・・・・言って欲しくて・・・言って貰えたんだね・・私・・(よしよしw) |
はぁー・・・ |
ほんと、私爽子好きだなぁ、どんどん、どんどん、私がなにを好きなのかわかってくなぁ最近。 |
私は、爽子みたく生きたいんだね♪ |
そして、きっとたぶん、その最も私の本質的願いが受け入れられなかったからこそ、私も、そして、 |
くるみも、色々頑張っちゃったんだろねぇ、なら、いいじゃん、頑張っちゃっても。 |
なぜ、自分が頑張っているのか、頑張らずにはいられないのか、それをこそ、こうしてなによりも自覚 |
させてくれる、爽子がいるんだから。 |
くぅーっ!、もうこの作品も折節にふれて何度も見ちゃうぞ、何度だって観てみよう♪ |
うん。 |
おしまい。 |
ドラゴンクライシス!: |
アイ一択。 |
・・・。 |
だって人狼で狼耳で狼しっぽでオッドアイって。 |
アイ一択。 |
おわり。 |
・・・・。 |
・・・・・・・・。 |
だってさぁ・・ほんとそれくらいしかないんだもん、なにをどう語ればいいっつの。 |
ドラゴン子育て物語は初期で終わっちゃったし、そのあとガキんちょ同士がどうなろうと恋だろうと知った |
こっちゃ無いし、わしゃそんな暇じゃないんじゃ、ええい勝手にやっておれ! |
・・・。 |
だからもう、あとは趣味に走るしかないでしょ? (同意を求めるように) |
うーん、だってほんとにそれくらいしか無いっていうか、ストーリーもなぁ、なにが面白いのか正直 |
わからなかったですし、ああそうですかよかったですね、みたいな感じの了解も得られないまま、 |
ただただ、?、って感じで終わってしまって。 |
これは・・・そもそもストーリーっていうか、物語になってるの? |
正直、獣耳属性の私から見ても、純粋に物語としてある程度成立していたのはアイ編だけだし、 |
いやそれおもっきし肩入れ視点じゃん趣味入ってんじゃん、とまぁそう言いつつも、実際、なんていうか、 |
ただ適当にキャラをぽんと登場させてその設定に基づいて適当に文章を書き付けた、みたいな程度 |
でさぁ・・・うーん・・・・ |
むしろ開き直って、趣味に特化させてしまえば、ある意味これゾンみたいな爆発力があって、 |
そこから自動的に物語が出来ることもあるだろうけど、変に自意識が高いっていうか、自分で話を |
作らなくっちゃっていう意味で踏ん張っちゃってるから、うーん、逆にキャラ自体にも活き活きさが無い |
っていうか、ほんとこれなんでローズを成長させちゃったんだよ! ←本音 |
まぁこれはさ、余所様でも言われてるけど、深夜アニメでやるよな内容じゃ無いよね、対象が |
小中学生って感じだし、これは子供が「大人にならなくちゃいけない」という意識で見るために |
作られてるようですからね、純粋な子育てっていうか子守アニメにならないのはわかるんですけどさ、 |
それにしたってじゃあ最初からそうしなさいよ!、色気だしてローズに最初喋らせないとかどんだけ |
期待させてんですか! ←色々残念な人 |
ということです、以上。 |
という感じで、今日は終わりです。 |
うーん、なんか割と正直に書いたつもりなんですけど、やっぱり差が激しいなぁ私。 |
◆
◇
-- 110412-- |
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■■ 復活 ver.2 ■■ |
ごきげんよう、紅い瞳です。 |
ええと、まぁその、まどマギ残り話の放送日時が決定致しましたので、復活します。(ぉぃ) |
まぁうん、なんかまた余震も復活とかしてますけど、それよりも放送日が決定したことでモチベーション |
が鰻登りなので、美味しく頂こうと思っております。 |
