〜2004年11月の過去ログ〜

 

 

-- 041129--                    

 

         

                                 ■■よつばとフルバ ■■

     
 
 
 
 
 
 りろんはしってる。 (挨拶)
 
 お、お、お、おー!
 今日も元気だ空気がウマイ!
 走り出したら止まりたくてしょうがないけどノンストップ! 止まるな危険!!
 楽しくて楽しくて仕方が無くて何処かに飛んで行けそうなものを、敢えてそこで突っ走るのだー。
 お、上手いなこれー。
 うがー落ち着け落ち着けどんと構えよDo not stop !
 ほらほらもう笑い転げてたらきりが無いのでちょっと正座してみますっ!
 ラジャー! 花キューピットはっしん!
 はい。
 なんのことだかさっぱりわからないと思うけれど私もたっぷりとわかっていないのでおあいこということで、
 それでええと例の如く「よつばと!」の第3巻を買いました。新刊とはいいものだ。
 それでどうしたかというといっしゅんでてんごくなわけです。
 死んではいませんバリバリ生きてますほらもう空だって飛べるのに敢えて地面の上を走るくらいに。
 でももうホラ、地面に足がついてないくらいの勢いで走りながら飛び上がってる感じがして、
 そうすると足なんてもういらない訳でなんなら足はもう無いですかという訳で天国なのですよ、ええ。
 うわーうわー、楽しいな、楽しいな。
 無人島になにかひとつだけ持っていけるとしたら、私は間違いなくよつばと!を持っていくぞ〜。
 だってこれ、元気でる! 元気でる! 元気でる!
 そりゃーよつばだってあさぎ姉ちゃんにおみやげ期待するよ!
 敵か味方かと問われたら実際敵と答えてやっつけろ!って言っちゃうよ!
 お父さん、ごくろーさまです。
 とーちゃんも少しはみならえー。パンツ丸出しで重大発表なんかしちゃってー。
 そして象のでっかさを前にしてはジャンボもかたなしです。
 こんなにおおきいとジャンボいみねーなー。
 せめてぼくはアフリカからきたんだゾウとインドゾウに言わせる翻訳家くらいにはならないと。
 大体ね、お弁当持って、バス乗って、そして象に会いに行くなんて日にゃぱおーんですよ、ほんとに。
 ああ、なんだかそろそろウチもおとーさんに「誰!」っていってみたくなってきたけどやめましょう。
 なんであんなにあさぎ姉ちゃんはとばせるんやろなー。なー?
 さすがのよつばもノリノリでお父さんを無効化しても礼儀正しく振る舞える訳です。
 いつもさんにんがおせわになってます。
 んー。
 疲れた。遊び疲れた。
 おなかすいた。
 おべんとうたべたい。
 こいわいよつばです。こいわいよつばです。
 
 あはははははは。
 
 
 *あずまんが大王は知ってるけどよつばと!は知らないおともだちのみんなへ*
 よつばと!は、ちよちゃんと智ちゃんを足したけど2で割らなかったものにびんしょうな大阪さんを揉み込んだ
 ような小岩井よつば(6)と愉快で爽快で豪快な仲間達のたのしいおはなしです。
 
 *あずまんが大王もよつばと!も知らないじゅんしんむくなおともだちのみんなへ*
 よつばと!は、たいへん元気の出る漫画ですが、元気玉が作れるかどうかは保証できかねます。
 
 
 
 
 
 
 凄い勢いで忘れてましたが、フルバです。
 よつばとは、よこに、おいとい、て。
 
 なぜにフルバかと言いますればというかフルバとはなんじゃ?という人はコレをみれー →
 "お茶の間ほのぼの系コミカル学園ラブラブちょっとふしぎ物語"。
 ・・・・なんだこの紹介わ。
 という感じでしばし公式サイトを私も見てしまいましたが、
 なんのことはない、今度キッズステーションで始まるデス、という事を言ってみたかっただけですって、
 おい、公式サイトにはそんなこと書いてないぞもしやまた私は安易な嘘に騙されたの!?
 っていうかフルバ詐欺なんてきょうび流行りませんよ?
 と、そんな騙したところでせいぜい私が泣き崩れるくらいの利益、
 というか損失しか被れない嘘話はスルーして、えっとキッズステーションでやるのはほんとみたいです。
 だってキッズの番組表にあったから。
 ・・・・ここまでは疑ってはいけないものだと野生の本能が私の中で適当に囁いていますので信じます。
 で、12/8から毎週月〜金午後1:30〜2:00にて放送される予定でってえ?
 連日放送モノ?(汗)
 平日は毎日フルバですか。そうですか。
 感  想  は  無  理  っ  ぽ  い  。
 そんな毎日書けるかぼけー。
 一回でも書けない回があるとそれでジエンドって感じになりそうなので、
 感想書きは無しの方向でいこうっと。
 んー。
 1月の新アニメが有史以来最もやる気なさげなラインナップの中で、
 フルバは救世主にも等しき光を私に与えてくれるかもしれないなーと鼻歌に乗せて考えてましたけど、
 んー。
 んんー。
 
 
 なるようになりますか。 (よくできました)
 
 
 

-- 041127--                    

 

         

                                 ■■薔薇白夢 2 ■■

     
 
 
 
 
 
 『お前がっ!
  お前がもっとかっこよくて甲斐性があって、そしたら蒼星石だってあんな老いぼれを選ばないのですぅ!』
 

                          〜 第八話・翠星石の言葉より〜

 
 
 
 
 マスターの声が、聴こえる。
 
 ボクはこの人の悲しい顔を見つける事にかけては、少し自信がある。
 そしてボクは、ボクが居なくなったときのマスターの姿をすべて思い描くことができる。
 あまりに悲しすぎる、そのマスターの横顔。
 ボクはそのマスターの悲しみを癒せるのなら、なんだってする。
 それがボク自身にとって悲しいことだとしても、それでもこの人を放っておくことなんてできない。
 悲しすぎます、マスター。
 あなたのその絶望の波打ち際で既に溺れている様子を見て、
 ボクはあなたのためになりたいと思いました。
 
 親愛なるマスターへ。
 ボクはあなたを悲しみに溺れたままになんてしたりしません。
 そしてボクはあなたを悲しませたりなんてしたくありません。
 ボクはあなたを救いたい。
 ボクよりずっと大切なあなたの涙を断ち切るために。
 
 
 
 ・・・・・・
 
 私はそんなの認めない。
 蒼星石。
 あなたがあのじいさんにそこまですること無いです。
 あなたがあなたの幸せのために生きないでどうするですか!
 あのじいさんはもうおかしいの。
 いつまで経っても、あのじいさんはあなたを蒼星石として見てくれなかったじゃないの。
 このままじゃ、あなたはあのじいさん達と一緒に終わってしまうです!
 そんなの・・・・・そんなの絶対駄目!!
 私はあなたを見捨てることなんてできないです!
 駄目になるってわかってて、放っておく事なんてできないです。
 蒼星石、現実を見るです!
 あのじいさんはもう完全無欠に壊れてるです。
 沈んでいく船に固執して一緒に沈んで行くなです。
 き、きっと、あ、あのじいさんだってあなたに一緒に沈んで欲しいだなんて、お、思ってないかもです。
 若い者には未来があるですって、きっと、ていうか絶対そう思ってるはずです!
 見捨てる勇気を持てです、蒼星石!
 あなた自身を捨ててまで得るものなんて、なにも無いです。
 蒼星石! 
 
 『いい加減に目を覚ますですぅっ!!』
 
 
 マスターの元にいたいと思う気持ちは私にも勿論わかるです。
 蒼星石があのじいさんを見捨てられない理由もわかるです。
 私だって、なにも最初からあのじいさんを見限っていた訳では無いです。
 私だって、あのじいさんの事は可哀想だなって思わない訳では無いです。
 でも、どこかで区切らなくては駄目なのです。
 あの老いぼれが再起不能なのはわかりきった事実。
 それを無視してそれでもあのじいさんと居続けて再起させようとして、
 そして一緒に終わってしまうなんて、絶対駄目です。
 
 『双子の姉として、無理矢理にでも真っ当な道に連れ戻すですぅっ!』
 
 
 ◆ ◆
 
 私の大切な蒼星石。
 それをあんなじいさんにくれてやるものですか。
 蒼星石は私のもの。
 そして蒼星石は私達の世界のもの。
 『私と一緒にジュンのところに行くですぅ。』
 蒼星石を見捨ててまで、私はその世界に居たくはないです。
 そしてまた、蒼星石を置き去りにした未来など無いのです。
 私達が共に歩んできた道が、それが私達自身を創り、そして私達の未来を創るです。
 あなたがマスターを捨てられないというのなら、無理矢理私が捨てさせてやるです。
 私はあの老いぼれにあなたの幸福を食い潰させはしないです。
 私はあのじいさんを恨んではいない。
 でも此処まで来たら、どうしようも無く恨んでしまうかもしれない。
 蒼星石に幸せと未来を与えられないヘッポコなんて、許せないです。
 私の大切な蒼星石を生かせないで、どのツラ下げてマスターでいるつもりです。
 マスターにはマスターの資格があるです。
 しっかりしやがれ老いぼれ、です。
 いつまでも惚けてカズキカズキと一日中言ってるじゃないです。
 それを止められないなら、速やかに蒼星石を解放するです!
 それくらいの自尊心は持ちやがれです。
 でもそれは、私にも言えるです。
 私がもっとしっかりして、もっと上手に蒼星石を説得できるような凄い人形だったら。
 私達の側がとても魅力的で、蒼星石が此方に来たがるほど素晴らしいって言えるほど、
 もっともっと楽しくて愉快で美しかったならば。
 ううん、違うです。
 逆です。
 蒼星石がこっちに来ると言ってくれなければ、私達の側は決して楽園じゃ無いのです。
 だから私は蒼星石になんとしてもジュンの元に来て貰わなければいけないです。
 私がもっともっと頑張って、ローザミスティカの尽きるまで蒼星石に見合う人形になろうと努力して。
 そしてそれでも。
 本当はそれが蒼星石を連れ出せるかどうかとは全然関係無いということを、私は知ってるです。
 私がどんなに頑張っても、蒼星石は幸せになれないです。
 あのじいさんがそんなにいいですか、蒼星石。
 私はじいさんの悲しい姿より、あなたの決して流れない涙が枯れないかが心配です。
 泣くこともできずに、終わってしまうなんて、そんなの酷すぎるです。
 蒼星石。
 だから私と一緒に来るです!
 