アニメは貴重な救援物資で御座います、今なら頑張れる気がします。 (微笑) |
ということで、たんに余震に慣れ切って余裕というより油断極まり無い状態になっているだけの、 |
アホの子ど真ん中の人の事などほっといて、ちゃきちゃきといかせて頂きます。 |
ええと、そうですね、じゃあ今日は、今期開始アニメについてちょこっと言及していきましょう。 |
まだあんまり観てないんですけど、今期は思ってたより豊作っぽいです。 |
たぶんね、今期は超久々のギャグアニメ主力シーズンになりそうです。 |
ここんところギャグ系が不作続きでしたからね、よござんした。 |
んでは。 |
あ、ちなみに、まどマギの残り話、10話から最終話までの放送は、TBSだと4月21日木曜、 |
深夜27時から三話連続放送のようです。 |
・・・・ほんとに・・・10話からで・・・よかったぁ・・・(うっすら涙) |
◆ |
花咲くいろは: 受動的に主体性を生きちゃう女の子。 |
ぱっと見普通。 むしろ天パ一択。 |
けど、なんていうか、あのお母さんは最低だし、ああいうおばあちゃんは嫌いだし、そういう素直な |
感情をぽんっと放り出して、あの放任ネグレクトお母さんの良さとあの仕事観が単一なおばあちゃんの |
正しさを模索して発見して、そうして受け入れたひとつの「新しい私物語」を延々と拾い上げて、 |
その中の自分を演じていく感じが、ああ、これは、嫌だなぁ、つらいだろなぁ。 |
だから、最後のあのいろはの涙は破壊力ある。 |
ほんとうの自分を探すのでは無く、目の前に広がる無数の自分を選び取っていく、その繰り返しにこそ、 |
たぶんいろはは最も虐待されてるって事なんだろなぁ。 |
なんつーか、状況に対して受動的なのに、それを自分で選んだ道とかって言って主体的であろうと |
する事を余儀なくされてる、っつー意味で、むしろこの子がその無理矢理な主体性から解き放たれる |
事が、実はほんとの意味でこの子の幸せに繋がるのかなーなんて、んで、一旦そうして解き放たれた |
ところから、改めて自由に好きなように主体的に生きていくいろはちゃんの幸せが描かれたら、これは |
傑作になりそ。 |
あの体罰ばーちゃんの厳しさの裏にある「現実的正しさ」とかそれを生きる中で必要な優しさとか |
受け取って、そうしてそれを受け取ると決めたのは私なんだ、みたいな感じになったら、これはもう、 |
B級以下な。 それは受動的な主体性にしかすぎないもの。 |
あのきらきらした爽やかな清涼感と生命感のある映像が、いろはの囚われたがちがちの主体性の |
中に芽生える、あのいろはのほんとの感情に根差した涙な主体性と結びつくことを願います。 |
つまり、主体的な主体性を獲得していく物語を見てみたいですね。 |
『悔しくて、悔しかった。』 |
このいろはの悔し涙がなにに対して向けられているのか、でこの作品は全く違う見方が出来るでしょう。 |
割とお勧めかも、割とちゃんと真面目にみたら面白かった。(ぉぃw) |
追記: いろはって誰よ。緒花です、緒花。 緒花ちゃんですよー。 |
私のアニメ視聴開始初期段階に於ける名前の間違いっぷり覚えなさっぷりは異常。 |
DOGDAYS: ケモミミは希少価値がすべて。 |
犬耳大量発生。 |
ストーリーとかそういうのより、耳です、問題は。 |
多すぎ。 |
主人公以外老若男女全員全部ケモミミって。普通の犬までいるし。 |
そ れ じ ゃ あ 、 駄 目 だ よ 。 (駄目なのはおまえだ) |
わかってない、わかってないんだよ、ケモミミっていうのはさ、人外の象徴っていうか、沢山の普通の |
人達の中で同じようにして生きている、その人外の孤独とかそういうもののメタファーっていうか萌え |
っていうかさぁ、周りみんなケモミミだったらそれはただの耳だよね?、人外っていうか主人公が犬外 |
なだけだよね? |
ただの犬の耳に興味なんてあるわけないじゃないですかっ! (だんっと机を叩き鳴らしながら) |
うん、むしろ耳以外にも色々行動とか社会性とかそういうのまで犬っぽさがあるなら、それは純粋に |
人間擬獣化(なにそれ)モノとしての需要は私の中にもある訳ですけど、これ徹頭徹尾、人だもの、 |
これもう犬耳いらないだろこれ、そんなに犬耳つけたければ私にもつければいいじゃん!(壊) |
・・・。 |
まぁ観るんですけどね、まだ観るつもりなんですけどね、だってホロの人がケモミミじゃないですか、 |
それだけで観る価値あるじゃないですか、ごくり。 (がんばってください) |
戦国乙女: どうしよう。 |
ごめんなさい。 |
もうちょっとだけは、頑張ってみます。 |
きっともうちょっとキャラが出てくれば面白くなるはず、面白くなれ。 |
けんぷファー fur die Liebe: なんだこれ。 |
・・・・けんぷファー先生の次回作にご期待ください。 |
・・・。 |
あー・・これ誰得なのかな? ただのお色気アニメってそこまで求められてるのかなそうなのでしょうね |
ということで、あの絶妙なギャグと駆け引きの絡まり具合が消えてお色気だけが無残に残ったこの |
アニメになんら価値無し。 悔い無し。 |
もうちょっとこう、普通にやれば良かったのに、というか特別編ということでキャラ見せとかお色気とか |
そういうキャッチーなとこに意識が行き過ぎてて、これ完全に自分で自分を殺しちゃってる。 |
というか・・この作品って、今さら気付きましたけど、本編はこれ、完全に基本のストーリーにあくまで |
きっちり沿ってネタ展開させていたからこそ面白かったのですね。 |
こうして行き当たりばったりの単発ネタ先行でここまで面白くない特別編を見て、初めて実感しました。 |
基本ストーリーと絡んで伏線だったり前振りだったり策略だったりするからこそ、面白く、はては雫様の |
ナツル弄りすらもやっぱり単発だとただの女王様モノになっちゃってるっていうか、つまり面白く無い。 |
つまり、面白く無い。 (断言) |
あとたった1日の復活がL字なのはご愁傷様。 |
まりあほりっく あらいぶ: 全力以上死力未満。 |
『美少女に足蹴にされる非正統派もこれはこれで。 ごきげんよう、ごきげよぅ♪』 |
・・・。 |
開始3分にしてこの作品のすべてがわかるこのアレっぷりは、相変わらずのハイスペック。 |
ちなみに足蹴にされてる人は、見た目は女子高生心はオヤジの変態百合乙女です。 |
ちなみにちなみに足蹴にしている人は、腹黒女装少年です。 |
なにをかいわんや。 (笑い転げながら) |
もうあれですね、フルマラソンを最初から百メートル走のペースで走り始めてるこの作品の変わらなさ |
っぷりには安定の安心感があります。 |
これ、キャラの相関関係とか全然知らなくてもいける気がしますね、基本変態百合乙女のかな子さん |
が暴走につぐ暴走を重ねるのを、それに冷静に足蹴にしてツッコミを入れる腹黒女装少年鞠也さん |
とまとめて冷酷にこき下ろす無表情ドSメイドの茉莉花さんの構図だけわかれば、それでよし。 |
骭ー様とかゴッドとか神父様とか飛び道具もあるけれど、基本それでよし。 |
そして基本的にそれでもまったくめげないどころか、どんどんと残念な方向に進化していく、 |
真性アホの子筆頭のかな子さんのご様子が、もう堪らないっていうか、怖いくらい、それもわかれば |
もうオールオッケイ。 |
どんなにシリアスな空気が流れようと、最終的にというか徹頭徹尾シリアスな空気にすら流されて |