 鞄の中で夢を見る事もできず、
 紐で繋がれ閉じ込められている妹を放っておける姉なんていないです!!
 
 
 
 
 ・・・・・・
 
 
 『真紅・・・雛苺・・・懐かしいなぁ・・・・・』
 
 
 羨ましいって、思うんだよ。
 みんなの元にいけたらどんなにかいいだろうって、思ってしまうんだよ。
 そこに壊れたマスターが居ない世界があるなんて、ほんとうに憧れてしまうよ。
 またみんなと一緒に笑い合いたいな。
 また君と共に仲良く歩いていきたいな。
 ボクにはそういう幸せな光景を思い描く能力も結構備わっているんだ。
 いつでもそうやって楽しかった過去を思い返して、そしてそれをすべて美しい未来に繋げられたんだ。
 どんなときでも真紅や雛苺達の笑顔を、ボクは思い出せたんだよ。
 そして必ず、ボクの瞳の中には翠星石が居たんだよ。
 ボクはこの希望ともいえる想いを、忘れることは決して無かった。
 そしてそれは、言い換えれば。
 決してそれを捨てる事はできなかったという事なんだ。
 ボクの希望はいつまで経ってもボクの目の前から消えてはくれない。
 ボクはマスターの悲しみの向うにボクの幸せを追い求める事をやめることはできなかった。
 ボクにとって、それは耐え難いことだった。
 そして。
 ボクにとってなによりも本当に我慢できなかったのは。
 その消えない希望を、それを懸命に吹き消そうとするしか許せない自分しか其処に居なかった事なんだ。
 ボクはなんで君達との幸せを否定しなければいけないのだろう。
 ボクがそれを否定するということは、なによりも翠星石達を否定する事にもなるんだ。
 なんでボクは翠星石の言葉を受け入れられないのだろう。
 なんでボクはマスターの悪口を言われると、どうしようも無い怒りに囚われてしまうのだろう。
 ボクはだから思っている。
 ボクがしっかりしなければ、と。
 ボクはマスターを見捨てることもできなければ、翠星石を見捨てることもできない。
 もうボクは、これ以上翠星石を傷つけたくは無いんだ。
 ボクはもう、二度と翠星石にごめんなんて言いたく無いんだ。
 ボクは。
 ボクは。
 
 もうマスターと、翠星石に出会ってしまったのだから。
 
 
 
 
 
 ボクは、マスターを絶対に見捨てないよ。
 そしてボクは翠星石も捨てないよ。
 ボクはだから、ボクの幸せを捨てたりしない。
 ボクにはひとつわかった事がある。
 ボクの幸せは、マスターとの生活の中にも、翠星石達の生活の中にも無いということが。
 翠星石、ボクはねゆっくりとずっと考えていたんだ。
 ボクの幸せは、壊れたマスターの居る翠星石達との世界の中にあるのではという事を。
 ボクはその幸せのためにこうしてずっと戦っているような気がする。
 そして。
 そのボクの孤独な戦いこそが、マスターの破壊を進め、
 そして翠星石に涙を流し続けさせる事になるという事を、ボクはわかり始めている。
 ボクが目指す幸福への道は、すべてを押し潰した上に敷かれるものになるのかもしれない。
 実現不可能な夢を追い止めている限り、決して過去はボクに追いついてくれない。
 ボクにはボクだけが刻んできた夢があったはずなのに・・・・。
 
 ボクは一体どういうボクでいたらいいのだろう。
 
 
 
 ◆◆
 
 「正解なんて無いです。
  私だってなんにもわからないです。
  じいさんを置いていく事がいいことかどうかだってわからないです。
  でもそんな事知った事では無いのです。
  じいさんの運命はじいさんが決める事です。」
 
 「でもボクにはできないんだ。
  目の前で苦しんでいる人を放っておくだなんて。
  マスターを見捨てるなんて、そんな酷い事ボクにはできないんだ。
  それはボクの感情とかのためじゃない。
  それはマスターのためなんだ。
  そのためにはボクはマスターの犠牲になってもいい。」
 
 「何言ってるですか!
  『そんなにじいさんが大切ですか、私よりも!』
  じいさんを取るなら、あなたは私を捨てる事になるです。
  そしてあなたもあなた自身を見捨てることになるです。
  もっとじいさんに尊厳を与えるです。
  じいさんを崖の下に突き落として這って登らせるです。
  それで死んだら、それが老いぼれの運命です。
  私達に関わった事は、それ自体私達が考える事では無いです。
  私達は私達。そしてじいさんはじいさんです!」
 
 「ボクには・・・どちらかを選ぶ事なんてできない。
  どうしてもそれだけは、できない。
  そのせいでどちらをも捨てる事になったとしても、ボクにはできない。
  でもボクはそれがボクの我が儘だということもわかってる。
  だからボクはどちらも選んでいく事に力を尽す。
  それしかボクには無いんだ。
  それにね、翠星石。
  マスターがマスター、ボク達がボク達っていう言い分は、それはボク達の自分勝手だよ。
  だって、マスターはそんな事思ってないんだから。
  マスターにとっては、ボクは絶対そばにいなければならない存在なんだよ。
  ボクはそのマスターの想いを無視して、運命なんかのせいにして崖に突き落としたりしない。
  そしてボクは、そういう選択肢を選んだ。
  ボクは絶対にマスターから離れて、君達の元へ行くことは無い。
  それだけは絶対だよ。」
 
 「絶対なんて言わないで!
  それだけが答えだなんて言わないで。
  すべてを自分で背負い込まないで。
  初めからすべて自分で負っているという考え自体、チャンチャラ可笑しいです。
  誰かにも背負って貰う、という事を放り出して、一体なにを全部と言ってるです。
  マスターに絶対忠誠なんて誓うじゃ無いです。
  マスターの在り方次第で、自分の忠誠心の幅を変えるです。
  ちゃんとマスターを見るです!
  マスターを無視して、なに勝手に命捧げる覚悟してるですか!
  あのじいさんがなにを望んでいるかなんて関係無いです。
  大事なのはあなたの想いです。
  あなたの想いを素直にぶつけられない相手になんの意味があるですか。
  『蒼星石のお馬鹿ぁぁぁ。』
  蒼星石は、あの老いぼれを操ってるだけです。
  操り人形の言いなりになる人形なんてお笑い草です。
  独り善がりなのです、蒼星石は。
  それを肯定できないから、だから独り善がりなのです。
  マスターを信じるです。
  たとえカッコ悪くて甲斐性無いただの老いぼれだとしても、そんなのは関係無いです。
  思いっきりぶちあたれ、です。
  マスターに無理難題を求めてなにが悪いですか!
  マスターにその難題に立ち向かう誇りを与えずしてなにが忠実な家来ですか!
  もっともっとマスターを悲しませるです。
  従順なだけの人形で居るなです。
  マスターの元から逃げ出して、あなたの本当の想いを示すです。
  ボクはカズキじゃない、蒼星石です、と。」
  
 
 私はあなたが本当に蒼星石としてあの老いぼれの側に居ることには、異存は無いのです。
 
 
 
 それがボクの一番の願いだと云う事を翠星石が知っていてくれているだけで、ボクは幸せだ。
 だから・・・マスター・・・・今、還ります。
 
 
 
 
 

                         ◆ 『』内文章、アニメ「ローゼンメイデン」より引用 ◆

 
 

-- 041126--                    

 

         

                                  ■■薔薇白夢■■

     
 
 
 
 
 
 『鞄の中で夢見ることは、私達にとって特別な意味を持つわ。
  永久に等しい過去を今へと紡いでいく神聖な儀式。
  それを奪われたら、いつしか感情を持たないただの抜殻になっちゃうかも。』
 

                          〜 第八話・水銀燈の言葉より〜

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 真っ白に犇めいている空間。
 
 
 
 
 
 
 満ち足りていく胸へと送られる息吹をどこにもぶつける事も無く、
 ボクはただ訪れる時間だけを待っている。
 この中に在る空気の流れが創る風に身を任せているボクは、ただ。
 マスターの元へと懸命に還っていく。
 激しく急き立てる前途への欲動の炎の後始末は、必ずその手触りの無い微風がやってくれる。
 ボクを戸惑わせる足並みは予定通りに乱されて、ボクはいつもよろめきながらマスターの元へ戻っていく。
 
 
 嗚呼・・・マスターが呼んでいる・・・・
 
 
 
 ボクの事をカズキと呼ぶマスター。
 ボクの事を死んだ息子だと思っているマスター。
 もうきっと、おかしくなってしまっているボクのマスター。
 翠星石はそんなマスターを見限ってどこかへ行ってしまった。
 ううん、違うんだ。
 ボクは翠星石を見捨てた。
 独りで先に行かせてしまった。
 ボクはずっと此処に居る。
 マスターの悪口を翠星石に言わせずに。
 ボクは。
 『ボクは、君と一緒には行けない。』
 ボクはマスターを見捨てる事ができずに、翠星石を捨てた。
 だから。
 翠星石。
 さようなら。
 
 
 ◆◆
 
 マスターの後ろ姿。
 そこに優しさとか愛情とかそういうものを感じなくなってから、どれほどの時が経つのだろうか。
 あれだけ必死に笑顔を滲ませているマスターの仕草が、激しくボクの体を凍て付かせる。
 どれだけの想いをボクにぶつけてきても、ボクは決してマスターの想いに応えてあげる事はできない。
 ボクがマスターの本当の息子では無いから?
 違うよ、翠星石。
 そんなのもう、関係無いんだよ。
 マスターにとってボクは間違いなくマスターの息子だけど、
 ボクにとっては一度たりともマスターはボクのお父さんだった事は無いのだから。
 ボクはね、最初からマスターはマスターとして見ていた。
 ボクは決してマスターの息子として振る舞った事は無かった。
 ボクは絶対にマスターを「お父さん」とは呼ばないんだ。
 だから初めからボクにとっては、ボクがマスターの息子であるか無いかは問題では無い。
 マスターの優しさや愛情が、それがボクでは無くマスターの息子に対してかけられているものだから、
 だからボクにはそれを感じられないとか、そんな事じゃないんだよ。
 ボクはボクなんだ。
 ボクはマスターと出会ったそのときから、そのマスターのちょっと変わった愛を受け止めていたんだ。
 あくまで、蒼星石として。
 勿論、齟齬を来さない事なんて無かったよ。
 ボクがいくら蒼星石であっても、マスターはまったく変わること無くボクをカズキとして見ていたのは事実。
 それは翠星石も良く知っている通りだよ。
 でもボクにはそんな事は関係無かった。
 マスターがずっとそのまま変わらないのなら、ボクもまたボクであるべきだと、
 そうその事実はボクに強く教え諭し、そしてボクを導いてくれたんだ。
 
 嗚呼・・・・・・可哀想なマスター・・・・・
 
 ボクはこの人の元に居なければいけない。
 ボクはこの人が哀しみと絶望に押し潰されないように、ずっと支えて寄り添っていなくてはいけない。
 ボクが居なくなったら、マスターはもう・・・。
 だからボクはどうしてもマスターから離れる事は出来ないんだよ、翠星石。
 そしてボクはいつかこのマスターの苦しみを取り除いてあげたいんだ。
 マスターがボクを初めて蒼星石と見てくれる日が来る事を、ボクはずっと願っている。
 それまでボクはずっとずっとマスターの側に居る。
 マスターが自分の形を保て無くなるのなら、ボクもこの身を崩してマスターに溶け込み内から支えよう。
 ボクが消えてしまう恐怖にマスターが震えているのなら、
 ボクは鎖で繋がれて閉じ込められても構わない。
 マスターが安心して夢を見れるのなら、ボクはボクの夢を捧げてもいい。
 マスターはボクが支える。
 ボロボロに成り果て壊れ切ったものだとしても、ボクは絶対に諦めない。
 マスターの心は、まだ、壊れてない!
 そしてこれからも壊れる事は無いんだ。
 ボクが此処に居る限り。 
 だから翠星石。
 『いいんだ、このままで。ボクにはやらなくちゃいけないことがあるんだ。』
 どんな目にあおうと、ボクは必ずマスターを見捨てない。
 
 
 
 
 それなのにボクの瞳の先には、真っ白なマスターの背中しか見えない。
 
 
 
 
 『マスターが、心配してる・・・』
 ボクはいつもマスターの元に還りたい。
 そしてそれはいつも、絶望への帰還だという確信無くしては為し得ない行動。
 ボクはなにも無い純白の世界へと還っていく。
 ボクの前になぜマスターは居ないの?
 教えてくれ、翠星石。
 君はボクが君を見捨てたと思っているかい?
 ボクはね、翠星石。
 きっと本当は君の事を見捨てたなんて微塵も想っていたりしないんだよ。
 ボクはね。
 ボクの方こそ見捨てられたと、ずっとずっと心の底で思っているんだよ。
 ボクはどうしても自分が捨てられた人形だという自意識を止める事ができないんだ。
 だから。
 だから。
 だから。
 ボクは君の事を羨ましがる事を止める事が絶対にできないんだ。
 ボクの目の前には大事なマスターが居るのに、
 ボクはそのマスターの向うにいつも翠星石達の織りなす綺麗で暖かい世界を見つめてる。
 ボクはだからよりいっそう目を細めてマスターを見つめるのだけど、
 そうやって目を凝らせば懲らすほど、マスターの背中はその色を失っていくんだ。
 
 ボクは一体、どうしたらいいんだ。
 
 マスターの姿を見ても、ただ懺悔と慚愧の念しか巻き起こらないんだ。
 ボクはただマスターと幸せな世界を生きたいだけなのに。
 うん、わかってるよ。
 マスターはマスターだよ。
 問題が無い事なんて無い。
 でもそうなのなら、ボクが沢山沢山頑張ってそれを解決していけばいいだけなんだ。
 それなのに・・・・なのに・・・・。
 ボクは、どうして笑えないんだ。
 どうしてボクは笑顔のボクを創れないんだ。
 
 『マスターを悪く言わないでっっ!』
 
 ボクはなぜ怒っているんだろう。
 どうしてマスターの悪口を笑って受け流せないんだろう。
 ボクは、一体なにに怒っていたのだろうか。
 ボクの目の前のマスターには真っ白な背中しか無い。
 其処にマスターの微笑の付着する顔は無い。
 それはやっぱりボクのせいなんだ。
 ボクがそのマスターの笑顔を見つけなくちゃいけないんだ。
 そうしなければ、いつまでも立っても其処にはマスターの色の無い背中と、
 そして醜く皺汚れた冷たい老人との生活しか無いんだ。
 ボクが醜く皺くちゃにして汚して凍らせて、そして真っ白に塗り込めてしまったんだ。
 ごめんなさい、マスター。
 
 
 そうしてマスターの先に見える希望は絶望となった。
 違うね、翠星石。
 ボクにとってはその希望があることが絶望なんだよ。
 ボクはこのままマスターと終わる安寧の中で眠っていられれば良かったんだ。
 ボクが全部悪くて、ボクが全部やらなくちゃいけなくて、ボクが全部背負って消えていけば。
 わかってるよ、翠星石。
 ボクはそんな事思ってはいない。
 でも、どうしてもそう想いたくて仕方が無いんだよ。
 そのボクのみだらなな欲望を止めてくれるものは、いつだって感触の無い真っ白なこの世界だけ。
 だからボクはその潔白の中で生きていく。
 ボクには決して制御できない絶望の創造行為の運営をボクはこの真っ白な空間に任せている。
 ボクはもう、どうしようも無いのかもしれない。 
 ボクは大切なマスターをボク自身がどんどんと壊しているのを止められない。
 ボクの大切な大切なマスターが・・・・・。
 そして、ボクより大切なマスターが壊れて・・・・・・。
 誰かボクに力を貸して。
 
 お願いだ、翠星石。
 あのおじいさんを助けてあげて!
 
 
 ボクは夢の扉を開く。
 ボクの中で連綿と続くボクの歴史を寸断して、
 ボクはボクのその夢をこの白い空間に放り出す。
 ボクが在る夢の抱擁の中からボクはボクを見捨てる。
 ボクは夢の中からマスターの純白の背中へと還る。
 ボクの行き先は其処にしか在らせない。
 そしてだから。
 ボクはボクの夢をみない。
 ボクはその夢だけを見ている訳にはいかなくなったゆえにその夢はその特別の価値を失い、
 そして特別なものとしてその存在理由があるだけのその夢は消滅する。
 
 
 嗚呼・・・・・・ボクが消えていく・・・・・
 
 
 
 ボクは知っている。
 マスターの背中が白いのは、ボクの夢がこの世界の中に真っ白な空白点を刻んでいるからという事を。
 そして。
 マスターの笑顔が見れないのは、ボクが笑う事ができないからということを。
 マスターの想いをボクはもう受け止める事すらできないのかもしれない。
 ボクにはもう、感情が無いのかもしれない。
 翠星石。
 ボクはもう、君に追いつく事ができないかもしれない。
 新しいマスターを見つけて、幸せに暮らしている君に。
 そして其処で、ボクを待っていてくれる君に。
 
 ボクは、もう。
 永久に続かせてきた蒼星石という存在を未来へと歩ませる事ができないかもしれない。
 
 
 『ボクも君と同じ気持ちなんだ。
 
  マスターの側に、居てあげたい。』
 
 
 
 翠星石。
 本当に、本当に、ごめん。
 
 
 
 

                              ・・・以下、第 二部に続く

 
 
 

                         ◆ 『』内文章、アニメ「ローゼンメイデン」より引用 ◆

 
 

-- 041123--                    

 

         

                               ■■一抹だけの不安■■

     
 
 
 
 
 
 ビゴーが見事に死に花を咲かせました(挨拶)
 
 月詠なはずなのですけども特に書くことも無いので適当にエルフリーデお姉様について書き上げようと思っ
 ていましたらもうビゴーったら。自らの死の後は野となれ山となれっていうか自暴自棄の上に思考回路が
 決壊した執事に乾杯。あのような壊れ方を以て範としたいものですよね。目指せ全壊執事。
 さて程良く後始末を失敗して見事に後を濁しまくった次回予告のお話はここまでで止して。
 エルフリーデ発見。
 ていうか別になにもかにもあったものじゃないですけど、
 ご主人様たるキンケル伯爵登場にて、自信たっぷり見え見えの所作を慌てて取り繕って隠す様が萌え。
 あー慌ててる慌ててる。済ました顔してブルブル震えてるよこの人。
 そしてすわ合戦かと意気込むもののふのように気合いを入れて伯爵をスルー。
 初めてご主人様に嘘をついたにしては上々のスルーの仕方で御座いました。お見事。
 つかまぁ、伯爵にはバレてるのかもしれないですけどまぁそこはご愛敬。
 ボロを出せば速攻で粛清でしたでしょうし、
 そこはそれ水面下のやりとりにエルフリーデがからくも勝利したと思えば良しでしょう。
 うん、むしろ伯爵が捨てていった勝ちを拾っただけなのでしょうけど。
 このままその拾った勝利に操られて伯爵の思い通りにエルフリーデが突っ走るかどうかは微妙。
 エルフリーデお姉様ったらかなりおっかなびっくりギリギリラインもいいところで余裕無いのよ的なので、
 この後甚大なミステイクをする可能性も無きにしもあらずや。
 焦っちゃ駄目ですぞ、焦っちゃ。
 いや、大丈夫だなぁ、きっと。
 エルフリーデは状況が悪化すればするほど沈着冷静化していくタイプに見ゆるしのぅ。
 無我夢中で動いているように見えるけど、それは無我夢中に思考に集中しているはずでもあるし、
 だからもしかしたらここを一番の勝負どころと実感して最高のパフォーマンスを魅せるかもしれない。
 楽しみだなぁ。
 どうやって伯爵を裏切っていくんだろうなぁ。
 汚れの執事を倒した程度じゃまだまだまだ。
 耕平の血を吸って力を得るだけででもほんとにマスターに勝てるのかなぁ?
 ていうか力を得るとどうなるのかな?
 巨大化?
 