アホにシリアスぶりっ子に染まるアホの子なかな子さんが、ノリノリで鞠也さん辺りに蹴散らされる様が、 |
もう、ね。 |
最高。 |
そして、それにすらまったくめげずに乙女漁り(あくまで妄想)に奔走するのをやめない、やめられない、 |
そのかな子さんの真性っぷりが、もう、ね。 |
至高。 |
そして、それは、まだ序の口。 |
フルマラソンをまだ百メートル走のペースで全力でぶっちぎってる段階。 |
まりほりは、そこから。 |
かな子さんは最初の百メートルが過ぎた辺りからが、本番。 |
全力を出し尽くして、もう駄目、私死ぬ、無理、しかしそこから這い上がり、なにがなんでも乙女の |
園で幸せになるんだというかな子さんの欲望の本領が現れたとき、そこに死力のかな子さんが降臨する。 |
かな子さんは、力尽きたところからが、本番。 |
もう鞠也さんも茉莉花さんも |
かな子さんが力尽きるのを、お待ちしております。 (微笑) |
銀魂’: コメント不能。 |
凄すぎて、唖然としています。 |
これはあれですね、まりほりと違って、今まで銀魂を見てた人じゃ無いと、なかなかそのすごさは |
伝わらない感じがします。 |
そして、そのすごさが伝わった人には、もうなにも言うこと無いよね。(ため息) |
もう本当に、銀魂を作ってる人は、色々わかり過ぎてて困るw |
しかもそのまま斜め上まで平気で飛んでいってしまうものだから、銀魂ファンとしての予定調和の |
範囲内で終わることの無い、というかむしろその範囲を制作スタッフこそがなによりも知っているから |
、そこを越えてとんでもない事をやり続けていく事が可能。 |
ファンがなにを求めているかを知っているからこそ、その求めているものの一歩上を必ず行く。 |
そしてそれこそ、銀魂ファンがなにより求めているもの。 |
銀魂が予想の範囲内で収まってしまったら全然面白く無いし、実際銀魂の中でもそんなに面白く |
無いエピソードというのは、その範囲内に収まってしまってる時とかそれに近いときですからね。 |
今回の再開一発目の話も、ネタ自体はそんなに突飛なものでは無いのですけれど、それを全く |
衒い無くやり切ることで、え、ほんとにそれやっちゃってもいいの?、みたいなむしろ観てるこっちが |
ハラハラしちゃいそうな、そういうギリギリアウト感があって。 |
誰もがわかっていても |
第一話は。 |
ドラゴンボールネタがその典型で、それに続くイボ兄弟ネタは意表を突かれて笑い転げましたしww |
タマさんは存在そのものがイボになってるよねwwwぱっつぁんのツッコミが適切過ぎwwそして禁断のw |
お妙さん近藤さん夫婦誕生www色んな方向で地獄現出wwww三人目てwwwぱっつぁんが |
辛すぎるwwwwそしてそしてほんとにやっちゃった九ちゃんのバベルの塔完成wwwほんとにやるなよww |
そしてそこからヅラの取ったどーでもうなにがどうなるやらwwwとにかくぱっつぁんが主人公なのはわかたw |
・・・。 |
ごめん |
上手く感想言えないや。 (照) |
日常: 今期ベスト。 |
『単純な 馬鹿でありたい。』 |
やべーこれ好きだ、これ好きですよ私、これひとつ頂戴。 |
チャットでも言ったですけど、よつばととあずまんがを足して二で割ろうとするのを途中でやめて |
そのままにした感じ。 |
ええとまだキャラの名前覚えてないんですけど、あの女の子ふたりの掛け合いはなんとも言えない |
面白さっていうか、ほんとなんとも言えないな、ほんとネタ自体はそんなぶっとんでないんだけど、 |
それを全力でやっちゃうとこがすごくて、ツッコミは銀魂みたいな説明的な正統派では無く、 |
むしろツッコミの方にも勢いがあったり空気だったり、つまりなんていうのかな、すべってはいないんだけど、 |
ツッコミを入れてどうこうなるボケじゃ無いから、むやみに力んで突っ込んだり無言でそのボケの惨状 |
を受け入れたり、みたいな、ボケの勢いが強すぎるのかな?、違うなぁ、なんだろ、これ、ツッコミの |
微妙な一歩引き感がほどよく決まってるから、ボケが活き活きとしているのかな、よくわかんないけど。 |
だからツッコミの人が突っ込んでるというより、もっと高い位置から突っ込んでるというか、うむむ。 |
よくわからない。(ぉぃ) |
うん、だからネタ自体はなんということは無いんだけど、ボケの全力っぷりとツッコミの絶妙なサジ加減で |
シュールさが生まれていたり、んで、だから途中に挟まれたクレー射撃なフリスビーネタのシュールさが |
全然突飛にならないっていうか、あれ、正統的なネタだったら、あのシュールさはシュールさだけが |
際立って違和感になっちゃうけど、あのふたり組の正統的なネタがその見せ方でシュールっぽくなってる |
から目立たなくて受け入れやすくなってるっていうか、なんていうか、アイキャッチの日常の文字とか、 |
そういう演出とも綺麗に繋がって、なんだか断絶してる感じが無く、すごくスムーズ。 |
あずまんがのアニメはその辺りは大失敗してましたからね、まさに隔世の感です。 |
その辺り、かつてない面白さですし、だからヤギの人の本気っぷりとかおろおろ先生とかもほどよく |
噛み合っていて、んで、白眉なのはやはりロボ子とはかせな。 |
さっきのふたり組は学校が舞台で、なのにロボ子組はなんか研究所で?、舞台もちがければその |
ふたつが噛み合うことも無いし、おんなじ作品内だとは思えない感じなのに、なぜか、全く違和感が |
無い。 |
ノリすらも違うのにねぇ、私あのロボ子とはかせのやりとり大好物ですじゃ、うーん、これはほんとなんか、 |
観てるだけでなんか幸せになるっていうか、これを観てる時間を幸せに感じられるっていうか、 |
ああほんと。 |
私はギャグアニメの感想駄目だなぁ。 (空に浮かぶ雲をぽっかりと眺めながら) |
まぁうん、とにかく、この作品は久々に続編モノでは無いギャグアニメの中ですごいものを見せてくれた |
感じです。 |
てか、シュールなものをシュールに孤立させて感じさせないこの演出のレベルの高さは一体なんなんだ。 |
私はシュール系も勿論好きなんですけどね、ちょっと作品との親密度にそれは欠けるきらいがあるの |
ですけどね、ネタそのものへの愛着はあるけど、作品の世界とかキャラそのものへの愛はあまり無い、 |
みたいな、それがこの作品は、なんかむしろネタはどーでもいいっていうか、笑えるけど、なんかこうして |
元気にほのぼのとやってる感じが好k、あ、だから日常なのか、全然日常っぽく無いっていうかむしろ |
非日常の塊に見えるのに、それが当たり前という事になればもうそれは、愛すべき日常なのだよ、と、 |
ああ、そういうことかぁ。 (納得) |
という感じです。 |
一応どれもまだ第一話しか見ていません。 |
他の作品については、まだ。 |
次、今期視聴リスト、暫定版。 |
月: ・銀魂’ ・日常 ・ 戦国乙女〜桃色パラドックス〜 ・もしドラ |
火: |
水: |
木: ・[C] THE MONEY OF SOUL AND POSSIBILITY CONTROL ・緋弾のアリア |
・あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 ・まりあほりっくあらいぶ ・電波女と青春男 |
金: ・Aチャンネル ・変ゼミ ・(GOSICK) |
土: ・DOGDAYS ・STEINS,GATE |
日: ・花咲くいろは ・そふてにっ ・アスタロッテのおもちゃ! ・青の祓魔師 |