 うわぁ。
 
 
 

-- 041119--                    

 

         

                               ■■薔薇黙眠■■

     
 
 
 
 
 
 『黙ってたらわからないだろう。・・・どうしたんだよ・・・・真紅・・・。』
 

                          〜 第七話・ジュンの言葉より〜

 
 
 
 
 夢を見続けているその哀れな姿を見続ける。
 その行為を止める意志を自らの中に発生させる事が出来ないのなら。
 ただもう、眠るしか、無い。
 たとえ人々の優しい眼差しに囲まれていたとしても。
 
 眠る事を望んでする奴などいない。
 起きたくないなんて思うはずないじゃないか。
 誰だって眩しくて清々しい朝を迎えたいに決まっている。
 そして傍らで微笑みながらも僕の寝顔を見ていてくれる人が居て欲しいに決まっている。
 でも。
 そんな事、口が裂けても言えやしない。
 僕は名誉ある沈黙を望む。
 僕は他人を求めたりなんかしない。
 欲しければ欲しいほど僕はそれを欲しいなどとは言わない。
 どんなに誰かに暖かく抱きしめて貰いたいと想っても、僕は決してそんな僕の想いを僕に遂げさせない。
 なぜって。
 そんなの、決まっているじゃないか。
 僕は僕を見つめてくれる瞳に相応しい事をできないからだ。
 だから僕は、眠る。
 僕は役立たずなんだ。
 僕は僕をそう戒めなければ眠る事すらできない。
 僕の事を無神経に慰めたりするな。
 僕の事を本気で褒めたりするな。
 気休めでは済まない本物の救済を僕に与えるな。
 僕は。
 僕の事は、僕だけが本当に知っているんだ!
 
 
 
 『僕はもう終わったんだ。ただこうやって家に籠もってるしかない。
  なにもできないんだっ!!』
 
 
 
 ---独り黙して眠る少年の姿。
 
 溶け合う行き先をその指で示しながら、その指の重量に耐えきれず指し示す方向を変えてしまう。
 懸命にその落ち込む指に力を込めてその指針を律しようと心懸けるほどに、
 その心の内は急速に冷え固まっていく。
 その指先に待っている暖かい者達に溶かされていくのを恐れるかのように。
 冷たいこの体にぬくもりを与えるためにその指を伸ばそうと命を賭けているというのに。
 
 ---
 
 僕は黙って眠っている。
 僕は薄目を開けて周囲の人々を盗み見る事などできないから、
 だから本当に目を閉じて夢の世界にだけその想いを向けた。
 僕は精一杯この身の潔白だけを証したいだけなのだ。
 本当はそんなことどうでも良いのに、それができなければなにもできないと決めつけている僕がいる。
 そしてその僕の決定によって、僕は安眠を勝ち得ているのだ。
 だから僕は、言い訳なんてしない。
 僕は名誉ある沈黙を望む。
 だから僕はそのことだけを賞賛されて、そしてその中で死んでいきたい。
 僕はもう、死んでもいい。
 僕が下手なことを語り出さないうちに。
 さぁ、誰でもいいから僕を殺してくれ。
 僕はもう沈黙を重ねたまま眠ってしまいたいから。
 たとえ僕に朝が訪れなくなったとしても。
 
 
 
 だから僕は絶対に死なないと、強く強く僕の指先に念じている。
 
 僕が黙る意味を僕のこの醜い寝顔に託して誰かに伝えるためにも。
 
 
 
 ・・・・・・
 
 『いつ以来だろう・・あんな顔するのは・・・』
 ジュンくんがあんな顔するなんて。
 ジュンくんの叫びがお姉ちゃんにもなぜか凄く強く伝わってきたわ。
 ジュンくんが何と向き合っているのかはわからないの。
 ジュンくんがどうして部屋に閉じ籠もるのかもお姉ちゃんにはわからないの。
 だって、ジュンくんはいつも黙っているもの。
 そしてだから、お姉ちゃんにはわかったの。
 ジュンくんは黙りたいんじゃなくて、黙らざるを得ないだけなんだって事が。
 ジュンくんが外に出たくない訳無い。
 ジュンくんがちゃんと朝に目覚めて元気良く学校に行くのが嫌だなんて思うはずがない。
 ジュンくんは、絶対に自分が終わったなんて誰よりも認めていないのよ。
 きっと誰よりも強くその自分の終わりを否定して生きようとしているのよ、ジュンくんは。
 だって、お姉ちゃんにはわかるもの。
 ジュンくんは、あんなに誰かのために一生懸命になれるんですもの。
 あんなに真剣に誰かの事を考えているのですもの。
 そのジュンくんが、ジュンくんだけを見捨てる訳無いじゃない。
 ジュンくんは誰かのために行動できる自分を終わらせたりしない。
 その自分の行動自身をジュンくんは認めていないのだから。
 ジュンくんは優しい子。
 そして、自分勝手で冷たい子。
 ジュンくんは自分の中の他人を思い遣る心を否定するからこそ、
 それにすがって生きるような不道徳をせずに済んでいる。
 ジュンくんは自分自身を絶対誇ったりせず価値が無いって思ってるからこそ、
 だからこそ生きたいって思う意志を無意識のうちに常に持つことが許されているのよ。
 そうよ。
 ジュンくんにとっては自分が生きることさえ誰かから与えられるものなのよね。
 誰かがしっかりと認めて見つめていてあげないと、自分を生きさせる理由を発生させられないの。
 そしてその誰かの視線は、徹底的に純粋なものじゃなくてはいけないのよね。
 わかってるわ、ジュンくん。
 ジュンくんは何よりも私達の事が大好きだから、
 だから私達の想いをジュンくんに操られたものにしたくなかったのね。 
 わかったわ、ジュンくん。
 私はジュンくんの思い通りの子守歌を歌ったりはしないわ。
 だからね、ジュンくん。
 私は歌うわ。
 私の大好きな子守歌を、私の想いに乗せて。
 
 
 
 『私ね。覚えてる?
 今朝ジュンくんの真剣な顔を見てね、小さいときのことを思い出しちゃった。
 私がぬいぐるみ無くしちゃったときのこと。ジュンくん、一生懸命私に作ってくれた。
 お姉ちゃんびっくりしちゃった。
 ジュンくんがひとりで作れるなんて思っていなかったから。
 それで思ったの。ジュンくんはやればなんでもできるって。』
 
 
 
 たとえこの歌がジュンくんの睡眠を助長する事になろうとも、私はいつまでも歌い続けるわ。
 ジュンくん。
 あなたを目覚めさせる事ができるのは、必ずあなただけよ。
 あなたがその閉ざされた体の中に、あなたの大好きな旋律を織り込めるようにするのも。
 ジュンくん。
 あなたのその美しい指先は、その指揮下に置けるあなたのその力強い言葉を待っているわ。
 沈黙の眠りを打ち破って奏でられるジュンくんの歌物語を、私は聞きたいわ。
 そしていつか私達と一緒に歌えるようになる日を、お姉ちゃんは永遠に待っているわ。
 
 
 
 ・・・・・・
 
 僕はわかっていると言う。
 そしてだから、僕はもうそれ以上なにも言わないで黙っている。
 だって僕にはそれで充分だから。
 僕が誰かに知らせたいのは、僕はもう全部わかっているという事だけなのだから。
 僕は今、始めなければいけない。
 僕がわかっているという事を、具体的に。
 だから僕は黙って行動で語る。
 そうしたいんだ。
 
 そしてそれはしてはいけない事だって事も、わかってる。
 
 僕は黙っていたい。
 でも黙っていては駄目なんだ。
 僕は僕の想いを誰かに知らせなければいけないんだ。
 だって・・・・だって・・・・・。
 
 『真紅ちゃんはジュンくんの事、大好きなのよ。』
 
 僕が欲しいものを大事にしてそれに手を伸ばさない事が、
 それがどれだけそのものを壊していく事になるのか、わかったんだよ。
 もう僕の流儀だけで満足していられる僕の流儀なんて、僕は許しちゃいけないんだ。
 ていうか、もう許せないんだ!
 
 『手伝わせて・・・・悪かったな・・・。』
 
 
 だから僕は。
 誰かにありがとうと言われる事を恐れたりしない。 
 
 誰かにありがとうと言えるようになるために。
 
 
 
 
 

                         ◆ 『』内文章、アニメ「ローゼンメイデン」より引用 ◆

 
 
 

-- 041118--                    

 

         

                               ■■ 鱗雪  -道徳- ■■

     
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 薫りの無い澄ました笑顔。
 平行に横に一歩踏み出すとその足の先には湿った風がいつも変わらず横たわっている。
 止める事の出来ない雨に濡れる訳も無いのに繰り返し風が湿り気を帯びて吹雪いている。
 誰の目にも見えないその凍てついた風。
 今この笑顔の端に触れたことでその息吹を感じる錯覚。
 振り返ると其処には風雪の残り香が。
 そしてその薫りは既に風の手の内に堕ちこの笑顔にだけは須くその痕跡を残さない。
 いつの間に其処にその姿を現したというのだろう。
 この笑顔が気付いたときにはもうその雪は溶けて無くなっていたのだ。
 いつお前は其処にいたの?
 内側に罅入る視界を遣うのはそんなに楽じゃない。
 私に其れを探させないでおくれ。
 そんなものを探したく無いから。
 
 薄く積み上げた雪が崩れていくのを観てみたい。
 踵の先でその感触を確かめ練り上げていながら其れが其処に在ったなどと絶対に言えはしないのだ から。
 爪先を突きつければそれでその姿は統一を失い霧散する。
 その枯れ果てた雪解けの水を足の裏でなぞる悪寒。
 それを感じる事で歪む笑顔を何処かに見つけながらそれでいてその並び立つ雪だけは見つけられない。
 だからひたすら足を横に一歩踏み出す事の苦しみは終わらない。
 顔を覆う優しいほころびが全身を包むうちに いつしか身の内にぬくもりを取り戻していく。
 溶け消えていく瀟洒な雪の残骸に憧れを抱いていられるのなら。
 この笑顔を絶やす努力を放棄などしはしない。
 伸ばした爪先に乾いた瓦礫しか無くとも必ずこの踵の先には見えぬ雪の規律が支配してくれている。
 その心地良さに顔を綻ばせる自由を自らに課せる根拠などいらない。
 頑健に踏みしだく瓦礫の道の後にしかその雪の幻の存在を証すものは無いのだから。
 雪を手に入れる必要など無い。
 ただこの足を振り上げて目の前に足跡を刻んでいけばそれで良い。
 その跡地にはほら必ず暖かい雪が降り積もってくれる。
 この笑顔が記した軌跡など綺麗なまでに覆い隠して。
 だからその雪の牙城を突き崩すべく爪先に全霊を漲らせて歩を進めるのだ。
 進めば進むほどにその雪の濃度が増す事を知っているのだから。
 この笑顔は自らの破壊衝動が生む産物を心より熟知している。
 ゆえにそれより産まれいづるものの淫らさがよくわかる。
 だからこそ踵の先に積み上がっていくものを滅ぼしたいと願う。
 その願いが燃え尽きぬ限り決してその笑顔は雪の薫りを宿すことは無い。
 
 だが、それで良い。
 
 そしてだから、私の背後に聳え立っていく鱗雪は決してそのぬくもりを失わない。
 
 新たな雪片のひとひらを加えながら尚も優しい産物達はその系譜を無尽に織り成していく。
 この笑顔を私に灯し続けるために。
 そして。
 なにひとつ、この笑顔が為したことに閉じ込めさせないために。
 
 
 

-- 041116--                    

 

         

                              ■■ まずは一筆 ■■

     
 
 
 
 
 
 月詠をまた見てしまいました。
 もう少し私が頑張れば、きっともっともっと面白く見る事ができるのじゃないかと思う今日この頃、
 それをどう無感動に素のままにつまりなにも考えずにやりすごそうかと躍起になるのどうにかならないかと、
 むしろやや反省的に顧みている私。
 とりあえず頑張ろうと思いましたので、とりあえず今日も書き出してみました。
 
 さてお友達ですね。
 葉月は長い間孤独に城の中に閉じ込められていて、それでだから人にお願いヒトツするにしても、
 邪眼の能力を使わなくちゃできないということでしたが、
 それでも耕平に色々言われてなんとかその能力を使わずにお願いができるようになったというお話。
 うん。
 邪眼を使うという吸血鬼としての葉月を徹底的に認めないっていうのは、どこか凄い。
 能力を使って言うことを聞かせようとする行為は、それは耕平ら人間からすれば言語道断だろうけど、
 葉月からすればごく当たり前な事であって、
 逆にいえば葉月は耕平になんでそんな事言われるのかわからない。
 葉月は葉月としてただ振る舞っているだけなのに、それを一切認めない耕平。
 けれど、葉月はそれでも結局耕平の言葉に従う事になるんですよね。
 ヴァンパイアとしての自分の姿と行為を否定してまで。
 葉月のやってることはヴァンパイアとしては当たり前の事であって、
 それを訂正する筋合いは無いわけで、それを耕平がしようとしているのは横暴とも言えるのに。
 でも、葉月は割とすんなりとそのことを受け入れるのですよね。
 なぜかって。
 それは、葉月はお友達が欲しかったから。
 うん、実に簡単で、そしてすがすがしい答えです。
 ヴァンパイアには友達という概念がありません。
 主従関係しか無いのですから、当然と言えば当然ですね。
 友達というのは人間にだけあるもので、だからヴァンパイアの葉月はヴァンパイアの考え方を捨てた。
 いとも、簡単に。
 葉月はその「ヴァンパイア」という自分の姿に興味は無いのです。
 葉月はただ葉月で、自分の欲しいと思うものを得るためにそのために力を尽す。
 そのためになら恥を忍んで人間となろうなどという屈辱感はどこにも無く、
 ただ今までしたことの無い考え方を、ちょっぴりの恥ずかしさと共に受け入れていこうと頑張る葉月。
 そうして頑張っていたら、いつのまにかお友達がたくさんできていてぐるりとその周りを優しく囲まれていて。
 葉月の努力っていうのは、お友達を作る、という目的の達成手段としてあった訳では無いです。
 それはどうあっても結果論的に友達ができたことと繋がっただけであって、
 葉月自身は、ただひたすら目の前にちらつく問題を解決していただけなのですね。
 友達って、そんなものですよね。
 友達は作るものじゃなくて、与えられるもの。
 気付いたら、あの人達は友達って呼んでいい人になっていた。
 それが「友達作り」の基本であるということを知る葉月では無いのが心地良いですね。
 葉月、これからもその、滅茶苦茶にがんばれー。
 
 そして。
 その友達作りの基本が友達は作るのではなく与えられるものと言うことを知っているのがエルフリーデ。
 そして知っていながら敢えて作ってしまおうというのがエルフリーデ。
 主によってヴァンパイアと認められて元人間そして「転向者」のエルフリーデは、
 かつて人間であったときに友達を持っていました。
 今は友達など有り得ない閉鎖されたヴァンパイアの中に生きている。
 そしてエルフリーデは、その中に有り得ない「友達」という存在を呼び込もうとしています。
 ヴァンパイアの恋人という存在を使って。
 主従関係しか無く、自分だけで無く他人との関係さえ自己完結してしまうヴァンパイアを、
 それをつまらないと感じられるのは、かつて人間だったエルフリーデはよくわかっていることです。
 そして、エルフリーデは選ぶのです。
 ヴァンパイアでありながら、人間でもありたいと。
 きっとエルフリーデは人間に戻りたいとは思っていないのじゃないかな。
 ヴァンパイアという存在自体を嫌だとは思っていないんじゃないかな。
 ただ、ヴァンパイアだけである今の自分の状態を嫌っているだけで。
 ですからエルフリーデは確信犯。
 葉月のようにヴァンパイアをポイ捨てして友達を得ようとせずに、
 ヴァンパイアのまま友達を作ろうとする。
 友達の人間からの強奪。
 エルフリーデは、葉月と違って自分のしていることを知っているゆえに、
 たぶんそれができると確信してやまないと思う。
 ヴァンパイアを捨てないのは、捨てられないからでは無く、捨てたいとは思わないから。
 そうしてエルフリーデは自分の欲しいモノを得るために、なにも捨てずにやろうとしています。
 強欲にして確信的、そして情熱的。
 エルフリーデはきっとその自分のやり方に疑問を感じることは無いのでしょう。
 ただただ私の欲するままに。
 だから勿論、それが必要とあらばヴァンパイアを捨てる事はするはず。
 でも勿論それにはヒモが結びつけられて頃合いを見て回収が可能な見せかけの放棄なのでしょうね。
 たとえ耕平達に拒絶されたとしても、エルフリーデはヴァンパイアたる事をやめはしないでしょう。
 拒絶されないような「ヴァンパイア」を自らのうちに作り出す事で、笑顔で友達作りに励むのです。
 
 ただあるがままの自分の置かれた環境に適応していくために自分を無意識に変質させていく葉月。
 自らの置かれた環境と自分の関係を把握しその優劣関係の舵取りをしながら、
 自分と環境をまるごと自らが望む形になるように意識的に作り替えていこうとするエルフリーデ。
 ヴァンパイアの能力を使わないとなにもできないのなら、その能力に頼らずに、
 一から人間のコミュニケーション能力を磨こうと励む葉月。
 ヴァンパイアの能力も人間の能力も全部使って目的達成できるように励むエルフリーデ。
 あー、なんか色々考えちゃうなぁ〜。
 エルフリーデが友達は他人でいつかは裏切るもの、というセリフの意味とかね、もう。
 でも考える前にひとつわかる事があるんですね。
 ええ。
 葉月&エルフリーデ萌え、と。
 
 
 耕平が限りなくどうでもよくなってきているのはどうしよう。
 
 
 
 

-- 041112--                    

 

         

                              ■■ 薔薇拭涙 ■■

     
 
 
 
 
 
 『不完全なものほど醜悪なものは無くってよ。だからあなた達もジャンクにしてあげる。』
 

                          〜 第六話・水銀燈の言葉より〜

 
 
 
 
 うたた寝をする暇を作るために安眠を捨て。
 考え詰めるために見つめるべき前方を失う。
 伸ばしたその指先になにかを掴む事を目指さず、
 ただ安穏と込められる指の力を抱きしめる。
 口を開いて出る言葉の意味を考える必要なんて、無い。
 言うことに意味があるのだから。
 そして。
 だから僕が語る事は何も、無い。
 僕はただ僕の知らない血の通う冷たい指先を、無惨に弄び尽すしか、無いんだ。
 
 
 何かが聞える。
 それが自分の中に冷たく羅列されていく言葉と同じ意味を持つはずのそのメロディは、
 それが決して僕の口から漏れ出づるはずは無いと僕が信じているもの。
 僕はなにも言ってない!
 言うはずないじゃないか。
 だって僕に刻まれていく言葉の渦は、ただ僕をその中に埋もれさせていくだけのものなのだから。
 僕はそこからなんとか這い出そうと藻掻いているだけなのに、
 なんで僕がその渦を発生させなきゃいけないんだよ。
 僕は・・・!
 僕の声を聞きたくない。
 僕は僕にだけは言われたくない。
 僕がなにをしたいのかなんて、滔々と自分に向かって言い聞かせたりなんかしたくない。
 黙れ!黙れ! 黙れ!
 『雛はなにも言ってないの。』
 そうだ。そうなんだよ。
 誰もなにも言ってない。
 僕だけが独り眼鏡の向うに映るぐちゃぐちゃな僕の世界に語りかけようとしてるだけ。
 誰もなにも言ってくれない。
 