:全18作品 ()付きは前期以前よりの継続作 |
視聴数の多さについては、もう突っ込みません知りません。 |
というか、まだ半分も視聴しておりませんし、それ以前に放送が始まっていない作品もありますので、 |
ここから削っていく可能性もあります。 |
現時点では、戦国乙女が早くも切り候補。 |
なんだか木曜に放送が集中しすぎて泣けてきますけど、実はウチは録画機がふたつこっそりとあります |
ので、なんとかギリギリ全部観られそうです。 ・・時間延長とかあったらアウトだけどな |
うん、まぁ、今の時点ではこれ以上言及することは無いです、まぁみんな楽しもう。 |
ということで、ぼちぼち今回はこの辺りにて。 |
ぶっちゃけ久しぶりに結構書いたら途中で息切れして、割とぞんざいに。 |
ていうか色々日本語がおかしい。 ていうか最初から色々文章が不自由過ぎる。 |
つぎはがんばるぞー。(棒読み) |
と、そんな棒な次回は、一応前期アニメのまとめ感想をやりたいっていうか、今更ですけど |
始めたいと思います。 |
全部書き終わるには結構時間かかるなー、時間かけよう、かけちゃおう、かければいいと思うよ。 |
はい。 (ごきげんよう) |
◆
◇
-- 110404-- |
|
|||||||||||||||
■■笑顔であり続ける物語■■ |
痛くない。 |
なーんて、嘘よ。 |
私は痛くなんてない。 |
そういう風に言うのは、ほんとは痛いからなのよ。 |
痛くて、痛くて、痛くて。 |
痛くないなんて、嘘よ。 |
私は痛い、それはその私の姿を見てれば誰にもわかる事よね。 |
痛い |
痛い |
助けてよ |
ねぇ 私を助けてみせてよ |
だから私は頑張るのよね。 |
頑張るわ。 |
だって、そうするしか無いんだもの。 |
そうやって、自分の出来る事を限定して、頑張れば・・ |
頑張ってる姿を魅せれば・・・ |
『私って 嫌な子だ』 |
たんにさ |
私は痛いのよ |
苦しいのよ |
誰か助けてよ |
助けて |
どうしてそれがわかってくれないの |
こんなに頑張ってるのに |
あんた達 なんでそんな平気なの? |
この世の中には 滅茶苦茶沢山の不幸な人達がいるのに |
私はそれを助けたい 助けなきゃ |
絶対 絶対 助けなきゃ |
もう わけわかんないわよ |
どうしろっつーのよ |
そう問いかけるとね 私はすぐに答えられるの |
頑張ればいいって 努力すればいいって |
私は笑う |
そうよね 頑張るしかないんだもん 努力するしかないんだもん |
私 恭介の事 好きだから |
好きで 好きで 好きでしょうがない |
恭介とふたりで ずっと ずっと |
恭介だけ見ていたい 恭介だけ |
だから 私はそれを否定する |
恭介の手足を折って 私無しではいられなくするなんて そんな事絶対にしない |
だってそうしようと願い そうすることしか出来そうに無い そんな私しかいないんだから |
私はその無茶苦茶な私を止めるしかない |
許せない |
絶対に そんな事 |
私は嫌な子になりたくない |
だから私は 自分が嫌な子だっていう 私の気付きから逃げたりしない |
私は恭介の事だけを考える |
みんなを助けたい |
助けなきゃ |
恭介の手の怪我を治さなくちゃ |
恭介 恭介 ごめんね |
恭介のためにならなんだってしてあげる |
私の手足が全部折れたって 私は |
その私の想いが 恭介への押しつけだってわかってる |
私 逃げてるだけだよね |
だけど 恭介 恭介がいたから 私 |
頑張れた |
笑顔に ならなくちゃ って思えたんだよ |
恭介のために 恭介のために |
どうやったらそれが恭介への押しつけにならないかって |
ずっと考えた |