 
 『なにか言って欲しいのかしら?』
 
 
 僕がお前になにか言わせる訳無いって?
 違う。
 僕はそれがわからないんだ。
 お前に言われなくても、僕にはすべてわかってる。
 だから僕はもう充分なんだ。
 だからもう誰かに言って貰う必要なんてない。
 だけど僕は・・・僕の言うことを聴こうとしない。
 僕の心が切り刻まれる哀れを頑強に否定する事に僕は精一杯なんだ。
 僕が可哀想だって? ふざけんな!
 同情なんてするな!
 僕ですら僕を許していないのに、お前が僕を許す権利なんて無い!
 僕は・・僕が許すまで喋っちゃいけないんだ!!
 だから僕は・・・・お前の言うことを聴くべきなのかもしれない。
 僕は僕の言うことの代わりに、お前の言うことを聴いた方が良いのかもしれない。
 お前の声でこのどうしても聞えてしまう醜く響き渡る声を掻き消そうとかは思わない。
 だから僕は迷っている。
 僕はお前になにか言って貰える事になにを望んでいるのかという事に。
 そしてだから。
 僕はお前になにかを言わせようと心懸ける事は、無い。
 僕は僕が望む事を、それだけは決して、しない。
 僕はこのままお前がなにかを言ってくれるまで待っていて良いのだろうか。
 きっとそれだって本当はいけないのかもしれないのに、僕は・・・・。
 
 『なにかを言いたいのはあなたの方。
  でもどう言えばいいのかわからない。』
 
 うるさいうるさい!
 僕はもうわかってるんだ!
 僕がなにを言いたいのかなんてとっくに知ってる!
 そしてだから言わないんだ。
 僕はそれを僕に言わせたくないのだから。
 言い方なんて関係無い!
 僕は・・・僕は・・・・・・・絶対にお前に助けてなんて言わないんだ!!
 
 『あなたは迷子なのね。心があるべき場所を求めて彷徨っている。』
 
 お願いだからもう言わないでくれ。
 僕は迷ってないよ。
 僕はほら、目の前をちゃんと見て歩いているじゃないか。
 ほら・・・・僕の目の前には・・・・・僕の目の前には・・・・
 ・・・僕しか居ないんだから・・・。
 
 
 
 『可哀想なジュン。
  あなたの心は何処へ向かっているの?』
 
 
 
 ・・・・・・
 
 自分の居場所は自分で作るものよ。
 そしてそこに誰を居させるのかを決めるのは必ずあなたよ。
 それは他人がどういおうとあなたにしかできない事で、
 その事について誰かの顔色を窺う必要も無いの。
 勿論他人の顔色のせいにして誰かにその居場所を用意させるという卑怯な手もあるわ。
 ジュン。
 あなたはそうしたくないのよね。
 なのにどうしてもそれを選んでしまう自分が居る。
 そしてだからあなたはその誰かに用意された自分の居場所に自分を座らせなかったのね。
 決してそれを許さない自分を。
 そしてその代わりに、其処に座っているしかできない醜く壊れたあなたを置いた。
 ジュン。
 あなたはあなたの居場所にあなたを見ているのよね。
 それなら・・・その無様に座り込んでいるあなたを見ているあなたは、一体何処に居るのかしら?
 
 あなたは浮かんでいる。
 そしてその浮遊自体がなぜ行われているのか、もうあなたはわからなくなっている。
 なんで其処に醜い自分の姿が在るのか、わからなくなっているのね。
 そしてあなたはそうやって壊れ果てた自分の姿を見ているだけの事がどういうことかは、よくわかっている。
 其処に座ってなければいけないのは、自分で無ければいけなかったという事を。
 見つめれば見つめるほどジュンの目の前にあるジュンの姿は壊れ続け、醜悪になっていくのを、
 あなたはその心を悲しみで震わせながら見送っている。
 それで良い訳が無い事を、一番知っているのはあなたよね、ジュン。
 答えをすべてわかっているのは、ジュン、あなただけよ。
 その答えをどう活かすかを考えられるのもあなただけよ。
 そして。
 他人の言葉と力を利用して再びあなたをあなたの居場所に座らせる事ができるのも、あなただけなのよ。
 
 
 『私は冷静よ。
  罠だとわかっていても行かなければならない。』
 
 
 それがたとえ甘い誘惑だとしても、それがたとえ安易で不道徳で卑怯な道だとしても、
 自分の目的のためにはそれらをすべて甘受し嚥下しそのまま自らの糧とし歩まねばならないものなの。
 あなたの使えるものをすべて出し切ってなにかをする事は、そんなに悪いものじゃ無いわ、ジュン。
 他人の目を気にする事も無いし、あなた自身の目を気にする事は無いわ。
 そしてだから、それらを気にするべきでは無いという頑迷なあなたの姿も排除すれば良いのよ。
 あなたはどうしたいの?
 ただその事だけを考えてみる事からも逃げては駄目よ、ジュン。
 あなたが、このあなた自身の居場所を巡る戦いを終わらせるためにも。
 いつまでもその醜い自分の姿を憎むのはやめなさい。
 どんなにいびつで不純でそしてたとえ醜いものであったとしても、
 それを受け入れる事が出来なければ、あなたは本当に廃人になってしまうわ。
 あなたの不完全さを、それをいつまでも認めないあなたの不完全な姿。
 あなたはその姿の不完全さゆえに、そうして自らの在るべき道を見失ったのよ。
 その居るべき道の姿を考える必要なんて、今のあなたには無いわ。
 あなたはあなただけを考えればいいのよ。
 
 
 いい? ジュン。
 あなたはあなたの戦いをなさい。
 あなたがあなたから自分の居場所を奪還する戦いを。
 
 
 『そうよ。アリスゲームは私が終わらせる。』
 
 
 
 
 ◆ ◆
 
 私が此処に居るという事は、私が「私が此処に居る」と考えているという事。
 『この子が此処は自分の居場所では無いと思ってしまったら、それは存在しないのと同じ。
  ただの物になってしまう。それはとても寂しくて、暗くて・・・冷たくて・・・・・・悲しい事・・。』
 だから、ジュン。
 あなたをこの場所に繋ぎ止めるのはあなたの意志だけ。
 そしてその意志は、本当はあまりにも沢山のものに依っているのよ。
 あなたはあなたの意志だけで、他人達の意志も包括しているの。
 だから往々にして、本当はあなたがあなたとして存在するという事は難しい事なのよ。
 なにも考えないで済む事なんてなにも無い。
 そして、それでも、たとえそれが困難な事であろうと、
 私達は私達が私達の居場所に還ろうとすることをやめる事など決してない。
 私達はどんなに無理があろうと孤独になろうと、自分が此処に存在していると願い続ける事を諦めない。
 いい? ジュン。
 私達は本当は此処に居てはいけないのかもしれない。
 でも。
 だからこそ此処に居たいと絶対に願い続ける自分の姿が必要で、
 そしてその願いの中にこそ私達の存在が「在る」のよ。
 たとえ不完全であろうと、私達は私達であると願うの。
 私達は、生まれながらにして壊れているのだから。
 だから私達がそれでも生きているのは、それはそれでも生きていると私達が信じているからなのよね。
 私達の存在を証明できるのは、私達だけ。
 そして。
 永遠に私達の存在理由を他人達の中に見出そうともしているのよ。
 いつだって私達は、自分達の姿を此処から見失ってしまうのだから。
 一度離れていった自分の魂を呼び戻すことは、本当は誰にもできない。
 でもだからこそ、それを信じて私達は生き続ける事ができる。
 それは、とっても哀しい事なのよ、ジュン。
 だから・・・。
 私達は他人達へと伸ばす指先を全霊を込めて愛しているわ。
 私達の、
 そして・・・、
 
 
 『素晴らしいわ、ジュン。
 
  あなたの指は、まるで美しい旋律を奏でるよう・・。』
 
 
 あなたのために涙を流せるようになりなさい、ジュン。
 その涙を拭ってくれる誰かの指先が在ることをしっかりと願いながら。
 
 
 
 
 
 

                         ◆ 『』内文章、アニメ「ローゼンメイデン」より引用 ◆

 
 

-- 041110--                    

 

         

                              ■■ こころやすらかに ■■

     
 
 
 
 
 
 このところ月詠を観ていて気にかけている事といえば、
 それはすべてエルフリーデの姿を見つけるという事になっています。
 なぜか私は月詠が始まると彼女の姿を追い求めている自分の姿と向き合わざるを得なく、
 かといってそれが嫌という訳でも無く、ただ私はぼーっとエルフリーデが現われるのを待っているのです。
 彼女の挙措、様態ひとつひとつがさりげなく私の視線の前を通過し終わるのを、
 私はそれを息を詰めて見守っているのです。
 嗚呼、この人はなんて穏やかな人なんだろうと。
 そしてその穏やかさの内に隠しもせずに堂々と付着させている熱意が、
 どうあっても私の心を揺り動かさずにはいられないのでしょう。
 なにをしたいのかを周囲に知らしめる必要も無いほどに自己完結していて、
 自らの進むべき道などという矮小なものを設定しようなど考えもせず、
 ただすべてを自らの目的を完遂するために道具立てようと考えているその行動全体が、
 彼女の姿をすべてエルフリーデという「光景」を造形するための素地に変換していて、その、暖かい。
 