考え続けて 一日中 それで頭一杯 |
どうしたら 私のこの気持ちが まともなものになれるのかな |
どうしたら 私は本当に恭介のためになれるのかな |
こんなに好きなのに |
ああ どうしよう |
戦わなくちゃ |
恭介に弱いところは見せられない |
恭介の前では笑いたい |
恭介に笑うなって言われたら 私はその笑顔を殺せるよ |
恭介に縋っちゃうだけの私なら 私は独りでも戦えるよ |
みんなのために 頑張らなきゃ |
私 まだ 笑えるよ |
救いたい |
助けたい |
みんな 幸せになってよ |
私は幸せを願う |
痛い |
苦しい |
助けてよ |
みんなの笑顔が 私を押し潰していく |
いつから、そんな事になっちゃったんだろ。 |
わかんない・・・けど・・どうでもいいや・・・もう |
笑えばいいんだよ |
だって私は、ずっとそうしてきたじゃん。 |
まどかと仁美と過ごしてきた、あの時間。 |
私はずっと笑って、笑い続けることになんの苦痛も無かった。 |
上手く、行ってたんだよ。 |
ほんとに、ほんとに楽しかったんだ! |
ねぇ・・あんた・・信じてよ・・信じなよ・・・ |
私はこれからも上手くやっていける。 |
惨めなんかじゃ無い |
おかしくなんて無い |
私はただ、みんなのために、恭介のために。 |
笑うんだ。 |
みんなのために頑張れる私がいることが、嬉しいからよ。 |
ほんとよ、ほんとなんだから。 |
私は明朗快活、元気が売りの、笑顔が可愛い女の子♪ |
演じてなんていない、私はずっとその私を疑わなかった。 |
それでいいのよ、だって私はまどかと仁美といて、恭介の事が想えたら・・ |
それで、幸せなんだから・・・ |
だから、頑張れるんだよ。 |
誰かの幸せのために、他ならぬ大好きな人達のために、私は笑うんだ。 |
そうして笑顔であり続けることの出来る、その私が、大好きなんだ。 |
恭介・・・きょうすけ・・ |
自分で考える。 |
誰かになにかを教えて貰いたい私を必死に堪えて、私は自分で答えを導き出す。 |
自分でなんとかする。 |
私がやらなくて、誰がやるってーの。 |
わかってる、私が恭介に縋ってるだけだって。 |
でもだから、私はそれを意識してるからこそ、自分で頑張らなくちゃいけないのよ。 |
私は恭介を助ける代償として、世界中のみんなを助けなければならないんじゃ無い。 |
これは私の意志よ。 |
私は私の意志で、みんなを助けたいって、ただそう思うだけ。 |
私は恭介に縋りたい訳でも無ければ、恭介を好きになることでなにかを誤魔化そうとしてる訳じゃ無い。 |
だから。 |
私は、頑張るんだ。 |
全部、みつめてやる。 |
全部、背負ってやる。 |
なめんじゃないわよ。 |
でもそう思うのは、全部・・・ |
もうほんとうに・・・・どうすればいいのか・・・・・ |
なんでわかっちゃうのよ・・どうしてそのままがむしゃらに頑張れないのよ・・・ |
私はどうしようも無い奴よ |
救いようが無いわ。 |
でもそして、そうやって、自分を懺悔してみせる、そんな自分まで見えてしまう・・ |
救いようが無いって、そんなに勢いを込めて叫べるのは、そう言えば、 |
そうやって真摯に反省している私なら、救われるって・・そう思って・・・ |
そして・・こうやってぶっちゃける事自体が、もう、全部、それを認めて欲しいっていう私の・・・ |
どうしたらどうしたらどうしたらどうしたらどうしたらどうしたらどうしようどうしようどうs |
そういう私のぐるぐるな想いを隠すためだけに、私は理屈を重ね続ける。 |
懺悔と反省をし続ける。 |
努力と頑張りを続けていく。 |
笑い続けていく。 |
止まらないよ、止められないよ。 |
私がどんなに真摯に敬虔に誰かに奉仕したって、それで私が救われることなんて無いのに。 |
わかってんだよ、私、どうしようもなくわかって・・・けどどうしようもなくて・・ |
だから足掻き続けてる・・・自分で自分を救う方法がわからなくて・・・ |
泥沼にはまってるのはわかってる、けどそれは泥沼の中にまで、必死になって救いを求めに |
潜っていったからなんだ。 |
泥沼に潜ったのがいけなかったの? |
救いを求めたのがいけなかったの? |
なにもせずにはいられないんだ。 |
不安で、恐ろしくて、どうしようもなくて。 |
だからみんなのためにって、恭介のために、って。 |
私・・ |
ほんとはみんなの事、そんなの抜きにして好きなのに・・・恭介のことだって・・・・ |
私、ずっと、自分のことしか考えられなくなってる・・・ |
それなのに、それを、みんなのためとか恭介のためとか言ってる・・・・ |
あー・・私、ほんとにそういうの関係無く、まどか達の事好きなのかな・・ |
それだって怪しいもんだ、そんでもって私はまた・・ |
そうやって、自分を悪者にして、その悪者の自分を成敗出来る、そんな私こそなら救われるって・・ |
とんだ魔法少女様だよ、まったく。 |
はは、なら私は魔女になりたいよ。 |
そういう嫌な子な魔法少女の私と戦う、そういう魔女ならきっと・・ |
ああそうかそうだよね、そこでその魔女なら救われるって考えるから駄目だったんだそうだそうだよね |
魔女は誰のためとか思わないで自分の欲望のままに生きてるからそういう自分を自分で救う事が |
出来るんだよねあははなんだ魔法少女ってそういうことだったんだ最初から他の奴の事なんか自分の |
幸せのために食べちゃえばいい存在にしちゃえばよかったんだ私魔女になればいいんだあはははははh |
もう |
いいでしょ |
疲れたよ |
あは |
ほんとに痛くないんだ |
最初からこうすればよかった |
笑って 笑って なにをどうして 笑い続けることを怖がってたんだろ私 |
笑うって こんなに楽になれるんだ |
辛いときも苦しいときも 痛いときも 死にたいときも |
笑えば 全然 大丈夫 |
震えがさ 止まったんだ |
前よりずっと 強く笑えるような気がするんだ |
ねぇまどか 私 あんたより優しく幸せに笑えるようになったよ |
あんたのために 笑えるようになりたかった |
あんたの笑顔は 私の一番の宝 |
あんたのその笑顔のためなら 私は笑顔であり続けるよ |
傷だらけに なっても |
だってほら ほんとに痛くないんだもん |
最高に 幸せ |
痛みも苦しみも感じない |
笑顔 |
私の笑顔 |
私の大切な 笑顔 |
後悔なんてしない |
私は戦う |
笑い続けながら |
誰かのために |
だから |
そんな悲しい顔 しないでよ |
私はあんたの笑顔だけが 見たいのよ |
あんたの笑顔だけが 私を無茶苦茶な笑顔に作り変えてくれる |
ねぇ |
言ってるでしょ |
そんな悲しい顔で 私を見ないで頂戴 |
私に悲しみを映さないで |
笑ってよ |
ねぇ笑ってってば |
笑いなさいよ!! |
あんたのその悲しい顔には虫酸が走るのよっ! |
私は悲しくなんてない |
私は痛くなんてない |
苦しくなんてない |
私はまだ笑い続けられるわよ!!! |
− 私はただ |
あんたみたいに |
心から 幸せに笑いたかっただけなのに |
ねぇ 助けてよ |
・・ごめん |
無理だよね ちょっと言ってみただけ |
『 私って ほんと馬鹿 』 |
◆ 『』内文章、アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」より引用 ◆ |
*この文章は当サイトのBBSへ紅い瞳が寄稿したものを転写したものです |