 わー、いいなぁこういうの。
 
 貪欲で慇懃無礼で他人なんて利用するだけの存在で、
 それを求めざるを得ない自分の姿をかといって憎むこと無く素直に愛していて。
 邪な自分の想いがなによりも自分の求めているものを遠ざけていると言うことを、
 おそらく1ミリも理解していないくせにそれとの距離がどれくらいあるのかは正確に知っていて、
 ゆえにその距離だけを縮めていく事でそれを得る事ができると確信していたりする。
 それは距離だけの問題では無いはずなのに、なぜか距離だけの問題にしてしまえる。
 自由奔放で我が儘なくせに誰からも愛されるお嬢様を羨み、
 そして自らもそのような境遇になりたいと願うそのエルフリーデの姿は、
 もう既にその優しい空間へと向かって静かに前進しているのですよね。
 それってすごくいやらしい事なのですけれど、なんだかそれ以上に凄いなぁと思えます。
 まともな手続きを正々堂々踏みにじって、不当なやり方で幸せを求めていくエルフリーデ。
 その行動自体が彼女の求めている誰からも愛される幸福を破壊するはず、
 などという事はきっと彼女の頭の中には1ミリも無いのでしょう。
 そして、私にもそんな事は全然感じられないのです。
 嗚呼、この人、絶対に幸せになれるんだろうなぁ、ってただ素直に私には思えるのです。
 なんででしょうね。
 私にはわかりません。
 
 でも私はいつもエルフリーデを観ていると心安らかになれるのでした。
 
 
 なんかね、疲れたのよ、最近。
 
 
 
 

-- 041105--                    

 

         

                                ■■薔薇階段の戦い■■

     
 
 
 
 
 
 全編ギャグタッチ。
 絵柄も大幅に崩れた形に変貌し、すべてのノリを書き換えていくその有様に一瞬顔を顰めながらも、
 あっという間に引き込まれてしまう映像が其処には広がっていた。
 『くんくんは天才よ。』
 この真紅のひと言により、私はあっさりと陥落した。
 これか。これがこの人形の魔力か。
 人形劇を真剣に見ていたのは、その人形自体になんらかの謎を見込んでいるのかと思いきや、
 完全に劇にハマリ込んでいる女王様気質の真紅をみて、落ちずに済まされようか。
 いや済まされない。
 隣にちゃっかり座って同様に劇をしっかり見ているジュンの姿が異様な安堵感を与えてくれ、
 その後ろ側では雛苺がのりに差し出された苺ケーキに歓喜の声をあげ続ける。
 真紅達と同様にテレビに心奪われながらもケーキにも心奪われ、
 よりどりみどりの幸福感に打ち拉がれている絶好調の雛苺の声音のなんと力強いことか。
 そして翠星石の謀略。
 ていうか、雛苺の豪快な泣きっぷりがあの部屋の空気の色をあまり変えていないのはなにか凄い。
 ていうか真紅とジュンは無視ですか。そんなにくんくんがいいのか。雛がピンチなのにぃ!
 そして真紅とジュンの居ない間隙を縫って発動する翠星石のイジメは野放しっぱなし。放しすぎ。
 私は雛苺が翠星石の苺を取って翠星石が怒りの復讐を展開とかそのような構図を予想していたのだが、
 翠星石がやってくれました。
 ひどい。ひどすぎる。
 そしてカッコ良すぎる。
 唯一の第三者のり(ていうか真紅とジュンは無視)を余裕に踏み台にして雛苺を蹂躙。
 駄目だ。
 レベルが違い過ぎる。
 のりは騙され過ぎです。だが、いい。
 一番弱っちい雛苺を的確に虐めていく卑劣漢っぷりが翠星石の魅力だとしたら、
 これからのお話への期待感に押し潰されそうです。
 その上、実は当事者であるはずの雛苺にも自らの犯行(苺盗み食い)現場を目撃されておらず、
 策士翠星石の凄さが際立って・・・・・まぁこれくらいは普通ですか。
 そしてやられっぱなしにも程があるほどに無抵抗な雛苺はいやいやをして悶える姿に私も悶えたりして、
 さらに翠星石の『そんなにいうんなら、この意地汚いガキに私の大切なイチゴをくれてやるですぅ。』。
 私に悶え死ねと仰せか。
 言い回しというか一文字一文字が翠星石の心性を表していて怖いくらい。
 奴は本物だ。
 さらに追撃。
 泣くことしかできなくなった雛苺は二階に逃避。それに対して。
 『ほっといても腹が減れば勝手に人里に降りてくるですぅ。』
 ・・たぶん本気で言ってると思ふ。
 そしてここでのりがぶち切れですよ。
 みんな仲良くしないと晩ご飯に花丸ハンバーグは取り止めー。
 翠星石、方針変更。
 真紅、すべてはハンバーグのために。
 
 
 開 戦。
 
 
 翠星石側基本戦略:『二階から引きづり降ろしてひねりあげれば、なんとでもなるです』
 雛苺側基本戦略:「こっちは雛の陣地!」
 和平可能性ゼロ。
 そして早々に眼鏡小僧は雛苺に荷担。
 翠星石の敵は僕の味方! 人間を舐めるなよー。
 翠星石の目論みは当初とは大きくズレが生じた模様。
 チビがチビチビに荷担した以上、力づくは無理。
 ということで泣き落とし作戦開始。
 『私が新入りだからってふたりしてイジメるですぅ。』
 効果ゼロ。次。
 試練のワニ登場。
 嘘つきの手に噛みつくぞー。さー手を入れてみろー。
 真紅なら大体そのワニが嘘つきだけに噛みつくという証拠は何処にも無いのに手を入れるなんて、
 そんな危険な事できないわなどと論破しそうなものを翠星石にワニを押し付ける冷血漢。
 すべては花丸ハンバーグのために。
 そしてうっかり手を入れてすべて暴露してしまう翠星石。
 『無様ね。』 by真紅
 よくある美談ですね。(微笑)
 が開き直る翠星石というかこれはデフォルトで全開なのだが。
 次なる手は兵糧攻め。美味しい作戦だわ。
 そして雛苺側総大将雛苺は躊躇無く陣地から単騎突撃を敢行。
 すべてはお菓子のために。
 『なんでこいつら人形のくせに食い意地張ってるんだー。』
 喰うなー!
 その後嫌な音を立てて地道に嫌がらせをしましょう合戦(耳栓必須)を経て、
 いよいよ決戦。お腹も減ったし。
 雛苺側は最終兵器・探偵くんくんを投入。
 
 『くんくんっ!?』 by真紅
 
 いつも応援してくれてありがとうというくんくん(声:引き籠もり)に、
 『そ、そんな・・・わ、私の方こそ・・・・』 by頬を赤らめる真紅
 そして聡明で頭のいい貴女がそんな悪人に付くなんてと責められて、真紅本気で絶句。血の気が。
 『違うのくんくん!違うのよ聞いて。すべては・・すべてはこの人の仕向けたことなのよ!』
 
 
 
 
 真紅、単騎出撃。(降伏目的)
 
 
 
 
 が、雛苺がくんくんをゲットー。お、お前が行くんかい!
 そして予定調和により戦線崩壊。
 これにて薔薇階段の戦いは勝敗無しにより終結。
 たいへんよくできました。
 あとはのり大魔神(真のボス猿)の沙汰を待て。
 
 
 お疲れ様でした。
 
 
 ◆◆◆◆
 
 真紅萌え。カマトトぶり。
 雛苺萌え。食い意地張り〜なの〜イジメられ〜なの〜足だけちょこっと出してみたり〜なの〜。め〜。
 翠星石萌え。悪魔の皮をかぶった小悪魔。
 ジュン萌え。やれ。
 のり萌え。説明不能。
 萌えカップルは真紅×くんくん。
 萌えゼリフは『くんくんは天才よ。』
 萌えシーンは思い当たるモノが色々ありすぎて。
 
 どうにも止まりません。
 
 
 
 

                         ◆ 『』内文章、アニメ「ローゼンメイデン」より引用 ◆

 
 

-- 041103--                    

 

         

                                   ■■ モノ申す ■■

     
 
 
 
 
 
 ジーコが微妙に面白いことを言っています。
 
 サッカー・ワールドカップアジア1次予選最終戦のシンガポール戦において、
 過去の代表における功労者(カズや中山)を招集しようという感じでなんかしっかり言ってます。
 これはお祭りだみたいなノリで、それに対して当初から周囲により物議を醸していましたが、
 この度改めてジーコ監督はこの考えを変える気は無いと仰られました。
 → ジーコ監督、カズら招集案の考え方変わらず
 なんの冗談だよふふんと鼻で笑っていた方々も、ちょっとおい待てヨという感じになりそうです。
 
 
 Q: で、どうよ?
 A: どうでもいいよそんなのんー、私としてはなんの冗談だよふふんという人でした。
 
 その理由:
 ・いくらシンガポール戦は消化試合とはいえ、ここで手を抜くのはせっかくチームとしてまとまりかけ、
  モチベーションも上がってきているそのメンタル的な面に水を差しかねないから。
 ・ていうか最後も勝っていこうよ!
 ・ベンチメンバーに出場機会を与えるべきなのでは?
  勝ちを目指さないのなら、現在のチーム力の底上げを図るべきなのでは?
 ・シンガポールに失礼。スタメン以外の代表登録選手でスタメンを埋めるくらいならまだしも。
 
 
 最後の理由に対してジーコ監督は、
 「シンガポールを軽んじてるつもりはない。そう(失礼と)言っている人は逆に、
  経験豊富で現在もJクラブでゲームに出てプレーしている人たち(功労者)に失礼だ。」
 と言っていましたけれど、
 現在代表に選ばれているメンバーが今の日本人選手のトップな訳で、
 その経験豊富で現在も活躍している選手達を代表に呼ばなかったのはジーコさん自身であり、
 それはさらに逆にその選手達に対するジーコ監督の無礼な発言に当たると私は思うなぁ。
 俺達を選ばなかったくせに今更何言ってんだよ、って。
 ま、実力だけを見て選手選考した訳では無いところもあるというのも当然なので、
 この私の考え方もちょっとアレかもしれず、別の言い方をしてみますと、
 サッカーは個人の存在は大きいけれど総体的にチームとしてのまとまりこそが基本にある訳で、
 この1試合限りの特別メンバーを組むことは、仮にそれが現在のチームより強くなったのだとしても、
 それはこれからの「日本代表」という組織になんら戦力的な価値を与えないと思うよ。
 そのメンバーをベースにしてこれから発展していくというのならともかくね。
 そういう意味でなら将来有望な若手を呼んだ方がまだ良いってもの。
 そしてシンガポールからすれば、そんな一回限りのチームと当たっても得るものは無いよね。
 チームとしてもバラバラの相手と対戦したってさ。いくら強くても、ね。
 それにやっぱり、「正規」の代表チームと試合できないなんて、やっぱり屈辱だと思う。
 でね。
 カズにしろ中山にしろ、複雑だと思うよー私は。
 だって今回だけ「特別に」呼ばれるって事はさ、なんかもうあなた達には特別扱いしかしないよって、
 そう言われてるような気がするよね。
 彼らはきっと今でも「実力」で代表に選ばれるために頑張っているのだろうし、
 それなのにその頑張りの成果を評価されたのじゃなく、過去の功績を讃えて選ばれるのっていうのは、
 その彼らの努力を踏みにじる行為でもあるわけじゃ無いですかねぇ?
 ジーコ監督が、でも彼らは今でもJリーグで活躍してるのだから、
 別に過去の功績だけを見てる訳じゃない、って言うのならそれはこう反論されて然るべしだよね。
 じゃあなんで最初から代表に選んでくれなかったんですか? って。
 そのジーコが認めた彼らの「活躍」っていうのは、日本人トップのレベルとしてという意味じゃ無いじゃん。
 ま、今でも頑張ってるねぇという感じで努力賞、って感じな訳で、
 それなのに最優秀賞与えられるようなものですよ。代表に選ばれるって事はさ。
 彼らは自分の努力を評価されて選ばれたいなんて思わない訳ですよ。
 彼らは自分の努力の結果トップレベルの実力を得てそして代表に選ばれたいのですよ。
 代表っていう名前だけ与えられるっていうのは、その彼らの努力「だけ」を認め軽んじ、
 そしてその代表というそのものの「価値(品格)」を下げてしまうのじゃないかな。
 ジーコはさ、そこがわかっちゃいなんだよ、きっと。
 彼らから輝かしい目標を奪わないで欲しいよー。
 
 
 でまぁ。
 それはそれでいいいのだけれども。
 
 私はそういう風に考えました、まる、でじゃあそこからなにを考えましたかというわけで、
 そうなるとうーんジーコやるなぁという新説ももりもりと浮上してくる訳なのですよねこれがまた。ふぅ。
 たんなる実力主義という発想もそれはそれで好きで、それを元にしてあれこれ考えていくのは、
 それはそれで良いのであるわけだけども、でもそれだけじゃ私の想いを尽す事はできないのじゃ。
 サッカーはお祭り、という考え方は私は賛成なのよ。
 ジーコのサッカーにおける戦術的は発想はえーなにそれーっていうのが多いのだけど、
 でも彼のサッカー自身に対する感覚には、なにかこう得も言われぬ期待が持てるんだよねー。
 勝負の世界であることに変わりは無いんだけど、でもその勝負の世界を維持するには、
 それよりも広い間合いにおいてそれを楽しめる環境を作っていかなくちゃいけない。
 だからジーコがやろうとしてるお祭り騒ぎ自体は、これは確かにたくさんの人達を夢中にさせるに足る、
 そういうナイスな企画だと思う。
 カズや中山なんてほんとサッカーにおける色々な意味でのスターな訳で、
 サッカーをひとつのエンタテインメントとして世の中の人に魅せるには最適な訳で、
 その辺りジーコさんは良くわかっていらっしゃると思うのです。
 サッカーは楽しくなくちゃ!
 それはプレーの勝ち負けや質のみに拘る、
 求道的・アーティスティックな高尚な嗜みとして甘受される一方、
 もっと柔軟にばらけた、それこそエンタテインメントそして「ファンタスティック」な楽しみ方もあって良いと思う。
 それはどちらか一方というのでも良いけれど、どうせなら相互連関させたい。
 今回のようなお祭り騒ぎでサッカーに興味を持って、そこからプレーの質とか細かい方面にいったり、
 或いはサッカー経験者的な専門的なプレー分析に勤しむウチに、
 それを含めた幅広い楽しみ方にも興味を抱けるようになっていったら良いなぁって。
 そういうところから考えていると、これはもうシンガポールの心情とかカズ達の心情とかどうでも良い訳。
 だって、サッカーに対する考え方が先程の考え方とは違うのだから。
 たとえシンガポールが実力主義で向かってこない日本に憤慨したとて、それが世界の常識だとて、
 でも日本のサッカーはこういう風にして在るんですって言えばいいんじゃん。
 ジーコっていうサッカーのすごい人が色々教えてくれたサッカーを育てていくのもまた良し。
 もしそれが相手国に対して失礼だというなら、それを失礼とこちらに言う相手もまた失礼。
 サッカーというものをたったひとつの価値観の元に乗せてやろうっていうなら、
 それはちょっとつまらない事になると思う。
 サッカーには非紳士的な行為をプレーの中において禁ずるイングランド的規範があるけれど、
 南米なんかじゃそんなのはもはや形だけで、如何にずる賢く相手を出し抜くかとかそんなのばっかり。
 私はその紳士的な規範はあっても良いと思う。
 そしてそれがサッカーのルールブックに記載されてもいいと思う。
 でもそれをどういう風にして受け止めるかは、その地域ごとによると思う。
 紳士的規範に則るも良し、それを利用して勝利に結びつけるために存在させるも良し。
 ましてやプレー外のサッカーに対する姿勢の違いなど、言わずもがなの当たり前のコンコンチキ(?)
 サッカーファンとしての常識なんて、あなた何言ってるん?
 アジアカップのときの中国戦のときにもなんか色々出てたけど、
 サッカーの楽しみ方なんて色々あるのよ。
 サッカーはいつからイングランド的紳士規範に則ったクリーンなファンのためだけのものになったのかしら?
 私自身はその紳士的発想に基づくフェアプレー精神万歳で、
 サッカーはサッカーで政治とは切り離された存在であるべきだ!と叫ぶなかなか熱いサッカーファンですが、
 そ  れ  が  ど  う  し  た  。
 それは私のサッカーの楽しみ方な訳で、他の人がどう楽しもうが私がそれに口出しするつもりは無ーい。
 ていうか、みんながサッカーを楽しんでくれれば、それで万々歳にゃ。
 
 紅い瞳は貴方のサッカーの楽しみ方でも楽しめたらもっといいなーと考える貪欲ないちサッカーファンです。
 
 
 Q: で、どうなのよ?
 A: だからそんなんどっちでもいいって言ってるじゃん (微笑)
 
 
 追記: ていうか途中で書きたかった文章が抜けちゃってたので。途中から熱くなりすぎて忘れてた。
 カズや中山の立場に私がなったと仮定すると、 
 私としてはジーコの今のこの発想も受け入れられると思うなー。
 なんていうか、今の自分は特別扱いされる実力しか無いのか、って事を改めて自覚できるんだから。
 ある意味そうはっきり言ってくれるジーコの厳しさ自体が、逆に発奮させてくれるんじゃないかなぁ。
 むしろジーコに感謝できると思う。
 それはジーコを見返してやる、というのでも良いのだけど、私だったら素直に感謝するなー。
 私に私が見据えねばならぬ自分の置かれている状況を教えてくれた優しいジーコさんへ。
 自分がどんな努力してようが、世間様がどう自分をみているのかっていうのも立派な実力。
 ジーコの扱いの不当性を非難する前に、自分の実力をさらに伸ばして、
 そして改めて周囲に認められるように自分からも働きかける。
 勿論、ジーコの考えは自分達を馬鹿にしてるという考えも忘れる事無く。それはそれで。
 私はカズ達が今回の招集に応じようと応じなかろうと同じ事として考える。
 自分の今の実力を認めそれを実感するために喜んで招集に応じるか、
 それとも丁重にお断りしてひたすら自分の実力を高めるか、
 その目的としているところは同じだと思うから。
 その目的ってなに?
 もちろん、自分が好きなサッカーをもっともっと楽しめるようになる事に決まってるじゃないですか!
 
 
 
 
 P.S:
 TVKでアニメ「愛してるぜベイベ」が放送される事が決定ていうかもう始まってます!
 11/2 19:30から始まっていたらしいです。マジすか?(汗)
 見られる人は是非見てみてください。ていうか見ろ(命令形)
 
 
 

-- 041102--                    

 

         

                         ■■ ネコミミから萌えポイントへ ■■

     
 
 
 
 
 
 恐れながら、手向かいさせて頂きます。 (挨拶)
  
 月詠ー月詠ー。
 特に思うところも何もあったもんじゃない雰囲気でにへーっと見ていたらあら面白いじゃない。
 なにが面白いかと聞かれてそれに答えられるようになるために考えるのが感想というものだけど、
 そんな事知った事では無いのでのらくらとボケーと見ていたらエルフリーデ萌え〜。
 これはまた楽しいキャラが入りましたわいうひひ。
 ただもうエルフリーデたれ。
 葉月がすっかり脇に追いやられてしまいました。
 耕平? 知らないなぁ。
 取り敢えずエルフリーデとオジイサマがいれば良いでしょう。良いのだ。
 あののらくらさ加減はシビレますよ、うん。まぁ、素晴らしいですわ♪
 高い木に登って降りられなくなるタイプの扱いが上手いですねぇ私もヤラレました(告白)
 くあー。このからかい上手! この弄び上手! この慇懃無礼!
 この、ネズミ使い!
 私も是非ゆっくりお話させて頂きたいものですと脳内でひとりごちているうちに終了。
 
 では、ごきげんよう、お嬢様。 
 お子様はカナダライでも喰らってなさい。
 
 
 

 

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